ADS水陸両用アサルトライフル、ロシア特殊部隊で大規模試験中

 久々の小火器ネタです。ちなみにこれに関しては「ADS水陸両用アサルトライフル」で詳しく触れたことがあります。

http://tuku.military.china.com/military/html/2013-11-26/221225_2434382.htm


ロシア人、ADS小銃を水槽内に置いて性能をデモンストレーション

2013年度ロシア軍備展において、ロシアの軍事工業企業は少なからぬロシアの小火器研究開発領域における最新の成果を展示した。ロシアのツーラ機器製造設計局は新しい工夫を凝らして最新型のADS水陸両用アサルトライフルを展示した。このメーカーはブース内に大きな水槽を置き、この小銃を水中に置いて展示を行った。

(頑住吉注:2ページ目)ソ連/ロシアの水中フロッグマンおよび海軍指揮官はいずれも水中作戦に用いる特殊武器を配備している。これにはSPP-1水中拳銃とAPS水中アサルトライフルが含まれる。だが水と空気は完全に異なる2つの媒質なので、それらの弾頭に対する抵抗の作用原理の差異は非常に大きく、このため水中銃器は陸上で使用する時、その射撃精度は極めて低く、しかも射程も限られている。そこで、上陸作戦任務を完成させるため、フロッグマンは止むを得ず2種の武器を携帯し、水中作戦時は水中銃器を使用し、陸上作戦時は通常銃器を用いる。だがこれによりもたらされる問題は、武器装備の重量の増加が極めて大きくフロッグマンの機動性と敏捷性を妨げることであり、また2種の銃器の交換しての使用も不便をもたらす。

(頑住吉注:3ページ目)2000年、ロシアは初めての試みとして水中と陸上において同時に有効に使用できる武器を開発した。ASM-DT水陸両用アサルトライフルである。その後、ツーラ機器製造設計局もA91Mアサルトライフルを基礎に改良した水陸両用アサルトライフルを登場させた。だがこの2種の水陸両用小銃は水中での使用時には専用の水中弾薬を発射することが必須だった。この専用の水中弾薬の寸法は比較的長いため、この銃のレシーバーが長すぎる結果がもたらされた。しかも、2種の寸法が異なるマガジンにマッチさせるため、そのマガジンハウジングの設計も非常に複雑だった。これらの問題はこの銃の実際の操作の中での大きな不便をもたらした。

(頑住吉注:4ページ目)以上の問題に照準を合わせ、ツーラ機器製造設計局はこの寸法が比較的長い水中弾薬に対し改良を行うことに着手した。そして2005年、外形寸法が標準の5.45mmx39弾薬と同じで、作戦機能が元々の水中弾薬と同じ新型水中弾薬の設計に成功した。すなわち5.45mmx39PSP弾薬である。

(頑住吉注:5ページ目)弾薬の問題が解決された後、ツーラ機器製造設計局はさらにこの新型弾薬を発射する水中武器の研究開発に着手した。すなわち陸地と水中の有効な射撃に同時に適応し得るアサルトライフルである。新型小銃は素早く研究開発され、ADS水陸両用アサルトライフルと命名された。この銃はツーラ機器製造設計局が以前登場させた水陸両用アサルトライフルの改良型で、同様にブルパップ設計、ガスオペレーション式作動原理、ボルト回転式閉鎖方式、右前方に向かって排莢する排莢方式を採用していた。だが武器を水中で信頼性をもって使用できるようにするため、この銃には改めての設計が行われた。すなわち、ガス導入システムに改良が行われ、環境(陸地/水中)選択装置が追加され、着脱可能な40mmグレネードランチャーが追加された。トリガーガード内には、グレネードランチャーの発射をコントロールする前置きトリガーが追加された。マズルには制退器/減震器、消音器、あるいはブランクアダプターを追加装備することができる。また、ADS水陸両用アサルトライフルは製造材料が選択し直され、調節可能な機械照準具が装備され、レシーバー頂部には一体式キャリングハンドルが設計され、キャリングハンドル上方にはピカティニーレールが追加装備され、各種昼夜光学照準具が装着できる。

(頑住吉注:6ページ目)この銃は陸上での使用時にはあらゆる標準型5.45mmx39弾薬(普通弾薬、トレーサー、徹甲弾含む)が発射でき、しかも精度と有効性はいずれもAK74/AK74M小銃といくらも差がない。水中射撃時、5.45mmPSP弾薬を使用したADS水陸両用アサルトライフルは精度および操作性利便性の上でいずれもAPS水中小銃よりずっと良い。

(頑住吉注:7ページ目)現在、ADS水陸両用アサルトライフルはロシア海軍特殊部隊で大規模試験を受けているところである。もしこの銃が部隊に装備されたら、APS水中小銃に取って代わり、甚だしきに至っては一部のAK74M標準アサルトライフルに取って代わり、海上の安全および対テロ任務を執行する可能性がある。

(頑住吉注:8ページ目)現場では少なからぬ観衆がこの水陸両用アサルトライフルに対し非常に興味を感じていた

(頑住吉注:9〜11ページ目)水槽内に置かれたADS水陸両用アサルトライフル

(頑住吉注:12、13ページ目)ADS水陸両用アサルトライフル

(頑住吉注:14ページ目)ADS水陸両用アサルトライフルの構造図

(頑住吉注:15ページ目)ロシア首相メドヴェージェフはかつて真剣にADS水陸両用アサルトライフルをチェックしたことがある

(頑住吉注:16、17ページ目)ロシアのSPP-1水中拳銃

(頑住吉注:18から20ページ目)APS水中アサルトライフル

(頑住吉注:21ページ目)ASM-DT水陸両用アサルトライフル

(頑住吉注:22ページ目)ASM-DT水陸両用アサルトライフルが使用する特殊弾薬と普通弾薬の差異(頑住吉注:というか上が水中アサルトライフル用、次が水中ピストル用、下は7.62mmx39ですね。)


 以前にも書いたように私は新しい水中弾薬に非常に長い弾丸を持つ旧水中弾薬ほどの性能があるか疑っていますが、性能はある程度犠牲になっても1挺の銃で済むのは大きなメリットで、特に相手が同種の武器を持たない、あるいはH&K P11しか持たない場合には圧倒的に優位に立つことになるでしょう。アメリカはこの種の武器の開発は本当に必要ないと思っているんですかね。
















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