香港の「釣魚島防衛活動家」は愛国者か
まあ愛国者の定義付けが問題なわけですけど。
http://military.china.com/important/11132797/20140918/18797516.html
香港メディア人、秘密を明かす:香港の釣魚島防衛活動家は実は反中国の急先鋒
(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「香港の釣魚島防衛活動家の船はすでに釣魚島海域に向け出発しており、「9.18」に到着する予定である」 ちなみに15日に出発したものの台風の影響で引き返し、再び向かっているところです。)
ホットな話題を冷静に見る 香港の釣魚島防衛運動の背後
李承殷
9月15日、香港の釣魚島防衛活動家の船である啓豊二号が再度出発し釣魚島海域に赴いて中国サイドの主権を宣言しようとしているというニュースが再度世論の関心を引き起こした。中国内地の各ポータルサイトは争って報道し、ネットユーザーたちは揃って歓呼している。英雄だ、あなたが凱旋してくるのを待っている! と。まるで彼らこそ日本に対し馬を躍らせ刀をかざしつつある一群の中国民族の英雄であるかのように。
しかし、彼らは本当に多くの人が言うような愛国の民族英雄なのだろうか? ネット仲間ホングオチュワンは言う。香港の釣魚島防衛活動家の船がこのタイミングで釣魚島防衛に行く、その狙いは疑うに値し、点到為止(頑住吉注:いくつか意味を説明しているページはあるんですが、相互に全く異なる説明をしており、しかもすべてこの場合に当てはまらず意味不明です)。ネット仲間の本拉図は次のように言う。香港の人物が釣魚島防衛を行うこの件を否定しているのではないが、各種の要素を関連づけると、その動機を探究してみるべきではないだろうか? かつて国旗を焼いた人も釣魚島防衛に行っているが、あなたはこれを〜というのだろうか? (頑住吉注:日本語にない漢字が使われた、検索すると無数にヒットするのに意味を説明したページは全く見つからない慣用句です。やはりネット上の一般の人の書き込みはくだけた話し言葉に近くて私にはちょっと手におえないですね)
確かに、まさにネット仲間が言うように、あなたはこれを〜というのだろうか?
香港の釣魚島防衛運動委員会は1996年に成立し、現在約30名のメンバーがいる。当時の発起人は何俊仁で、俗称AV仁、汎民主派の立法会議員で、元民主党主席、香港市民支援愛国民主運動連合会事務局長で、ずっと反中国・反共である。中核メンバーには羅堪就(羅就)、阿牛曾健成、古思尭、楊挙凵Xがいる。
羅堪就は香港社会運動活動家で、急進政党である社民連のメンバーであり、かつて2012年には北京に行って陳情したために国家安全部門人員に連れて行かれ調査された。
曾健成、別名阿牛、同じく社民連のメンバー、キリスト教徒、元は地盤判頭(すなわち工員の頭)、急進的な民主化運動活動家で、しばしば党友の梁国雄と棺桶を持ってデモ行為をすることで人に良く知られている。
(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「デモの常連古思尭がジョンリャンバン門外で自作の国旗を焼いている」です。日本語にない漢字が使われている「ジョンリャンバン」は中央政府の香港特別区における連絡事務室といったものらしいです。)
古思尭、香港街頭デモの活発な分子、社民連メンバー、反共反中国の人物。長毛梁国雄(頑住吉注:「長毛」はあだ名らしいです)の仲間で、社会運動に参加したことが原因で何度も検挙、送検され、甚だしきに至っては投獄されている。
1998年、曾健成(阿牛)、梁国雄、劉山青は、当時国家主席の任にあった江沢民の香港訪問に乗じて会展門外に行ってデモし、棺桶を焼いた。結果として彼らは公共の場で秩序を乱したと裁定され、罰金3,000香港ドルの罰金刑を受けた。
