中国による韓国戦闘機の現状の評価

 中国人による韓国戦闘機の現状の評価です。

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日本はF-35を選択した。韓国は?

苦難の大きいF-35陣営にとって、2011年12月に日本が42機のF-35A購入を宣言したことは疑いなく画期的なよい情報だった。彼らの目がより多くのよい情報に飢え、切望している時、イギリスは逆に2015年まで伸ばして改めてF-35の大量発注を決定するとし、イタリアは購入数を131機から90機に減らすと宣言し、オーストラリアはこっそりと別の手を打ってF-18Eを購入する。カナダが60機のF-35を購入するだろうことを宣言したことも、掛け声ばかりで実行が伴っていない。こうした状況下で、韓国のF-X計画の動向は特別に人の注意を引く。

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目の画像のキャプションです。「韓国は大量のF-16を装備済みである。」 続いて2枚目。「韓国空軍のF-15Kは世界で初めてゼネラルエレクトリックのF110エンジンを採用し、推力がより大きい。」)

韓国空軍の主力はF-16C/DとF-15Kで、現在すでに180機のF-16C/Dと60機のF-15Kを装備している。老朽化したF-5E/Fは今後T-50練習機から発展してできたFA-50戦闘機によって取って代わられるが、現存する68機のF-4Eも世代交代を必要とする。21世紀に入って以来、韓国空軍は相次いでF-X次世代戦闘機計画の3つの段階を始動させた。第1段階のF-X-1ではF-15Kが選定され、2002年に36億アメリカドルを拠出して40機のF-15Kを発注した。2006年に引き渡しが開始され、2008年には支払いが終わった。第2段階のF-X-2は2008年に始動したが、偶然の要因による誤りにより、ダッソーの「ラファール」とスホーイ-35は招待された入札に参加せず、ヨーロッパの「タイフーン」は途中で退出し、ボーイングF-15Kだけが唯一の入札者となった。

韓国空軍の本意は再びF-15Kを40機発注することだったが、最終的に20機しか発注されなかった。F-X-1のF-15Kは世界のF-15ファミリーの中で最初にゼネラルエレクトリックのF110ターボファンエンジンを使用し、F-X-2はプラットアンドホイットニーF100の使用に改められた。F-15KはF-15Eから発展したもので、その原型のF-15C/Dは、「1ポンドも空対地には用いない」原則に照らした専用空戦戦闘機として設計された。だがF-15のサイズの大きい機体、優秀な性能、強力な弾薬搭載量はこの機を先天的に空対地能力向けに改装する好材料にした。

F-15EはF-15Cの空戦能力を保持しているが、極めて大きく対地攻撃能力を増強している。アメリカ空軍はF-15Cに引き続き制空作戦任務を引き受けさせ(当然F-22もある)、F-15Eは主に空対地作戦に用いている。同盟国の空軍はF-15Eおよびその発展型のダブル用途の特徴により重きを置き、F-15Kもこのように位置付けられている。F-15Kはアクティブスキャンレーダーを採用していないが、電子設備とアクティブスキャンアンテナは互換性があり、後のグレードアップに便利である。

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目の画像のキャプションです。「韓国のF-4は交換を必要とするが、これはF-X-3の重点である。」 続いて2枚目。「ヨーロッパの「タイフーン」は入札に参加した。」 続いて3枚目。「サーブの『グリペン』はF-X-3の条件に完全に符合していないが、それでも入札参加の意思がある。」 続いて4枚目。「ダッソーの『ラファール』は選定されるチャンスがないことを良く理解し、思い切って不参加を決めた。」 続いて5枚目。「だがボーイングのF-15『サイレントイーグル』は入札に参加する。」)

