グランドパワーK100

 「Visier」2004年8月号に、スロバキア製新型オートピストル、グランドパワーK100のレポートが掲載されていました。



そしてなお1つの試み

スロバキアの会社グランドパワーは安価なピストルで市場を開拓するつもりである。K100はそのロータリーロッキングのため命中精度が高く、作動信頼性が高い…少なくとも設計者はそれを約束している。


くの発明は簡単には普及に至ることができない。ロータリーバレルロッキングの銃も明らかにそれに属している。例えば1つの有名な失敗例として、コルトが1991年に発表したオールアメリカン2000がある。より急なグリップ角度、ごつい大きさ、ダブルアクションオンリーシステムのために怖じけづいてこの銃を選ぶのを止めたのはスポーツシューターだけではなかった。ロータリーバレルを持つそのシステムの高い命中精度も助けにはならなかった。ささやかな数を生産した後にコルトはもうそれを中止した。

Jaroslav Kuracinaは(頑住吉注:誰それ、と思いますが、全体を読むとグランドパワー社の設立者で設計も行っている人であることが分かります)そのような商業的失敗にひるまなかった。彼は自分のピストルをロータリーロッキングバレルつきで設計し、当時コルトがそうであったのと同じように、今大ブレイクを期待している(頑住吉注:なんかイントロダクションから皮肉っぽいというか微妙にトゲのある書き方のような気がしますが…)。Kuracinaはその楽観的な見通しを、より早いターンバレルモデルから引き出した。すなわち、ステアーM1912である。そのステアー11の後継モデルは当時の職業軍人に大きな人気を得ていた。しかしその感情(頑住吉注:かつての人気モデルであるステアーM1912にあやかりたい、またあやかれるだろうという情緒的動機)の背後には計算がある。Jaroslav Kuracinaはブルーノのミリタリーアカデミーで銃器および弾薬設計について学んだ(頑住吉注:これはチェコとスロバキアが分裂する前のことです)。そして彼は技術者として、ロータリーバレルはタイトなグルーピングを作り得ると固く信じたのである。

テアー社による老婦人は(頑住吉注:ドイツ語の名詞には全て「男性」「中性」「女性」の性があります。これは必ずしもその属性とは関係ないので基本的に暗記するしかありません。ちょっと違和感がありますが「Pistole」「Waffe」は女性、一方「Revolver」は男性です。ここで言う老婦人とは古いピストルであるM1912のことです)やる気を起こさせるのに全くもって充分な力があった。少なくともその銃は1930年までに約100万丁が生産されたのである。オーストリアだけでなく、ドイツ、チリ、ルーマニア、トルコにもこのピストルの購入者が見られた(頑住吉注:これはたぶん珍しいもの好きのコレクターが数人いたとかではなく、公用に大量注文があったということでしょうね)。第一次世界大戦の戦場で、ステアー12は頑丈さと信頼性を証明した。
 見習うべきは当時の普及、使用状況だけではなく、命中精度もである。本誌1994年9月号におけるテストで、その古い公用ピストルは、工場製弾薬で45mm、リロード弾薬で40mmという結果を出した(頑住吉注:特別の断りがない場合距離は25mと思っていいようです)。

「Querdenker」(頑住吉注:直訳すると「横向きで、あるいは斜めに考える人」ですが、転じて「突飛なことを考える人」という意味になります。日本語の「横紙破り」「斜に構える」とかにちょっと似ているようです)、すなわちJaroslav Kuracinaにとってもちろんステアー製の予備役兵(頑住吉注:また違う例えを使って分かりにくいっての。これもステアーM1912のことです)の単純な模造は検討対象にもならなかった。ロータリーバレルはモダンなピストルに組み込まれるべきだったのである。キーワードは個人顧客が必須とする要求項目リストからとった。すなわち時代に合った弾薬に適合し、受け入れ可能な寸法で、グリップフィーリングが良く、製造コストが安い、ということだ。中でも特に設計者は単純なロータリーロッキングを追求した。熟慮の末、ピストルK1と新しい閉鎖システムに関するパテント書類が机の上に置かれた。そしてその基本アイデアは次のようなものに思われた。「フレーム内に固定して組み込まれた、バレルに対して横向きのピンがバレルの回転をあやつる」。

