中国空母関連2題

 まず国産空母関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20160101/21057462.html


国産空母の変動は比較的大きい:機格納庫が遼寧艦に比べ10%大きい 対艦はなし

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像にあるのはネット仲間が明るみに出した大連造船工場で建造中の001A型国産空母第1号艦らしきもの。もしそれが本当に空母なら、現在建造が完成しているのは下の図の赤線の下の構造に違いない。」)

長期にわたり国産空母はいつも公衆の関心の核心であり焦点である。最近ネット仲間は1枚の大連造船工場が国産空母001A型空母を建造しているらしき画像を明るみに出した。画像の中の空母の船体下部はすでに半分近く完成し、機格納庫の分段もすでに取り付けを開始している。現在まだ最終的にこの空母の全体的な形態は確定できないが、現在公開されている情報から少なくとも以下の何点かを確定することができる。国産空母は対艦用ではなく、サイズは「遼寧」艦に似ており、機格納庫の面積は「遼寧」に比べ10%増加する。

001Aは中国の「中途島」となる (頑住吉注:「過渡的なもの」という意味かなと思ったら「ミッドウェー」のことでした)

もし現代のアメリカ巨大空母の血縁をさかのぼればすぐ気づくだろう。もし目下最新の「フォード」級空母であっても、その多くの設計理念は実際上やはり1950年代に就役し、アメリカ巨大空母時代を開いた「フォレスタル」級空母にルーツがある、と。そしてエポックメイキングな「フォレスタル」級空母と、アメリカの第二次世界大戦での主力「エセックス」級空母との間で上から受けて下に引き継ぐ作用を果たしたのは、まさにアメリカ初の大型艦隊空母「ミッドウェー」級である。単に空母の性能について言えば、「ミッドウェー」級は実際には鶏肋(頑住吉注:大して役には立たないが捨ててしまうには惜しいもの)と称するに堪え、それは「エセックス」級空母に比べるとより大きな艦体を持つが、その当初設計、特に機格納庫の高さは依然第二次世界大戦時期のプロペラ式艦載機を参照して設計され、このことはそれが体積のより大きなジェット式艦載機を搭載する時明らかに相当骨の折れることにさせた。もし冷戦時期の米ソの高強度対抗下でなかったら、アメリカは「ミッドウェー」号空母に対し何度もの大規模グレードアップを行い、それを湾岸戦争を戦い終えた後にやっと退役させることはなかっただろう、と言うべきである。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「画像上は就役当初の『ミッドウェー』号空母で、画像下は第3回大規模改装を完成させた「ミッドウェー」号。両者の変化の大きさは一目瞭然で、『ミッドウェー』号に対する改装と使用は、アメリカが全く新しい『フォレスタル』級空母を設計するために経験を累積させることにもなった。(フェニックス軍事)」です。ちなみに「SAYONARA」の人文字らしきものは横須賀を母港としていたこの空母が日本を離れる時のものですかね。)

こうではあるが、「ミッドウェー」級空母のアメリカ空母発展に対する重要な意義は、まさに大連で建造されているこの001A型空母の中国空母に対する意義同様である。この2機種の空母はいずれも所在国の需要に符合しきれないが、その技術と使用経験を基礎に、所在国はいずれもそれを基礎に新型空母を研究開発したし、またはする。中国にとって、001Aの後の中国版「フォレスタル」級空母こそが中国空母の後日の比較的長い発展の時期内の「サンプル艦」となる。だがアメリカは6万トン級の「ミッドウェー」級空母の後に8万トン級の「フォレスタル」級を建造し、一方中国の001Aのトン数は依然「遼寧」艦の6万トン級を保持することになり、中国版「フォレスタル」級に到達した時、あるいは8万トンまで上昇するかもしれない。何故なら中国は最初から「遼寧」艦を建造して空母建造技術を強化する必要があるが、それにもかかわらず「ウリヤノフスク」のような8万トン級スキージャンプ空母は必要としないからである。空母の排水量の大幅増加は、必然的に全体技術の顕著な向上を随伴させる。

