中国の「敵」の衛星関連2題

 まずインド関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20170627/30837720_all.html#page_2


インド軍用13個の衛星は相手を監視? 専門家、その真の実力を明かす

「インド時報」26日の報道は、インドが先週金曜にCartosat-2リモートセンシング衛星を成功裏に発射した後、インド軍用衛星の総数は13個に達し、こうした衛星は国境地域の変化を監視しまた作図でき、主に相手の陸上および海上の動向の監視に用いる、とした。

インド宇宙研究組織の消息筋の人物が明らかにしたところによれば、インド軍の相手を監視するのに用いる13個の衛星には主に、Cartosat-1、Cartosat-2光学リモートセンシング衛星とRisat-1、Risat-2レーダー成像衛星が含まれる。インド海軍はさらにGSAT-7衛星を使用して軍艦、潜水艦、飛行機と陸地との間のリアルタイムの通信任務を執行する。大多数のインド軍用衛星は地球表面から200〜1,200km離れた軌道上を運行する。23日に最も新しく発射されたこの712kgクラスのCartosat-2衛星は先進的な光学成像衛星で、識別率は0.6mに達し得る。

この前アメリカの「安全保障業務ニュース」は、インドのCartosat衛星は9.5kmの面積内の識別率が1mにも達するカラー画像が撮影でき、軍が関心を注ぐ領域のため具体的現場画像を提供する能力を有し、インド・中国、インド・パキスタン国境の状況の追跡の援助に用いることができる、と明らかにした。陸上あるいは海上国境の人為的あるいは自然がもたらした地況の変化の偵察に協力援助することもできる。これまでCartosat衛星が送ってきた画像はかつてインド軍によってカシミールの実効支配地域のパキスタンサイドの武装人員営地の状況を識別するのに用いられた。正確度がより高いCartosat-2衛星はインド軍のためによりクリアな偵察画像を提供することができる。

インド国防研究発展組織の安全保障業務専門家で、元スポークスマンのラーウェイ グプタはこれに対し評価し、「対面しての作戦の時代はすでに去って再び帰らず、現代の戦争はどんどん宇宙のリモートセンシング監視、リアルタイム態勢関知、情報処理と通信技術に頼っている。衛星は戦略資産として戦争の勝負に対し極めて重要な作用を発揮し、このことは宇宙技術を重要かつ戦争のゲームのルールを改変するカギとなる重要能力とさせる。」とした。

だがある専門家は次のように指摘する。インド軍用衛星は歩みを始めたばかりで、そのメディアが言明する13個の軍用衛星の中で、少なからぬものは軍民両用衛星で、軍用衛星の技術水準には全く到達していない。その軍用衛星技術水準も相対的に低く、最も新しく発射されたCartosat-2衛星はせいぜい先進商業リモートセンシング衛星水準にしか到達せず、同時に衛星の重量は比較的小さく、より多くの偵察補助設備あるいはより多くの燃料を搭載することはできず、宇宙でネットワークを組む、姿勢を調整する能力ないし軌道での寿命はいずれも相対的に限られ、相対的に固定された軌道に沿って運行することしかできず、需要を根拠に宇宙での軌道変更偵察を行うことは非常に難しい。(何洋)

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像」)


 続いて台湾関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20170630/30872994_all.html#page_2


軍事的用途を持つ! 台湾初の自ら製造した衛星が8月発射へ

台湾は6月29日、初の台湾によって自主研究開発された衛星「フォルモサ衛星五号(福衛五号)」が8月25日アメリカのカリフォルニア州で発射される見込みであると宣言した。分析は、台湾はこの衛星は民間用であり、主に遠隔測定に用いると言明するが、それが軍事的用途を持つことは疑いのない事実である、と考える。

台湾「国家宇宙センター主任」張桂祥は25日、「福衛五号」は台湾初の自主開発した高解像度光学リモートセンシング衛星で、6年の研究開発を経、総経費は56.59億新台湾ドルに達する、とした。「福衛五号」は重量450kg、八角柱型で、高さ2.8mである。この衛星は元々去年発射する計画だったが、アメリカのSpaceX社にロケット爆発事故が発生したため、発射遅延が8ヶ月を超えた。7月19日、衛星はアメリカのカリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地に輸送され、衛星発射前の最終テストを行う予定である。8月25日早朝2時50分、「ファルコン9」ロケットによって打ち上げられる。

「福衛五号」の用途に対し、台湾「中央社」は29日、「福衛五号」が撮影した映像は政府の施政、防災減災、「国土の安全」、環境監視コントロール、学術研究および国際人道救援などの用途に用いることができる、とした。

「福衛五号」は台湾の現有の「福衛二号」の遠隔測定任務を継続することになる。「福衛二号」は2004年5月にアメリカで発射され、元の名は「中華衛星二号」(略称「華衛二号」)だったが、陳水扁当局がいわゆる「正名運動」をしたため、「台湾独立」の意味を持つ「フォルモサ」に改められた。台湾当局は「福衛二号」は民間衛星であると言明するが、実際上は科学研究の名目を着せて実施される軍事プロジェクトである。台湾宇宙計画室は2005年2月に、高雄籍の1隻の砂の運搬船が華蓮港から日本の石垣島に向かう途中で行方不明になり、台湾関連部門の請求に基づき、台湾宇宙計画室は「福衛二」衛星を利用して宇宙から台湾東北海域に向け捜索を展開した、と明らかにした。これは台湾当局が初めてこの衛星が海上偵察および捜索能力を持つと明らかにしたもので、その中からは台湾の衛星がすでに軍事偵察任務を執行していることが見て取れる。その作用を引き継ぐ「福衛五号」が軍事用途を持つか否かは言わずとも明らかである。中時電子報は2016年8月、台湾は「福衛五号」発射前、日本のスパイ衛星を使用し得ることを希望している、と明らかにした。文章は、台湾の台湾海に対する監視はずっと「福衛二号」に頼っているが、この衛星にはすでに使用に堪えない兆しがある、と語る。

台湾中天テレビは「福衛五号」のまもなくの発射は、「台湾の科学技術の発展が新たなマイルストーンに向かう」ことを象徴的に示していると言明するが、台湾の宇宙開発計画は多くの制約要素に直面している。1つ目は科研技術水準が高くなく、自主研究開発能力が不足していること。張桂祥の説明によれば、台湾は現在200人しか衛星を製造しておらず、人手が深刻に不足している。2つ目は宇宙発射搭載具がないことで、衛星の発射は完全に人に制せられる。


 限界はありますができる範囲でできることを極力やっていくしかないわけで、これは程度の差はあれ日本も同じですね。しかし「遼寧艦」を科研試験目的としている中国に「実際上は科学研究の名目を着せて実施される軍事プロジェクトである」なんて言われたくないでしょうな。


















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