中国の新型機関連2題

 まず殲ー20関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20160108/21097426.html


専門家、殲ー20の黄色い塗装の秘密を明かす:機のステルス性能がすでに関門を越えたことを暗示

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

最近、中国が自主研究開発する第5世代ステルス戦闘機殲ー20のまた1機の新たな機がネット上に明るみに出、今回の殲ー20は全身黄色の塗装をもってお目見えし、戦闘機のコードナンバーは元々の「201X」系列から「2101」に変わった。軍事専門家の宋心之は北京テレビ「軍情解読」のインタビューを受けた時、2101号殲ー20は全く新しい生産ロットで、すでに量産段階に近づいており、一方黄色い塗装は飛行機のステルス性能があるいはすでに関門を越えたことをも暗示するのではないか、と考えた。

香港の「南華朝刊」の報道によれば、新型の殲ー20戦闘機はこれまでメディアが大量に紹介した殲ー20原型機に似ており、コードナンバーだけが異なり、このことは最新の原型機の外形が「最終」バージョンと非常に近いことを表している。2101号原型機の出現は、殲ー20が試験飛行段階から量産段階に向け移行しつつあることを意味している可能性がある。さらにある軍事マニアは、黄色い塗装の殲ー20の出現は、この戦闘機の部隊装備の日までの距離が非常に接近したことを意味している、と推測する。

宋心之は、こうした推測には一定の道理があるが、より正確に言うと、全く新しい生産ロットに違いない、と考える。コードナンバーの変化は、殲ー20の研究開発が新たな段階に入ったことを意味しているが、量産に入ったのか否かはまだ観察が待たれる。現在の状況から見て、確かに非常に接近したに違いない。

その他の新型軍用機も以前黄色い塗装をもってメディア上に姿を現している。例えば2012年7月、中国西南地域に位置する某飛行試験場で多くの黄色い塗装の殲ー10が同時にお目見えし、かつ飛行試験を行った。2012年22月23日、1機の黄色い塗装の殲ー15が「遼寧艦」上空に接近し、成功裏に着艦訓練を行った。2013年1月26日、中国が研究開発した初の大型輸送機である運ー20が初飛行に成功し、この機体は黄色と緑色が相半ばし、主翼と機体腹部は黄色を呈し、機種と尾部は緑色を呈した。

宋心之は次のように指摘する。黄色い塗装は戦闘機の防錆塗料の色で、一般に機種が大量生産段階に入った段階でのみやっとこの種の黄色い塗装が出現するが、正式引き渡しされる戦闘機は部隊が要求する塗装の色に換えるだろう。例えば銀灰色などである。しかも部隊に引き渡される飛行機のコードナンバーは一般に全て5桁の数字であって、現在の殲ー20の4桁の数字ではない。

宋心之の説明によれば、アメリカの飛行機でコードナンバーがもし「X」で始まる機は全てまだ未定型の試験機であり、「Y」で始まる機は原型機段階にあることを意味し、例えばかつてのコードナンバーYF-22およびYF-23の飛行機は飛行機研究開発企業がアメリカ空軍に送って競争に参加させた第4世代戦闘機の選択候補機種だった。中国軍は「X」、「Y」で区分しないが、黄色い防錆塗料を吹き付け塗装した生産段階に至れば、基本的にこの機種がすでにアメリカの「Y」に似た段階を過ぎたと考えられ、原型機の試験段階が基本的に完成し、すでに少量生産できることを説明している。だがこの機がすぐに部隊装備できるのか否か、現在結論を下すのは時期尚早である。

宋心之はさらに、この殲ー20は電子設備あるいは飛行機の性能を試験するのに用いる可能性があるが、明らかにステルス性能を試験するのに用いるのではない、と指摘する。この塗装に隠された言葉は、私はステルス設計に対しすでに非常に自信があり、ステルス塗料を吹き付けるのを待つだけで即OKだ、である。(邱越)


 YF-22とかYF-23とかいうのは殲ー20、殲ー31に相当する機種名であって個々の機のナンバーじゃないでしょう。また何故プライマー塗装で出現したらステルス性に自信があることになるのかよく分からないです。

 「人を搭載する無人機」というのは形容矛盾みたいですが、少なくとも中国語では「無人機」は「無人操縦機」の略として使われてるみたいです。

http://military.china.com/news/568/20160108/21100076.html


中国初の人を搭載する無人機が海外でお目見え 航続力が依然大問題

【グローバル航空報道】 AP通信社7日の報道によれば、アメリカのラスベガス展示会センターで行われた2016年国際消費類電子製品展覧会(CES)で、中国億航社が同社の生産する世界初の人を搭載する無人機を登場させた。

