エポキシ樹脂

エポキシ樹脂エポキシ樹脂で造形したパーツ

 M950Bジェットファイアで初めて使用した素材です。Genus(ジーナス)という製品で、製造元は(有)ブレニー技研、販売元は(有)アルテクノとなっています。私は東急ハンズで買いました。
 私は注型用素材でプラキャストより強度があり、粘性の低いものとして購入しましたが、本来はスケルトンモデルを作るためのものです。エポキシ樹脂は強度が高く(エポキシパテは強度がないですが混同しないでくださいね)、従来から注型用素材として販売されていました。中には鉄粉を混入したポップメタルなどもありました。しかしそれらは粘性が高く、うまく型に入っていかなくて使用できませんでした。まあ、真空脱泡等の設備があればかなり違うんでしょうが。最近目にするようになったこのジーナスは、パッケージに「粘性を極限まで低下させた」旨書かれていたのでどんなものか買ってみました。粘性はプラキャストよりはるかに高く、コーヒーに入れるガムシロップくらいの感じです。しかし従来のエポキシ樹脂(蜂蜜くらいのものが多かったですね)よりずっと粘性が低いのは確かです。注型してみると、やはりプラキャストよりは気泡ができやすい(抜けにくい)ですが、充分使えるものでした。強度は歯科用レジンよりやや弱い感じで、もちろんプラキャストよりはるかに強いです。
 ただ、問題もあります。まず硬化時間が非常に長い点です。加熱すると早く硬化するのですが、初めから加熱すると発泡してしまうケースもあり、私の場合夜注型し、翌朝オーブンレンジのイースト菌発酵などに使う37度の設定で1時間の加熱を2〜3回行い、夜型から外してまた注型する、というサイクルにしています。つまり1日1個しかできないというわけです。これではあまりに能率が悪いので型を複数作りました。しかしこの素材は型を傷めるのが早く、1個の型で6〜7個しかできないようです。要するに非常に手間がかかる素材だということです。しかも高価です。そんなわけであまり積極的に使いたくはないのですが、プラキャストでは強度が足りず、歯科用レジンでは成形できない形状のパーツにはこの素材しかないのが現状で、たぶんこれからたびたび使うことになると思います。



戻るボタン