「DWJ」によるホローポイント弾テスト その2 オート編

 「DWJ」2004年9月号に、先月のリボルバー編の続き、オート用ホローポイント弾薬に関する記事が掲載されていました。


9mmおよび.45口径ピストルから発射されるホローポイント弾はいかに作用するか

納得のいく

.38および.357口径リボルバー弾薬のいろいろなホローポイント弾によるゼラチンへの効果を紹介した8月号の後となる今月のDWJは、重要なピストル弾薬9mmパラベラムと.45ACPの番である。

ンター、特に「Nachsuchenfuhrer」(頑住吉注:「Fuhrer」の「u」はウムラウト。辞書に載っていませんが「nachsuchen」は「捜し求める」、「Fuhrer」は「リーダー」「案内人」、ちなみにヒトラーの称号もこれです。「獲物の探索で先頭に立つ人」「ハンティングの職業的ガイド」「獲物探索用の猟犬を率いるハンター」といった意味が考えられますがはっきりしません)は弾薬のターゲット内での効果に興味を引かれる。当然のことながらことにターゲットが「防衛力のある」獣の場合は。ゼラチンへの試射の比較検討は、こうした人に興味深い情報をもたらす。そしてさらにターゲット内弾道学者一般の興味も引く。特に彼がポピュラーなピストル弾薬を扱っている場合は。

9mmパラベラムのテスト
 9mmパラベラムは軍および警察用弾薬としてワールドワイドに普及している。そして民間の銃器携帯者も効果的で射撃が快適な弾薬として評価している。9mmパラベラムはすでに1902年においてDWMにより、Georg Lugerとの共同作業で開発された。これは(頑住吉注:ドイツでは)2つの大戦でスタンダード弾薬だったし、その後NATO弾薬としての地位を確立した。そして1986年にはUSアーミー内において.45ACPに取って代わることさえできたのである。多くの警察官もワールドワイドにこの弾薬仕様の銃を携帯している。だが、軍用のフルメタルジャケット弾は良好な貫通力を持つものの、ストップ効果に乏しい。そういうわけで民間領域ではすでに非常に早い時期からこの弾薬用の急速に変形する弾丸が開発されており、そして(頑住吉注:ドイツでは)現在使用も可能である。
 ファンクションテストのためにはグロックモデル26、FNハイパワー、ファイアスターを使用した(頑住吉注:他の2機種は納得ですが、なんでまたファイアスターですかね)。ゼラチンへの試射は88mmバレルを持つコンパクトなグロック26で実施した。

Speer Gold Dot 115グレイン
 先端に鉛が突き出ていない弾丸の形状により、Gold Dotは3種のテスト銃において非常によく作動し、ハイパワーで2回の障害が起きただけだった。しかしこのケースは明らかに速い弾薬に責任があり、弾丸形状には責任はない(頑住吉注:スライドの前進スピードが速すぎたことが原因、ということだと思います)。グロックとファイアスターでは問題はなかった。グロックから発射した場合の命中精度は10mから39mmと充分で、Gold Dotが非常にわずかなマズルフラッシュしか作らない点は目を引いた。5.2gの細かいリーフ状火薬は明らかに急速に、そしてきれいに燃焼する。この弾薬はそのエネルギーをショートバレルでも発揮する。このことは388m/sという高い初速も示している。この軽い弾丸はゼラチンブロック内部で即座に反応し、急速にその直径を拡大する。鋳込まれた骨を貫通するためには全く充分であるが、その後10cmで停止した。弾丸は14.5mmの直径、そしてパーフェクトなキノコ形状に達した。よい弾薬だが、いくらかよりよい「深部効果」のみもたらす必要がある。

Sellier&Bellot HP 115グレイン
 Sellier&Bellotは弾丸先端領域に追加の「ジャケット刻み目」を持つ古典的なホローポイント弾をロードしている。トムバック(頑住吉注:真鍮系合金)製ジャケットは先端まで来ており、鉛は露出していない。弾丸頭部の穴は実に小さい。火薬は4.8グレインで、非常に細かいリーフ状火薬である。マズルフラッシュは明らかに知覚しうる。グロックから撃った場合の命中精度は32mmと問題なしである。ファイアスターはこのS&B弾薬を使った場合10発に3発の障害を起こした。他の銃は問題なく機能した。初速は358m/sと計測された。この弾丸はターゲット媒体内部への侵入によって急速にマッシュルーム化し、しかし重量もまた失う。骨は貫通したが、直径19.0mmになった弾丸が直後に突き刺さって留まった。「重い獣」用としてはいくらか「深部効果」が小さすぎる。そのかわりSellier&Bellot弾薬は非常に安価であり、単純なホローポイント弾は驚くほど良好に機能する。ディフェンス目的には確実に高いストップ効果を持つよい弾薬である。

