中国が装備する056護衛艦より輸出版の方が強大なのは何故か

 普通は輸出版の方がグレードが低いはずなんですが。

http://military.china.com/jqsj/018/


輸出型軽護衛艦は056に比してより強大

中国は何故賢を捨て拙を求めて056を選択したのか?

イントロダクション アブダビ2013安全保障業務展で中国はヘリ母艦、輸出型護衛艦、大型巡視艇を含む多種の水上艦艇を展示した。注意に値するのは、今回展示された輸出型1,500トン級護衛艦は中国が初めて公開展示するものだということで、模型から見てそれは海軍で現役の056型護衛艦に似ているが、外形と火力配置から見てこの輸出型軽護衛艦は中国が自ら生産する056に比べて一段勝っている。では、海軍は当初において何故「賢」を捨てて「拙」を求める必要があったのか?

輸出型軽護衛艦、国産056を「秒殺」

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「アブダビ2013安全保障業務展で展示された軽護衛艦の模型」)

今回の展示で中国が登場させた輸出型1,500トン級護衛艦は、全長97m、航行速度30ノット、深いV字型設計を採用し、全体レイアウトは056に似ているが、ステルスのディテールがより徹底し、24ユニットの垂直発射装置を装備し、直ー9C型艦載ヘリが発着でき、しかも機格納庫が配置され、このことはこの艦により持久力があり有効な近海対潜能力を持たせる。また76mm口径主砲1門、2基の630近接防御砲、2基の30mm単砲身ステルス速射艦砲を装備している。だがこうした基礎的指標から見て、この輸出型ステルス護衛艦は、国産056型護衛艦を「秒殺」してしまっている。

この護衛艦の最も人の注目を引くものは24ユニットの垂直発射システムに他ならない。たった1,500トンの軍艦に装備するというのは全く不可思議である。想像してみてもよい。24の発射ユニットには4から8発の対艦ミサイル、16から12発の対空ミサイル、4発前後の対潜ミサイルが配置できる。中距離防空用垂直発射装置、近距離対ミサイルを全て2基の630砲に頼るのは決して強大ではないようだが、もし056型と同様にFL3000を追加装備すればより信頼できるものになる。このような火力配置は韓国最新の仁川級護衛艦より強いとも評価すべきである。

捨てられた原因:「帯に短したすきに長し」

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「056型護衛艦はすでに近海防御の必要性を満足させる」)

近海問題解決には056が最も適する

中国海軍は去年8月から056型軽護衛艦を大量に受領し始めた。アメリカの「ストラテジー ページ」は、中国は数十隻の056型軽護衛艦を建造し、このうち非常に大きな部分が南海艦隊に配備され、その目的は中国の南海に対する支配権を強化することにある、と推測する。我が国には18,000kmの海岸線があって防備を必要とし、大量の現役基地防御水上艦艇の退役と共に中国海軍には新型基地防御戦力で間もなく退役する護衛艦、駆潜艇、航路護衛艇などの現役基地防御作戦戦力を補充し、秩序立てて更新し、換装する切迫した需要が生じる。「ストラテジー ページ」は、南海の最大水深は5,559mに達するが、多くの島礁付近の水域は浅瀬であり、かつ水中は障害物だらけで、喫水の比較的深い中型護衛艦がここを航行するのには危険がいっぱいで、このことは去年中国海軍の053H1G型護衛艦「東莞」号が半月礁で座礁したことから見て取ることができ、一方056型艦はトン数が軽く、喫水が浅く、このためより南海でのパトロールに適している、とする。

054と056の間の「鶏肋」(頑住吉注:「たいして役には立たないが捨てるのには惜しいもの」)