現存する68機のF-4Eと交換するため、第3段階のF-X-3がすでに始動している。計画では78.6億アメリカドルを出資し、60機の戦闘機を発注し、2014年に引き渡しが始まる。ボーイングF-15E、ヨーロッパの「タイフーン」、ロッキードF-35A、サーブJAS-39がすでに入札参加の意思を表明し、ダッソーの「ラファール」は再度欠席、ロシアのスホーイ-35も欠席である。ダッソーの「ラファール」の欠席は合理的で、韓国とアメリカの関係は緊密ですでにF-15Kを装備しており、「ラファール」には全く希望がない。

ロシアのスホーイ-35はかつてF-X-1の入札に参加したことがあるが、選定される希望はダッソーの「ラファール」よりさらに低い。ロシアはすでに韓国に少数のT-80戦車とBMP-3歩兵戦闘車を輸出しているが、これは債務の埋め合わせであり、都合良く対抗演習における赤軍に用いられているが、高性能戦闘機の大量購入は別問題である。ロシアもこのことは理解している。

ヨーロッパの「タイフーン」の状況も大差ないが、韓国はすでにイギリスの「リンクス」ヘリを装備しており、ヨーロッパの技術移転に関する垣根は比較的低い。最初の10機をヨーロッパで製造し、後に24機をやはりヨーロッパで製造するが韓国で製造した部品の採用を開始し、最後の26機は韓国で組み立て、韓国製部品を大量に採用する、という提案である。韓国にはF-X-3を通じて航空科学技術を向上させる意思があり、ヨーロッパの「タイフーン」には少なくともまだ一縷の望みがある。

サーブJAS-39のメリットはコストが相対的に低廉なことにある。だがJAS-39は軽戦闘機で、F-4Eに取って代わるのには適さない。JAS-39はF-5Eに取って代わるのに非常に適した選択候補だが、この地位はすでに韓国自身のFA-50によって占められている。またF-5Eに取って代わるというのはF-Xの位置付けではない。ヨーロッパのこの2メーカーは基本的ににぎやかしである。2011年7月20日、韓国国防調達局スポークスマンは、スホーイT-50に入札参加の意思があると発表した。T-50の試験飛行はまだ完了しておらず、量産型の引き渡しは最も楽観的な状況下でも2016年に開始される。しかも韓国の装備体系とは全く相容れない。予想通りなら、これも過剰な期待による行動である。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「韓国は意気込みにあふれてKF-X計画を始動させ、自ら研究開発するステルス戦闘機をもってF-4に取って代わらせることを企図したが、技術的敷居が高すぎ、退いて次に期待するしかなく、将来F-16に取って代わるのに用いられる。」)

韓国はかつて意気込みにあふれて自ら研究開発したステルス戦闘機をもってF-4Eに取って代わらせようとし、コードKF-X計画はすでに始動している。だがステルス戦闘機の技術的垣根が高すぎ、関係する科学技術も現実のものとならず、韓国はこの意気込みを打ち消すしかなかった。KF-X計画はまだ継続中で、すでに漏れている模型に基づけば単発、単座で、エンテ式レイアウト、外側に傾いたダブル垂直尾翼、ガレット空気取り入れ口を採用しているが、重点は軽戦闘機に移っており、2020年以後F-16に取って代わるのに用いられる。F-X-3は欧米からの購入に回帰し、真の競争者はアメリカの2メーカーだけである。すなわちボーイングF-15SEとロッキードF-35Aである。

韓国が軍事上いかに意気込みにあふれていようとも、北サイドの進攻の防御が永遠に最重要の軍事的使命であり、空中戦力は朝鮮半島の天空をコントロールする必要があるだけでなく、北サイドから来る攻撃を制圧する必要もあるのだ。

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目の画像のキャプションです。「北朝鮮で強いて先進的と評価できるのは40機のミグ-29だけである。」 続いて2枚目。「遠距離砲こそより現実的脅威である。」 続いて3枚目。「ましてや弾道ミサイルの脅威は言わずとも自ずと明らかである。」)