ウィンチェスターSXT 147グレイン
 SXTは「Supreme Expansion Technologie」を意味する。レミントンがゴールデンサーベルでそうしたように、ウィンチェスターはコントロールされたマッシュルーム化プロセスの「あやつり」のため、SXTに通常より硬い真鍮製ジャケットを用いている。前部に刻みの入った弾丸先端は、ジャケットの正確に定義された「旗を広げる」形への変形を確約することを意図している(頑住吉注:ドイツ語独特の表現のようで何のことやら分かりにくいですが、要するにジャケット先端が裂け、八方に爪状に突き出すことで傷を大きくするようになっている、ということです)。弾丸はバレル内での磨耗を減らすため黒色の皮膜がかぶせられている。火薬は4.5グレインの小さなリーフ状である。SXTは332m/sの速度をもってグロックの短いバレルを去る。反動は激しいが、その代わりほとんどマズルフラッシュを示さない。3挺全ての銃がSXTを使って障害なしで発射した。ウィンチェスター弾薬はグルーピング26mmと、よい命中精度を示した。ゼラチンブロック内部への侵入深度は骨の貫通後でも驚くほど大きい。そしてそれはSXTが非常に急速に17.2mmにまでマッシュルーム化したにもかかわらずである。その際SXTはほとんど重量を失わない。重い有蹄類用として非常によい「狩におけるとどめの1発」用弾薬である。また甘い命中点の場合も、また軽い獣の場合も信頼性をもって効果を現す。

ホーナディXTP 124グレイン
 XTPは初速371m/sに達する。火薬は5.2グレインである。命中精度は21mmと良好で、この弾薬は全3挺の銃で障害なしだった。マッシュルーム化した弾丸は15.2mmの直径を持った。「深部効果」は両115グレイン弾薬より良いが、ウィンチェスターSXTには遠く及ばない。

フェデラル エクスパンディングフルメタルジャケット124グレイン
 フェデラルのEFMJはホローポイント全くなしで間に合わせるという、一つの弾丸の進歩である。この弾丸の場合、圧力下に置かれたゴムインサートが弾丸の先端の下で変形を担当しており、これは非の打ち所のない機能をする。EFMJは公用マーケット向けに開発された。人はホローポイントなしで間に合わせる変形弾を望んでいた。ニューヨークでは警察の実戦投入の際、多くの無関係の人が死んだ。これはフェデラルの9mmパラベラムハイドラショックホローポイント弾が使われ、これが服を貫通する際にホローポイントが埋められ、フルメタルジャケット弾のように貫通したためであった。これはEFMJを使えば起こらない。
 このフェデラル弾薬は5グレインの火薬がロードされた+P弾薬である。グロックのバレルを使って381m/sに達する。マズルフラッシュは非常に明るい。全ての銃がこのフェデラル弾薬を使って傷害なしで機能した。命中精度は22mmと優秀だった。リコイルショックは軽いグロックの場合激しいものとなった。EFMJはゼラチン内部で卓越した機能を示した。重量の損失なしに16.4mmまでマッシュルーム化し、鋳込まれた骨を貫通し、ブロックの終わりの少し手前に突き刺さって留まった。弾丸は非常に良好に維持されていたため、弾丸先端の「F」の文字が「弾丸キノコ」中央にまだ判読できた。信頼性を持って機能し、良好な「深部効果」を持つ、「狩におけるとどめの1発」用として卓越した弾丸である。

