極超音速ラムジェットエンジンを装備した中国の戦略爆撃機がマッハ8で成層圏からアメリカ空母を核攻撃する?

 びっくりして読んでみたら‥‥というお馴染みのパターンですが(←学習しろよ)。

http://military.china.com/top01/11053250/20120628/17284592.html


ロシアメディア、中国が研究する新型爆撃機が核爆弾を使ってアメリカ空母を殲滅する、とする

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ネット仲間が制作した轟-8爆撃機の想像図」)

【グローバルネット総合報道】ロシアの週刊「軍工信使」6月27日の報道によれば、アメリカ、中国に次ぎロシアも新世代戦略爆撃機を研究開発し、遠距離航空兵の新型将来航空システムとして空のプラットフォームの核威嚇力を強化する。

プーチン大統領は最近ロシア空軍基地を視察した時、ロシアが新世代戦略爆撃機を設計、研究開発し、この仕事は投資が比較的大きく、困難が比較的多く、科学技術的重要問題への取り組みが比較的重くはあるが、この仕事は必ず展開しなければならない、と確認した。アメリカと中国が互いに競争し、積極的に類似のプロジェクトを進めている背景の下で、ロシア軍の専門家の間に、今後5〜10年内に新世代戦略爆撃機を研究開発することが妥当か否かの問題に関し今に至るも定説がないが、ロシアの軍、政府指導層が関連の研究開発過程を加速する決定をしたこと自体は合理的である。

アメリカ空軍は現在世界最多の戦略爆撃機を持っている。これは主にB-2A、B-1B、B-52で、各種の戦闘任務を広範に執行できる、アメリカ軍の実力の1つの基盤である。重要な戦略的抑止要素として、大規模な戦争の勃発時に核による打撃も実施できるし、局地的衝突において高精度の航空弾薬を使用して相手に先んじて制し、敵の軍事的、経済的ポテンシャルを破壊し、軍事および国家の指揮系統を破壊し、「非友好的政権」の脅威を取り除くこともできる。目下アメリカは新世代戦略爆撃機を研究開発しているところで、、軍サイドの要求はこれに比較的強力な戦闘実力、多機能性、遠距離急襲能力を持たせ、大規模戦争にも適応できるし局地戦争にも参与できるようにし、通常装薬の高精度殺傷兵器を使用し、敵後方深い目標を破壊することである。

これと同時に中国空軍も積極的に戦略爆撃機領域の研究開発作業を展開しているところだ。去年9月、中国の軍事フォーラムは、中国航空工業は2種の戦略爆撃機を研究開発中であり、このうち轟-8は全翼レイアウトを採用し、轟-9(あるいは轟-10とも言われる)は極超音速宇宙爆撃機であるとした。1つ目の方案は中国の設計者がアメリカのB-2A戦略爆撃機のアイデアを発展させることを試みるものかもしれない、と中国の軍事専門家は強調するものの、中国の自主研究開発の原則上、新型機をアメリカやロシア製品のコピー生産にするはずはない。だがひとたび全翼レイアウトを選択すればB-2Aと似たものになり、どんな原則性の新アイデアもあり得ない。この機にはいくつかの差異はあるものの、全て原則性の差異ではない。第2の方案に関しては問題が別である。中国の設計者は短くカットした翼のエンテ式レイアウトの採用、コンビネーション動力装置の装備を準備している。これは4台の改良型ダブルダクトターボジェットアフターバーナーエンジンと2台の極超音速ラムジェットエンジンを使用するもので、機を大気圏最高層においてマッハ8の最大速度で飛行させることができる。甚だしきに至っては成層圏で飛行できると称される。実際上これは中国が研究開発に向け努力中の超音速(頑住吉注:大型?)飛行機と、遠距離巡航ミサイルに搭載する極超音速飛行装置が結合した製品である(頑住吉注:「中国、C-805の研究開発に成功 速度マッハ3.5は全世界に比類なし」にもこのミサイルが航空機から発射され、ラムジェットエンジンを使用するとの記述がありました)。問題は、かくのごとき重大なチャレンジに直面し、中国の軍事工業システムが充分な準備を整えられるか否かである。結局のところ、普通の飛行機のエンジンさえ現在まだ中国の専門家の頭を痛めさせて止まず、ロシアから購入することを迫られている。その上さらにある情報は、中国が新世代爆撃機方案の設計をする時に狙うのは人口衛星軌道に準ずる飛行であり、これはさらに複雑さを加えた動力装置を必要とする。

(頑住吉注:これより2ページ目。最初にある画像のキャプションです。「資料画像:アメリカのB-2爆撃機」)