北サイドの空軍は相対的に弱小で、強いて先進的と評価できるものは40機の初期型のミグ-29しかなく、数量上主力を占める約60機のミグ-23と約200機のミグ-21はすでに時代遅れである。外界の強力な介入がなければ、韓国空軍のF-15K、F-16C/Dの強力な掃討は最初の1時間以内に朝鮮半島の天空をコントロールすることが有望で、挑戦は主に地上から来る。

北サイドの遠距離砲は38度線付近に前寄りに配備され、ソウルから仁川までの政治経済の心臓となる地域は全て射程内にある。北サイドはさらに射程がより長い大口径ロケット砲を研究開発中で、射程は300kmにも達し得ると考えられており、韓国の半分近くを射程内の収めることになり、深刻な脅威を構成する。北サイドはさらに100万の大兵力を持つと称しており、朝鮮戦争初期にかつてもう少しで李承晩政権を海に追い落とすところだったことは韓国軍サイドにとって忘れ難いことである。だが戦術レベルでの空中火力支援はF-X-3の重点ではなく、韓国陸軍のAH-1攻撃ヘリと空軍のF-16はいずれも既存のプラットフォームである。

北サイドの防空力量は規模でも質でも、いくつかの中東の国とは比較にならない。多数のSA-2、SA-3、SA-4はすでに時代遅れだが、新たに増やされたSA-17は10月戦争(頑住吉注:第4次中東戦争)で大活躍したSA-6およびその後継のSA-11の改良型で、射程がさらに長いSA-10の性能は少なくともアメリカの「パトリオット」防空ミサイルに劣らない。これらの先進防空ミサイルは平壌やミサイル、核施設の防衛に用いられ、かつ韓国空軍が戦時において止むを得ず真剣に対応せざるを得ない目標である地上の機動打撃集団に防空保護の「傘」を提供することもできる。

より重要なのは北サイドの弾道ミサイルと核兵器である。北サイドが実戦級の核能力を具備しているか否かは争いのある話題だが、北サイドの弾道ミサイル能力はすでに実証されており、韓国全土が北サイドのミサイルの攻撃範囲内にある。サダム フセインが湾岸戦争の期間にサウジアラビアやイスラエルに向け発射した「スカッド」ミサイルはいかなる軍事的意味のある戦果をも実現しなかったが、多国籍軍の作戦資源に対する牽制は皆が認めるところである。

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目の画像のキャプションです。「アメリカは朝鮮半島の軍備競争をコントロールするため、韓国にだけSLAM-ERを輸出した。これは「ハープーン」対艦ミサイル発展してできた対地ミサイルである。」 続いて2枚目。「だがステルス性と正確な打撃能力を備えたF-35は明らかにより韓国の需要に符合する。」 続いて3枚目。「F-35Bを搭載すれば、韓国の甲板の大きな水陸両用攻撃艦に小型空母の実力をも持たせることができる。」)

北サイドの戦略目標に対する視距離外打撃能力を形成するため、韓国空軍はずっと空中から発射する巡航ミサイルの能力を追求している。種々の政治的配慮により、アメリカは韓国に向け「トマホーク」巡航ミサイルを輸出していない。だが「ハープーン」対艦ミサイルから発展してできた射程250kmのSLAM-ER対地ミサイルを輸出した。韓国のF-15KはSLAM-ERを唯一装備する外国ユーザーである。F-X-3の一部分として、韓国空軍はロッキードJASSM、ボーイングSLAM-ER、MBDA「ストームシャドウ」、MBDA/サーブ「金牛星」(頑住吉注:検索しましたが不明)、レイシン(頑住吉注:これも検索しましたが不明。一般的な日本語表記とは違う可能性が高いです)JSOWなどの評価を行っているところで、これらのミサイルの性能と作戦機への適応能力は同様に重要である。縦深目標に対し正確に打撃するもう1つの重要な手段はステルス戦闘機を使った接近攻撃である。巡航ミサイルに比べ、ステルス機は攻撃前に目標を正確に識別、確認でき、さらに攻撃後にその戦果を確認できる。もし敵情に変化が発生すれば、リアルタイムに攻撃目標を変更し、あるいは攻撃を中止し、あるいは突発的目標に対し遅れず反応できる。さらに重要なのは、ステルス機は直接的攻撃以外の任務、例えば偵察、監視、情報収集、空中指揮、コントロール、目標指示が執行でき、さらに非運動エネルギー殺傷の電子攻撃(電磁制圧や電磁殺傷を含む)も実行できる。ステルスおよび視距離外攻撃武器搭載能力は、F-X-3の重要な選択の根拠である。