9mmのテストから得られた知識
 とにかくまず第一に示されたのは、コンパクトピストルから発射された9mmパラベラムは、その効果において.38口径ポケットリボルバーよりすぐれていること、しかし(頑住吉注:4インチバレルのリボルバーから発射された).357マグナムには遠く及ばないということである。これはマズルエネルギーに目を向けても証明されうるように、本来すでにテスト前から明らかだったことである。(頑住吉注:バレルの短いコンパクトピストルから発射された)9mmピストル弾薬が達成可能な初速は、(頑住吉注:今回テストしたホローポイント弾薬の)全ての弾丸タイプを信頼性を持ってマッシュルーム化させうるために充分である。ほとんど同じ火薬量、計測された初速から読み取れるように、メーカーは9mmパラベラム弾薬をかなり統一したものにしている(頑住吉注:それはまあリボルバーと違って多くの銃を信頼性を持って作動させるためにはそうならざるを得ないということでしょう)。
 .357マグナムの場合は非常に大きな差異があった(8月号参照)。軽量な115グレイン弾は重い獣種用には明らかに小さすぎる「深部効果」しか持たない。124グレイン弾はより有利であるように見える。この重量は、ホーナディXTPやフェデラルEFMJが使われた場合のように、急速なエネルギー伝達と優れた「深部効果」の比率が非常に良好である。ウィンチェスターSXTも非常に良好であった。この弾薬はエネルギー伝達においては124グレイン弾と完全に張り合うことができ、そして高い「深部効果」を持つ。9mmパラベラム弾薬においてはモダンなホローポイント弾が真に長所を持ち、これまで(頑住吉注:ドイツでは最も変形しやすい弾丸として)許されてきたセミジャケット弾をよりはるかに勝っている。

.45ACPのテスト
 太い.45ACPはすでにフルメタルジャケット弾で高いストップ効果があるとくりかえし言われている。.45ACP(オートマチックコルトピストル)は1905年にマーケットに登場したもので、ブローニングの開発による。アメリカは1899年、フィリピンにおける反乱において、ちょうど採用されたところだった.38口径リボルバーが、その効力において交代した.45ロングコルト弾薬よりはるかに劣っているという不快な経験をした。軍はより太い.45口径への回帰、そしてその上できることならちょうど登場したところだったモダンなオートピストルを望んだ。集中的なテストを経て、結局口径.45ACPのコルトガバメント1911が競争に勝利した。そしてこの銃−弾薬コンビネーションは3/4世紀の長さでアメリカ陸軍の制式ピストル、制式弾薬に留まった。戦争中充分なオートピストルが製造できなかったときには、リムレスのオートピストル弾薬用のリボルバーさえ作られた。
 今日、軍領域では.45ACPは広範囲にわたって9mmパラベラムによって交代されている。というのはよりコンパクトな銃器寸法で著しく高いマガジンキャパシティが可能だからである。だが.45ACPはスポーツ弾薬として第2の成功のキャリアを開始し、そして多くの市民にも相変わらず実用弾薬として優遇され続けている。多くのハンターも.45ピストルを「狩におけるとどめの1発」用として携帯し、非常に高速ではないが、ともかく15gの重さがある.45ACPの弾丸を信頼している。
 .45ACP用にもホローポイントの大規模な弾丸バリエーションが存在する。これらはたいていアメリカメーカー製で、それはこの国ではこの弾薬が宗教的ステータスを享受しているからである。9mmパラベラムでもすでに行ったように、.45ACPでも3種のピストルモデルでファンクションをテストした。Les Baer(頑住吉注:ガバメントのコピー品で、コンバットカスタムのようです)、コルトガバメントシリーズ70、SIG Sauer P220が使われた。初速の計測とゼラチンへの試射は5インチの銃身を持つLes Baerで行われた(頑住吉注:ほとんど同じでしょうけど、どうせならいちばんポピュラーなガバメントを使えよ、と思いますが)。

フェデラル ハイショック 230グレイン
 ハイショックは大きな先端の穴を持つ古典的なホローポイント弾である。ピストルにおけるファンクションを改善するため、ジャケットは弾丸の先端まで届いている。初速は254m/sであり、3挺全てにおいて障害なし、そして20mmという良好なグルーピングを達成した。フェデラルはこの弾薬に5.0グレインの粗いリーフ状火薬をロードしている。ターゲット内でこの弾丸は大きな重量の損失なしにコンパクトな18.5mmの直径を形作った。だが「深部効果」は非常に大きいものではない。230グレインのハイショックも肩甲骨の直後に突き刺さって留まった。この弾丸はその際横転すらし、ブロック内に横位置で停止した。この結果は重い有蹄類の内部組織に達し、傷害を持続させるためには不充分な貫通力しかないということである。骨への命中弾の場合、この弾丸は「深部効果」に欠ける。