周知のように、米軍とは異なり中国が新型戦略爆撃機に対し提出する優先任務要求は、敵の地上目標に対する核兵器による打撃の実施であり、また敵軍の海上の空母の殲滅である。後者に関し少なくとも中期的な将来に指すのは明らかにアメリカ海軍空母戦力しかあり得ない。この方面において、中国の専門家は中国の戦略爆撃機がどんな種類の兵器を使うかに関しわざと避けて語らないが、通常弾薬なのかそれとも核兵器なのかは、攻撃する敵空母の問題である。もし通常兵器のミサイルを使用してアメリカ空母戦闘群を攻撃したら、その作戦機能は疑問である。もしもアメリカ軍の「ニミッツ」級多用途原子力空母を麻痺状態にすることだけを企図するとしたら、それを相当長時間艦載機の離着艦能力を喪失させるには、少なくとも1発ではとどまらない比較的威力の強いミサイルの目標への命中が必要になる。だがアメリカ軍空母艦隊の強大な防空火力網を突破するためには、少なくとも十発余、甚だしきに至っては数十発のミサイルの発射を必要とする。このため、中国の新型戦略爆撃機が将来アメリカ空母を攻撃する時は、やはり核兵器を使用することが最も可能性が高いことである。

中国が軍事建設を強化するとの同時にアメリカも熟睡しているわけではない。アメリカ空軍は2004年11月には早くも専門にテストを行い、その主要な目的は中国がいったん武力で台湾を取り戻した状況を仮定し、アメリカ軍がB-52戦略爆撃機を動員して中国艦隊を殲滅する能力を判断することだった。アメリカ軍の2機のB-52がルイジアナ州の空軍基地から飛び立ち、ハワイ方面に到達した後、外部からの目標指示がない状況下で自らターゲットを捜索し、4トンのスマート爆弾を投下し、退役した「ニューポート」級「スケネクタディ」号戦車揚陸艦を爆沈させた。ペンタゴンが出した結論は、ひとたび台湾海で戦争が勃発すれば、アメリカ軍の戦略爆撃機群には中国の膨大な艦隊を制止する能力がある、というものだった。だがこの後の8年、中国軍は近代的な戦闘機や遠距離防空ミサイルシステムを装備し、軍事的実力は明らかに向上している。このためアメリカ軍は新型戦略爆撃機の研究開発を必要とし、この計画は国防長官パネッタの明確な支持を得ている。彼は今年2月、何故新世代戦略爆撃機の研究開発が必須なのか説明する時、次のように指摘した。アメリカ軍は海外の駐軍計画を調整し、重点をアジア太平洋と中東地域に転じる。このためアメリカ空軍には敵サイドの強大な防御を突破し、遠距離打撃を実施する能力が要求されるのだ、と。つまり、アメリカ軍の将来の戦略爆撃機の1つの任務は中国あるいはイランの目標を遠距離急襲し、中国・イランの軍事、経済的ポテンシャルを破壊することである。

(頑住吉注:以後のページは画像とキャプションのみで、3〜7ページ目は「轟-10は中国がロシアから導入するツポレフ-22爆撃機だとされる」と全部同じです。ってそれ本文の内容と合ってないでしょ。8ページ目は「中国の現在の主力爆撃機である轟-6」です。)


 自分で突っ込んでいるように、戦闘機用、爆撃機用、ヘリコプター用の現在のレベルでの最先端品を作る能力がない中国がマッハ8の成層圏飛行という現在のレベルを大幅に飛び越えたものを狙うのは無理に決まってます。ひょっとして「ロシア、中国が航空エンジンを自ら研究開発できないのは大国の地位にふさわしくないとする」にあった「転覆性の革新技術」ちゅうのはこの極超音速ラムジェットエンジンのことでしょうか。まあラムジェットは構造的には単純ですけど現に広く使われて成果を挙げてはいないわけで。これがあり「さえすれば、この隔たりは迅速に縮小することが有望である。」というならまあ近い将来には無理なのが確定でしょう。それにしても最先端のエンジンがどうしても作れずに苦しみ、超音速大型機も作れないので1970年代に初飛行したロシア機を導入してぼちぼち勉強しようとしているところだとの現実を直視せずにこうした夢想を楽しむ姿は気持ち悪いですし、アメリカ空母を核攻撃したら高い確率で核戦争に発展して人類の破滅につながるとの想像力がないらしいのもどうかと思います。

 つーかロシアメディアは「中国が研究する新型爆撃機が核爆弾を使ってアメリカ空母を殲滅する」なんて言ってねーじゃん。












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