ロッキード・マーティンが中国と協力へ

 ‥‥というような見出しを見て、まさか民間用という名目で航空エンジンを中国で生産するとかいう話なのかと驚きましたが、全然違う話でした。ちなみに軍事とは直接の関係がないニュースです。

http://military.china.com/important/11132797/20130418/17785663.html


アメリカ兵器産業の巨頭、中国で発電所建設へ アメリカメディア:「不可思議」

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「海南島はすでに中国の重要な海軍基地になっているが、アメリカメディアもロッキード・マーティン社も発電所を建設する具体的地点に言及していない。どうであろうと、必要な警戒はなされるべきである。」)

【グローバル時報駐米特約記者 蕭強 王暁雄】 アメリカの軍事請負企業ロッキード・マーティン社は16日、すでにある私企業と契約を締結し、中国の海南省に海水の温度差を利用して発電するグリーンエネルギー発電所をを建設することになり、最大出力は10兆ワットである、と言明した。あるアメリカのメディアはロッキード・マーティンのこの挙動を「不可思議」と称している。ロイター社は、ロッキード・マーティンは戦闘機とミサイルの製造で有名だが、この会社はずっと以前から兵器以外の領域にも見るべきものが多い、とする。もしこれが実現すれば、これは海水の温度差を利用して発電するというこの130年前に提出された構想が商業化応用に向け大きな一歩を踏み出すことになる。

ロッキード・マーティン社の声明は多くのメディアの関心を引きつけている。アメリカのブルームバーグ社は、ロッキード・マーティン社は4月13日に北京で、本部がタイ国にある華彬グループと協議を成立させ、10兆ワットクラスの近海発電所を建造し、海洋熱エネルギー技術を使用して海南島に位置する、新たに建設される豪華リゾート地のためにエネルギーを供給する、としている。ロッキード・マーティンの任務システム・訓練養成部門の副総裁ヘラーは次のように語る。「この発電所は史上最大規模の海洋熱エネルギー技術発電所となる。私はこれは初の近海海洋熱エネルギー技術発電所であり、その規模は1つの地域社会にエネルギーを提供するに足りる、と考える。ロッキード・マーティン社は数十年来海洋熱エネルギー転化技術領域においてずっと先んじた地位にいる。」

ロイター社は、10兆ワットの発電所は数千の家庭のために電力を供給でき、これは海洋熱エネルギー技術応用の大きな進歩である、とする。ある専門家は、これは将来100兆ワットの発電所を建設し、1つの小型都市に電力を供給するための基礎を固める、とする。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「アメリカ軍事工業の巨頭ロッキード・マーティン社の、海洋の温度差を利用して発電する発電所がもし実現すれば、これは海水温度差商業化応用の一大進歩となる。アメリカ兵器会社の実力の一端を見ることができる。」です。)

ロッキード・マーティン社公式ウェブサイトの声明は、双方の企業の責任者が契約書に署名した後、北京で初めての訪中中のアメリカ国務長官ケリーと接見することができ、「訪中の期間、中国とアメリカは共同で『中米気候変化合同声明』を発表し、グリーンエネルギー発展の重要性を強調し、これには海洋熱エネルギー転換技術が含まれる。」としている。 海南島は中国の重要な海軍基地だが、アメリカメディアの報道もロッキード・マーティン社の声明も、発電所建設の具体的地点に言及していない。

ロッキード・マーティン社は華彬グループとの協議成立は少なくとも1,000の就業ポストを作り出し、これは主にアメリカ国内で、同時により多くの、発電量が10〜100兆ワットの、潜在的価値が数十億アメリカドルに達する海水熱エネルギー転化技術発電所の建設の手本を示す、とする。

ロッキード・マーティンの現在の核心的業務は航空、電子、情報技術、航空宇宙システム、ミサイルであり、主要な製品にはアメリカ海軍の潜水艦から発射される全ての弾道ミサイル、通信衛星システム、Fー16、F-22、F-35(JSF)などの戦闘機、U-2スパイ偵察機、火力コントロールシステム、空中交通管制設備などが含まれる。アメリカ国防省の毎年の調達予算の1/3の発注を占め、世界安全保障業務市場の40%を支配し、アメリカのあらゆる軍用衛星の生産と発射業務をほとんど引き受け、世界クラスの兵器メーカーの「巨頭」となっている。

中国経済の発展はロッキード・マーティン社の関心を引きつけ、2000年、アメリカ国務省はロッキード・マーティン社が「中国向けにデリケートなロケット技術を輸出した」と非難した。最近はさらに「中国のハッカーがロッキード・マーティン社のウェブサイトに侵入し、情報を盗み取った」と告発されている。

(頑住吉注:3ページ目)近年注目を集めている沿海域戦闘艦もロッキード・マーティン社の傑作の1つである。画像は去年、第3隻目のLCS-3フォートワース号がウィスコンシン州の造船工場から出航し処女航海を行った時のもの。

(頑住吉注:4ページ目)F-22戦闘機はロッキード・マーティン社が研究開発した世界初のステルス戦闘機である。

(頑住吉注:5ページ目)これだけではなく、近年論争が絶えないFー35戦闘機もロッキード・マーティン社由来である。

(頑住吉注:6ページ目)アメリカ軍の戦略原潜は世界に先んじている。その搭載、発射する「トライデント」弾道ミサイルもロッキード・マーティン社の目玉商品である。

(頑住吉注:7ページ目)ロッキード・マーティン社が製造し、中国で撃墜され、天安門広場で展示されたアメリカ製U-2偵察機。(頑住吉注:こんなに? 1機か2機じゃないの? と思って検索しましたが中国には5機撃墜されているらしいです。)

(頑住吉注:8ページ目)海洋の運動過程は巨大なエネルギーを生む。これらのエネルギーには潮汐エネルギー、波浪エネルギー、海流エネルギー、海洋温度差エネルギー、海水塩分差エネルギーなどの形式がある。もし有効利用できれば、非常にエコなグリーンエネルギーとなる。


 二酸化炭素を出さないクリーンな未来エネルギーに向けたアメリカと中国の平和的協力、ということで手放しで喜びたいところなんですが、どうももやもやしたものが残ります。中国側にも海軍基地をスパイされるのでは、といった疑念があるようです。














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