Speer ゴールドドット 185グレイン
 ゴールドドットはジャケットと鉛が分離不可能なように作られている。これによりSpeerは重量損失を予防することを望んでいる。前のテストが示したように、この技術は非常に良好に機能する。この.45ACPはテスト銃から発射した場合286m/sの速さとなり、5発で19mmという非常に良好なグルーピングとなった。発射薬としては8.6gの細かいリーフ状火薬が使われている。
 この弾薬は射撃が非常に快適であり、そして非常に速い連射を可能にする。3挺全ての銃はこの弾薬をよく受け入れ、ファンクションに問題はなかった。初速286m/sのSpeer弾薬は非常に高速である。この速度で、弾丸は底部までマッシュルーム化した。変形した弾丸は印象的な29.1mmの直径と計測された。これはテスト中最大の弾丸直径である。これにより当然この弾丸はターゲット媒体内部で強くブレーキをかけられ、「深部効果」は小さなものにとどまった。「重い獣」用としてはこの弾薬はお勧めできない。しかしディフェンス弾薬としてはその効果は申し分ないものと言ってよい。

Speer ゴールドドット 230グレイン
 より重いSpeerゴールドドット弾薬は256m/sと、弾丸を18.6mmの直径にマッシュルーム化させうるのに充分な速さである。Speerはこの弾薬に4.2gの細かいリーフ状火薬を使っている。マズルフラッシュはほとんど見えない。リコイルショックがより軽いゴールドドットより明らかに強いという結果になっているにもかかわらず、銃は連射時でもなお良好にコントロールできる。「深部効果」は軽量弾より明らかに良好で、特に重量損失が発生しないことは重要である。肩甲骨はきれいに貫通され、その後コンパクトにマッシュルーム化した弾丸がさらに直線状にたっぷり20cmゼラチンブロック内に侵入した。このためこの弾薬は「狩におけるとどめの1発」用として、重い獲物に対する使用にも適している。

レミントン ゴールデンサーベルBonded 230グレイン
 ゴールデンサーベルBondedは公用向けに開発されたもので、硬い真鍮ジャケットを持つ。弾丸頭部の「あやつる刻み目」は最大に拡張するための配慮である。しかしこの構造は同時に深い貫通のためにも好都合な特別の価値をを持つ。これによりフロントガラス貫通後もなお充分なエネルギーがある(頑住吉注:この説明は簡単すぎて分からないと思うので「ホローポイント弾」の項目を参照してください)。
 弾丸のコアはジャケットと「融合」されている。結合プロセスによってジャケットと弾丸の分離は生じない。
 火薬は6.8グレインである。初速は260m/sと計測され、クルーピングは卓越した18mmの直径となった。3挺全ての銃がこの弾薬を障害なしで射撃した。試射ではゴールデンサーベルの卓越した「深部効果」が示された。この弾丸は非常に急速に18mmまでマッシュルーム化し、鋳込まれた骨を貫通し、その後さらに深くゼラチンブロック内に侵入した。停止した弾丸は非常にコンパクトだった。「狩におけるとどめの1発」用として非常に良好な弾薬である。

ホーナディXTP 200グレイン
 .45ACP弾薬の中でもまた、ホーナディのXTPは良い評判をかちえている。200グレインの弾丸はLes Baerの5インチバレルから271m/sの速さになり、18mmのグルーピングにより命中精度は優秀である。ホーナディはこの弾薬に5.6グレインの粗い小さな棒状火薬をロードしている。マズルフラッシュは弱く、リコイルは快適である。XTPは非常に速く反応し、大きな重量損失なしに直径が20.4mmに拡張する。骨は問題にならず、弾丸は良好な「深部効果」を示した。しかしレミントンのゴールデンサーベル弾薬には全く及ばない。それでも「狩におけるとどめの1発」目的には、重い獲物の場合も充分である。

.45ACPのテストから得られた知識
 まず第一に確認されたのは、.45ACPの弾丸速度はホローポイント弾を反応させるのに充分な速さであるということだ。弾丸は
20mm以上の直径にまでマッシュルーム化し、ターゲット内部で非常に大きなエネルギーを伝達した。そういうわけで.45ACP、特に軽量高速弾のディフェンス弾薬としてのよい評判も生まれているわけである。敵が強化ガラスや類似のマテリアルの後ろに隠されていない限りこれら弾薬の効果は常に非常に充足したものである。だが、この弾丸はよりハードなターゲットの場合貫通力に欠ける。そのために根本的に改良された貫通をもたらす、ゴールデンサーベル、ゴールドドット、XTPのような特殊構造が開発されている。これらの弾薬は重い有蹄類への「狩におけるとどめの1発」用にもまさにベストの選択である。これらは侵入によってすでに多くのエネルギーを伝達し、大きな傷穴を残し、そして必要な「深部効果」を持つ。テスト中ベストの「深部効果」はレミントンのゴールデンサーベルが示し、接近してホーナディXTPと200グレインのゴールドドットが続いた。.45ACPの場合もホローポイント弾の使用は有意義である。

