M1900ピストル(F)製作記

これはM1900ピストル(F)の製作情況をリアルタイムでお知らせしたものです。なお、他のページと重複する画像は削除しました。


 FN1900は天才ジョン ブローニングが生み出した初の本格中型オートとも言えるピストルです。バレル上にリコイルスプリングが配置され、これがメインスプリングを兼ねるなどユニークな構造を持ち、工具なしでは分解できないなどまだ設計にこなれていない部分も見られますが、当時のライバル機種よりははるかに進歩していたので世界的に大ヒットして後の銃に大きな影響を与えました。

 まだ製品化されたことがないこの銃を、擬似ブローバックのモデルガン形式でモデルアップすることにしました。



 現在、大きな問題が生じる可能性のないマガジンまわりを除く銃の機能がほぼ出揃ったところです。通常より下に配置されたバレル内にブローバック用の強いスプリングを入れ、その上に弱いリコイルスプリングを配置しています。マカロフのようにマガジン前方にスライド用シアを配置してフルサイズのマガジンにしたかったんですが、どうしてもスペースがなかったのでマガジンは実物より短いものになります。まあただマガジンの前にシアを配置するとセーフティを機能させることが非常に困難になるので一長一短です。ワルサーモデル1ピストルのようにコックされないストライカーを設け、これをプランジャー式エジェクターとして機能させています。実銃通りこれをリコイルスプリングで動かしてみましたが、少なくとも現在のところ補助スプリングを入れないとうまく排莢されません。カートには実物ダミーを使おうと思ったんですが少しでも径が小さい方が都合がいいので(.32ACPはセミリムドです)マルシン製プラグファイアーカートと同じ規格にすることにしました。分解もほぼ実銃通り、セーフティも機能させる(スライド用シアをブロック)予定です。グリップ後下部のマガジンキャッチは前に押して解除という普通と逆の方法ですが、私の製品ではコルトM1900、ワルサーモデル1ですでに再現しています。グリップはコンチネンタルホルスターズさんから購入した実物型取り品を裏面のみ加工して使用する予定です。

 商品名はどうしますかねー。「M1900ピストル」というのはコルトの時に使ってしまいましたし、今後あれは「M1900ピストル(C)」、これは「M1900ピストル(F)」とでもしましょうか。

 進行状況はここで随時お伝えしていく予定です。

6月25日



 今こんな感じです。率直に言ってかなり作りにくい構造でしたが大筋造形が終わり、間もなく仕上げに入る予定です。実銃にはレバー状のコッキングインジケーターがあり、コックされていないとフロント、リアサイトの間に立ち上がって照準を邪魔し、射手に知らせるようになっています。製品はコックされませんが、プランジャー式エジェクターの機能をするストライカーがカートの存在によって包底面に押し込まれて初めてギリギリ照準が可能になるように設定すれば、それ以外の時は照準が不可能になります。

6月30日



 間もなく型取りに入ります。実銃が後に合理化される前の複雑な構造なもので、やはり製品も通常より複雑にならざるを得ません。フレームもかなり複雑な型になるので時間がかかりそうです。

7月6日

 今日試作第一号が完成しました。と、いうことで、

 セーフティ等各部の作動に問題はなく、排莢も快調です。装填されていないと実銃におけるコッキングインジケータがサイトを邪魔することによるローディングインジケータの機能も明確です。特にスライドを後退させると後の銃とは大きく異なる外観となり、非常に新鮮な印象です。下部に行くにつれ幅が広くなるグリップはM1910よりむしろ握りやすいかもしれませんし、セーフティもM1910より操作しやすい印象です。

 この分なら7月中旬には発売できるかも知れません。価格はマカロフと同程度を予定しています。


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