中国の空母はフランスの空母に近づく?

 「中国の空母は今後フランス空母に近づくのでは」というちょっと意外な主張です。

http://military.china.com/news/03/11078238/20120819/17381415.html


韓国:中国の新早期警戒ヘリデビュー 国産空母西側化を加速

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:中国の直-8早期警戒ヘリ」)

韓国の軍事ウェブサイト「韓国軍事安全保障業務ネット」が2012年8月16日に発表した文章は、中国が最も新しく明るみに出した国産艦載早期警戒ヘリの実物および中国空母の将来の発展の動向に対し分析を行っている。文章は、中国の新型国産艦載早期警戒ヘリに体現される濃厚なフランス技術の色彩は、あるいは中国がひとまず大型空母建造技術を具備した後、フランス技術を参考にした西側式空母建造に転向することを事前に示しているのかもしれない、と考えている。フランスの「ドゴール」号空母は充分成功した設計ではないが、将来の中国大型空母はあるいは比較的多くこの型の空母の技術を参照することになるかもしれない。同様に「ドゴール」号空母の教訓に制限され、中国はあるいは短期的には原子力空母を建造することはないかもしれない。

まず、新型早期警戒ヘリはあるいは中国がフランスの空母技術を参考にし始めたことを事前に示しているのかもしれない。

中国空母計画の着実にしてスピードの速い推進につれ、将来中国空母がどんな種類の早期警戒機を装備することになるのかが、もう関心の焦点の1つとなっている。この前中国の軍事ウェブサイト上に、アメリカの「ホークアイ」に似た固定翼艦載早期警戒機が暴露されたが、これに対し行われた技術的解読を通して見れば、この種の早期警戒機がもし最終的に研究開発に成功しても、中国の初期の空母に装備されることはない。これにかんがみて、中国がロシア製のKa-31艦載早期警戒ヘリを購入するとの説がずっと広い関心を集め、しかも最近の報道は、中国が発注した6機のKa-31がすでに引き渡されたことをはっきり示している。だが不思議なのは、何度にもわたって暴露された「ワリヤーグ」号空母の試験航海の画像の中で、この艦が搭載する艦載機の模型の中にはKa-31ヘリがないだけでなく、意外にも中国がフランス技術を参考にして、直-8ヘリを基礎に自ら研究開発した艦載早期警戒ヘリが出現していることだ。これにかんがみれば、もし中国が本当にロシア製Ka-31艦載早期警戒ヘリを購入していたとしたら、技術を対比する必要から出たことで、フランス技術の助けを借りて自ら製造した直-8艦載ヘリこそ中国の最終的選択である可能性が高い。またこの時にフランス技術が大量に出現していることは、あるいは中国が大型空母技術を基本的に具備した状況下で、ロシア製空母に比べレベルがより高いフランス製空母技術の学習に転向することを事前に示しているのかもしれない。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは、「資料画像:フランスのドゴール号原子力空母」です。)

周知のように、中国は歴史上航海大国だったことがあるが、近代に入って後、自身の間違った政策と外来の侵略に制限され、本国の航海と海軍建設はずっと低迷状態にあった。新中国成立後、海軍に対する力を入れた発展を経ても、中国海軍は全体的技術レベル上、西側の伝統的海上強国に比べれば依然劣勢である。これにかんがみれば、中国が大型水上艦艇に関するいかなる建造、実戦使用経験もほとんどないという状況下で、本国が差し迫って必要とする大型空母をもし開発したいなら、外来の技術を参考にすることは疑いなく相当に重要なことである。現在までに、中国はロシア製の退役あるいは廃棄空母の導入によって、すでに成功裏に空母に関する経験を積む最初の2段階を通過した。中国は、ソ連の「キエフ」級空母に属する「キエフ」号と「ミンスク」号の購入、導入によって、基本的に大型水上艦艇の技巧を調べ上げ、空母の基本技術、構造を熟知し、空母の基本技術に関する認識を備えた。その後、中国はウクライナから導入したソ連の「クズネツォフ」級に属する空母「ワリヤーグ」号によって、大型空母の簡単な構造を基本的に掌握し、大型空母上で固定翼艦載機を発着させる技術的基礎を基本的に了解し、大、中型空母を独立して設計する能力を基本的に具備した。だが周知のように、「ワリヤーグ」号空母はソ連空母の最終発展段階を代表している。このため「ワリヤーグ」号空母の後、ロシア製空母技術はすでに中国にいかなる価値ある技術的支持も与えることはできない。こうした状況に直面し、中国はあるいは果断にフランスに転向したのかもしれない。