F-15SEはボーイングがすでに40年もの長いキャリアを持つF-15に対し行った大改造で、やや外側に傾いたダブルの垂直尾翼は有効に側面からのレーダー反射面積を減らし、保形燃料タンク(頑住吉注:知識不足で分かりませんが、機体に密着して一体化するような形の落下タンクではないかと想像しています)の空間は内部に置かれた空対空ミサイル搭載に用いられ、、アクティブスキャンレーダー、高速データチェーン、電子戦システム、コックピットディスプレイシステムはさらに最も先進的水準に到達し、F-15SEの戦闘能力に飛躍的向上を獲得させた。だがF-15SEはF-15Eとは違い、改良の重点は対地攻撃能力の強化ではなく、空戦能力の強化である。F-15SEの基本技術は成熟したもので、性能には信頼がおけ、兵器とシステムのマッチング能力は完全なものである。さらに重要なのは、F-15SEの技術は既存のF-15K群のグレードアップに用い、韓国空軍のF-15全てにセミステルス能力を持たせることができることだ。ボーイングのF-15SEの技術移転に関する垣根は比較的低く、喜んで大量に技術移転させ、これには韓国での組み立てが含まれる。引き渡し時期にも比較的保証がある。

だがF-15SEにはそれをめぐる過ぎ去っていない問題が1つある。すなわちこの機は本質的にはステルス機ではなく、公衆や政界の目の中では「旧式機」という心理的ハンデを負っている。「旧式機」の購入継続に巨費を投じることは、国内の広報や国家の形象上比較的ややこしい問題である。日本も多数のF-15を持っているが、日本のF-15はF-15Aに相当し、保形燃料タンクへの改装に向いておらず、相対的に短い残りの寿命はF-15SE標準へのグレードアップをそろばんに合わなくもさせる。このためボーイングは日本のF-X入札にF-18Eをもって参加した。これならアメリカ海軍との協力作戦に便利なだけでなく、さらにEA-18G電子戦機とセットで販売もできる。EA-18Gは少なくともEA-6Bに劣らない電子戦能力を持つだけでなく、さらに強い空戦能力も持つ。演習中にF-22を「撃墜」した第1号はまさにEA-18Gだった。オーストラリアはすでにこっそりと24機のF-18Eのうち12機をEA-18Gに改造した。F-18Eもセミステルス機に過ぎないが、これはアメリカ海軍のこれからの20年における主力艦隊防空戦闘機であり、スペアパーツやグレードアップにより保証があり、ボーイングが最終的にF-18E/EA-18Gによって韓国F-X-3に向けての入札に参加する可能性は排除できない。

