「狩におけるとどめの1発」

 「DWJ」2004年8月号に、さまざまなピストル弾薬の、「Fangschuss」用としての性能をテストしてまとめた記事が掲載されていました。これまで何回か触れましたが、ドイツのハンターはライフルやショットガンで倒した獣が死にきれずにいるとき、ピストルで「Fangschuss」、すなわち「とどめの1発」を打ち込むことが多く、この記事はそのためにどういう弾薬が適しているかを追求したものです。もちろんこのテスト結果は人間に対する効力を推定する材料にもなるはずです。


比較テスト:さまざまなハンドガン用弾薬はいかに作用するか

「狩におけるとどめの1発」のために

どの弾薬そしてどの弾丸が、どの口径においてどのような効果をターゲット内部において達成するか? この疑問は我々の規格化された媒体に対する多数にわたる包括的試射によって答えられる。

の銃、そしてどの弾薬が「狩におけるとどめの1発」用としてハンターにお勧めなのか。この質問は2つの原則に書き換えられる。すなわち、ハンドキャノンでスズメを撃つことはないし、疑わしい場合には獲物を長時間苦しませるよりはむしろ不適当な道具で速やかな終わりをもたらした方がよいということである(頑住吉注:分かりにくい表現ですが、要するに@極端に過大な威力は必要ない。Aただし威力不足よりはまだ過大な方がましである。ということでしょう)。
 この「道具」がしばしば携帯している猟銃で充分であることは経験が示している。だが、多くのハンターは「狩におけるとどめの1発」用としてハンドガンも携帯している。その理由は、彼が.30-06スプリングフィールドによる3mの距離からの射撃で痩せたノロシカの肉の価値を低下させることを望まないから、あるいは薮の中での獲物の探索の際、ハンドガンがより快適な携帯用「狩におけるとどめの1発」用銃器だからである。
 ある「狩におけるとどめの1発」用弾薬のクオリティを判定するためには、その弾丸がターゲット、すなわち獲物の体内で何を成し遂げるかを明らかにしなければならない。その土地に生息する全ての大きさの有蹄類(頑住吉注:シカ、イノシシ等ひづめを持つ獣)の頭に「狩におけるとどめの1発」を行うにあたっては、1〜5mの距離で撃った場合、弾丸が骨を貫通した後、獣の体(頑住吉:というか脳内)に約10cm侵入しなくてはならない。ノロシカでは心臓への射撃でも足りる。アカシカやイノシシでは約20cmの侵入深度を持つ弾薬がお勧めである。
 だが、傷弾道学的観点からは、侵入深度を全ての事柄のものさしにしてはならない。武力紛争において、弾丸が脳内に深く侵入し、または頭がい骨を貫通した場合でさえ、弾丸を受けた人がなお数時間行動能力を維持し、あるいは負傷から生き延びたケースすら知られている。即座の死をもたらすためには、侵入深度とならんで充分な破壊ボリュームも不可欠である。そしてそれこそが「狩におけるとどめの1発」における目的である。つまり弾丸は充分なエネルギーをもターゲット内部にもたらさなくてはならない。

テストの構成
 土地の有蹄類の頭蓋骨の解剖学的構造をシミュレーションするため、屠殺された豚の肩甲骨を、高い水分含有率を持つ弾道学的媒体内に鋳込んだ。弾道学的媒体の侵入抵抗はほぼ獲物の組織と一致する。使用した肩甲骨の強度はほぼ鹿の頭蓋骨の強度と一致する。射撃は5mの距離から行われた。侵入深度が計測され、弾丸の変形が記録された。その結果は表にまとめてある。

