「遼寧艦」がシリアに向け出動?

 本当なら大騒ぎになってるはずですからね。

http://mil.news.sina.com.cn/2015-09-30/1444840205.html


中国の空母がシリアに赴いて参戦することはあり得ない 遠洋作戦能力なし

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「遼寧号は絶対に訓練艦ではなく、中国は将来的に初の空母作戦群を建設する。」)

先日あるイスラエルメディアの事実確認を経ていない情報は、ロシアが今月初めに数十機の戦闘機と大規模な地上作戦部隊を派遣してシリアに赴き参戦させたのに続き、近日中国の遼寧号空母も駆逐艦の護衛の下でスエズ運河を通過し、シリア海域に到達する、とした。情報は、中国の殲ー15フライングシャーク戦闘機中隊はシリア西北部の都市であるラタキアの某基地に進駐することになる、とする。また遼寧号空母上にはさらに直ー18F対潜ヘリおよび直ー18J艦載早期警戒機が配備されている。約1,000名の中国の海兵隊がこれと共に到着する。この情報がひとたび出るや、直ちにネット上で極めて大きな関心を引き起こしている。

イスラエルは、遼寧号のシリアに赴いての作戦のニュースは人を非常に驚愕させ、何故ならこの種の行動は中国の一貫した対外政治および軍事行動の原則にひどく符合しないものだからである、と報道する。すなわち他国の内政不干渉、一切の軍事行動は国連の枠組みの下で執行する、という原則にである。

ならば我々はこのニュースのソースを見てみよう。ロシア民族ニュース社9月24日の報道によれば、ロシア連邦委員会(議会上院)の国際事務委員会委員イゴール モロゾフは評論を発表し、ロシアサイドは契約に基づきシリアに向けあらゆる作戦武器装備提供し、同時に軍事顧問を提供してシリア人がロシアの装備を使用して反政府組織と「イスラム国」武装勢力を打撃するのを助ける、とした。モロゾフは同時に、ロシアサイドはすでに、中国もロシアのシリアにおける軍事行動に加入することになると知っている、とした。中国の1隻の護衛艦はすでに地中海入りし、中国の1隻の空母はその後を航行しつつあるという。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「殲ー15艦載機が『遼寧艦』上でスキージャンプ発進」)

現在あらゆる遼寧号空母がシリアに赴き作戦することに関する情報も全てこのロシア議員の非公式な評論から来ている。イスラエルのニュースソースも含めやはりロシアで、この種の一見してもうナンセンスに属する口から出まかせは、本来中国国内メディアの報道内に出現すべきではなく、たとえ転載であってもすべきではない。何故ならこの種の偽情報は人を誤導するだろうからである。ロシア人は一貫していくつかの是のようであるが非であるという情報をねつ造し、耳目を混乱させ、もって自らが事を行う目的を達成するのを好む。例えばネットはパキスタン空軍が「将来的に」スホーイー35戦闘機を購入する、中国が「将来的に」ロシアの爆撃機を購入する等々と伝える。今回の伝播を通じた遼寧号がシリアに赴くというのはまさしく大げさな旗印を掲げて人を驚かせるという探りを入れる行為で、目的はやはりロシア軍が直接シリア内戦に手を出すための正当化をすることである。

理論上、空母はある国家が遠洋の干渉作戦を行うのに最も適している。空母艦隊は比較的強い機動能力と比較的長い自力持久能力を充分に利用して、迅速に危機や衝突が勃発する可能性がある海域に集結あるいは事前配備し、強大な威嚇力をはっきり示すことができる。中国が空母を建造するのも遠海において国家利益を維持保護し、潜在的敵国の海空作戦能力を打撃あるいは削減し、海上貿易航行ルートを防衛するためである。

中国の遼寧号空母は確かにいくつかのホットなポイントたる地域に行く必要があり、例えばシリアなどの海域で練兵することであるが、現在中国の空母は決して大規模な参戦能力は具備しておらず、我々は未来の遼寧艦が太平洋に出られることを希望する。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「最近あるネット仲間が、中国海軍初の空母である遼寧艦が帰国する貴重な凄い画像をアップした。遼寧艦の体は錆の跡だらけだが、威武の気勢は依然存在している。数隻のタグボートに取り巻かれ、それでも真に戦闘群の意志がややある! (ソース:飛揚軍事フォーラム)」)

