エルマMP60サブマシンガン

 サイト「WaffenHQ.de」のフォーラムに珍しいサブマシンガンに関する話題があったので内容をお知らせします。MP38やMP40を開発したエルマ社が戦後に開発したMP60という銃で、床井雅美氏の「最新サブ・マシンガン図鑑」P175に右側面写真が掲載されています。と言うかこれまでこの銃に関する資料はそれしか知りませんでした。

http://www.whq-forum.de/invisionboard/index.php?showtopic=25702


発言者:archibald_tuttle
2006年9月21日


(頑住吉注:原ページにはまずこの銃の左側面写真と断面図があります)

「我々はこの銃がすでに今日最高のものであり、これは30年にわたる生産経験および部隊における経験に基づいて達成され得たものであるという意見を持っている。」(エルマの広告) (頑住吉注:これ以上の説明がないんですが、たぶんこれはエルマが当時この銃を売り込もうとしたときのパンフレットか何かからの引用でしょう。エルマ社がサブマシンガンEMPの生産を開始し、またこれが部隊に配備されたのは1930年頃のようで、それ以来約30年という長い経験に裏打ちされたこのMP60はベストの銃である、という主張と思われます)

メーカー:エルマ
生産数:40挺
口径:9mmx19
マガジン:36発(カールグスタフサブマシンガンのもの)
重量:3.3kg(36発装填時4kg)
発射速度:500〜550発/分
銃身長:240mm
全長:520mm/790mm

 MP60はドイツ連邦国防軍のために開発された。周知のようにこれはUZIが採用された後だった。

(頑住吉注:原ページにはここに、M16のようにアッパー、ロアレシーバーを開いた状態の結合部、ストックをたたんだ状態、伸ばした状態の右側面写真があり、クリックすると拡大表示されます)

UZIのデータ

マガジン:25、32発(一般に使われているサイズ)
重量3.5kg(32発装填時4.2kg)
発射速度:550〜600発/分
銃身長:260mm
全長:470mm/650mm

MP60のUZI/MP2A1との比較
(頑住吉注:ドイツ語版「Wikipedia」によれば、UZIは1959年にドイツ連邦国防軍に採用され、そのときの名称は木製ストックつきがMP2、折りたたみストックつきがMP2A1だったということです。今回の趣旨と関係ありませんがそこには「この銃は現在徐々にMP7と交換されることが意図されている」という意外な記述もありました。私はてっきりドイツ連邦国防軍におけるUZIの使用は短期間のみで、とっくにMP5と交換されたのかと思っていました)

操作
 片手では明らかにUZIがベターである。銃の重心が手の中(正確に言えばその上)にあるからである。ただし片手での射撃はそう頻繁には行われないし、もしくはきわめて近距離で行われる。このためこのメリットは実際には大きなものではない(これはPDWの場合は異なる! 頑住吉注:弾頭重量が極端に軽く、ボルトの重量も軽いMP7は容易に片手による射撃ができるとされています)。

 両手では2つのグリップ(マガジン保持部がグリップとして作られている)によりMP60が明らかにベターにコントロールできる。

 ショルダーストックを使っての両手射撃でもMP60の方がベターにコントロールできる。このショルダーストックはシンプルで比較的頑丈に作られている。UZIのそれは実にHakeligである(頑住吉注:この単語は辞書に載っていませんが、語の成り立ちからしてフックが形容詞化したものと思われ、引っかかりやすい部分が多いという意味と思われます)。

フルオート射撃
 MP60の場合セミオートはない(射撃選択レバーは2つの位置のみ持つ)。UZIではセミオートは機能しないか使われない。両サブマシンガンは低い発射速度を持つので短いバースト射撃が簡単に可能である。MP60は毎分50発低い発射速度を持つが、このためにいくらかより長い閉鎖機構後退距離を持つ。UZIの閉鎖機構はチャンバーを越えて前に伸びており、この結果射撃時の重心移動がより小さい。これらの事実により両者の射撃結果は非常に似たものであろう。