結果
 計測された侵入深度は必ずしも予想と一致しなかった。例えば.22ショートは20cmの深さ(!)まで侵入し、一方それよりかなりエネルギーが多い.22LRハイベロシティは約13〜15cmしか侵入しなかった。当然ここでは弾丸の形が役割を演じている。.22LR弾のホローポイントは強烈なマッシュルーム化を引き起こし、当然これは侵入深度を減らす。
 多くのテスト結果における予想との食い違いは、それぞれ異なる理由を持つ。その一つは変形しない弾丸がターゲット媒体内部で転倒する傾向である。この場合どの局面で弾丸が転倒を始めるか、どのくらい長く横位置に留まるかなどは予測できない。当然これら全ては侵入深度に影響する。
 原則として.22口径クラスには侵入深度によって驚かされた。中でもスポーツ弾薬である前述の.22ショートは、その結果から頭部射撃により鹿を問題なく殺せる位置を占める(弾丸が脳領域の中心に達することが前提)。RWS製のホローポイントを持つ.22LR弾は3.2倍の横断面積まできれいにマッシュルーム化した。これは変形していない9mm/.38弾の直径と一致する。こういうわけで、「狩におけるとどめの1発」目的に.22口径弾薬はほとんど充分な価値を持つように思える。だが注意せよ。「ほとんど」充分な価値を持つにすぎないからである。なぜなら実験では当然ストップ効果をつきとめることはできないからだ。そしてストップ効果は手負いのイノシシの場合、数時間後に起こるかもしれない致死効果より重要である(頑住吉注:分かりにくいですが、「狩におけるとどめの1発」用として致死に数時間かかるのは大問題だが、もしとどめを刺そうと近づいたときにイノシシのような危険な獣が暴れだしたらストッピングパワーに欠けることはもっと大きな問題だ、ということではないかと思います)。
 だが、結果から判断してテストされた.22口径弾がノロシカの心臓を貫通することは容易である。しかし即座の効果のためには射撃は非常に正確な位置に行われなければならない。さもないと死はゆっくりした内的な出血多量によってもたらされることになる。だから疑わしい場合、射撃が頭のうち目と外耳道の間になされるとベストの結果となる。だが、.22口径弾は信頼性を持って即座の致死効果をもたらすためのエネルギーに欠ける。そのため「狩におけるとどめの1発」用弾薬として勧められない。
 7.65mmブローニング弾薬の試射によって突き止められた価値は、しばしば過小評価されるこの弾薬仕様のピストルもよい選択肢であることを示している。シルバーチップ弾はきれいにマッシュルーム化し、一方Gecoのフルメタルジャケット弾はかなりの貫通能力を示した。気付いたのは、7.65mm銃を使用した場合、危険にさらされる第三者が、それよりかなり強力な9mm弾薬の場合より明らかに減るということだ。

致死効果
 「狩におけるとどめの1発」のため接射で頭を撃つ場合弾丸の変形はほとんど必要ない。変形した弾丸による高いエネルギー伝達は致死効果に比較的少ない影響しか持たない。だが、変形した弾丸はより大きな傷穴を開ける。しかし、それは脳への命中弾の場合是非とも必要とされるものではない。できるだけ中央に穴を開ける全ての脳内への射撃は傷穴の大きさとは独立して作用する。命中速度350m/s以上の場合頭蓋骨破裂すらもたらす可能性がある。しかしこの効果も是非とも必要とされるものではない。
 心臓への射撃の場合、ノロシカに対する致死的な射撃はここで紹介した最も弱い弾薬によってすら可能である。だが、即時の効果は弾丸の直径が大きくなるほど強くなる。それはより強い有蹄類の場合なおさらである。

「狩におけるとどめの1発」用銃器
 リボルバーとピストルのどちらが原則的によりすぐれているのかという議論は、古いけれど依然として独善的な人々によって激しいものになりやすい。ハンター用には口径領域.38.から44のショートバレルの小型リボルバーは間違いなく劣った選択ではない。リボルバーは安全であり、練度の低い射手でもほとんど意図しない射撃を起こす可能性はない。セーフティのオン、オフは必要ない。セーフティが存在せず、また必要もないからだ。使用者はマガジンを薮の中で失う可能性もなく、それにより使用時に獲物の前で射撃不能になって立ちつくす可能性もない。リボルバーは最もいろいろな弾丸を消化する。機能障害が起こる可能性はほとんどない。火力の強いモダンなピストルと比較して制限された発射数は「狩におけるとどめの1発」用銃器としては役割を演じない。このため、ステンレススチール製の2インチ、より望ましい4インチまでのリボルバーは「狩におけるとどめの1発」用銃器として良好に適している。
 だが、これはピストルが適していないという意味ではない。最新流行のDAO銃は操作上リボルバー同様単純で安全である。信頼性も、ことにモダンなピストルではリボルバーと同じレベルに達している。つまり選択は自由である。