かつてフランスのある空母専門家が本国の空母に関し次のように評価したことがある。「西側の空母体系の中で、フランス空母は主流の異種に当てはまる」 事実も間違いなくこの通りである。フランスはずっと中型空母の発展を堅持してきただけでなく、ずっと通常離着艦方式(頑住吉注:スキージャンプ式ではなくカタパルトを使用する方式)の採用を堅持しており、しかもアメリカに続いて世界第2の核反応炉を空母に装備する国となった。中国に関して言えば、「ワリヤーグ」号は技術性能からすれば自身の現実の必要性に完全には符合せず、西側の大型空母こそ中国が真に必要とする装備である。だが中国は大型通常離発着空母の設計と建造において、大型通常空母が装備する例えばカタパルト、大出力動力装置方面にいずれも限界が存在する。これにかんがみれば、中国はあるいは「ワリヤーグ」関連技術を完全に飲み込んだ後、まず排水量4〜5万トンの中型空母を建造し、各種の部分を構成する技術を調べ上げ、熟練して掌握した後、さらにアメリカの「キティホーク」級(頑住吉注:2009年に全て退役)に類似した大型空母を建造することになるかもしれない。また現在のこの段階において、フランスは自身の具備する空母技術からも、中国・フランス両国の関係から言っても、いずれにしても最も中国に空母技術の支持を提供する国として適している。

次に、中国はあるいはフランスの「ドゴール」号空母を参照して大、中型空母を建造するかもしれない。

中国は陸地、海洋の大国であり、地理的位置は全世界の十字路にある。このため、現実の必要性から言って、空母は中国海軍が必ず備えるべきカギとなる重要装備である。だが中国自身の技術と現実の必要性に制限され、中国は一から始めてアメリカのような、グローバルな戦力投射能力を持つ巨大空母と特別混成艦隊を持つことはできないし、また必要もない。現在の中国の必要から見て、少なくとも3つの空母戦闘群を建立することが適した規模であり、その核心は4〜5隻の西側スタイルの大、中型空母である。この目標がまだ実現されない段階で、中国はあるいはフランス製の「ドゴール」号空母を見本として、2段階に分けてそれぞれ中型および大型空母を建造するかもしれない。

周知のように、いかなる成功した装備の出現と発展も、全て現実の必要性と緊密に結びついており、中国空母に関しても同様である。インドが積極的に中型空母を発展させている行動から見て、アジア太平洋海域では、大きな海上衝突さえ起きなければ、中型空母でもう周辺国に対し有効な威嚇を行い、同時に中、低烈度の海上対抗の能力も具備するに足りる。中国が直面する韓日およびアメリカの駐アジア太平洋戦力はインドという仮想敵に比べ現実的でもありずっと強大であるが、中国が短期間内にこれらの国と全面対抗に向かうことはなく、一定数量の中型空母を装備すればもうすでに需要を満足させられる。この種の需要に直面し、中国は「ドゴール」号空母の設計を参考にし、全体的に類似した、ただし排水量がやや大きい通常動力空母(満載排水量5万トン、艦載機の数量40機前後、固定翼艦載早期警戒機を搭載し、連続15日の中、低烈度軍事行動を執行する能力を具備)を設計し、2ロットに分けて全部で4隻建造し、2隻を東海方面に配備して韓日に対応させ、1隻は台湾海峡に配備して台湾を威嚇し、1隻は南海に配備して南アジア各国を威嚇し(頑住吉注:日本と韓国に対しては「対応」、台湾や南アジア諸国に対しては「威嚇」って弱い者いじめ体質ですか)、したがって中国に本国領海を基本的全範囲にわたってコントロールする能力を具備させる、ということを行ってよい。

もし中国が4隻の中型空母を装備し、加えて「ワリヤーグ」号があれば、中国は2個空母戦闘群を常備する能力を持ち、総合的実力から言って、中国がこの第1段階で持つ空母戦力はすでにいかなる時期のソ連海軍をも超える。また空母をもって国を立てるアメリカに対してということで言えば、中国空母発展の知らせは疑いなく極めて大きくアメリカの世界における空母の優勢を揺り動かす。これにかんがみれば、アメリカは必ずやアジア太平洋地域により多くの大型空母を配備することになる。この時、中国はアメリカに対抗するためだけでなく、同時に自分の世界における日増しに膨大となる国力、利益を保護するためにも、大型空母を開発することも必須となる。これにかんがみれば、中国はあるいはフランスの「ドゴール」号空母を基礎に、構造の最適化と拡大を行い、排水量がアメリカ製の「キティホークキティホーク」級に類似した通常大型空母(排水量8〜9万トン、艦載機の数量75〜85機、連続16日の高烈度軍事行動執行能力を具備)を設計、建造するかもしれない。建造規模は2〜3隻で、1隻の大型空母を1〜2隻の中型空母とセットにする方式で、周辺国とアメリカの攻勢の方向に配備し、あるいはシリアに類似した内乱勃発後、ロシアの「クズネツォフ」号空母が地中海に赴いて行ったような、ああした威嚇性の遠洋巡航を行う。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは、「資料画像:中国の空母」です。)

