L-15高等練習機

 練習機と言うと地味な印象ですが、中国はこの機に非常に力を入れ、パリ航空展にも展示しているように積極的に海外にセールスしています。ただこの機は中国軍にとっても大きな意義があるということです。

http://military.china.com/important/11132797/20130618/17896111.html


中国の高等練習機、7年たってついにアフターバーナー付きエンジンを獲得し空軍の弱点を補うことに

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「何人かの消息筋の人物の言によれば、2013年5月末、南昌の某飛行場の滑走路上にエンジンの巨大な轟音が響き、すぐ1機の青と白のツートンに塗装された高等練習機が弦を離れた矢のように勢いよく離陸し、急角度で青空に舞い上がり、地上に熱烈な拍手が起こった。」 なお原文は「高級教練機」です。)

7年間大推力エンジンを待つ

2006年3月13日、L-15は南昌で初飛行した。その外形が小型精巧かつ勇猛なため、空軍指導者により「猟鷹」と命名するよう提案され、洪都社は「鷹」系列機を形成した(頑住吉注:同社には「山鷹」という練習機もあります)。

2013年5月末、南昌の某飛行場の滑走路上で、L-15「猟鷹」高等練習機は弦を離れた矢のように勢いよく離陸し、再度青空へと舞い上がった。中国軍が装備する「猟鷹」は「教練-10」型高等練習機と命名される可能性があり、初の「教練-10」は中国空軍に装備されることになる、とされる。

7年待ったというのは非常に長いが、その原因をつきつめれば、エンジンの問題が越え難い大きな山のように「猟鷹」の面前に横たわっていたのである。


これは中国航空工業全体のアキレス腱でもある。数十年来、無数の飛行機プロジェクトの発展に、エンジン問題ゆえに遅延が発生し、甚だしきに至っては大失敗となって取り消しが迫られた。

今年になって、ウクライナの「エンジン・シーチ」社は、同社は毎年中国に向け40台のAI-222-25F型ジェットエンジンを販売する計画であると言明した。

他国に主導権を握られているため、我が国はウクライナの開発作業の遅延に長期間いいように振り回され、L-15が長期にわたりアフターバーナーなしバージョンしか使えず、その性能が制限され、この機を市場にセールスする時もライバルに後れを取る結果がもたらされた。

(頑住吉注:これより ページ目。画像のキャプションは「無数の人の夢を乗せたL-15「猟鷹」高等練習機は、あるいはまもなく大量生産が開始され、かつ部隊に装備されるかもしれず、中国軍が装備する「猟鷹」は「教練-10」型高等練習機と命名され、初の「教練-10」は中国空軍に装備されることになる、とされる。」です。何か練習機なのにステルス性を意識したデザインっぽくないですか)

今AI-222-25Fが突然出現したが、これはAI-222-25のアフターバーナー付き改良型で、AI-222-25Fの推力は4.2トンだが、AI-222-25の推力は2.5トンでしかない。AI-222-25エンジンは主にロシアの新世代練習・戦闘機Yak-130への装備に用いられる、ということを知る必要がある。ロシアから見て、「猟鷹」はYak-130の強力な輸出上のライバルである。

また、L-15高等練習機を装備対象とする国産の「岷山」エンジンは、中航工業タービン院が研究開発した10kg流量級核心機を基礎に、派生して発展したダブル回転子アフターバーナー型ターボファンエンジンである。最大離陸推力は4,700kgに達しており、推力:重量比が高い、飛行エンベロープが幅広い、起動高度が高い、加速性能がよいなどの突出した特徴がある。このエンジンはすでにすでに主要部品の性能テストを基本的に完了しており、実験結果は全エンジンの設計指標要求を満足させ、今後何年かのうちにL-15機に装備するための引き渡し、使用条件を具備する。

中国空軍の弱点は「猟鷹」による補充を待っている

ここ何年か、雨後の竹の子のように出現する新型実戦機はごく容易に人に中国空軍の弱点を忘れ去らせる。国内には長期にわたり大型第3世代機の練習機型が欠乏しているため、スホーイー27UBKが重い負担に耐えられず、3月31日午後、1機の複座型スホーイー27UBKの墜落事故がもたらされ、再度人々の国産練習機に対する関心を高めた。

