香港、フィリピンに制裁を発動

 人質事件がいまだ尾を引いています。

http://military.china.com/important/11132797/20140130/18323697.html


香港特区首長、自らフィリピンに対し第1段階の制裁実施を言明!

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「29日、香港特区行政長官梁振英(中)はフィリピンに対し第1段階の制裁行動を取ることを言明した」)

京華時報の情報 香港特区行政長官梁振英は29日次のように表明した。マニラ人質事件についてのフィリピン政府との談判の期限はすでに過ぎ、フィリピンサイドは依然死者の家族と負傷者が提出した要求(これには彼らへの謝罪が含まれる)を満足させ得ず、香港特区政府と家族は、フィリピンサイドの回答は受け入れられないと考え、政府は第1段階の制裁行動を取ると言明する。

制裁措置

入国ビザ免除政策の暫時停止

梁振英は、第1段階の制裁措置には、来週水曜日(2月5日)からしばらくフィリピン外交あるいは公務パスポートを持つ人の14日間のビザ免除の手配を停止することが含まれる、と語った。

梁振英は記者会見で、今月27日にフィリピンの人質事件に関する通知を受け取り、28日に最後の努力をなし、29日にフィリピンサイドの最終結果を受け取り、直ちに負傷者および家族と協議し、フィリピンサイドは彼らの4項目の要求を満足させ得ていないと考え、このため制裁の決定をした、と語った。

フィリピンサイドが具体的にどの項目の上で要求を達成し得ていないのかに関し、梁振英は記者会見で、フィリピンサイドは謝罪の上で要求を満足させ得ていない、と語った。だが梁振英は、フィリピンが対話を継続することを歓迎し、最終的な問題解決を探求する、とも語った。

梁振英は制裁の期限あるいは次の一歩の制裁内容に関し答えなかったが、特区政府はフォローアップを継続し、策と手配もあり、後日その他の措置をもってフィリピンサイドに4項目要求への同意を達成させる可能性も排除されない、とした。

事件をさかのぼる

8名の香港旅行客が死亡

梁振英とフィリピンのアキノ三世はかつて去年10月にインドネシアでアジア太平洋地域経済協力会議指導者非公式会議の期間に正式に面会した。この席で、双方はマニラ人質事件につき双方いずれも満足する解決方案を探求することに同意した。

フィリピン内閣部長は去年11月に香港に行って特区政府当局者と協議を行った。双方は当日合同の声明を発表し、梁振英とアキノ三世が定めた目標を達成する自信を示した。

理解されているところによれば、マニラ等人質事件の死者の家族と負傷者が提出している4項目要求には次の内容が含まれる。謝罪、賠償、間違いを犯した公務員の処罰、適切な措置を取って旅行客の安全を保障すること。

2010年8月23日、1両の20名余りの香港旅行客を乗せた大型バスがマニラ市の中心でジャックされた。フィリピン警察がその夜実施した突撃人質救出行動の中で、8名の香港旅行客が死亡し、別に7人が負傷した。フィリピン政府は3年余り前から、ずっとこの件につき謝罪することを拒絶している。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「1月29日、特区行政長官梁振英(右)はニュース発表会に出席した」です。)

分析

数百名のフィリピン人のビザに影響


中国香港特区行政長官梁振英は昨日、しばらく公務および外交パスポートを持つフィリピン人のビザ免除入国を停止し、700〜800名の外交および公務パスポートを持って香港に来るフィリピン人が影響を受ける見込みだ、と言明した。だが毎年香港に来るフィリピン人は実はのべ70万人にも達するのである。

香港特区保安局長黎棟国は以前、2012年にフィリピンから香港に来た人数はのべ70万人を超えた、とした。これに比べ、香港人がフィリピンに行く数はずっと少なく、2012年にはのべ12万人だけだった。このためもし香港が、フィリピン人が香港に来る場合の14日間ビザ免除の手配を取り消し、フィリピンの相応の報復措置を招来したら、香港が受ける影響はフィリピンに比べずっと小さくなる。

経済的損失方面では、フィリピンの香港に来訪する旅行客の2012年における香港での消費総額は30億香港ドルで、香港の旅行客全体の消費額の2%に満たない。

態度表明

フィリピンサイドが適切に誠意を見せることを懇切に促す


外交部スポークスマン華春瑩は昨日、香港特区政府が間もなくフィリピンに対し制裁措置を取ることにつき、中央政府は香港特区が適切に「8.23」マニラ人質事件を解決する善後策に関する努力を支持し、フィリピンサイドにできる限り早く関連の問題を解決するよう懇切に促す、とした。

ある記者は、理解されているところによれば、香港特区政府は間もなくフィリピンに対しビザ免除取り消しの制裁措置を取るが、スポークスマンはこれに対し何かコメントはあるか? と問うた。

華春瑩は次のように語った。「8.23」マニラ人質事件は香港の同胞を含む中国人民の感情に波及した。中央政府は香港特区政府の事件を適切に解決する善後策の努力を支持する。我々はフィリピンサイドに被害者および家族の強い関心を直視し、適切に誠意を見せ、できる限り早く関連の問題を解決するよう懇切に促す。

(頑住吉注:3ページ目)2010年8月23日、1両の25人(22名の香港の乗客を含む)を乗せた旅行バスがフィリピンのマニラ市中心のキリノグランドスタンド付近でフィリピン元警察官によってジャックされた。

(頑住吉注:4ページ目)23日夜7時40分前後、フィリピン警察は突撃人質救出行動を実施し、香港旅行客の中で8人が死亡し、6人が負傷した。

(頑住吉注:5ページ目)2012年、事件から2周年、フィリピンは依然謝罪を拒絶し、フィリピン駐香港領事は逆に、香港人は許すことを理解しない、と批判した。

(頑住吉注:6ページ目)2010年8月24日、香港特区政府は半旗を掲げて難に遭った同胞に向け哀悼の意を示し、25日にはフィリピン全国で香港の被害にあった旅行客を哀悼した。

(頑住吉注:7ページ目)フィリピンは、間違っても謝罪はしないと認めることを拒否し、大統領アキノ三世は殺人犯個人の過ちだ、と語った

(頑住吉注:8ページ目)香港市民がデモを行い、死者を追悼し、かつフィリピンに事実の真相をはっきりさせるよう要求している


 フィリピンの「殺人犯個人の過ちだ」は西洋的価値観と思われ、あるいは西洋・東洋の価値観の違いによる摩擦の一種なのかもしれません。また香港とフィリピンの関係がこれ以上こじれると、間接的にフィリピンと中国の領有権争いや台湾問題に影響してくる可能性もあるでしょう。ちなみにスペインのテレビ局の中国人「侮辱」事件でもそうでしたが、「問題を直視せよ」はやはり決まり文句のようですね。





















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