DWJの結論
 ホローポイント弾薬は、ターゲット内部での弾丸効果に関する明らかな改良であり、ディフェンス用にも、「狩におけるとどめの1発」用にも有意義である。重視すべきなのは、それによって弾丸が反応する十分な弾丸速度である。それに関し我々のテスト結果によれば、2インチバレルは.38スペシャル弾薬の場合充分でない。大型獣の探索用の銃は、良好な「深部効果」が尊重されるべきであると思われる。単純なホローポイント弾はこの場合理想的でない。軽過ぎる弾丸も断念されるべきである。良好なエネルギー伝達は、弾丸が効果をも示す場所で行われない場合、わずかしか役立たない(頑住吉注:要するに重要な臓器等がない浅すぎる深度で大きなエネルギー伝達が行われても大きな効果が現われる可能性は低いということです)。この場合XTP、ゴールドドット、ゴールデンサーベル、ハイドラショック、SXTのような特殊弾が選ばれるべきである。

9mmパラベラムのテスト結果

弾薬 初速(m/s・G26) 初活力(J・G26) 命中精度(mm・10m) マッシュルーム化(mm) グロックによるファンクション FN HPによるファンクション ファイアスターによるファンクション
Speer Gold Dot 115gr 388 561 39 14.5 ×
Sellier&Bellot HP 115gr 358 478 32 19.0 ×
Winchester SXT 147gr 332 525 26 17.2
Hornadey XTP 124gr 371 553 21 15.2
Federal Expanding FMJ 124gr 381 583 22 16.4

.45ACPのテスト結果

弾薬 初速(m/s・Les Baer) 初活力(J・Les Baer) 命中精度(mm・10m) マッシュルーム化(mm) Les Baerによるファンクション コルトによるファンクション SIG Sauerによるファンクション
Federal Hi Shok 230gr 254 481 20 18.5
Speer Gold Dot 185gr 286 490 19 29.1
Speer Gold Dot 230gr 256 488 20 18.6
Remington Golden Saber bonded 230gr 260 504 18 19.4
Hornady XTP 200gr 271 476 18 20.4

※頑住吉注:オリジナルの表には全ての弾薬に関し「骨の貫通」がありますが、すべて貫通なので省略しました。


 前回も書きましたが、2インチバレルのチーフスペシャルとグロック26(銃身長約3.5インチ)の威力差は想像以上で、前回のテスト結果と比較するとエネルギー量では倍かそれ以上離れています。1挺の銃に秘められたエネルギー量、という比較をすれば4倍以上の差になるわけです。また、コンパクトなグロック26から発射される9mmパラベラムのエネルギー量が、5インチ銃身を持つガバメントコピーから発射される.45ACPのエネルギー量を全体的に上回っているのもちょっと意外な感じです。9mmパラベラムを使用するサブコンパクトピストルの人気が最近特に高いのもうなずけますね。問題はオートの信頼性だけですが、ドイツの銃器雑誌を読む限り最新のオートの多くは信頼性が完璧に近づいているようです。また弾薬メーカーも摩擦が大きく、強い力をかけると変形するため送弾不良の原因になりやすい鉛を露出させないなど信頼性を高める工夫をしているようです。

 ちなみに「ホローポイント弾」の項目でも登場した「エクスパンディングフルメタルジャケット」の能力の高さも印象的です。結構注目度が高いらしく、詳しく紹介しているサイトがたくさんあります。

http://www.thegunzone.com/efmj.html
http://www.ammoman.com/40_EP_DESC.htm
http://www.patricks-home.de/efmj/EFMJ1.html

 これを見ると、ごく薄いゼラチンを貫通しただけで見事に拡張しており、またベニア板を貫通した場合の拡張はそれほどでもないのが分かります。本文にもある通り、ホローポイントがあらかじめ貫通したものによって埋められて人体に異常な貫通力を示すおそれがないのが最大のメリットです。もちろん穴がないという特徴には送弾不良を起こしにくいというメリットもあるはずです。今回取り上げられなかった「アクション4」との能力差も知りたかったところです。















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