中国が購入するロシアのS-400は「モンキーバージョン」?

 メインの記事の前にこれを。

http://www.hinews.cn/news/system/2015/11/15/017935671.shtml


ロシア、1年半後に中国に向けS-400を引き渡すとする 初のユーザーはあるいは中国ではないか

ロシア斯連塔ネット11月12日の報道によると、ロシア軍事技術協力領域の消息筋の人物は、1年半後に中国に向け第1弾のS-400「凱旋」対空ミサイルシステムを提供する計画である、とした。2015年4月に当局は、中国はS-400購入の契約を締結したと言明した。契約内容と金額は対外的に未発表である。

2014年11月、メディアは消息筋の人物の話を引用して報道し、中ロは同年初秋に契約を締結し、総額30億アメリカドルで、6個大隊に装備できるシステムを提供する、とした。だがロシア連邦軍事技術協力局はこの情報を否認した。

報道は、中国は正式にS-400システムの初の外国の買い手となるとしたが、アルジェリアの軍事ブログ「Secret Difa3」は2015年7月に一組の同国軍がS-400を装備する画像を発表した。ブログの作者は、S-400販売の協定は2014年に締結され、引き渡し量は6〜8個ミサイル大隊分であるとしている。

報道は、「凱旋」S-400は多ルート長射程対空ミサイルシステムで、多種の異なる射程のミサイルが装備できる、とする。メーカーは、S-400はあらゆる現存の空中打撃装備が破壊でき、これには飛行機、ヘリ、巡航ミサイル、最大速度毎秒4,800mに達する戦術弾道ミサイルが含まれる、とする。


 1年後、1年半後といろいろな情報が出ていますがよく分かりません。アルジェリアがすでに配備しているというのはちょっと考えにくいのでは。

http://military.china.com/kangzhan70/zhjw/11173869/20151118/20775791.html


30億をデチューン品と換える:中国が「モンキーバージョン」のS-400を買うというのは濡れ衣か否か?

最近中国がロシアから4個大隊分のS-400対空ミサイルシステムを購入する計画にまた新たな動向があった。日本の「外交学者」ウェブサイト11月17日の報道によれば、12〜18ヶ月以内に中国は第一弾のS-400「凱旋」遠距離対空ミサイルシステムを受領することになる。ロシア安全保障業務業のある消息筋の人物は12日タス通信社に対し、「計画によれば、商品供給は1年後で、1年半後に商品引き渡しの可能性が高い」と語った。しかしこの中ロ兵器販売契約のカギとなる重要問題の1つである、ロシアは中国に向けどんなタイプのミサイルを販売してS-400「凱旋」ミサイル防御システムに装備することになるのかは、依然懸案にして未解決である。ある国外専門家は、ロシアはあるいは中国向けに射程400kmに達する40N6ミサイルを販売せず、代替品は国内で比較的熟知された射程250kmの48N6系列ミサイルとなるかもしれない、と暴露した。ならばこの発生があり得る状況に直面し、中国はそれでも巨額の外貨を費やして「モンキーバージョン」のS-400対空ミサイルシステムを導入する価値があるのか否か? 我々は心を落ち着けて簡単に分析してみてもよい。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「S-400は世界で最も先進的な対空ミサイルシステムの1つであり、その性能は非常に強大である」)

兵器販売契約である以上、ならばまず人に思い至らせるのは金である。多方の報道を根拠に我々は、中ロのS-400対空ミサイルシステム契約の金額はおよそ30億アメリカドルであると知ることができる。この金は現在の中国にとって何でもないと言えるが、「いいカモ」にされることは我々はやはり見たくない。特に中国がもし射程400kmの40N6ミサイルを得ることができなかったら、さらに人に中国が馬鹿を見た、だまされたと思わせる。実は単に金額で言えば、中国がもしも48N6系列ミサイルだけを装備したS-400を買ったとしても決して損ではない可能性がある。口で言うだけでは証拠にならないので、我々はデータを用いて証明しよう。1991年に中ロは第一弾のS-300PMU対空ミサイルシステムの購入契約を締結し、中国はロシアから2個大隊分のS-300PMU対空ミサイルシステムを輸入し、これは全部で32の発射装置、256〜384発の5V55U型対空ミサイルであり、総額は2.2億アメリカドルだった。1994年に第2の契約が締結され、2個大隊分のS-300PMU-1対空ミサイルシステムが輸入され、全部で32の発射装置、256〜384発の5V55U型対空ミサイル、196発の48N6E型ミサイルで、総額4億アメリカドルだった。つまり2回の兵器販売で、中国は全部で4個大隊分のS-300PMU/S-300PMU-1対空ミサイルシステム、少なくとも452発の対空ミサイルを輸入し、全部で6.2億アメリカドルを費やした。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「1990年代から、中国はS-300系列対空ミサイルシステムの導入を開始した」)

そして2004年になると、中ロは4個大隊分のS-300PMU-2対空ミサイルシステムの購入契約を締結し、全部で64の発射装置、256発の48N6E2型ミサイルで、総額9.8億アメリカドルだった。この3組のデータによって我々は次のことに難なく気づく。中ロの第1回および第2回の契約を加えると、やはり4個大隊分の発射装置だが、ミサイルが比較的多いため、金額が比較的多く、もしミサイルの数を256発として計算すると、契約金額は4億アメリカドルを超えないかもしれない。つまり10年の時間がたち、契約規模は同じで、価格は元の3倍である。今年は2015年であり、2004年の購入からちょうどまた10年前後の時間が過ぎ去り、今回中ロのS-400契約内のミサイルの数は発表されていないが、導入規模は依然4個大隊分で、もしロシアサイドが依然256発の48N6系列ミサイルを輸出するならば、それはすでに過去の「10年3倍」の原則を実行している。さらにロシアがインドに向けややもすれば何十億から百億以上もの法外な値段を吹っ掛けることを考慮してみれば、もし中国が理想の中の40N6ミサイルを獲得しなくても、この価格は良心的価格と評価できる。このため筆者は、価格の角度から考慮すると、ミサイルの数さえ充足していれば、中国が4個大隊分のS-400対空ミサイルシステムを導入するのはやはり損ではないと考える。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「中国が大量装備する紅旗-9やS-300PMU-2に対してということで言えば、48N6系列ミサイルだけを装備するS-400には決して多大な優勢はない」です。)

