韓国ミサイル防衛関連2題

 この問題に関する韓国の立場は意外に日本から遠いようです。

http://military.china.com/zh_cn/jqsj/042/


韓国混乱 アメリカのミサイル防衛システムに加入するのか否か?

アメリカとの討論を良好に継続し、またあえて中国を怒らせないことを望む

最近、アメリカのミサイル防衛システムに加入する必要があるか否かの論争が韓国国内で発酵し続けている。国防大臣金寛鎮が、自らの対ミサイルシステムを独立して研究開発する必要がある、としたのと同時に、非常に強大な勢力が依然、韓国はアメリカのミサイル防衛システムに加入する「必要性」があると宣伝している。この相互矛盾は韓国メディアが言うように、アメリカの対ミサイル体系への加入問題でアメリカから来る圧力はどんどん大きくなり、だがこれは中国を激怒させる可能性がある、というものである‥‥

韓国対ミサイル計画が水面に浮上

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ミサイルはすでに北朝鮮の『切り札』になっている」)

韓国対ミサイル計画が水面に浮上

韓国の対ミサイル体系について語り始める前に、まず北朝鮮のミサイル問題を提示しないわけにはいかない。結局のところ、両者には因果関係があるのである。だが、北朝鮮がミサイルをかくのごとく「渇望」するのにも理解できる原因がある、ということも見ておくべきである。周知のように、北朝鮮海軍、空軍の実力は米日韓にはるかに立ち後れている。陸軍には一定の規模があるが、これも韓国に対し一定の脅威を構成するに過ぎず、日本に対してはどうすることもできず、増してやアメリカに対しては論外である。この種の状況下で、もし射程数百km、ないし数千kmのミサイルを持てば、直ちに北朝鮮人の反撃の利器となる。さらには、北朝鮮人の核兵器も運搬のツールを必要とする。ミサイルは、北朝鮮人にとって情や道理にかなった選択肢であり、韓国人にとっては逆に悪夢なのである。非常に多くの人は北朝鮮のミサイル能力を一顧だにしないが、韓国人はあえていささかも怠ることをしない。彼らは、ひとたび衝突が勃発したら、北朝鮮部隊がソウルの北に装備するどんな火砲だけもすぐ身に降りかかってくるのである。もしさらに何百発の「スカッド」が加わったら‥‥さらに「泣きっ面に蜂」である! このため、ソウルは北朝鮮のミサイルの脅威に対応できる防護の盾を必要とするのだ!

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「韓国人、独立した対ミサイルシステムを作り出すことを企図」)

独立して対ミサイル体系を作り出す

長期にわたり、アメリカはずっと韓国が自らの対ミサイル体系に加入するようロビイ活動を行っている。だがソウルは自らに属する対ミサイルシステムを作ることを決心している。事実として、韓国は2006年には早くもすでに、この資金3,000億ウォンを費やす「防空・ミサイル防御地下指揮所」プロジェクトの建造に着手していた。システムは弾道ミサイル早期警戒システム、C4I戦術指揮体系、陸上基地多層迎撃ミサイルという3つの部分を含む。このため、韓国人はきわめて低い価格でドイツから24セットの中古「パトリオット」PAC-2システムを購入した。これと同時に、韓国はロシアのダイヤモンド設計局の援助の下に、すでにKM-SAM機動中距離対空ミサイルの研究開発の上で大きな成果を取得している。このシステムはロシアのS-300ミサイルの多くのメリットを融合しており、射程1,000km以内の弾道ミサイルなどの目標を有効に迎撃できる。韓国連合通信社の報道によれば、韓国対ミサイル施設が探知計測、迎撃できる北朝鮮ミサイルには「スカッド」-B、C(射程300〜500km)、「ノドン」ミサイル(射程1,000km)などが含まれ、さらに遠距離ミサイル「大浦洞-2」を探知計測し、「イージス」駆逐艦に迎撃の指示を出すことができる。

理想と現実の間

およそ1年前、韓国「中央日報」は韓国国防研究院とアメリカ国防省ミサイル防御局が行った合同調査を発表した。調査研究の結果は、過去2年間、韓国軍の「パトリオット」PAC-2ミサイルの迎撃成功率は40%を超えない、ということを示した。この数字は韓国軍を大いにばつ悪く感じさせた。何故なら韓国軍全部の財産をあまねくひっくり返しても、出せるものは陸上基地「パトリオット」PAC-2、「アイアンイーグル-2」、海上基地「スタンダード-2」しかないからである。俗に、「安物にいい品なし」と言うが、中古市場からかき集めてきた安い品である韓国軍の「パトリオット」PAC-2はソフトウェアの交換という方式によってPAC-3のレベル近くまでグレードアップできるが、それでも速度マッハ5以下、高度15km以下のミサイルしか迎撃できず、かつ射程は120kmしかない。一方射程がやっと40kmの「アイアンイーグル-2」は旧式な「華城」-5および「華城」-6ミサイルの対応にしか使えない。「パトリオット」と「アイアンイーグル」がいずれも役に立たないとすると、韓国イージス駆逐艦「世宗大王」号と「栗穀李珥」号に配備される海上基地「スタンダード」-2ミサイルはどうなのか? 海上基地の「スタンダード」-2の射程は170km、射撃高度は24kmに達するが、飛行速度はマッハ3.5でしかなく、遠距離ミサイルや高空のロケットを迎撃することは非常に難しい。「中央日報」は無情な事実を明らかにする。ひとたび北朝鮮のミサイルが来襲したら、韓国人にはまだ事実として何の対応手段もない、と。