産みの苦しみ:だが、K1の失速は早かった。Povazska Bystrica所在の生産会社は経済的理由に生産を合わせたのである。この失望の後、32年の歴史を持つ銃器メーカーは2001年の終わりに独立の中で手を引いた(頑住吉注:この部分いまいちよくわからんのですが、要するに「最初K1はPovazska Bystrica所在で32年の歴史を持つチェコの某社が生産したが、コストダウンに力を入れ過ぎて品質が良くなかったために失敗し、その頃チェコとスロバキアの分離独立があったことも加わってその社はスロバキア系のK1から手を引いた」、ということではないかと思います。)。Kuracinaはグランドパワー社を設立し、2、3の友人の助けを得てK1をK100へとさらに発展させた。彼らチームはK1の構造は変えず、個々のパーツの簡単な製法を求めて努力した。「安くて良い」はKuracinaのモットーでもある。こうして口径9mmパラベラム、ポリアミド製フレームのピストルが登場した。

ピンチの中から長所が:Kuracinaは、彼の並程度の会社にこれ以上の銃を作る資本がなお欠けていることを率直に認めている。それでもグランドパワー社はK100に多様なバリエーションを想定している。
 同社はプラスチック製セーフティレバーとDAトリガーを持つK100の基本モデル「パトロール」だけでなく、さらなるバージョンも提供を希望している。計画されているのはフルオート射撃のための「クイックアクション」バリエーション(頑住吉注:これは床井雅美氏の「現代軍用ピストル図鑑」P265にある「2発バースト射撃が可能なユニークな構造を持つ」というもののことではないかと思います)、IPSCバージョン、DAOトリガーつきの型である。さらにニッケルフィニッシュおよびスチール製セーフティレバーつきのモデルという2つの変種が製造される予定である。その上同社は.40S&Wと.45ACPの型を計画している。

まり、グランドパワー社はスポーツシューターおよびコレクターとならんで、警察および軍用の需要もターゲットに入れている。発明者(頑住吉注:Kuracina)の情報によれば、現在スロバキア内務省がK100をテスト中であるという。「パトロール」はそうこうするうちにドイツへの輸入業社であるTransarmsの希望リストにも掲載されている。編集の締め切りまでに価格はまだ決定されていないが、Wormsの人(頑住吉注:これは他の記事を読んでいなかったら何のことか分かりませんがWormsに所在する会社であるTransarmsのことです)の発言によれば、「下の領域内」に設定される予定だということだ。どんなに安価な価格設定が期待されても、本誌による実射テストではベストの結果が期待されるだけである。

使用弾薬が9mmパラベラムのテストモデルは、両側からマガジンキャッチボタン、スライドストップ、セーフティレバーが自由に使える。これも非常に使用快適な特徴として、スライドの滑り止めミゾが前後にある。トリガー同様トリガーガードもプラスチック製である(頑住吉注:というか、今時トリガーガードがプラスチック製の銃は全然珍しくないですが、トリガーがプラスチック製の銃はごく少数派のはずです)。グランドパワーは同じく3本のワイヤーをより合わせたリコイルスプリングのガイドもプラスチックで作っている。一見した感じとは違い、非常に薄いスライドストップは確実な操作ができる。分解のためには、左手でトリガーガードを力をこめて下へ引かなくてはならない。すると右手でスライドを持ち上げることができる。ワルサーPPKやマカロフのように。
 スライドストップは機能テストの際イライラを引き起こした。射手がマガジンをピストルにいくらか強く叩き込むと、そのショックがスライドストップを、スライドにある幅の狭いスライドストップのためのの切り欠きから押し出す。するとスライドは自動的に前へと滑る。グランドパワーによれば、これは時間節約を意図しているとのことだ。だが、この解決法はストレス下のセルフディフェンスケースにも適しているだろうか。