第3に、中国はあるいは「ドゴール」号空母の教訓を吸収し、しばらくは原子力空母を建造しないかもしれない。

世界各国の空母発展の歴史に言及する時、一般の視点は必ずアメリカ、ロシア両国が世界の空母発展の2種の異なるスタイルと最高水準を代表すると考える。スタイルに関して言えば、ロシアは間違いなく独自の一派をなしている。だが、技術レベルから言えば、真に世界の第1グループにいるのは間違いなくアメリカ、フランス両国である。「クレマンソー」級空母(頑住吉注:フランスでは全て退役。ただし1隻はブラジルが購入し「サンパウロ」として使用中)建造により、フランスはアメリカ、イギリスに次いで世界第3の、空母上で固定翼艦載機を通常離発着させる能力を持つ国となった。また、「ドゴール」号空母の誕生は、その原子力動力装置をもってフランスを世界の2大空母大国の玉座にしっかりと坐らせた。だが、まさに「ドゴール」号空母の原子力動力装置がこの本来の設計は申し分ない空母を、ずっと不完全な装備と見なさせている。これによりもたらされる教訓は、あるいは中国に、予見できる時期においてはいかなる規模の原子力空母も建造させないかもしれない。

アメリカが原子力空母を発展させた経験に照らせば、原子力動力装置は主に空母に超越的に長い航続能力、およびよりトップレベルの作戦任務執行能力を付与する。空母というこの種の装備に対する実際の必要性から見ると、多くの遠洋作戦あるいは配備任務、および比較的強い原子力動力装置の研究開発と生産能力を併せ持つことが必須で、原子力空母の装備こそ適した選択である。だがフランスに関して言えば、「ドゴール」空母開発時、フランスはとっくにかの植民地が世界各地にあまねく分布する、陽の沈むことなき帝国と対等の大帝国ではなかった(頑住吉注:ってイギリスのグローバルな影響力もその時には没落してましたが)。その海軍戦力を地中海以外の地域に影響させることは難しい。このため、その「ドゴール」空母が装備する原子力動力装置は、「ヨーロッパの大国」のイメージを作り出すためであるという傾向が強い。またフランスの原子力動力装置技術レベルに関して言えば、その前に多くの原子力動力装置を研究開発済みではあったが、いずれも潜水艦にだけ装備され、水上艦艇に装備した高性能原子力動力装置は1つもなかった。最終的に止むを得ず「凱旋」級弾道ミサイル原子力潜水艦(頑住吉注:「ル・トリオンファン」?)のK-15原子力動力装置を基礎に、「ドゴール」号空母のために動力装置を考案した。また以上のフランスの必要性と技術方面における迷いこそまさに、「ドゴール」号空母のまずい現状を作り出した根本的要因である。

中国は空母の動力装置と必要性という方面において、比較的フランスに似ている。フランスに比べ、中国の原子力動力装置技術の基礎はより薄弱である。限られた数機種の潜水艦用原子力動力装置を研究開発したことを除き、同様に水上艦艇に装備する原子力動力装置を研究開発したことはまだない。しかも中国の比較的低い研究開発レベルと比較的少ない装備数量では、やはり原子力動力装置の信頼性に大きな不足が存在する(この方面の教訓は冷戦時期のアメリカ・ソ連両国の原子力潜水艦発展の中からその一端を見ることができる)。同時に、中国は将来必ずやアメリカに似たグローバルな海上大国となるが、予見可能な時期においては、少なくとも中国の国産空母発展初期には、中国は本国領海の外の海域で空母に関わる大型海上軍事配備を行う必要はない。しかもアメリカの通常動力空母の、2回のイラク戦争における原子力空母に負けないずば抜けたパフォーマンスから見て、(頑住吉注:次のセンテンス意味不明)、通常動力空母はイラク戦争に類似した局地戦争の作戦上の要求を満足させることができ、これは中国に関して言えば、疑いなくこれでもう充分である。フランスに比べより理知的で、より大きなグローバルな報復を持つ国として(頑住吉注:「報復」に他の意味がないか調べましたが、ないようで意味不明です)、中国ははっきりとより慎重な態度をもって空母を発展させ、フランス人と同じ轍を踏んではならない。


 カタパルト発進用に作られた艦載機が出現したのなら空母西側化の予兆ととらえることができるかもしれませんが、基本的に一定の場所さえあればどこでも運用できるヘリがフランスの影響を受けたものだったからといって空母フランス化の予兆ととらえるのは根拠が薄すぎるような気がしますし、今後の発展の予想もこの人の願望に過ぎない感じです。










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