報道は、この無人機は「億航184」と呼ばれる、とする。同社は展覧会で宣伝フィルムを上映して人を搭載する無人機の飛行状態を見せた。この無人機は外観がヘリに似ているが、この機には4つのダブルローター(頑住吉注:画像で見ると二重反転ローターみたいですね)があり、その他の無人機同様、こうしたローターの回転方向は地面と平行である。億航社は、この無人機は電動で、2時間以内に充電を完成させることができ、運搬搭載能力は220ポンド(約100kg)で、満充電後は海面を23分飛行できる、とする。この機のキャビンには1人と1つの小さなリュックが収容でき、甚だしきに至ってはさらに空調システムと読書灯がある。ローターを立てると、自動車1台の駐車スペースに駐機できる。飛行計画を設定した後、乗客はタブレットPC上で「離陸」や「着陸」をクリックするだけでよく、これでもう全飛行が完成できる。AP通信社は、設計によれば「億航184」の飛行高度は地上300mから500mで、最高海抜は3,500mあまりで、最高速度は時速100kmである、とする。この無人機はすでに広州で100回あまりの低海抜飛行試験を行っている。億航社のパートナーおよび財務総監はインタビューを受けた時、この人を搭載する無人機の定価は20〜30万アメリカドルである、とした。

中国の航空専門家である王亜男は7日「グローバル時報」記者のインタビューを受けた時、現在このような人を搭載する無人機はまだ小型ワンマン飛行機あるいは自家用飛行機に属する、とした。技術的角度から言うと、航続力が非常に重要な問題で、20分あまりの飛行時間はまだいささか短い。航続時間には一定の余裕量があることが必須で、例えば目的地に到着したが着陸できない場合で、より大きな航続残量がある必要があり、これでこそ飛行機の安全性を保障することができる。さらに緊急状況下で搭乗者がいかにして脱出するかおよびいかにして地上の人員や財産の安全を保障するかを考慮する必要がある。もう1つの問題はいかにして製造コストと実用性のバランスを取るかで、このためコストコントロールが1つの問題である。最後に最も重要でもある問題は法規方面で、人を搭載する飛行機が人口密集地域や都市上空を飛行したければ、航空管理の問題に関わる。現在各国にはまだ類似の製品がないため、まだ完備された法規ができておらず、つまりユーザーがもしこの製品を購入しても、申請報告を経ない状況下では家から飛び立って職場まで出勤することはできず、このため実用性が制限を受けるだろう。

王亜男は、現在この機はまだ概念設計と技術検証段階にあり、長期的に見れば前途の見通しは比較的楽観できるかもしれないが、短期的に見ればあまり大きな商業的価値を実現できない、と考える。王亜男は、将来この機はまず許可を得た航空クラブの中、画定された区域内で人の短時間の観光、娯楽飛行に供することができるまもしれない、とする。人を搭載する無人機に対し、現在各国にはいずれもあまり完備された法律がなく、市場入りの許可に関する制限も比較的多い。某1つの新興製品のための立法を望むなら、某会社が某種の製品を研究開発したらすぐ推進できるのではなく、関連の産業の発展で推進する必要がある。ちょうど現在各国いずれも無人機関連産業の立法を準備しているのと同様で、これは市場がすでに初歩的に規模を備えているからである。このため、将来人を搭載する無人機はあるいは飛行する自動車としての発展をするかもしれないが、無人機の発展を先導とし、法律が完備されるのと共に、いくつかの国や地域が無人機の飛行と応用を適度に開放し、無人機の国民経済の中での使用がいくつかの技術を累積し、例えば自動回避技術、安全防衝突技術、地上全面監視コントロール技術などであるが、こうした技術の発展が人を搭載する無人機の人口密集地域での飛行に技術の保障を提供し、かつこの種の飛行機の大発展のために大きな門を開く、という可能性がある。【グローバル時報記者 劉揚】


 説明を読むと単なる自動操縦装置を備えた小型ヘリではないのかという気もしますが、搭乗者による手動操縦ができない点が異なるわけでしょうか。しかし自動車の自動運転技術も普及までにはまだ時間がかかり、その過程ではたぶん多くのトラブルもあると思われ、増してやこうした完全自動操縦機の普及は遠い遠い未来の話でしょう。











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