シューティングレンジで、この新製品は非常に良好なグリップフィーリングと、射撃の際の快適なリコイルを証明した。重い(110g)、回転するバレルが控えめなリコイル、マズルジャンプの原因となっている。だが困った点もあった。S&Bの弾薬で3回の不発があり、Magtech弾薬のフラットノーズ弾のグループでも1回の不発があった。質問に対するグランドパワーの回答によれば、同社はK100をアメリカ製PSグランド弾薬を使ってテストしたという。Kuracinaは、発火問題は特にS&Bプライマーが原因となって起こることを確認した。このため、顧客の希望によってはより強いハンマースプリングつきでも入手可能である。残念ながらテストモデルは他の各弾薬もやすやすとは消化してくれなかった。すなわち、アメリカンイーグルの薬莢は5回に1回は銃に刺さって留まった(頑住吉注:ストーブパイプジャムのことではないかと思います)。そして等しく4回発火障害が起こった(頑住吉注:1種類の弾薬につき20発撃ったということでしょう)。そのうち2回はMagtechのセミジャケットフラットノーズで、1回は同社のホローポイント、そして1回はフェデラルのフラットノーズで起こった。

の若い婦人は(頑住吉注:ステアーM1912を「老婦人」に例えたのと対で、この新製品を「若い婦人」に例えているわけです)命中精度テストでも非常に好き嫌いが激しいところを見せた。1発のそれ弾を除外しても、グルーピングは依然として優に10cmを越え、不安定だった。しかし適切な弾薬の種類では、グランドパワー製K100は35〜40mmを示した。これによりこの銃はお買い得な公用ピストルとしての得点を上げた。

結論:新しいハンマースプリングを装備することにより、このスロバキア製ピストルはそのファンを見つけることができる。良好な操作性と少ない調達コストはこのモデルにとって有利に働く。これに対しK100は全てのポピュラーなホローポイント、フラットノーズ弾を不平なしに受け入れない。グランドパワーがこの問題を除去すれば、100系は人気者になりうる。だが、システムコレクターならこのフォルムの美しい銃をすでに現時点で必ず買うべきである(頑住吉注:「システムコレクター」は「メカ重視のコレクター」なのか、何でも買う「体系的コレクター」なのか知識不足で不明です。でもまあどっちでも論旨にはたいした違いは生じないですな)。

モデル:グランドパワーK100
口径:9mmパラベラム
装弾数:15+1発
寸法:202.5x40x133.5

バレル:山と谷のプロフィール(頑住吉注:ポリゴンではないということだと思います)
銃身長:108mm
重量:740g(空虚重量・マガジンなし)
型:ロータリーバレルロッキング、フレームはポリアミドGF30製、バレルはQPQ腐食防止加工、固定サイト、ランプ用マウントレール、ストック装着溝あり。
装備:予備マガジン1個、プラスチックケース


グランドパワーK100:9mmパラベラム

弾薬 グルーピング(mm) 初速(m/s)
Magtech 95grs TC-JSP 84 389
S&B 115grs JHP 132 347
Magtech 115grs JHP 79 359
IMI 115grs FMJ Match 72 356
American Eagle 115grs FMJ 150(36) 339
Speer Lawman 115grs FMJ 106 335
Federal Gold Medal 124grs FMJ-TC 53 338
Magtech 124grs FMJ 148 331
Magtech 147grs FMJ-TC 42 299