 原則的には毎分400発の発射速度が最適とされる。これにより銃がリコイルショックによってauswandernしないからである(頑住吉注:この単語の意味は辞書には「移住する」などと載っています。おそらくリコイルショックによって徐々に狙点が移動していくことがない、といった意味でしょう)。閉鎖機構重量とスプリングの強さは意のままに変えられないので、(頑住吉注:このくらい遅い発射速度を持つためには?)閉鎖機構に追加的なブレーキ設備が備えられる必要がある。エルマにおける開発の過程の中では閉鎖機構の流体力学的バッファーが断念された。パッキングが永続的に維持されなかったからである。コンペンセイター、マズルブレーキがベターな解決法だったはずである(頑住吉注:断りもなく突然発射速度の話から反動軽減の話に移っているので混乱しますが、これは火砲やM2重機関銃などに使われている油圧式バッファーのことだと思われます。M2重機より下のクラスの火器においてこれが成功した例はないようで、例えばH&KのP7K3では初期に油漏れの問題が生じたとされています。なお、原ページの断面図で分かるように実際にはこの銃にはマズルブレーキ等は備えられていません)。

マガジン交換
 UZIの場合よりも速く行えるのはMP7の場合だけと思われる。UZIのマガジンキャッチはトリガーガード上ではなくグリップ下部にあるからである。MP60はマガジン交換のためにフルオートで4発分より長い時間がかかり、急角度で曲がったマガジンキャッチを持つ(頑住吉注:原ページの断面図で確認してください。たぶん服などに引っかかりにくくするための形状でしょう)

寸法/重量
 寸法からすればUZIが優れている。ショルダーストックなしで50mm、ショルダーストックありで140mmの差である。この点は結局のところ決定的でもある。
 重量の場合両銃器の間にある差はわずかである。

マガジン
 エルマのマガジンのいくらか大きいキャパシティをひとたび度外視するなら、サブマシンガンのマガジンでは信頼性が第1の問題である。

 信頼性は第1にはマテリアルに基礎が置かれる(充分な寸法のマガジンリップ、強いマガジンスプリング)。そして構造にである。例えばMP40およびステンのマガジンはダブルカアラムだが、上に向かって細くなっていた。これは汚れた際に供給障害を導く可能性がある。これに対し(頑住吉注:MP60に使われた)カールグスタフのマガジンとUZIのマガジンは「真のダブルカアラム」である。他の問題はマガジン壁面である。これは真っ直ぐで平滑なので侵入した泥が必然的に作動不良を導く。弾薬とマガジン壁面が大きすぎる摩擦を生むからである。

 これに関してはカールグスタフのマガジンが明らかに有利である。
「Probably the best magazine in the world for 9 mm Luger」
(頑住吉注:原ページにはここにスウェーデン製サブマシンガンの紹介ページへのリンクがあり、「おそらく世界最高の9mmルガー用マガジン」という評価はここからの引用です。このページには他にも50連複々列マガジンを備えたm/37-39の画像やFM44 HVAという名称の見慣れない試作モデル、メジャーな割に国内で詳しくレポートされたことが少ないカールグスタフの断面図、分解方法の説明、分解状態の画像、役立つとは思えない着剣状態の画像など興味深い内容があるので興味のある方は見てください)

(頑住吉注:原ページにはここに上のサイトから引用したカールグスタフのマガジンを上から見た画像があり、「これに見られるように弾薬と壁面の間に十分なスペースがある」というキャプションがつけられています。次の画像はローディングツールで、「この装填補助具を使って6秒以内に全マガジンに再装填できる」というキャプションがつけられています。非常に面白いツールで、1列6発が6列になったクリップをスライドさせて次々押し込んでいくというものです。なお上のサイトにはクリップのアップ画像もさらに2枚あります)

 おそらくベストの9mmマガジンはむしろMP5のバナナマガジンだろう。このマガジンには追加的にSickenがあり(頑住吉注:この単語は辞書に載っていませんが検索した結果プレス製品につけられる強化ミゾのことらしいと分かりました。ただしここでは文脈上摩擦軽減、異物混入に対する耐性が重視されているのかも知れません)、さらに軽くテーパーのつけられた弾薬薬莢になおベターに適合するためカーブしている。

