中国、南シナ海に出現したA-10攻撃機を評する

 私も現時点でのこの機の価値がいまいち分かってないんですが。

http://war.163.com/16/0426/19/BLJPNTVL00014OVF.html


黄岩島を飛び越すA-10は生きた的? 打撃したければすぐ打撃できるわけではない

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「黄岩島を飛び越えるA-10。資料画像」)

最近、米軍の4機のA-10C実戦機が中国の黄岩島付近空域を飛び越え、この行動は多くの声を刺激して引き起こしている。

ある人は、A10は対地攻撃機であり、また亜音速機でもあり、中国の殲ー10や殲ー11の面前では全くやり返す力はなく、「標的に身を落とすだけだろう」とする。

この種の軽視の態度は疑いなく主観的な推測に頼った断定をし過ぎている。

米軍はどうであろうとも手をこまねいてA-10最新の改良型を標的機として献上することはないだろう。

A10の黄岩島飛び越えはむしろ一種の存在の見せつけである。

そしてこれはアメリカのアジア太平洋回帰戦略の中で、自らの力量の存在を見せつける方式に過ぎない。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「4月5日のやや遅い時間、フィリピンを訪問中のアメリカの国防長官カーターは、フィリピン国防大臣のジャスミンと共にV-22『オスプレイ』輸送機に搭乗し、南海を巡航中の『ステニス』号空母に乗り込んだ。」)

2012年には早くも、オバマ政権は「アメリカのグローバルな指導的地位の維持:21世紀の国防の優先任務」戦略レポートの中で、もう明確に、2020年までに60%の海軍軍艦、海外の60%の空軍力量をアジア太平洋地域に配備することになる、と提示していた。

全アジア太平洋地域を縦覧すると、現在アメリカは全部で200あまりの軍事基地を有し、単にフィリピンだけで、アメリカはクラーク基地を含む5つの軍事基地を獲得することになる。

一方黄岩島は海外に孤立し、中国の香港からの距離がおよそ880kmで、海南島からの距離は約890km、最も近い永興島島からの距離は604kmである。しかもこの島にはまだいかなる基礎施設も建設されていない。

逆に、黄岩島はフィリピンの首都マニラからの距離が300kmに過ぎず、クラーク軍事基地からの距離はさらに近く、もしアメリカのA-10実戦機が黄岩島に行く前に中国サイドに都合よく通報してくれなかったら、中国のこの地域における力量の存在をもってしては、遅れずA-10の行方を発見することは非常に難しく、中国が戦闘機を派遣して関連空域に到達するのを待った後では、米軍の実戦機はとっくに離れているかもしれない。

米軍のA-10はフィリピンのクラーク空軍基地から発進し、同じく第二列島線に属する日本や韓国における米軍の配備は、精鋭の極みと言うべきである。

米軍はグアム島に海空基地を設けており、原潜やB-2ステルス爆撃機などの戦略武器を配備し、支配範囲は全西太平洋をカバーする。日韓地域にはさらにF-22が配備され、空中給油によって、これもまた南海地域に対し有効な支配を形成し得る。

第七艦隊を加えれば、米軍の南海地域における軍事力量は空前の強大さと言うことができる。

またある情報は、米軍第三艦隊が第七艦隊との行政区分を打破するかもしれないとしており、その時には西太平洋はより強大な海上力量の介入を有するだろう。

何故アメリカ人はF-22を派遣せず、B-2を派遣せず、それにもかかわらずあえて遅くて不格好なA10を派遣して任務を執行させるのだろうか?

原因は必要がないことである。

中米両国には決して開戦の前提条件がない。中国も軽易に殲ー10あるいは殲ー11を動員してアメリカのA10を含むいかなる実戦機をも撃墜しないだろう。同様に、世界のスーパー大国であるアメリカが、自らを中国との戦争勃発の瀬戸際に押しやることもないだろう。このため、アメリカが軽易に非常に多くの核心的利益の問題の上で直接中国を挑発することもないだろう。今日でもアメリカは南海問題の上でずっと周辺国が中国に対抗するのを応援しているが、中米は南海ですでに再度2001年のような「機の衝突事件」を発生させないだろう。

このため、力量の存在を顕示する方面で、アメリカがA-10攻撃機を派遣して黄岩島に行かせることは、B-2あるいはF-22といったような種類のトップクラスの戦略/戦術武器を派遣するのと、実は性質は同じなのであって、何故ならA-10というこの攻撃機は作戦半径、作戦能力、宣伝の需要などの方面において、いずれもアメリカが地域における存在を顕示する要求を満足させることができるからで、このため今回黄岩島に行ったA-10を単純な戦術飛行機と見なしてはならず、その背後では世界最強の軍事力量が支持しているのである。

今回来襲したA10Cの主要な作戦性能

すでに発表されているデータから次のことを知ることができる。A-10攻撃機は全長16.26m、全幅17.53m、全高4.47m、空虚重量11,321kg、最大離陸重量23,000kg、動力システムは2台のTF34-GE-100型ターボファンエンジン、最大速度は883km/h(頑住吉注:これでは亜音速とも言わないのでは)、上昇率は30m/s、実用上昇限度13,700km、最大航続距離3,900km、最大作戦半径500kmで、主要な作戦武器は30mmGAU-8機関砲1門、各種ロケット弾吊り下げポッド、AGM-65空対地ミサイル、AIM-9空対空ミサイル、各種正確制御誘導爆弾などが搭載でき、この実戦機はもっぱら当時のソ連の鋼鉄の洪水のような流れに対応するために設計され、その比類のない強大な対地武器搭載能力に頼って、敵サイドの地上装甲目標に対しまるで瓜を叩き割り野菜を切るような蹂躙が行える。

最新改良型であるA-10Cは、全体空力レイアウトには多大な改変は決して発生しておらず、主要な改良点にはコックピットを改良して制御操作をより容易にさせ、態勢関知データリンクを提供し、もって飛行員が地上部隊と通信を保持できるようにさせ、総合XR照準吊り下げポッドによって飛行員に15,000mの高空で正確に敵サイドの部隊の位置を確定できるようにさせ、ボーイングの総合直接攻撃弾薬を装備してその打撃範囲と精度などを向上したことが含まれ、この機に新生を獲得させ、この機に真に全天候、全方位の戦場作戦能力を具備させている。アメリカ国防省はずっとA-10を歴史の舞台から退出させたがっているが、厚い装甲と強大な攻撃能力に頼り、この実戦機は依然就役を継続している。


 まあアメリカも中国の戦闘機が出現する可能性あるところに護衛なしでこの機だけ行かせることはないでしょうからね。この機はいかにも古臭いですが実戦での価値が非常に高く、何度も退役の計画が中止され、「イスラム国」攻撃にも使用されているようです。

























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