韓国人の対ミサイルの努力

韓国、一段と力を入れて新型対ミサイル武器を研究開発

韓国がアメリカ対ミサイル体系に加入する可能性は排除されない

「世宗大王」も韓国対ミサイル体系の一部分である

アメリカの戦車の上に縛り付けられ続けることは望まない

軍事は唯一の要素ではない

「先天的不足」はあるが、韓国は依然アメリカの主導する対ミサイル体系に加入することを考慮するのを拒絶する。この種の消極的態度は、何としてもそれに加入したがっている日本と鮮明なコントラストを形成している。このようにする原因を説明する時、韓国人は表向きは堂々とした理由を挙げた。「両国の防御体系は2種類の異なる構造である。」と。韓国軍はアメリカが作るミサイル防御体系は多層分段防御に属し、これは韓国にとって決して適しておらず、自分は北朝鮮に対する防御をすればもう充分だ、と考える。これは確かに説得力ある理由だが、決して全てではない。韓国がアメリカの対ミサイルシステムに対しあまり興味を感じないもう1つの原因は、無駄に金を出す「カモ」になりたくないからだ、と言うべきある。見積もりによれば、ひとたびアメリカの対ミサイルに加入すれば、ソウルは追加で1,000億アメリカドルを支払う必要がある。金は出て行った。だが自身の防御能力は決してこれにより強化されない、ということである。また、地縁政治の角度から考慮すると、韓国はアメリカの対ミサイル体系に加入することによって北朝鮮や周辺国を刺激することも望まない。少しずつ計算していけば、さらに計算高い韓国人がどのようにするのも難なく理解される。

中国を敵にすることはできない

最近、韓国内部に次のような声が出現した。中国のああしたアメリカを打撃できるミサイルの多くが新疆など内陸に移動配備され、その飛行ルートも北極あたりになり、このため、韓国がもしアメリカの対ミサイルシステムに加入しても「中国に対して実際の軍事的脅威を構成することはない」というものである。この論調は、韓国人は心の中で、アメリカの対ミサイルシステムへの加入が何を意味するかよく分かっている、ということを充分に表している。周知のように、アメリカの東アジアへの対ミサイルシステム配備が主に照準を合わせるのは中国である。同盟国間の責任からも、自身の安全の配慮からも、韓国人はアメリカ人の側に立ってよい。だがこのようにすることの結果は、自らを日毎に強大化する中国の敵とすることに他ならない。だが中国の重要性は、とっくに地域の安全というこの狭隘な範囲を超えている。この角度から言って、韓国人が自身の「対中国依存」を避けるため、「米韓同盟」万歳を大声で叫ぶことはあり得る。だがもしこのためにアメリカの対ミサイル体系に加入し中国を完全に敵にしたら‥‥韓国人は愚かではない!

各方の声

杜文竜:韓国の対ミサイルシステムはアメリカのそれと大きく異なる

韓国の対ミサイルシステムはアメリカのそれと全く異なり、アメリカ版防御システムは主にアメリカを打撃できるミサイルを防御する。もし韓国がこの方向において多くの軍事費を支出したら、北朝鮮のミサイルに対する防御に対しては少しもいいことはない。

より多くの声

韓国、ヨーロッパからの対掩体空対地ミサイル購入を決定

韓国軍、「パトリオット」-3ミサイルの導入を計画

アメリカ、韓国の弾道ミサイル射程延長に反対

李大光:韓国の対ミサイルシステムは米日のそれと差異があるが関係もある

「韓国版対ミサイルシステム」は米日の対ミサイルシステムとやや異なるが、決して無関係ではない。1つは短距離ミサイルの迎撃に用い、1つは遠距離ミサイルの迎撃に用い、相互に補完するのである。

より多くの声

米軍高官:韓日は共同で対ミサイル体系を建設すべき

アメリカ、北朝鮮の核危機を口実に「汎アジア対ミサイル連盟」を構築

韓国の対ミサイルシステムの迎撃率は40%に満たず

ネット仲間の調査

あなたは韓国の対ミサイル問題をどう見ますか?