.22口径弾のノーマルな横断面積は0.24cu

弾薬の種類 弾丸 初速(m/s) 弾道学ゼラチンへの侵入深度(cm) 最終横断面積(cu) 横断面積拡大ファクター 銃身長 その他
.22ショート 1.8g/28gr 鉛ラウンドノーズ 278 24 変形せず 変形せず 3インチ
.22ショート 1.8g/28gr 鉛ラウンドノーズ 277 20 変形せず 変形せず 3インチ 骨に命中後
.22LR RWS製HV HP 315 15 0.785 3.2 3インチ
.22LR RWS製HV HP 310 13 0.785 3.2 3インチ 骨に命中後
.22LR RWS製HV 銅メッキ 250-270 24 変形せず 変形せず 3インチ
.22LR RWS製HV 銅メッキ 275 17 変形せず 変形せず 3インチ 骨に命中後
.22WMR RWS製40gr HP 607 20 0.7 2.9 60cm
.22WMR RWS製40gr HP 597 16 0.75 3.1 60cm 骨に命中後
.22WMR ウィンチェスター製40gr HP 281 19 0.7 2.9 1.5インチ
.22WMR ウィンチェスター製40gr HP 280 23 変形せず 変形せず 1.5インチ 骨に命中後

ごく小さなスポーツ弾薬である.22ショートの弾丸は驚くべき侵入能力を持つ。これにより、鹿でも問題なく頭部射撃によって仕留めることができる。RWSのホローポイント弾装備の.22LRはパーフェクトに3.2倍の横断面積までマッシュルーム化する。心臓への射撃の場合、変形しない9mmパラベラムおよび.38スペシャル弾とちょうど一致する。.22口径は過小評価すべきでない、まさに充分な価値のある「狩りにおけるとどめの1発」用弾薬である。だが、これで手負いの雄イノシシに立ち向かうべきではない。ノロシカの場合全ての.22弾で心臓領域を問題なく撃ち抜けるが、速やかな効果のためには非常に正確な位置に撃ち込まねばならない。さもないと死はゆっくりした内的な出血多量によって引き起こされる。疑わしい場合は頭を撃つ。
「横断面積拡大ファクター」の欄は変形した横断面積の拡大についての要素である。つまり2.5というのは変形した横断面積が2.5倍に拡大したということだ。

頑住吉注:各弾薬ともまずゼラチンのみのターゲットを撃った結果を示し、続いて骨を鋳込んだゼラチンの結果を示しています。鋳込むと言っても骨は獲物の頭蓋骨を撃つ場合のシュミレーションなので、まず骨を貫通してからゼラチンに突入するような形になっているようです。多くの弾薬は当然硬い骨を貫通後の侵入深度が小さくなっていますが、ウィンチェスター製.22WMRのみ骨を貫通後の方が侵入深度が大きくなっています。これは骨がない場合大きく横断面積が拡大するのに、骨にあたった場合変形が妨げられるからです。ちなみに写真で確認できますが、「変形しない」と言うのは文字通りの意味ではなく横断面積が拡大しないという意味です。骨にあたった場合、ゼラチン突入前にホローポイントが叩き潰されたり、骨の断片で栓をされたりして変形が妨げられるケースがあるわけです。これはより大口径の弾丸でも比較的頻繁に起こる現象です。
 RWS製.22WMRのみ長物を使い、逆にウィンチェスター製.22WMRの場合「狩りにおけるとどめの1発」向きとは思えないノースアメリカン製ミニリボルバーかデリンジャーと思われるような極端に短いバレルの銃を使っている意図は不明です。また同一弾薬で初速が少しづつ違うのは銃口とターゲットの間に弾速計を置いて1発ごとに計測したためではないかと思いますが1つだけある「250-270」という数値の意味は不明です。