 これに対しUZIのマガジンにはミゾもリブもない。

M60の信頼性
「自社によるテストでは、MP60はテスト見本の段階ですでに高い継続試射耐性を持つという結果になった。サブマシンガンとマガジンは砂や泥を加えた場合でも問題ないことが分かり、この結果全ての面で障害フリー性が最適であると言える。」(頑住吉注:注釈がありませんが、冒頭と同じエルマによる宣伝からの引用ではないかと思います。UZIに関しては言及がありませんが、信頼性に問題ないことは周知の事実だということでしょうか)

安全性
 ほとんど全てのサブマシンガン同様MP60およびUZIは固定されたファイアリングピンを持つ。射手がこうしたマシンガンを落下させるやいなや、(高確率で)閉鎖機構が解放され、(少なくとも)1発が発射される。固定されたファイアリングピンを持ち、落下に対して安全なサブマシンガンを少なくとも私はまだ全く聞いたことがない(頑住吉注:たぶんこれは装填したマガジンを挿入し、ボルトが前進した状態で銃口を上にして落下させたとき、重いボルトが慣性でマガジン後端よりも後退し、ただしシアにかかる場所までは後退せず、再び前進して発射が起こる現象のことを言っているんだと思います。「少なくとも1発」というのは、射手が保持していない状態で発射が起こるとボルトが定位置まで後退できず、同様に2発め以降も勝手に発射され続けるおそれがある、という意味でしょう。この人は発射準備寸前に落とした場合の自動安全について言っているのであり、MP40やグリースガンのようなマニュアルによるボルトの固定やMAT49のようなマガジンを倒してしまうことによる安全対策は考えに含めていないようです。なお、安全性の項目にはこれしか内容がありませんが、UZIのグリップセーフティやコッキングの途中で手が滑った場合の安全対策に触れないのはアンフェアではないかという気がします)。

製造
 MP60は確実にUZIより製造コストが安い。レシーバーはより単純に作られ、閉鎖機構は内部をくりぬく必要がない。その製造は金属薄板プレス機械を前提とせず、このためより小さな会社でも克服可能である(頑住吉注:手作業による板金加工等でもできないことはない、ということでしょうが、当然通常は機械加工で行われるはずだったんでしょう)

コスト
 コストのかかるUZIあるいは他のサブマシンガンのためにイスラエルにライセンス使用量を払うかどうかは価格自体と等しい重要性を持つ問題だったはずである。

弾道学的性質/射程/サイト調節
 普通である。9mmフルメタルジャケット弾の射程は100/200m(起倒式)ピープサイトを使って200mまで。

MP60に考えられる改良
1.よりノーマルなグリップ角度(110度)
2.PPS43のコンペンセイター
3.ショルダーストックおよびフォアグリップのプラスチック製カバー

MP60のMP40との比較
 MP60は真のオリジナルではないのであるから、むしろ問題は何故MP60が1940年に採用されなかったのかである。

エルマにおける開発
 1955年以後エルマは2、3のサブマシンガンをも開発していた。そのアイデアはさらに推進されなかったので、最終的に単純化されたMP40が残った。
*UZIのようにマガジンがグリップに収納されたもの(MP56)
*ライフルグレネード発射機能を持ち固定ショルダーストックを持つもの(Panzer MP/1958 頑住吉注:「戦車サブマシンガン」)
*スコーピオンサブマシンガンに似て折りたたみショルダーストックが銃上部にあてがわれるもの(MP58)
(頑住吉注:これら3つはそれ以上発展しなかった試作モデルの例示で、「単純化されたMP40」というのはMP60のことです)

 さらにモデル61および64があったとされる。しかしこれに関しては情報が全くない。


UZIのSa25「Czモデル25」との比較(頑住吉注: http://world.guns.ru/smg/smg46-e.htm )
 Sa25はコックされた状態でもエジェクションポートをカバーする閉鎖機構、フォアグリップとしても使用できるショルダーストック、カールグスタフに似たマガジンを持つ。UZIの方がベターか、それとも?