中国海軍には現在2つの最も主要な任務がある。1つは大洋に向かうことで、もう1つは「門戸を良く見ておく」ことである。兵力構造から見て、トン数の大きな艦艇の発展は1つの必然の趨勢である。将来は空母艦隊に航路護衛を提供する任務の艦艇はきっと遠洋航行能力を具備する必要があり、この点では国産の054A型ミサイル護衛艦がその任に耐え得る。だが日常のパトロール、警戒、駆逐などの任務を執行する多数の古い水上艦艇、例えば037系列は性能が不足で就役時間が長すぎるため、すでに海軍の近代化と情報化の需要に適せず、早急な新型艦艇への更新が待たれる。056は航行速度が速く、建造コストが低く、航行適応能力が強いなどの特徴を持ち、その装備レベルも037に比べ根本的向上があり、037系列に取って代わる良好な選択肢である。中国独特の海上周辺環境、非常に長い海岸線はパトロールを必要とし、多くの島嶼の争いの問題は解決を必要とし、海上資源輸送ルートは保護を必要とし、もし武力を使ってこうした海上の争いを解決するなら、軽護衛艦の選択は最も経済的に実用的である。経済的受け入れ能力から見て、この型の艦の機能は完備しており、防空もできれば対潜もでき、突撃もできれば駐留しての守備もでき、対費用効果が非常に高く、海軍の現在の急速に発展する装備建設の大きな潮流をより満足させることができる。だがもし「家を守る」だけなら、大型艦艇あるいは武器配備がより先進的な艦艇を用いることは明らかにもったいない。中国海軍は同様に「家の門前」で漁業保護、パトロール、警戒などの任務を執行するのに適した艦艇を必要とし、大型主戦艦船を煩瑣な日常の海上勤務から解放し、こうして遠洋主力艦隊の戦闘力を保証するのである。一方この輸出型の軽護衛艦は明らかに056軽護衛艦と、よりトン数の大きい054の中間のレベルにあり、このため淘汰されることを免れない。

国外ではあるいは主力艦に充当されるか

この1,500トン輸出型護衛艦は中国では適した舞台がないが、いくつかの大型水上艦艇を開発する実力のない国では主力艦としての使用に充当できる。だがこの護衛艦がユーザーを獲得できるか否かには、まだセットされる艦載電子設備や武器システムの向上を待つ必要があるかもしれず、もし対外的に販売するなら、必ず艦載作戦システムとレーダーの間の共用性問題がもたらされる。当時タイに販売した艦「ナライソンエン」級護衛艦の建造過程ではこのような問題が発生したことがある。

またまさに艦載武器であるが、我が国の現在の艦載紅旗-16は体積が大きすぎ、艦艇のスペースを比較的多く占め、紅旗-16BやDK-10の研究開発進度はまだ不明確で、近いうちに輸出が認められるか否か、外界も知り得ていない。一方国外のいくつかの武器、例えばアメリカのESSMの体積と重量はずっと小さく、1つのMK41でもう4発のESSMを配備でき、こうなれば同様の32発のミサイルが4つのMK41発射ユニットでもうOKである。また国外のいくつかの潜在的ユーザーは1回の購入で最も実用的、最も使用しやすい武器を手に入れてすぐに戦闘力を形成することを必要としており、このため武器とシステムの完備された結合こそがより広い市場を勝ち取れるのである。

中国が輸出する各型の護衛艦(頑住吉注:これらそれぞれの艦に関する関連記事の冒頭部分があってリンクされていますが省略します)

053HT型ミサイル護衛艦

F25T型ミサイル護衛艦

053H1型ミサイル護衛艦

F22Pミサイル護衛艦


結び

単純に機能、性能からデータの比較を行うことには実際上の意義はない。どんな艦艇を発展させるかは、ある国の海洋戦略と海軍発展の実際の状況を根拠に決定される。まさにいわゆる適材適所、もちはもちやで、低配置だが性能:価格比の高い装備には同様に大きな用途があり得る。これは中国海軍にとっては経験があると言える。だが、武器輸出方面ではまだ新世代艦載電子システムと武器の研究開発を強化し(特に多機能フェイズドアレイレーダー、体積の小さい艦対空ミサイルなどの武器)、もって国産水上艦艇の作戦能力と国際市場における競争力を高めるべきである。

ネット仲間の調査

1,500トン輸出護衛艦最大の不足は何か?

排水量が小さく遠洋作戦が不能 51.37% 925票

対潜能力が高められていない 16% 288票

性能:価格比が充分高くない 11.44% 206票

近距離防御能力が不足 10.83% 195票

火力コントロールシステムに関する要求が複雑 7.06% 127票

その他 3.34% 60

総票数 1801票


 まあそもそも出来の悪い模型だけで実物がない計画だけの艦と現役の艦を比較してもあまり意味がないような気がしますが、新鋭艦が考え得るベストのものでないことはこんなに必死で理由付けしなければいけないと感じさせることなんでしょうね。

















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