7.65mm弾のノーマルな横断面積は0.52cu。9mmの場合0.64cu

弾薬の種類 弾丸 初速(m/s) 弾道学ゼラチンへの侵入深度(cm) 最終横断面積(cu) 横断面積拡大ファクター 銃身長 その他
7.65mmブローニング 40grウィンチェスターシルバーチップ 305 14 1.25 2.4 3インチ
7.65mmブローニング 40grウィンチェスターシルバーチップ 302 12 0.95 1.8 3インチ 骨に命中後
7.65mmブローニング 73grゲコ製フルメタルジャケット 293 35 変形せず 変形せず 3インチ
9mmパラベラム 115gr Magtechゴールド 380 26 1.4 2.2 4インチ
9mmパラベラム 115gr ウィンチェスターシルバーチップ 352 17 1.7 2.65 4インチ
9mmパラベラム 115gr ウィンチェスターシルバーチップ 371 22 1.7 2.6 4インチ 骨に命中後

多くのハンターがスペース、重量上の理由から7.65mmピストルを「狩りにおけるとどめの1発」用として携帯している。テスト結果は、この弾薬が良好に役立つことを示している。フルメタルジャケット弾はかなりの貫通能力を持ち、シルバーチップ弾はきれいにマッシュールーム化する。第三者への危険は9mm弾薬が貫通した場合よりずっと小さい。第二次大戦時代のものなら非常に優秀なDAピストル(例えばワルサーPPK)が安価で入手できる。警察用スタンダードとしてのフルメタルジャケット弾装備の9mmパラベラムはその価値に議論の余地がある。セミジャケット弾は「狩りにおけるとどめの1発」用として、全ての国内の獣用として適している。

頑住吉注:表にはもっと多数の弾薬の結果が掲載されていますが、ここではファクトリーロードに絞りました(以下同じ)。この表では必ずしもゼラチンのみの場合と骨を鋳込んだ場合の両方が示されていません。例外もありますが、基本的にはフルメタルジャケットは骨にあたってもほとんど変化がないということで省いたようです。使用銃器は7.65mmがワルサーPP、9mmがSIG P210とされています。.32ACPのシルバーチップは骨にあたって変形が妨げられているのに侵入深度が小さくなり、一方9mmパラベラムのシルバーチップは変形が妨げられないのに侵入深度が増しています。こうした結果はなかなか理屈どおりにはいかないようです。


.38口径弾(.38スペシャルおよび.357マグナム)のノーマルな横断面積は0.645cu。

弾薬の種類 弾丸 初速(m/s) 弾道学ゼラチンへの侵入深度(cm) 最終横断面積(cu) 横断面積拡大ファクター 銃身長 その他
38スペシャル 95grウィンチェスターシルバーチップ 323 18 1.75 2.7 4インチ
.38スペシャル 125grレミントンゴールデンサーベル 320 20 1.75 2.7 4インチ
.38スペシャル 125grレミントンゴールデンサーベル 320 22 1.5 2.3 4インチ 骨に命中後
.38スペシャル 125gr PMCスターファイア 243 24 1.05 1.6 4インチ
.38スペシャル 130gr ウィンチェスターSXT 274 20 1.5 2.3 6インチ
.38スペシャル 146grゲコ鉛ラウンドノーズ 191 32 変形せず 変形せず 4インチ


弾薬の種類 弾丸 初速(m/s) 弾道学ゼラチンへの侵入深度(cm) 最終横断面積(cu) 横断面積拡大ファクター 銃身長 その他
.357マグナム 125gr レミントンゴールデンサーベル 379 32 1.55 2.4 4インチ
.357マグナム 158gr フェデラルハイドラショック 410 35 1.13 1.75 4インチ
.357マグナム 158gr フェデラルハイドラショック 410 32 1.1 1.7 4インチ 骨に命中後