 後になってルガーMP9(頑住吉注: http://world.guns.ru/smg/smg37-e.htm )によってUZIもフォアグリップ、きちんとしたショルダーストックを得、マガジンも両サイドに1本の強化ミゾを持ったように見える(頑住吉注:上のページの画像には見えませんし、検索した範囲では全てフラットのようです)。


発言者:予備役
2006年9月21日


 とても素晴らしい。

 私は一見しただけでMP40のちょっとばかりの発展開発バージョンに見えると思っていた。


発言者:スタイナー少佐
2006年9月21日


 素晴らしい寄稿だ!

 私はPPS43とのより強い類似性を見出したように思うが‥‥

 ところで比較は別としてあなたの情報源は何か?

敬礼、
スタイナー少佐より。


発言者:archibald_tuttle
2006年9月21日


 ありがとう。

 PPSとの類似性は思い違いである、と私は思う。実際人が一塊の金属をバレル、閉鎖機構のために曲げ、空冷用スリットを与えれば、それは直ちにPPSのように見える。(一体の)スプリング誘導棒は(頑住吉注:MP40のテレスコピック式とは異なり)両サブマシンガンにおいて類似している。しかし全く同様に1本のパイプから作られた全てのサブマシンガンはステンに似て見えるのだ。

 情報源はiMike181だ(さあ簡単にgooglen 頑住吉注:この単語は辞書に載っていませんが、発音は「グーグレン」に近いと思われ、まさに「ぐぐれ」という意味です。ただやってみましたけど結局何なのかよく分かりませんでした。ちなみにドイツ語版「Wikipedia」にはこの項目はありません)。だから宣伝がまぎれこんでいることはない。


発言者:Ta152
2006年9月21日


 本当にiMike181あるいはコピーコレクションの1つが提供者か? (特に「社内レポート」「エルマにおける開発 サブマシンガン」は!
これらの1961年2月8日のレポートはエルマ社によってドイツ連邦国防軍の新サブマシンガン入札への参加の機会に作成されたものだ。このレポートはこの社のサブマシンガン開発に関する短い概観および多くのサブマシンガンの写真を含んでいる(実験マスターも!)。例えばMP38/40、MP MGD、ライフルグレネード発射のためのサブマシンガン、MP56、Panzer MP、MP59、MP60のような。多くのサブマシンガンは非常に良好なカットモデルとして掲載されている。B.Geipel氏の署名入りの1通の添え状も含まれている!
17ページDinA4には多数の写真がある。 頑住吉注:この人が一体何を言いたいのかよく分かりません。「俺は現物を持っているが、本当に「iMike181」によってこんな凄いもののコピーが手に入るのか?」といったことでしょうか。あるいはこの資料が冒頭および信頼性に関する項目で引用されている文の原典かとも思いますが、社自身が売り込みに使った資料なら宣伝的要素が入っているのは間違いないと思われます)


発言者:archibald_tuttle
2006年9月21日


 あなたの質問に対しては「ヤー」と言わなければならない。

 実際3ユーロはこの非常に特異なしろもののためには高くない。

 他の情報源はVisierスペシャル40号(サブマシンガン)だ。少なくとも1枚の写真がある。この良い号は9.10ユーロだ。


発言者:スタイナー少佐
2006年9月21日


引用:「PPSとの類似性は思い違いである、と私は思う。一塊の金属をバレル、閉鎖機構のために曲げ、空冷用スリットを与えれば、それは直ちにPPSのように見える。(一体の)スプリング誘導棒は(頑住吉注:MP40のテレスコピック式とは異なり)両サブマシンガンにおいて類似している。しかし1本のパイプから作られた全てのサブマシンガンはステンと全く同じように見えるのだ。

 確かにそれが正しい。

敬礼、
スタイナー少佐より。


発言者:anschobi
2006年9月21日


 何故UZIの場合セミオートが機能しないことになっているのか?