F-35はF-22とセットの低ランク戦闘機である。F-22が輸出できず、しかもすでに生産停止された今日、F-35は唯一現実的なステルス戦闘機の選択候補である。F-15KあるいはF-16は戦闘爆撃機として使える空戦用戦闘機であるが、F-35はそのために作られた純粋な戦闘爆撃機であり、対地攻撃に用いるのに特に適するが、空戦能力は出色のものではない。F-35は現在最も論争のある戦闘機でもある。アメリカ軍サイドは真剣に低コスト、低リスクの原則に照らしてF-35を設計するつもりである。基本要求上、超音速巡航、全方向のステルス性などリスクの高い要求は放棄された。技術的には、ボーイングX-32とロッキードX-35の対比試験飛行によって短距離離陸・垂直離着陸技術が確認され、ステルス方面ではF-22の成功した経験が借用され、エンジン方面でもF119がさらに一歩の研究開発の基礎として用いられ、最大限に技術的リスクが小さくされている。アメリカ軍サイドの技術的リスクおよびコストコントロールに対する自信が充分だったため、試験飛行がまだ進行中のうちにもう低速での生産が開始され、しかも徐々に増速され、試験飛行完了時を待って都合よく全速生産に転じる。このようにすれば生産ラインを暇にしておくコストを減らすのに有利で、最終的には全体コストが下がる。

一般的に考えると、韓国がもしF-35を選択するなら、空軍のA型を選ぶべきであるが、韓国が短距離離陸・垂直着陸のB型を選ぶ可能性も排除できない。F-35Bは弾薬搭載量と航続距離上F-35Aに比べややハンデがあり、最大過積載でもF-35Aの9gではなく7gしか搭載できない(頑住吉注:トンの間違いですかこれは)。外部吊り下げのステルス航空機関砲吊り下げポッドしか使用できず、内部に置かれた航空機関砲はない。だがF-35Bの短距離離陸・垂直着陸能力には韓国にとって特殊な意義がある。北サイドの戦術弾道ミサイルは韓国全域をカバーでき、現在研究開発中と伝えられる射程300kmの遠距離ロケット砲も韓国国境内の相当部分をカバーできる。ひとたび戦争が起これば、固定された飛行場の滑走路はほとんど確実に真っ先に選ばれる目標となる。F-35Bの生存能力と出動能力は二次打撃能力対し非常に重要である。さらに、韓国の「独島」級水陸両用攻撃艦は理論上F-35Bを搭載できる。あるいはいつの日かより大きな平らな甲板を持つ空母を建造することもあり得、F-35Bは韓国海軍に一定の空母能力を具備させることができ、これは1つの小さからぬ魅力である。

だが低コスト、低リスクを原則とするF-35は現在、コストが少しずつ上昇し問題が百出する悪い見本となっている。アメリカ空軍はすでに、少なくとも2018年より後になってやっと全速生産に転じると決定している。この期間の主要な目標はあらゆる試験飛行を完了させ、設計の手直しを凍結することである。これは韓国空軍が要求する2014年に就役との時期的要求とぶつかる。だが韓国空軍はすでに時期的要求を緩和しており、これはF-35にとってよい情報である。これと同時に、韓国空軍はステルス性に対する要求も緩和した。これはF-35にとって悪い情報でもある(頑住吉注:セミステルス機がライバルとなり得る、ということでしょう)。もう1つF-35にとって不利なところは、韓国は後になってやって来た者としてF-35の研究開発と生産体系の中に割り込むことが難しく、増して技術移転の余地は大きくない、ということだ。だが日本同様に部品の生産権、甚だしきに至っては組み立てライン全部をを獲得する可能性もある。だがこれは計画の投資を増加させることになる。

ただし最も重要なのは、F-35(A型あるいはB型)は政治的に正しい選択だということである。アメリカ軍サイドやロッキードに関して言えば、F-35の海外からの発注は「汚名返上」の好機であるだけでなく、さらにはアメリカの輸出赤字を補填することもできる。規模によってコストをコントロールするのはF-35のコストコントロールの1つの重要な方面であり、海外からの発注は非常に重要である。F-35が全速生産に転じるのが遅くなっている状況下での事前の発注にはさらに重要さが加わる。ロッキードは韓国に対し、予定を繰り上げての引き渡しは問題にはならないと請け合っている。何故ならアメリカ軍サイドが生産を減速した後、生産能力は一部暇な状態に置かれているからである。問題は、韓国がまだ必ずしも問題が解決される前に、自ら勇気を奮って危険な役を買って出ることである。ひとたび技術的問題が解決され、全速生産に転じたら、アメリカの法律に照らしてアメリカ空軍はそれでも優先される。だがアメリカは前例を破って同盟国に優先的に引き渡させることができる。日本のF-X計画の期間、アメリカは巨大な圧力を加え、甚だしきに至ってはF-35を選択するか否かを政治的忠誠の証とした。アメリカは韓国に対しても似た圧力を加えることになる。

