ロシアのツポレフ-160、初めて実戦に参加

 テロ組織相手に戦略爆撃機まで繰り出すというのは‥‥

http://military.china.com/important/11132797/20151119/20781317.html


ツポレフ-160爆撃機の初陣のパフォーマンスは完璧 コストは非常に高いがその価値あり

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ツポレフ-160ブラックジャック戦略爆撃機」 なお3ページ目までこれと同じキャプションです。)

ロシアのA321旅客機墜落損壊がテロ攻撃に遭ったものだと確定した後、ロシア軍は17日シリア国内の過激組織「イスラム国」(IS)に対し空前の規模の空中打撃を発動した。甚だしきに至っては犠牲を惜しまず本土から戦略爆撃機を出動させて最新型巡航ミサイルを発射した。これはロシア空軍成立以来、戦略爆撃機部隊初の集団参戦でもある。

「ブラックジャック」初めて戦争でその姿を見せる

タス通信社18日の報道によれば、ロシア国防大臣ショイグは17日国家国防指揮センターで大統領プーチンに向け報告し、ロシア軍は20機を超える遠距離爆撃機を動員しシリア国内目標に対し爆撃を実施した、とした。まずツポレフ-22M3爆撃機がシリアのラカ州とヘダイルズール州域内の「イスラム国」施設に対し打撃を行った。彼は、モスクワ時間早朝5時から5時30分、航続距離が比較的短い12機のツポレフ-22M3がロシアの北コーカサス地域のモズドク空軍基地から発進して「イスラム国」目標を爆撃した、と語った。ロシア軍の第二波の戦略空襲は当日午前9時から開始され9時40分まで、5機のツポレフ-160と6機のツポレフ-95MS戦略爆撃機が「イスラム国」武装分子の目標に対し空襲を発動した。こうした戦略爆撃機は全部で34発の空中基地巡航ミサイルを発射し、あらゆるミサイルがことごとくそれまでの偵察でキャッチした目標に命中した。アメリカの「安全保障業務ニュース」は17日、米軍の誤判を防止するため、ロシアサイドは事前に今回の戦略爆撃の大規模出動を通報していた、とした。

ロシア「共産党青年団真理報」は18日、ツポレフ-160とツポレフ-95MS戦略爆撃機はエンゲルス空軍基地から出発し、それぞれ6発の巡航ミサイルを搭載した、とした。ロシアの戦略爆撃機は基地から発進した後、カスピ海を経てイランおよびイラク領空に進入し、しかる後にシリアの「イスラム国」目標に対し打撃を実施した。飛行路線の上から見ると、これはこの前ロシア海軍が遠距離巡航ミサイルを発射して「イスラム国」を打撃した航行ルートと同じである。ロシア遠距離爆撃機部隊司令アナトリー リハリェフは、ツポレフ-22M3爆撃機の飛行時間は5時間20分で、飛行距離は4,510kmである、とした。一方ツポレフ-160とツポレフ-95MS戦略爆撃機の空中における飛行時間は8時間20分で、飛行距離は6,500kmにも達した。

ツポレフ-22M3、ツポレフ-95MS、ツポレフ-160はロシア戦略爆撃機部隊の「三頭建て馬車」と呼ばれる。専門家の説明によれば、今回の空襲行動はロシア戦略爆撃機部隊初の集団での参戦で、特にNATOから「ブラックジャック」と呼ばれるツポレフ-160戦略爆撃機はさらに就役以来初の実戦投入である。元々設計された核による爆撃任務の執行では決してなかったが、ツポレフ-160初の戦争における登場は、依然パフォーマンスが完璧だった。

(頑住吉注:これより2ページ目)

戦略爆撃機の出動は算盤に合うのか?