北朝鮮のミサイルの脅威の産物 42.97% 110票

アメリカの対ミサイル体系の一部分 14.85% 38票

アメリカの対ミサイルとは異なる独立した体系 16.41% 42票

中国を抑止するため 12.9% 33票

日本に対応するため 5.08% 13票

はっきり言えない 7.82% 20票

総票数 256票

アメリカ、アジア太平洋地域に「対ミサイル城壁」を作り出すことを欲する

近年来、アメリカは2組の「3者会談」を通じてアジアにおいて「新対ミサイル城壁」の推進を企図している。すなわち、一組は米日韓、一組は米日豪である。推進の過程はヨーロッパで対ミサイルシステムを構築したのに似た「段階に分けて適応する方案」が採用されることになる。

結び

まとめると、韓国がアメリカの対ミサイルシステムに加入するか否かというこの問題は、すでに単純な軍事のレベルを超越し、政治、軍事、経済方面の内容が賦与されている。喜ばしいのは、どんどん多くの韓国人がすでに、中国は脅威ではなく、北朝鮮核問題平和解決の断固たる支持者であり、しかも東北アジア繁栄の原動力であり地域の平和の安定器である、と認識するに至っていることである。このため、韓国はアメリカの中国封じ込めの枢軸となるべきではないし、日本の右傾化の助手となってもいけない。


http://military.china.com/important/11132797/20131026/18111092.html


韓国連合通信社:韓国の対ミサイル計画「両面の敵を受け」困難な状況に陥る

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「韓国が装備するパトリオット-2型対空ミサイルシステム」)

【グローバルネット総合報道】 韓国連合通信社10月24日の報道によると、韓国軍は最近、その開発する韓国防空・ミサイル防御システムはアメリカの主導する地域ミサイル防御ネットワークの外に独立するが、それと「協同の操作ができる」ようになると重ねて言明した。

報道は、多くの人は依然、この声明が一体何を意味しているのか疑っている、と指摘する。民衆により困惑を感じさせるのは、韓国最高クラスの安全保障担当の当局者はこの事、特に末端段階高空区域防御システム(THAAD)を導入する可能性があるのか否かという問題に関する見方が自己矛盾していることだ。THAADのカバー範囲は「パトリオット」ミサイル防御システムに比べずっと大きいのである。

韓国国防大臣金寛鎮は今月のやや早い時期に議会で演説し、韓国軍は多層のミサイル防御システムを建立することを探求している、とした。このコメントはメディアのソウルがあるいはワシントンによって主導される地域ミサイル防御体系に加入するのではないかとの推測を引き起こした。金寛鎮はその後、韓国がアメリカのミサイル防御システムに正式に加入することはなく、THAADの購入を考慮することもない、と強調した。

報道は、しかし韓国国家安保室室長千英宇はTHAADの導入可能性があるかとの件に言及した時、あいまいでどちらとも取れる回答をした、と指摘する。彼は先日ワシントンを訪問した時記者に対し、「私は政府にはまだこのつもりはないが、現在我々はまだ将来何が発生するかはっきり分からない」と語った。分析者は、韓国軍はアメリカ製PAC-3「パトリオット」対空ミサイルを装備するのと同時に、THAADあるいはその他の先進的ミサイル防御システムをも導入することを希望しているようだ、と語る。

かつて韓国国家安全顧問の任にあった千英宇は、「THAADをソウルから距離約300kmの大邱付近に配備してもよいが、資金が問題だ」と語る。予算問題で困っているアメリカは、北朝鮮が日増しに攻撃性を持つ強い勢いを持った挙動をする件で韓国がより大きな作用を発揮することを希望している。

千英宇は、アメリカがTPY-2レーダーを韓国に配備するのを許すことは1つの選択肢である、とする。だが評論家は、この挙は中国に恐慌を感じさせるかもしれない、何故ならこうしたレーダーはこの国が中朝国境地域で展開される軍事活動の監視に用いられる可能性があるからだ、とする。韓国人は、自国がアメリカと中国の、いくつかの朝鮮半島とは無関係の問題ゆえに勃発する衝突の中に巻き込まれるかもしれない、とずっと心配している。

(頑住吉注:2ページ目)パトリオット-2システムは基本的な防空作戦の要求を満足させられるだけである

(頑住吉注:3ページ目)パトリオット-2は専用の対ミサイルシステムではない

(頑住吉注:4ページ目)韓国国内に配備されるパトリオット-2ミサイル

(頑住吉注:5ページ目)海上基地対ミサイルシステムの発展が韓国にとってはより現実的である

(頑住吉注:6ページ目)韓国のイージス艦は良好な海上基地対ミサイルプラットフォームである

(頑住吉注:7ページ目)THHADシステムは決して韓国が必要とする武器ではない

(頑住吉注:8ページ目)遠距離早期警戒レーダーは韓国にとってあまり大きな意味はないと言える


 日本人の多くは自国を守るために役立つシステムに加入するために、それには直接役立たないアメリカ本土を守る機能の充実のためにも金を出すのは容認するでしょうし、別に加入しなかったら中国との関係が改善するわけでもないんで、主に気にするのは「本当に出す金に見合った効果が期待できるのか」になると思うんですが。















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