しかし、解放軍当局メディアの情報を総合すると、遼寧号は現在まだ完全な遠海作戦能力を具備していない。まず艦載戦闘機飛行員の不足である。現在中国が持つ合格した艦載機飛行員は24人で、数はおよそ一個飛行連隊の規模である。中国は2012年11月23日に、初の艦載戦闘機試験飛行員の1人である戴明盟が殲ー15戦闘機を操縦して初めて空母上で成功裏に制動着艦とスキージャンプ発進を実施してから、今までに4グループ25名の艦載戦闘機飛行員を養成訓練した(その中の1名は艦載機着艦指揮官)(頑住吉注:何でそんなの飛行員に含めるの)。だが前の3グループ18名の飛行員だけが空母発着全訓練を完成し、空母資格証書を獲得している。第4グループ6名の飛行員は陸上模擬発着訓練を完成させただけで、今年9月3日の抗日戦争勝利70周年大閲兵終了後、やっと艦に搭乗して発着訓練を行ったばかりである。外国メディアは24日に遼寧号がシリアに赴くとの情報を発したが、大閲兵からわずか21日たったところであり、海上訓練の期間25日に照らして計算すれば、現在の遼寧艦は中国周辺海域で総合航海訓練、艦載機飛行員全訓練発着試験飛行および艦隊試験航行を行っている可能性が高く、シリア海域まで航行することは全くあり得ない。

アメリカの隔月刊「国家利益」安全保障業務関連雑誌の計算によれば、遼寧号の艦載機は混成艦載航空兵旅団の編成で、このうち艦載戦闘機大隊は24機の国産殲ー15型戦闘機で、対潜大隊は6機の直ー18F対潜ヘリからなり、早期警戒および電子対抗大隊は4機の直ー18J空中早期警戒ヘリと2機の直ー9C救援ヘリからなる。全部の艦載機の数は24機の戦闘機と12機のヘリである。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「昨日、某フォーラムが一組の画像明るみに出した。画像は4機の実装の殲ー15フライングシャークが遼寧艦に搭載され、しかも機体ナンバーが100番であることをはっきり示している! このことは、新たなる一定数の実装の殲ー15がすでに遼寧艦上での就役を開始していることを説明し、将来遼寧艦はあるいは24機をフル装備できるかもしれない。」)

現在遼寧号が行いつつあるのは総合航海訓練と試験で、目的はできる限り多く各種データを収集し、作戦経験を累積することで、2016年になってやっと完備された戦闘力が形成できると見られ、中国海軍が遼寧艦の作戦能力形成前にもうこの非常に高価な軍艦を国際的にホットなポイントたる地域に派遣して任務を執行させることはあまりありそうになく、これは我々の利益に符合しない。

ロシアの議員が言うところの中国の1隻の護衛艦がシリア付近海域に出現したというのは逆に非常にあり得る。何故なら中国海軍第21弾の航路護衛艦隊が8月23日に三亜軍港から出航し、アデン湾、ソマリア海域に赴いて航路護衛任務を執行しているからである。艦隊はミサイル護衛艦柳州艦、三亜艦、総合補給艦青海湖艦および艦載ヘリと特戦隊員からなる。9月に航路護衛艦隊から1隻の護衛艦が前倒しでシリア海域に派遣されて前倒しで配置され、中国の地中海地域における国益の維持保護のために準備をするというのは、逆に完全にあり得る事である。(作者の署名:ケロリョフ)

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「空母遼寧艦が工場に帰り維持保護する画像」)


 現時点で「遼寧艦」がシリアまで行くことはどう考えてもありそうにないですが、ロシアがこんなアドバルーンを上げるというのは「孤立していない」と必死で主張してはいるもののかなり追い込まれていることを示すのかもしれません。














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