25mからの依託射撃。括弧内はトリガーが原因のそれ弾を除外した数値。


 公式サイトの紹介ページはここで、パーツ展開図もあります。

http://www.k100.sk/data/k100_en.php#

 この銃、外観は普通っぽいんですが、想像以上に変わった特徴を持っていることが分かりました。

 まず、記事内ではごく簡単にしか触れられていない分解についてです。K100はワルサーPPシリーズのようにヒンジ結合されたトリガーガードを下げるとスライドが通常より大きく後退し、これによりスライドとフレームの誘導レールのかみ合いが外れてスライド後部が持ち上げられます。確かにこのような分解をする銃は珍しくありません。しかしそのほとんどはバレルが固定された機種です。ごくわずかな例外としてオルトギースおよびそれに強い影響を受けたと推測される浜田氏の銃がありますが、それとて組み込み時にはバレルが事実上(少なくとも上下方向には)固定されるストレートブローバックの銃です。ショートリコイルでも理屈上はバレルを基部のみで保持して前後にのみ動くようにし、このような分解法をとることは可能なはずですが、あまり現実的とは思えませんし、少なくとも私はショートリコイルでスライド後部を持ち上げて外す銃を今まで1つも知りませんでした。ところがK100は作動時にバレルは全く固定されておらず、移動すらします。この分解法をとる銃ではスライド前部はバレルによって保持(浮き上がり防止)されており、普通ならバレルが固定されていない限りこの分解法はとれないはずなんです。変ですよね。
 それではK100はどうやってスライド前部を保持しているんでしょうか。種明かしをしてしまえばなんてことはないんですが、実はリコイルスプリングガイドが固定されており、バレルの代わりにこれで保持しているんです。単純極まりない方法ですが、少なくとも私は前例を全く知りません。

 レール状に結合されたフレームとスライドはそのかみ合いの延長上に外すのが明らかにノーマルなやり方であり、このようないわばアブノーマルな方法を取るには必然性が欲しいんですが(私には浜田氏の銃にはそれがないように思えたわけです)、この銃の場合フレームの上方向への突起とバレルのミゾのかみ合いを簡単に外すにはこれが適しているという必然性らしきものが一応あります。ただテイクダウンラッチで簡単に分解できる銃と比べると格段にやりにくいのは間違いないでしょう。

※この部分、ちょっと誤解があったようなので訂正します。

スライドとフレームのかみ合い

 上がフレームのレールを上から見たところ、下はスライドのレールを下から見たところです。トリガーガードを下げてスライドが通常より大きく後退するとこのように両者の切り欠きが合ってスライドが上に持ち上げられます。通常は前後に長くかみ合っているので、これだけでかみ合いは一応充分なはずです。リコイルスプリングガイドが固定されているという珍しい特徴には恐らくスライド前部を補助的に保持する意味があるのではないかと思いますが、必ずしも必要ではないようです。ちなみにこの方法なら他のショートリコイルでもやろうと思えばやれますね。それでも誰もやらないのは困難だからではなく、ストレートに外す方が簡単で、通常はこんなことをする必然性が全くないからでしょう。

 次にこの銃の目玉ともいえる閉鎖システムについてです。原理そのものは他のロータリーバレルロッキングと全く変わりません。ではどこにパテントを取るような新規性があるんでしょうか。
 通常のシステムでは、たいていフレームから上向きに垂直な突起が出ていて、それがバレルに彫られたねじれたくぼみとかみ合ってバレルを回転させます。バレルにはこの他にロック用の突起があってスライド内の突起とかみ合っています。これらのかみ合いはいずれもはっきりした凹と凸で行われます。しかしながらこういうパーツを作るには総合的にティルトバレルよりずっとコストがかかります。
 そこでK100ではこういう方法が取られました。
 
K100バレル1 

 黄色がバレル、赤がそれに彫られた回転のためのミゾ(便宜的にこう表現しますが、凹ではなく平らに削られているだけです)、青はスライド内部に突出したロッキングのための突起、空色はフレーム、茶色はそれに横方向に差し込まれたピンです。
 まず回転の方法について説明します。イラストでは説明のためこうなっていますが、赤のミゾは本当は真下を向いて茶色のピンとかみ合っています。茶色のピンはフレームに横方向、つまり通常の銃のスライドストップ軸のように差し込まれており、上半分弱が上への突起としてフレーム内部から露出しています。突起としてのピンの一部とミゾがかみ合って回転するわけで、理屈としては通常の方法と全く変わりません。しかしフレームから上方向に突起を設けるより横方向のピンの上部を露出させる方がずっと作りやすく、コストが安くなると考えられます。またバレルのミゾもはっきりした凹を彫るよりこういう形の方が、バレル素材と切削工具の刃を回転移動させながら接触させ、ずっと簡単に加工できると考えられます。ちなみにフレームのピンは完全に固定されておらず、ローラーベアリングのように回転できるので摩擦が軽減されるようです。 

