S-400対空ミサイルシステム関連2題

 重複部分はほとんどないです。

http://www.hinews.cn/news/system/2015/04/29/017522770.shtml


ロシアの専門家:中国の買うS-400は40N6Eミサイルを配備することが必須 さもなければ全く意味はない

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

ロシア衛星ネット4月29日の報道によれば、アメリカの専門家が発表したいくつかの文章の中では(これにはMichael Coleが「外交家」誌で発表した文章が含まれる)、いずれも中国に対し供給されるS-400対空ミサイルがもたらす可能性がある戦略的結果という問題に言及されている。だがS-400の能力を低く評価する外国の専門家もいて、「現在この問題で心配するには及ばない」と考えている。ロシア戦略技術分析センターの専門家であるコーシンが「衛星」ニュース社のために執筆した文章の中では、上述の視点に対し分析を行い、詳細に中国がS-400を獲得することは何故重要なのかを詳細に分かりやすく説明している。

Michael Coleは、S-400は実際には400km離れた目標を破壊するには不足であると考える。もしできても、S-400の使用時は高度の上での非常に大きな極限性にも遭遇するだろう。こうしたいくつかの言論は疑いなく正しいが、別のいくつかは純粋に主観的臆断に属する。

主要な問題は、中国に販売されるS-400武器システムの中に大型ミサイルがあるかないかである。ロシアと中国は中国への販売が準備されるS-400の構成の詳細を全く明らかにしたことはない。1点だけ肯定できるのは、契約がすでに締結されていることである。あらゆるこの方面の討論は推測に限られている。だが多くの兆しは、中国がやはり大型ミサイルを獲得できるということを示している。

中国は原則としてずっとできる限り輸入武器に対する依存の減少を勝ち取っている。外国の武器が原則上確実に中国軍人の作戦能力を顕著に向上させ得る時だけ買うのである。

2010年までに中国はロシアの15個大隊分のS-300PMU2「寵児」を購入したが、その後はまだ再度購入していない。明らかに現在中国は、こうした武器は数が不断に増加する本国のHQ-9システムと同じで、中国軍人の需要を満足させるに足りると考えている。S-400購入問題の提出後、もはやS-300購入継続問題に回帰してはいない。しかも最初からもう、解放軍は長年待った後にやっと最初の一定数のS-400を手にする可能性があるのだとはっきり分かっている。

S-300に比べると、S-400にもし射程が400kmまでの大型ミサイル40N6Eがなかったとしても一定のメリットがある。だがこうしたメリットは決定的なものではない。S-400はより完備された基盤設備を持つが、使用するのはやはりS-300のミサイルである48N6E/E2/E3、あるいはこうしたミサイルのグレードアップ版である。完備された基盤設備と改良型ミサイルはミサイルの射程を250から400kmに延長する。S-400はより小型のミサイルである9M96E/E2を利用し、敵サイドの巡航ミサイルに対応することもできる。だがこれは中国人にとって必ずしも最も重要なこととは言えない。この目的のため彼らにはHQ-16などその他の武器システムがある。要するに、中国が大量のS-300PMU2およびHQ-9を持ち性能を徐々に、着実に向上させるのと同時に、大型ミサイルを持たないS-400を購入することには全く道理がないのである。

中国が40N6Eミサイルを持つ可能性はどのくらい高いのだろうか? 試験はすでに非常に長い時間行われているが、2012年に実質的な進展が取得された。2015年4月初め、また成功裏にあらたな試験が行われ、かつこのミサイルは近い時期に正式装備されると宣言された。ソ連はこの種の武器を輸出したことは全くなかった。だがソ連解体後はまだロシア軍に装備されていない武器の輸出契約が締結されることは、すでによく見られ少しも珍しくない。ロシアは決して選択を加えることなくあらゆる国に向けS-400を販売するのではない。ロシアの遠距離防空システムを購入する「普通」の顧客(例えばベネズエラやエジプト)は現在すでに300kmを超える射程を持つS-300VMシステムを獲得しつつある。ロシア当局の人物は、中国に対しS-400を供給するのは両国の政治的関係が特殊であることの証拠でもある、とする。中国と密接なパートナー関係を保持することはロシアにとって日増しに重要さが目立っていることを考慮すべきで、このため中国に対し大型ミサイルを供給する問題は完全に解決可能である。


http://military.china.com/important/11132797/20150429/19603745.html


李傑:中ロ軍事協力、相互補完に転じる カギとなる重要技術は独立を実現

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「S-400の性能はアメリカの『THAAD』に肉薄」)

外国メディアの報道によれば、ロシア国防製品輸出社は4月13日、ロシアはすでに中国向けにS-400対空ミサイルを販売することに同意し、総額は約30億アメリカドルであると言明した。アメリカメディアが発表した文章は、最近の中国が4〜6個大隊のロシア製S-400防空システムを購入するとの情報が心配を引き起こしている、とした。この新たなミサイルはインドの主要都市の空中目標を打撃でき、さらには全台湾および東海、南海地域をカバーできる。外国メディアの推測によれば、この契約はだいたい2014年第4四半期に締結され、商品引き渡しの件は2017年に完成されることになる。

新たなミサイルはゲームのルールを変えるか?