※鉛のコアが41cmまで侵入

.40S&W弾のノーマルな横断面積は0.81cu

弾薬の種類 弾丸 初速(m/s) 弾道学ゼラチンへの侵入深度(cm) 最終横断面積(cu) 横断面積拡大ファクター 銃身長 その他
.40S&W ウィンチェスターSXTブラックタロン 284 20 2.2 2.7 4インチ


.44口径弾のノーマルな横断面積は0.936cu

弾薬の種類 弾丸 初速(m/s) 弾道学ゼラチンへの侵入深度(cm) 最終横断面積(cu) 横断面積拡大ファクター 銃身長 その他
.44スペシャル ウィンチェスターシルバーチップ200gr 225 24 1.88 2.0 6インチ
.44スペシャル ウィンチェスターシルバーチップ200gr 199 20 変形せず 変形せず 6インチ 骨に命中後
.44マグナム ウィンチェスターシルバーチップ210gr 390 21 1.6 1.7 6インチ
.44マグナム ウィンチェスターシルバーチップ210gr 396 22 1.8 1.9 6インチ 骨に命中後


.45口径弾のノーマルな横断面積は1.03cu

弾薬の種類 弾丸 初速(m/s) 弾道学ゼラチンへの侵入深度(cm) 最終横断面積(cu) 横断面積拡大ファクター その他
.45ACP Magtechゴールド186gr 342 19 2.9 2.8
.45ACP ウィンチェスターシルバーチップ185gr 292 22 2.8 2.7
.45ACP ウィンチェスターシルバーチップ185gr 286 25 +10% 1.1 骨に命中後
.45ACP レミントンJHP185gr 285 22 2.5 2.4
.45ACP レミントンJHP185gr 280 40 変形せず 変形せず 骨に命中後
.45ACP ゲコ製フルメタルジャケット230gr 247 55 変形せず 変形せず
.45ACP レミントンゴールデンサーベル230gr 260 21 2.4 2.3
.45ACP レミントンゴールデンサーベル230gr 236 45 変形せず 変形せず 骨に命中後



 ハンドガンによる「狩におけるとどめの1発」には、至近距離から強力なロングアームで獲物を撃つことによって獲物の肉の価値を低下させないという意味だけでなく、密な茂みの中で動きやすいという意味もあるということです。つまりロングアームは置いてハンドガンだけで茂みに入って仕留めたと思われる獲物を探すわけです。.22口径弾は貫通力からすれば充分「狩におけるとどめの1発」用として適していると言えるが、非常に正確な位置に撃ち込む必要があり、また危険な獣が暴れだした場合のストッピングパワーに欠けるのでお勧めできないとされています。
 この用途には命中精度はほとんど不要なのでまったく言及されていません。また、オート好きのドイツ人ですが、この用途には多い装弾数は要らないのでリボルバーでも充分であり、操作が単純で安全性が高い分適しているという評価です。
 「ホローポイント弾」の項目でも登場しましたが、ホローポイント弾にはあらかじめ例えばベニア板のような固くて薄くてもろいものを貫通してから人体に突入すると変形が妨げられ、その後のソフトターゲットに対する貫通力が逆に増してしまう場合があるという性質があります。今回のテスト結果では、骨を貫通した場合でも同様の現象が起こる可能性がかなり高いということが証明されています。
 また、これ以外でも変形しない弾丸がソフトターゲット内部で転倒して侵入深度を減らすなど予測できない現象が起こり、首を傾げるようなテスト結果がかなりあります。均質なゼラチン内部ですらそうなんですから、非常に複雑な人体内部では弾丸はもっと予測不能な動きをすると考えられます。だからこそどういう弾薬が望ましいのかという結論がいつまでたっても出ないということでしょう。
 ちなみに訳に意味に大きな影響を与えるような間違いはないと思うんですが、本文のうち黄色で表示した部分2箇所の論旨は矛盾しているような気がします。













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