韓国の角度から見れば、F-35は政治的に正しい選択でもある。F-35は最新技術を代表するだけでなく、韓国が近い時期に獲得する可能性のある唯一のステルス機でもある。韓国と日本の競争はずっと明に暗に行われ、日本はF-35を選択した。韓国がF-35を選択しないことはほとんど不可能であり、さもないと心理的バランスを取ることができない。この他中国という要素もある。中国の殲-20は鳴り物入りで試験飛行中であり、遠くない将来第一線の中隊の装備となるかもしれない。中国とのバランスを取るため、韓国もF-35という近い時期に唯一獲得可能なステルス機を選択することが必須であり、F-35と殲-20の間のあり得る性能の隔たりは無視する。事実に基づいて言えば、実際の軍事的脅威ではなく張り合う心理が、韓国がF-35を選択する最大の原因かもしれない。

だが韓国とアメリカは軍事技術協力上完全に天気快晴、順風万帆ではない。2011年11月、韓国の「韓系来ニュース」は、韓国サイドが無断でF-15Kに搭載された「タイガーアイ」赤外線光電システムを分解して研究したことが発覚した後、アメリカの詰問を受けた、と報道した。「韓系来ニュース」によれば、2011年8月の間、アメリカの国防長官補佐官が作業小グループを引き連れて韓国に到着し、韓国サイドが無断で「タイガーアイ」を分解した問題を専門に調査した。韓国サイドの言い方は、維持修繕し取り付ける際に「タイガーアイ」の密封はすでに破損していた、というものだった。韓国サイドはアメリカに、韓国がわざと技術を盗み見した証拠を提示するよう要求したが、アメリカサイドは拒絶した。何故なら情報ソースを明らかにすることになるからだった。アメリカサイドはさらに、韓国サイドがパキスタンにALQ-200電子戦吊り下げポッドを提供することに驚愕した。何故ならALQ-200が「梟竜」戦闘機(頑住吉注:中国の輸出専用戦闘機)に用いられることが計画され、アメリカサイドは秘密保持技術とカギとなる重要な性能が、システムマッチング過程で漏洩することを心配した。韓国は最終的にALQ-200の輸出を取り消したが、アメリカサイドが帰国してほどなく、やはり韓国向け「グローバルホーク」輸出拒絶の決定が伝えられた。同時に、アメリカの輸出軍用品技術コントロールに責任を負う国防貿易コントロール局が、韓国によるアメリカ軍事技術不法盗用問題の調査を開始した。アメリカサイドは韓国の多項目の「自主技術」には海賊版のアメリカ技術が含まれていると指弾した。その中にはK1A1戦車、ALQ-200電子戦吊り下げポッド、「青鮫」小型魚雷、「赤鮫」対潜ミサイルなどが含まれた。アメリカの「国防工業日報」がアメリカ国防省に事実確認した時、アメリカ国防省は固定も否定もしなかった。F-35の輸出がひとたび批准されれば、アメリカが技術コントロールを強化するのは不思議でないと想像できる。だがF-X-3はF-35以外にはない。


 正直難しすぎて知識不足の私には理解できない部分が多かったですが、それでもいろいろ興味深い部分が多かったです。特に技術盗用、韓国経由での軍事技術の中国への漏洩危険性の問題は「へー、そんなこともあるの」と驚きました。













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