中国国産空母最新の画像を分析する その2
http://military.china.com/critical3/27/20160613/22858118_1.html
7.この艦のメイン艦体部分の中間にはまだ2つの非常に大きな矩形の飛行甲板が組み込まれておらず、しかも飛行甲板だけでなく、下方の機格納庫の床の甲板にも依然開口があり、直接飛行甲板からメイン動力室まで深入りするのが見える。
このことは、この艦の一部のメイン動力設備、例えば燃料ボイラーなどは、依然取り付けられていないことを説明し、実はこのことも超大型船舶(軍民の船で大体一致する)の精密動力パッケージは、船体全体の成型を待った後にさらに組み込むという施工方法に符合する。
何故なら船体はモジュール化された組立の過程で、変形が生じるだろうし、溶接は大量の火花、煙や粉塵を生じさせるだろう。これはいずれも環境の要求が非常に高い動力パッケージに対し不利な影響を生じさせるだろう(いくつかの大型軍用船のメインボイラーの取り付けを見れば、施工前必ず樹脂の薄膜で全体を包んでおり、環境の清潔度に対する要求が非常に高いことをはっきり示している)。このため船体全体の成型後さらに組み込むことは、動力パッケージの取り付け精度や使用寿命に有利である。
8.この画像からはさらに次のことが見て取れる。船体前部の2つの発進偏流板(リフトの前方)はすでに形状と位置が見て取れ、同様にほとんど遼寧艦の位置と一致し、しかも右側の遠距離発進ポイント後方の偏流板は同様に形状が見て取れ、いずれも長い矩形である。この3つの発進ポイントは、遼寧艦と決して多大な差異はない。2つの前の発進ポイント偏流板の間には、弾薬リフトが見て取れる。
この3つの偏流板の前方には、いかなるカタパルトのたぐいの空母カタパルトの溝も見られず、つまり001Aがいかなるカタパルトを装備する可能性も完全に否定された。
9.注意:最大の疑問がやって来た
後ろのリフトのさらに後ろ寄り、船体のまさに中部、ほとんど遼寧艦の最後の1本の制動ケーブルに対応する位置に、何とさらに1つの矩形がある。形状とサイズは何とその他の3つの通常の偏流板と同じである!
これはこれまでの遼寧艦の上には全く見られない構造で、鄙人が独自に初めて観察するに至った常ならざる現象でもある。
この位置は基本的に艦載機制動降着時の主脚の車輪が着艦する位置である。遼寧艦の上では、ここは一体の甲板で、いかなる余計な設置もないが、この艦にはこの位置にこんな構造が増えており、しかも新たな艦の主たる縦軸と正対している。ならば鄙人は大胆に推測してみよう。
これは最も新しく設置された「超遠距離発進ポイントの偏流板」であり、専門に将来のプロペラ艦載早期警戒機や超重量発進の艦載攻撃機専用とするものである!
(頑住吉注:これより3ページ目)
我々は、遼寧艦はクズネツォフ級空母の第2号艦であることを知っている。本来現在の飛行甲板の前部、船体の中央軸線部分には、大型対艦ミサイル発射サイロがあった。このことは艦載機が発進する時、こうした発射サイロの蓋を踏んで通ることができない結果をもたらした。遼寧艦は改装の時、簡単に全ミサイル発射サイロモジュールを廃止し、相応に甲板の表面を溶接して機能を殺しただけで、元々の1本は長く1本は短い2本の外側に偏向した発進ラインには、決していかなる改変もない。これは一種の浪費でもある。何故ならスキージャンプ空母の最長で、最も安全な発進ラインは、実は空母船体の中心の軸線だからである。
もしこの新たに出現した甲板表面の矩形が、本当に新たに増加した超遠距離中心軸線発進ラインの偏流板だったら、この発進ラインの長さは、ほとんど驚異的な260mに達する! ほとんど空母の全部の飛行甲板を使用していることになる。この距離は非常に驚異的で、我々は大型戦闘機が燃料弾薬を満載し、アフターバーナーを使用し、地上の平らな滑走路の上で、車止めがなくても、最大離陸距離は300mに過ぎないことを知っている。もし空母の上で、車止めがあり、甲板風があり、さらに艦首のスキージャンプがある状況下で260mならば、殲ー15は完全に極限の重量、34トンをもって発進できる!
さらに重要なのは、ひとたびこのようになれば、001A空母はプロペラ早期警戒機を乗せられることである。遼寧艦には現在まで固定翼早期警戒機がなく、これは戦力形成の最大の弱点である。早期警戒ヘリを用いれば、最大早期警戒距離は200kmで、自衛しかできず、進攻することはできない。しかも滞空時間が限られ、回転翼キャリア自体振動がひどく、機載レーダーを妨害し、早期警戒の空白が大きすぎ、基本的に実戦の価値はない。
早期警戒機がないと、3隻の遼寧艦を加えても、必ずしも1隻のニミッツに勝らず、殲ー15の強大な航続距離や戦力を空しく浪費することになる(殲ー15は世界で現役のうち最大の艦載戦闘機で、短距離発進、作戦半径がほとんどカタパルト発進に相当する超級虫であるが、ソ連の両拐系列は、世界で唯一サブタンクを全く搭載したことがない戦闘機であることを知る必要がある)(頑住吉注:急にスラングみたいの使ってよく分かりません)。
もし001A上で固定翼艦載機が発進できたら、001Aに加え001(頑住吉注:遼寧艦)の2隻の空母は、完全に1隻のニミッツに対応できる。我々は現在固定翼早期警戒機の研究開発に一段と力を入れることが必須で、すでに運ー9に用いられる大出力ターボプロップエンジンを双発の新たな機に用い、燃料満載の下で260mのスキージャンプ発進に全く問題はないとされる。米帝の大型のC-130輸送機さえ、ニミッツというこの平らな甲板の空母上で発着できることを知る必要がある。
当然、こんなに後ろ寄りのポイント、中心軸線発進を用いたら、また早期警戒機は全幅が大きく、ならばこの時艦橋の片側の駐機ポイントさえ、いかなる飛行機も駐機できない。しかもこの発進ポイントを利用する時、空母はいかなる1本の制動ケーブルも張ることができない。うまいことに早期警戒機の飛行速度は遅いので、いかなる空母上でもまず発進し、このようにすれば後続の艦載戦闘機の発進に影響しない。早期警戒機と超重量戦闘機の発進後、さらに制動ケーブルを張っても遅くはない。
最後に声明するが、この船尾寄りの矩形が、最新の第4の遠距離発進ポイントの偏流板なのか否かは、さらに一歩の観察が待たれる。そうならば当然最も好ましい。今後、遼寧艦も同様の位置に、同様の発進ポイントを追加することができ、改造工程の量は大きくない。だが戦力に対する向上は極めて大きい。
文章がやや読みづらくて細部に不明な点がありますが、全体としてかなり説得力を感じます。多くの予想というか希望的観測に反してやはり初の国産空母は遼寧艦からの飛躍が非常に小さいものになりそうですが、そういう冷静な分析をする筆者が唯一推測した大きな進歩が本当なのか、さほど時間を必要とせずに判明するでしょう。