S-400対空ミサイルはロシア軍防空部隊で現役のうち最も先進的な主力装備である。その最大射程は400kmで、同時に72の目標を照準し、36の目標が攻撃できる。

ある安全保障分析家は、今回の購入は「ゲームのルールを変える」かもしれないと推断する。4月18日の報道の中で、アメリカメディアはモスクワの戦略技術分析センターの中国安全保障業務問題専門家ワシーリ コーシンの話を引用し、「S-400システムは中国の防空範囲を釣魚島付近海域まで拡大できる。」とした。台湾の安全保障業務専門家や記者は、このシステムは台湾が自らの防空識別圏内で防空のオペレーションを行う能力に挑戦することになる。」とする。

もし全台湾の空域をまるごと射程範囲に収めようとするならば、S-400システムは「大型」ミサイルを配備することが必須となる。だがアメリカの専門家は、S-400ミサイルは防御に用いるのであって、外国あるいは争いある領土の空域に対し封鎖(あるいは進攻)を行うのではない、とする。簡単に言えば、中国軍はS-400システムでこのような任務を執行する必要はない。これにかんがみれば、中国がS-400システムを利用して周辺の隣国に脅威を与える可能性は誇大化されている。可能性がより高いのは、中国軍がS-400システムを国内の高価値目標付近、例えば主要都市の中心区、大型軍事基地等々に配備し、これにより空域防衛能力向上の一部分とする、というものである。

「中ロ二国間関係は戦略的レベルを備える」

ロシアメディアの報道によれば、ロシア国防輸出社社長のアナトリー イサイジンは最近インタビューを受けた時、中国がロシアの最新型S-400防空システムの初の買い手となる、とした。彼は、「このことは我々の二国間関係が戦略的レベルを備えていることを示している。多くの国がS-400の獲得を希望しているが、中国がこの方面で先鞭を付けるのだ。」と語る。

ロシアが中国向けにS-400ミサイルシステムを供給することに関する談判はすでに数年の長きにわたって持続している。李傑は、ウクライナ問題ゆえに西側諸国はロシアに対し政治、経済、軍事など多方面で全面的に圧力をかけ、特に石油価格の連続的な下落の後、このことはロシアがより中国と団結することを必要とさせている、と考える。「ロシアは行動し、誠意を見せることが必須で、これはあるいはロシアの中国向けS-400販売を推進する1つの重要な原因かもしれない。」

李傑は、今中ロの軍事協力はすでに過去の中国サイドが完全にロシアに依存する状態から一変しており、中ロの相互補完、相互依存に発展変化しており、将来中国はカギとなる重要技術の上でも独立を実現し、中ロ間の1+1>2の形式をもって共同で西側からの圧力に対応することになる、と指摘する。

(頑住吉注:これより2ページ目)

中国の対ミサイル能力を高めることができる

軍事専門家の李傑は記者のインタビューを受けた時、S-400の導入は短期間内で迅速に我が軍の防空対ミサイル能力を高め、かつ急速に関連技術を吸収することができる、とした。

ワシーリ コーシンが2014年12月に明らかにしたところによれば、ロシアが中国に対し輸出するS-400ミサイルシステムはロシア軍が使用する基本型ではなく、射程が400kmの「大型」ミサイルである。「このミサイルシステムを持てば、中国大陸沿岸の火力陣地から発射して、釣魚島上空の目標を破壊することができる。」

すでに中国で広範に使用されているS-300対空ミサイルに比べ、S-400システムの最大射程は400kmに達し、S-300を倍あまり超え、射撃高度は何mかの超低空から何万mの高空まで全てカバーでき、非常に大きく防御空間を開拓展開した。しかもS-400は依然垂直発射を使用し、いかなる方向から来るいかなる目標も打撃でき、これには飛行機やミサイルが含まれ、さらに重要なのは、S-400が強い電子妨害の下での作戦に特別に適していることで、より良く目標を探知計測しかつ迎撃が実施でき、「これは未来の戦争の中で非常に突出した優勢である。」と李傑は語る。

李傑は、S-400が配備できる範囲は非常に広い、とする。「S-400の導入は最も素早く最も有効に一定区域内の防空、対ミサイル能力を高め、我が軍の打撃および防御範囲を大幅に開拓展開でき、同時に我が国に素早く有効にこの方面の技術を吸収させることができ、我が国の全体的防空能力に対する非常に大きな向上があるだろう。」(懐秋 欣華)


 ロシアの立場がまずいほどこの問題で中国は有利に交渉ができ、このようにパクる気満々と分かっていても最先端のシステムを輸出せざるを得ないかもしれません。
















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