価格の他、筆者は絶対多数の軍事マニアのお友達がより関心を注ぐのはこうしたS-400対空ミサイルシステムの質と技術かもしれないと考える。結局のところ、過去において旧ソ連の武器装備にはもう「ヒューマンバージョン」と「モンキーバージョン」の区別があった。自ら使用する「ヒューマンバージョン」の装備に対しては、各種先進技術を全くケチらないと言え、一方輸出する「モンキーバージョン」の装備は省けるものはすぐ省くという原則に基づき、もしパクられても心が痛まなかった。今回もし中国が40N6ミサイルを導入できず、射程が250kmの48N6系列ミサイルを購入するのであれば、すでに紅旗-9やS-300PMU-2対空ミサイルシステムを大量装備している解放軍にとって、実は決して何ら質的飛躍はなく、人に中国がいわゆる「モンキーバージョン」の武器を買ったと感じさせることが免れ難い。だが実は状況は必ずしも我々の想像するようなものではない。40N6系列ミサイルは射程が400kmに達する対空ミサイルで、性能は人を刮目して見させるが、その成熟度はそれにもかかわらず人を信服させ難い。現在見たところ、40N6ミサイルはすでに非常に長い時間の試験を行っているが、2012年および2015年4月に散発的な情報が出現しただけで、それがすでにロシア軍の戦闘序列に加入しているか否かは依然確定できない。もし40N6ミサイルにロシア軍自身さえ同意していないとするならば、中国がもし盲目的に導入したら取得される成果は必ずしも人の意に完全に添わず、その時中国が「モンキーバージョン」の装備を買ったと言われることよりも人により不快を感じさせるかもしれない。このため某種の程度上、ロシアが40N6ミサイルの名声を利用して中国を「忽悠」(頑住吉注:調べた意味は全てこの場合に適合しません)しないことは、今回の中ロ兵器販売に対し誠意を見せているとも評価できると言える。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「もし中国がS-400対空ミサイルシステムの精華を全部学習できたら大いに役立つ」)

実は、もし経済の角度あるいは技術の角度から中国のS-400対空ミサイルシステム導入を見れば、いささか武断過ぎるのを免れ難く、結局のところ中国がS-400対空ミサイルシステムを導入するのにはさらにいくつかの政治的要素が混じっているのである。中国の現在の紅旗-9対空ミサイルシステムは不断の改良を経てS-300PMU-2にすでに遜色がなく、甚だしきに至っては某いくつかのところでさらにある程度超越しているが、これは決して中国の遠距離対空ミサイルシステム上の奥義がもう完全にロシアを超越したことを説明し得ない。S-400が将来使用するミリ波フェイズドアレイレーダー、二次点火技術および対ミサイルなどのような多くの技術は、ロシアサイドにまだ一定の優勢がある。もし我々が今回S-400対空ミサイルシステムの交易によっていくつかの技術を学んで手に入れることができたら、その意義はS-400対空ミサイルシステム自体よりはるかに大きなものになる。同時にマンパワー、マテリアルパワーなどの制限ゆえに、中国が軍事工業領域において全ての面に弱点がないということは不可能であり、もしロシアの関連の企業と優勢の相互補完が行えたら、疑いなく極めて大きく中国軍事工業の進歩を加速することになる。だがこのことはロシアの軍事工業企業が生き延びていけることをも必須として要求する。このため中国がS-400対空ミサイルシステムを購入することは、あるいは多くあるいは少なく、ロシア軍事工業企業のために「輸血」するという意味も内面に含まれており、しかもこれは中国軍事工業の遠大な考慮でもある。結局のところ中国向けに先端軍事工業製品や技術を輸出することを肯定し、かつそれができる国は全世界にいくつもなく、ロシアはまさにその中の1つなのである。

今回の中ロのS-400対空ミサイルシステム交易を縦覧すると、その談判時間の長さ、過程の困難は実に稀に見るものに属する。これに対しロシアサイドはかつてわざと一言を漏らしたことがある。この談判の過程は非常に困難で、双方いずれも原則性が非常に強い。一方解放軍大佐杜文竜も、中ロ双方はS-400の談判に対し非常に真剣で、有史以来最も真実、最も真面目な兵器に関する契約に違いない、とした。中ロ両国のS-400兵器販売に対する重視の程度が見て取れる。このため筆者は、もし中国が30億アメリカドルの金を費やした後まだ最も心に望むS-400の完成品を買えなくても、今回の交易は中国にとって依然損な売買ではないと言える、と考える。現在我々はまだ完全にその中の利害をはっきり見ることができないかもしれないが、時間の推移と共に、我々はゆっくりと、今日の30億アメリカドルは少しも不当ではなく、何故なら我々が得たものは、あるいは金をもっと多く費やしても買えないものだったのだ、と気付くだろう。


 何だか、高いのではないか、中国はもう世界先進レベルのミサイルを作っているはずなのに何故ロシアのミサイルを輸入するのか、という不満の声を抑えるための宣伝のような感じの文章ですね。S-400の仕様に関しては完全に明らかにはならないでしょうが、少なくとも最新のミサイルが含まれるかどうかは追い追い分かるでしょう。














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