 そしてロッキングの方法です。バレルにはイラストのように段差があり、これとスライド内部から下方向に突き出た突起とがかみ合ってロッキングされます。

K100バレル2

 バレルは前から見るとこんな風に段差の一部が削り落とされています。バレルが回転しきると削られた部分とスライド内の突起が合ってロックが解除されるわけです。バレル外部の造形も、バレル素材を回転させながら簡単に削りだせ、その後単純に一部を削り落とせばいいわけで、通常の方法よりずっとコストが安くなると考えられます。問題はスライド内部の突起で、これは削りだし加工では簡単には作れませんが、見た感じどうも鋳造で済ませているんではないかと思います。
 そんなわけで普通コストが高くなるターンバレルロッキングを格段に安く作ることに成功しており、ここに新規性があるというわけです。

 ただこの方法は個人的にはあまり気に入りません。もしガレージキットで作る場合、はっきりした凹と凸でかみ合っていないこの方法は通常の方法より作動させるのがずっと困難だと思われます。もちろんガレージキットで作りやすいか否か自体はどうでもいいことですが、九四式(モデルガンバージョン)の製作記でも触れたように、精度、剛性の低いガレージキットでも確実に動くシステムの方が実銃でも余裕のあるシステムであり、例えば磨耗によってスライドとフレームのガタが大きくなった場合などでも問題が生じにくいシステムなのではないかという気がするわけです。

 その他の特徴をいくつか確認しておきます。文章にはありませんが、オートマチックファイアリングピンブロックは写真で確認できます。
 マガジンキャッチはワルサーP88やパルデーニGT45のように両側から押して作動させることができるタイプです。個人的にはマガジン脱落事故の確率が倍加することになり、メリットばかりではないという気がします。
 セーフティがアンビなのはまあいまどき当然に近いとして、どうも最近ではスライドストップがアンビの銃も増えてきましたね。さらにこの銃ではマガジンを強く叩き込むとスライドストップが自動的に解除されるというアイデアも加わっています。これはモーゼルHScのようなはっきりしたメカによるものではなくショックで外れるというやや不安なもののようです。「Visier」は疑問を呈していますが、もし外れなくてもマニュアルで押し下げればいいだけのことですから問題ないのではないかという気もします。しかしストレス下では外れると思ったものが外れなかったり、マニュアルで押し下げようと思っていたものが勝手に作動したりしたら一瞬の戸惑いが生まれ、それが生死を分けることもないではない、と言われればそうかもしれないという気もします。
 公式サイトの紹介画像と「Visier」の写真では1点違いがあります。後者ではリアサイト左右がUZIのような(あんなに大きくも背が高くもないですが)半円型のガードでカバーされています。クリアなサイト像とひっかかりにくさを両立させるという意味でなかなかいいアイデアかもしれません。
 命中精度は確かに悪いものはかなり悪く、いいものは公用拳銃としてトップクラスとばらつきが非常に大きいです。しかしこれはバレルの品質のみの問題ではないかという気がします。まあいずれにせよ公用としては25mで50mm以下に集弾するからといって特別に有利になるわけではなく、これが安定してもさほど大きなメリットにはならないでしょう。
 「重い(110g)、回転するバレルが控えめなリコイル、マズルジャンプの原因となっている。」というのはいまいち分かりませんが、重いバレルが比較的ゆっくりヌルッという感じで後退することがリコイルをマイルドに感じさせるのではないでしょうか。

 総合的に見て、非常に面白いアイデアに満ちた興味深い銃で、将来性はある(かもしれない)と思うものの、現時点でこの銃に命を託すのは止めた方がよろしいのではござるまいかと思います。
 
※上に挙げた公式サイトの紹介ページの上の方に「Gallery」という選択項目があり、そこをクリックするとこの銃の画像がいろいろ見られ、分解したところやバレルの細部、半円型ガードつきリアサイトなどの画像もありました。








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