2000年、彼は2度立法会会議の期間にデモしたことが原因で検挙、送検され、14日間投獄される判決を受けた。
2008年12月、古思尭はある領匯(頑住吉注:不動産投資信託基金)デモの中で立法会の保安員を襲撃したと指摘された。2009年6月、香港の裁判所は刑を言い渡し、罰金2,000香港ドルあるいは入獄7日だった。結果として古思尭は収監を選択した。
最も有名なのは2013年2月18日、彼が相次いで内地の民主活動家李旺陽が「自殺させられた」と抗議し、および元旦のデモの中で汚された国旗、特別区の旗を見せつけ、また国旗を焼き、4項目の国旗・特別区旗侮辱罪が成立すると裁定され、懲役9ヶ月の判決を受けたことである。
楊求A広州で成長、1989年当時反革命宣伝扇動罪によって逮捕され、後に15ヶ月収監された。香港に来た後は積極的に急進的社会運動に参加し、去年内地に密かに戻って内地の法律に違反することに従事したことが原因で公安に逮捕され、北京警察によって意図的に事を起こした罪をもって香港に追い返された。妻は湖南の権利維持活動家劉沙沙である。
この一群のいわゆるスーパー愛国の釣魚島防衛活動家の政治的傾向を見てみよ。周知の反共反中国反政府の反対派であり、自由、民主、人権などいわゆる普遍的価値を旗印に、ほしいままに中国を悪者にし、香港中心地占拠を主張し、香港独立を探求し、西側が中国を「平和的に発展変化させる」ことの断固たる幇助者である。私は彼らの愛国の熱情がどれだけ真の誠意あるものなのかに全く幻想を持つことはできない!
我々は民間の釣魚島防衛行動が某方面においてポジティブな意義を持ち得ること、中国の民間の釣魚島防衛の決心を態度表明し、愛国の民心を凝縮し得ることを否認することはできない。だが、明らかに現在我々の国家の力量がすでに介入しており、海警船はすでに日々巡航している。しかも目の見える人なら皆、釣魚島問題で時間は我々の側にあり、彼らが再び行く必要は全くないことを見て取ることができる。今回の釣魚島防衛は情勢を激化させる以外、いかなる意義もなく、甚だしきに至っては中日が繰り上げて勝負を決することを迫り、中国に有利な局面を失わせる可能性がある。(筆者は香港メディアに従事する人員)
(頑住吉注:3ページ目)2008年、古思尭はオリンピックの聖火を消そうと意図して取り押さえられた
(頑住吉注:4ページ目)香港の釣魚島防衛委員会メンバーは、釣魚島防衛活動家の船が釣魚島海域に行って抗議すると言明した。画像は曾健成が話をしているところ。
(頑住吉注:5ページ目)資料画像:曾健成はかつて日本の海上保安庁に逮捕された
(頑住吉注:6ページ目)資料画像:日本の沖縄県警は16日海上保安庁の巡視船を用いて「逮捕」した香港の釣魚島防衛活動家らを那覇市の港に移送した。(頑住吉注:これは2012年のことです)
(頑住吉注:8ページ目)招顕聡が平手打ちに遭う
ポイントはいくつかありますけど、まず仮に中国の現政権が倒れて民主的な政府が樹立されても尖閣に対する領土主張は決して止みはしないし、むしろ激化する可能性すらあるということですね。また「釣魚島問題で時間は我々の側にあり、〜中日が繰り上げて勝負を決することを迫り、中国に有利な局面を失わせる可能性がある」というのは直訳するとやや分かりにくいですが、中国の国力、軍事力は急増する趨勢にあって、今決着をつけるより先延ばしした方が中国に有利だと考えているということです。「棚上げ論」を出してくる真の意図もここにあると思われます。そして、少なくとも私は「現政権に反対し民主化を求めても愛国者でないことにはならないだろう」と思うわけですが、我が身を振り返って客観的に見るとどうなるか考えてみる必要もあるでしょう。少なくとも本来的、原理的には保守が愛国で革新が非愛国とは限らないわけです。