練習機は飛行員を養成訓練する専用の飛行機である。練習機は初等、中等、高等の3つに大きく類別され、飛行学員の順序立てて徐々に進む訓練の要求を満足させる。このうち、高等練習機の多くは優良な特技飛行性能を持ち、さらに基本的な武器および戦術訓練能力を持つ。殲ー10、殲ー11など第3世代作戦機の大量就役、および将来における第4世代ステルス戦闘機の装備と共に、中国空軍の練習機の差し迫った需要は時間につれ高まっていく。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「中国のL-15練習機は中国航空の機種発展の中で初めて設計上国際的に最も先進的な技術レベルに到達した機種である。」です。)

長期にわたり、中国国産の高等練習機は基本的に殲教-7(頑住吉注:ミグ-21から発展)しかなく、より先進的な第3世代機の訓練業務には対応できなかった。2003年12月に複座型殲ー10が登場してからは、この困った状況は打破されたが、スホーイー27/殲ー11系列重戦闘機は依然輸入されたスホーイー27UBK練習機に頼り、国産複座殲ー11BSは主に多用途機として応用され、決して専用の練習機型ではない。しかもその数は依然限られている。

中国は1990年代からスホーイー27系列を導入して以来、まるまる1世代の飛行員が改装された第3世代機を必要とし、飛行教練業務は非常に逼迫し、たった40機のスホーイー27UBK練習機は長期間非常に大きな負荷で使用され、10年余り経た機体はすでに深刻に老朽化している。このため、国産新世代高等練習機への世代交代作業はすでに焦眉の急なのである。

L-15練習機を中国の現役で同クラスの殲教ー7超音速練習機と比べると、全体空力性能がよい、機動性能が高い、機全体の推力:重量比が大きい、使用寿命が長い、構造設計が合理的である、製造技術が先進的である、任務使用の弾力性が高い、発展ポテンシャルが大きいという優勢を持ち、全体技術指標上、国外で発展中のT-50(頑住吉注:ロシアのステルス戦闘機ではなく韓国の練習機、っていうか紛らわしい名前つけるなって)、M-346(頑住吉注:イタリア)、Yak-130高等練習機と同等で、有効搭載能力や機動飛行性能上は「ジャギュア」(頑住吉注:英仏共同開発)のたぐいの軽戦闘爆撃機にさえ対抗でき、我が国の未来の空軍の訓練に不可欠な力量である。

現在、国産JL-9「山鷹」高等練習機がすでに海、空軍で就役しているが、この機は単発の小型機に属し、しかも性能は第3世代大型機の訓練の必要性を決して満足させられない。まさに2011年に当時国防部長の任にあった梁光烈が言ったように、「猟鷹」高等練習機は国内の練習機の先進機種に属し、その飛行特性は現在の部隊の訓練上の要求をより満足させることができ、部隊が必要とする量は非常に多いのである。

予見できるのは、ひとたび「猟鷹」(「教練-10」)が部隊装備されれば、中国航空隊が飛行機訓練の回数および技術の上でいずれも非常に停滞し遅れている状況に極めて大きな改変が獲得されることになることだ。

(頑住吉注:4ページ目は本文の一部を切り取ったものなので省略します。5ページ目)全体的に見て、L-15練習機の主翼は比較的豊満で、このことは決して高速飛行に適した翼型ではないことを説明している。

(頑住吉注:6ページ目)L-15は飛行員の基礎訓練後の高等訓練、戦闘入門訓練、戦術訓練に用いられ、しかも戦闘機と同型の練習機の一部の課目の訓練も行える。

(頑住吉注:7ページ目)L-15高等練習機は設計の当初からもう、機の全寿命を通じての費用に重点を置き、コスト、価格を厳格にコントロールし、コストパフォーマンスを充分に考慮した。

(頑住吉注:8ページ目)2012年の中国航空展の期間、L-15は多くの国の顧客の関心を引きつけた。


 これまで練習機分野で遅れがあり、事故にもつながっていたが、この機種が大量に配備されれば問題解決だ、というんですがウクライナが供給するのは毎年40台のエンジンですから数が足りるまで数年はかかるはずですね。ウクライナが輸出用の機にもこのエンジンの使用を認めるのか、「岷山」エンジン実用化まで待つ必要があるのかはここにも書かれていません。














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