001Aの機格納庫は「遼寧」艦に比べ10%増加することに

ロシア製空母の最も人を嫌悪させる装備は疑いなく「玄武岩」対艦ミサイルである。一方「遼寧」艦はこのミサイルを決して配備していないが、元々あった傾斜発射サイロ構造はそれにもかかわらず取り除くことができず、改装時閉鎖処理をするしかなかった。流れ伝わること比較的広範な説によれば、中国が「遼寧」艦を基礎に空母の設計を行う時、ミサイル発射サイロ構造を機格納庫に納入し、艦載機搭載数を増加させるべきだった。だが「クズネツォフ」級空母の構造説明図をちょっと見るだけで、機格納庫とミサイル発射サイロとの間にまだ大量のその他の船室構造があり、かつ単純に機格納庫とミサイル発射サイロをつなげるだけでは構造的難度が比較的高いだけでなく、過度に狭くて長い機格納庫には比較的大きなレイアウトの困難が存在し、かつ機格納庫面積増加に対するメリットも決して多くはない、ということにすぐ気づく。だがこのことは001A型空母上にミサイル発射サイロ構造が留保されるだろうことを決して意味しない。中国は局部的設計し直しによってミサイル発射サイロを取り除き構造を調整し、機格納庫の面積を「遼寧」艦に比べ10%前後増加させることができる。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「画像上は『クズネツォフ』号空母の側面から見た線画、下の図は構想される001A型空母の側面から見た線画。001A型空母が発射サイロを取り除いた後、機格納庫は前に向け15m前後開拓展開でき、機格納庫の面積は10%増加するようだ。」です。)

「遼寧」艦の艦首甲板下は艦員の居住船室で、現有のミサイル発射サイロが圧迫占領しているのは実際には元々の艦員居住船室構造であり、艦員居住船室がさらに機格納庫の面積を圧迫占領するしかないよう迫っている。001A空母上では、中国はミサイル発射サイロを取り除いた後、元々の艦員居住船室を前に移し、かつ整合と最適化設計を行い、結果的に機格納庫のスペースを艦首方向に向け全体に開拓展開させることができる。だが空母の体積や甲板の強度などの方面の制限を受けて、001A型空母の機格納庫の幅は「遼寧」艦と似たものになり(26m)、一方長さは15m前後増加することができ(「玄武岩」ミサイル発射サイロモジュールは長さ30m、幅8m、高さ8〜9m)、機格納庫の面積は「遼寧」艦の3,978平方mから4,735平方m前後にまで増加させることができ、面積は約10%増加する。(特別な注意を必要とするのは、もしミサイル発射サイロが取り除かれても、機格納庫は艦首方向に向けてあまり多く開拓展開できないということで、設計難度の他、さらに現有の構造、特に弾薬リフトの制限に関わるということである。)

もし技術的な進歩だけをもって言えば、001Aの「遼寧」艦に比べての技術的向上は決して顕著ではないかもしれないが、中国がもしこの機を借りて「空母はこのように作るべき」から「空母を何故このように作るのか」に至る認知と技術の飛躍を完成させたら、後日よりハイエンドの国産空母発展の道の上を、より迅速、穏健に行くことになる。(フェニックス軍事 フェニックス軍評 劉暢)


 次は「遼寧艦」関連です。

http://mil.news.sina.com.cn/jssd/2015-12-30/doc-ifxmxxsp7324603.shtml


遼寧号空母の戦闘力は米軍に比べて劣る? 重要なカギは誰を叩くかを見ること

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「興奮:遼寧艦の甲板に少なくとも6機の殲ー15艦載機が同時に出現」)

最近、遼寧艦は渤海某海域で艦・機融合訓練を展開し、海軍司令員、政治委員など主要な指導者が艦に搭乗して訓練に参加しかつ指導した。訓練の中で多くの殲ー15艦載戦闘機が順にタッチアンドゴー、制動着艦などの訓練課目を完成させかつ駐艦した。遼寧艦就役から3年あまり以来、訓練任務はずっと非常に頻繁かつハードである。以前、中国初の空母が真に作戦能力を具備しようとすれば少なくとも5〜8年の時間を必要とすると考える少なからぬ視点があった。だが遼寧艦のパフォーマンスはすでにこの事前見積りの期間を大幅に短縮しようとしている。