発言者:archibald_tuttle
2006年9月21日


 UZIは確かにセミオートでも機能する。磨耗状態次第で1発より多い発射が起こり始めるに過ぎない。これはUZIに特有の問題ではなく、一定の時間が経った後、例えば「セーフ」あるいは「セミオート」の刻印が意味を失う。言ってみればこれは全てのサブマシンガンにおいて起こることだ。これは閉鎖機構の高い重量および強いスプリングによる機械的負荷が必然的に他の銃器タイプに比しての高すぎる使い減りをもたらすからである。

 さらに言えば使用者は決して「セーフ」のセレクター設定を信用する、あるいは「セミオート」に設定した場合1発のみ発射されると思うべきではない。また9mmフルメタルジャケット弾の不充分なマンストッピング効果およびサブマシンガンの散布効果を考えれば、使用者はそのような「セミオート」設定を必要としない。


発言者:戦闘ハムスター
2006年9月21日


 「セミオート」による使用は比較的使い古されていないUZIでも限定的なものである。以前よく2〜3発が発射されたからである。



 非常に興味深い内容だったんですが、やはりドイツ人による記述ですから全体的にドイツ製品に有利な評価が目立ちます。そもそも一時代を築いたUZIと量産に至らなかったMP60では(時代に合っていたという部分も含めての)優劣は明らかではないかと思うんですが。また、片手によるコントロール性に関してUZIに有利な評価をした後で「MP7ならもっといい」、マガジン交換に関しても「UZIよりMP7の方が速い」、マガジンに関してスウェーデン原設計によるMP60のそれに有利な評価をした後で「でもMP5のそれはもっといい」、結果的にUZIに高い評価を下した(というか下さざるを得なかった)後で「でもチェコのCz25はもっといいとも言えるしそんなに凄いわけじゃない」とか、ちょっと微笑ましい感じもしてきます。

 個々の性質、特徴の比較においてだけではありません。どう見ても私にはこの銃はMP40よりPPS43に似ているように思えます。「この手のサブマシンガンはみんな似て見える」というようなことを言っていますが、例えばイングラムがUZIの強い影響を受けていること、S&W M76がカールグスタフの強い影響を受けていることは間違いないわけです。「真のオリジナルではない」「単純化されたMP40」であるという評価はまあまだ許せますが、「一見しただけでMP40のちょっとばかりの発展開発バージョンに見える」というのは相当強いバイアスのかかった見方をしないとありえないことだと思われます。本格サブマシンガン第一号(ベルグマン)、近代的サブマシンガン第一号(MP38/40)、さらには新世代サブマシンガンとして大ヒットしたMP5や今売り出し中のMP7を作ってきたドイツ人にからすれば伝統あるメーカーがロシア人の真似をして失敗に終わったというのは認めがたいのかも知れません。

 「原則的には毎分400発の発射速度が最適とされる」とありますが、これはどうでしょう。低すぎるような気がするんですが、そういえば先日もベレッタM1951に関する資料を読んでいて「毎分750発以上」という、マシンピストルとしては比較的低く、ちょうどいいくらいではないかと思われる発射速度が「過度」と評価されていて「ん?」と思いました。実銃では意外に低い発射速度が適正と考えられることが多いのかも知れません。ただ、換算するとこれは毎秒約6.7発となり、思い切り速くセミオートでラピッドファイアした場合と大差がなく、フルオート固有のメリットが薄くなってしまう気もします。コントロール性は個人の技量によっても、弾薬の種類によっても大きく変わってきますからもっと速い方が適正である場合も当然あると思います。

 UZIのセミオートはピストルやオートライフルなどのような閉鎖機構の動きと連動した確実なものではないのでセミでバーストすることもあるようです。これはなるべく単純化するという目的の他、たぶんオープンボルトでは不完全閉鎖での撃発という問題がないという意味もあるんだと思います。

 ロック機構がなく、重い閉鎖機構と強いスプリングで閉鎖しているこのタイプの銃は発射によるストレスが大きく、早く使い減りするというポイントも今まで意識しておらず、興味深かったです。













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