リハリェフは、任務を執行した戦略爆撃機は基地に戻った後すぐに検査を行い、次回の作戦のために準備をした、と明らかにした。このことはロシア戦略爆撃機はシリアでのIS打撃任務が務まったことを示す。機クルー人員の精神状態や専業レベル、実戦機の状態、武器システムはいずれも、戦略爆撃機部隊があらゆる任務を完成させられることを示している。

ロシアのregnumウェブサイトは18日、今回の空襲の一大ハイライトは使用された秘密兵器である、とした。X-55SMミサイルと最新型のX-101ミサイルである。この2種の空中基地巡航ミサイルはいずれもX-55ミサイルファミリーに属する。X-101ミサイルの最大射程は5,500kmに達し得、正確度は極めて高く、ツポレフ-160爆撃機には少なくとも6発のこのミサイルが搭載できる。一方X-55SMの最大射程は2,500kmで、ツポレフ-160およびツポレフ-95MSはいずれも搭載できる。

ロシアが初めて戦略爆撃機を動員してIS目標に対し打撃を実施したことに対しロシア軍元参謀長ユーリ バルイェフスキーは、戦略爆撃機は当然戦略的意義を持つ目標を打撃すべきであって、テロ分子の指揮所などの施設を破壊することはコストの上から見て引き合わず、しかも貴重な機体寿命を費やす、とした。だが彼は戦略爆撃機を動員してIS目標を空襲することを支持している。彼は、この種の支出はその価値があり、何故ならこれは飛行員に実戦経験を獲得させ、かつロシア戦略爆撃機の実戦の下での性能を検証できるからである。もし作戦経験獲得のためでなかったら、ツポレフ-22M3爆撃機を動員すればもう事は足りるのである。

ある中国の専門家は「グローバル時報」のインタビューを受けた時次のように言った。フランスがテロ攻撃に遭った後直ちにあらゆる使用可能な実戦機を動員してISに対し空襲を発動したのと同様に、ロシアはA321旅客機の墜落損壊がテロ攻撃に遭ったものだと確認した後、やはりできる限り早くより大きな規模の打撃を発動し、国外に向けISと共存しない決意を見せつける必要があった。現在シリア国内に配備される少数のロシア軍実戦機の他、臨時に戦術爆撃機を増派して参戦させたのではすでに間に合わず、このため直接戦略爆撃機を動員してロシア本土から空襲を発動するのが現在の最も良い選択なのである。

ロシア遠距離爆撃機部隊元司令ミハイェフ オパーリンは、戦略爆撃機を利用してIS武装勢力に対し打撃を実施するのは非常に有効だ、とする。こうした爆撃機は精度が極めて高い巡航ミサイルを装備し、敵サイドの区域に進入する必要はなくもう目標が攻撃できる。アメリカもアフガニスタン戦争の中でかつてB-1B戦略爆撃機を用いて類似の任務を執行させたことがある。ロシアの「国家の兵器庫」誌編集長ヴィクター ムラホフスキーは、ロシア軍は将来シリアあるいはイランにツポレフ-22M3を配備し、一方ツポレフ-160とツポレフ-95は依然本土から発進させる可能性がある、と推測する。

(頑住吉注:これより3ページ目)

10の衛星を動員して情報の正確さを保証

空襲行動の正確さを保証するためには、信頼できる情報の保障が不可欠である。タス通信ネット18日の報道によれば、ロシア武装力量総参謀長のゲラシモフは国家国防指揮センターで、ロシア軍は全部で10の衛星を動員して宇宙からシリアに対し偵察を行っている、とした。彼は、ロシア軍はわざわざ一部の衛星の軌道を調整および位置決定し直し、定期的にシリア領土に対する撮影と偵察を行えることを確保した、と明らかにした。将来ロシア軍はさらにその他の衛星の使用開始あるいは新たな衛星の発射によってさらに一歩宇宙軌道上の偵察力量を強化することを計画している。

説明によれば、ロシアは相次いで「天頂」系列、「琥珀」系列、「薔薇輝石」系列、「アルコン」系列の成像偵察衛星を開発済みである。17日、ロシアはさらに最新型軍用偵察衛星1つを発射済みである。ロシア国防省の消息筋の人物は、この衛星は「宇宙-2510」偵察衛星に属し、高解像度カメラを搭載し、全世界の軍事施設、部隊の移動、その他の目標が撮影できる、とした。

(頑住吉注:4ページ目)ロシアが制作したツポレフ-160爆撃機の核攻撃の壮観な想像図


 イスラム国を打撃すること、搭乗員に実戦経験を積ませ兵器の性能を検証することの他に、最新兵器の威力を見せてアメリカその他の国を威嚇する意味もあるんでしょうね。

















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