空母の戦闘力の実際の体現者および具体的執行者としては、固定翼艦載機が最も核心的な部分である。中国海軍航空兵はこの領域において歩み始めが比較的遅く、しかも長期にわたって空母がなかったので実際に飛行訓練を行うことができず、これはアメリカなど空母保有国との非常に大きな隔たりだった。殲ー15の就役は中国に短時間内に西側諸国との隔たりを短縮させた。世界で現役唯一の大型艦載機として、殲ー15には世界トップクラス艦載機グループ入りする資格が完全にある。第4世代艦載機がないという状況下で、アメリカのF/A-18やフランスの「ラファール」と世代差は決して存在せず、単純に空中格闘性能を考慮すれば中国の殲ー15は劣勢に立たされない。以前の米軍のF-14やロシアのスホーイー33に比べ、殲ー15は航空電子および空力レイアウトなどの方面における優勢がより顕著である。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「遼寧艦最新の海に出る画面 6機の殲ー15が戦闘状態で駐留、発着する」)

最近公開された動画の中では、一部の殲ー15がすでに空対空ミサイルといったような武器装備を搭載して発着訓練を行うのが見られ、このことは殲ー15がすでに実戦のために必要な準備をしていることを充分に説明している。一方殲ー15の飛行員に関して言えば、艦載機の発着技術や応急突発状況の処置能力さえ成功裏に掌握すれば、空に上がって作戦することには決していかなる難度も存在しない。我々の艦載機飛行員は全て多くの中から選抜された海軍航空隊の優秀な飛行員であり、艦載機飛行員になる以前は皆総合的質が非常に厳しい試練に耐える者だった。このような少数の、豊富な飛行経験と訓練経験を持つ「精鋭」には実戦の中で気後れする問題は全く存在せず、こうした海空の勇士は空に上れさえすればすぐ合格点の出せる戦士であると信じる理由があり、現在唯一の不足はこうした飛行員の数がまだ比較的少ないことにある。だが海軍艦載戦闘機飛行員が艦上発着能力を具備するには最も早ければ1〜2年しか必要とせず、このため合格点の出せる艦載飛行員が短時間内に不断に拡充されるだろうと信じる理由がある。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国海軍殲ー15フライングシャーク艦載機が陸上に集結  少なくとも7機が出現」)

この意味から言って、遼寧艦は実際にはすでに実戦能力を具備している。だが相手が誰でどのような作戦任務を執行するかを見る必要がある。もしアメリカ空母と艦隊決戦を行えることを測定基準とするならば、たとえ以後遼寧艦が飛行機を満載しても実現できない。客観的に言って、遼寧艦の各方面の指標はアメリカ空母とではやはり少なからぬ隔たりがあり、特に艦載機の数と発着効率はいずれも米軍の原子力空母に遠く及ばない。アメリカが持つスーパー空母が10隻を下らず、将来はさらに電磁カタパルト発進の新世代フォード級空母を有するからなおさらである。このため、米軍空母を打ち破ることを用いて遼寧艦が実際の戦闘力を具備しているか否かを計るのは、明らかに非客観的である。

だが殲ー15の数量の増加や飛行頻度の増加と共に、遼寧艦はいくつかの局部的海上衝突に対応するのにはやはりその任に堪え得る。現在中国周辺の海上から来る圧力は日ごと増加し、いくつかの国も大国に惑わされて悪事を企てて動き出し、頻繁に中国の譲れない最低ラインに挑戦し、中国の海洋の安全と国家主権いずれに対しても一定の脅威を構成している。このため、もし中国が必要な時に襲来する敵に対し果断に「剣をひらめかせる」なら、空母には非常に貴重な実戦のチャンスがある。大規模な殲ー15は必要とせずもう完全に海上の制空権を掌握し、艦隊の防空圧力を「0」に近づけることができる。敵の海上目標の殲滅は水上艦艇によって完成することができ、甚だしきに至っては殲ー15も対艦ミサイルを搭載して一挙に敵艦隊を大海の底に送り込むことができる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「遼寧艦空母の機格納庫」)

筆者は、遼寧艦に一体実戦能力があるのか否かには主観的に厳格な基準を設定すべきではなく、国家の海洋権益を維持保護でき、領海の主権と神聖な国家の尊厳を維持保護できれば、それすなわち「来れば戦うことができ、戦えば必勝」のスーパー海空衛士であり、現在遼寧艦をアメリカと殺し合いを行う「宝刀利剣」とするのは客観的でないし、不公平でもある、と考える。(之間網軍事転風)


 当然国産空母もアメリカ空母と正面対決する能力はないわけですね。機格納庫が10%広くなっても飛行甲板がほぼ同じ場合、どの程度のメリットになるもんなんでしょうね。
















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