米中ロの空母の動向

 中国はもちろんですがロシアの新たな空母がどんなものになるのか気になります。

http://military.china.com/news/568/20150217/19315493.html


中ロが自ら生産する新たな空母の方案がそれぞれ明るみに ロシアの新たな空母は輸出向けに配慮

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ロシアの未来のステルス大型駆逐艦およびダブル艦橋の新型空母の方案が明るみに」)

ロシア、中国の地方メディアが第2隻目の新たな空母の建造情報を漏らす、とする

ロシア軍事工業総合体ニュースネット2月16日の報道によれば、アメリカは「ニミッツ」級空母に取って代わらせるため、すでに新世代空母の建造を開始しており、その中の第1隻目である「ジェラルド フォード」号はすでに2009年11月に建造が開始され、2013年11月9日に正式に進水した。計画によれば、今年引き渡され就役すべきことになっている。

アメリカの新空母は原子力動力を使用し、少なくとも75機の各種用途の飛行機とヘリが搭載でき、排水量は約10万トンである。公開されている情報によれば、この空母は設計費用だけでもう25億アメリカドルにも達する可能性がある。このように膨大な資金投入は、ロシアの科学者や設計者が夢にさえ見られないものである。だがロシアの専門家はこうした問題の思考の歩みを止めることはなく、継続して同じ方向に沿って探索し、試みている。少し前サンクトペテルブルグで展示されたロシア軍新空母の先行設計方案はまさにその鮮明な実例である。

ロシア政府機関報「ロシア報」および国防省の「星々」テレビ局の記者は近距離で見ることを許され、クルイロフ国家科学センターが登場させた将来空母方案を画像と動画で撮影さえした。このセンターの専門家はこれは先行設計方案で、しかも輸出バージョンだとした。この2m近い長さの空母模型が有機ガラス防護プリズムを取り外した後、全部のディテールが明らかにされる。

クルイロフ国家科学センター副社長のボリヤコフは解説し、これはまだ正式方案ではなく、概念模型であって、最も先進的な科学と技術の研究開発成果と海軍将兵の希望および実際の需要を結合させたものである、とする。それは本質的には1つの起点であり、主旨は多機能空母の将来の外形とカギとなる重要システム設計パラメータの要求を提出することにあり、これには動力、武器、生命保障、目標指示、ナビゲーション、通信システムが含まれる。

まず目に映るのは甲板自体の作業スペースが顕著に増加する条件下で最小の程度にまで圧縮された上層建築である。甲板には2つのスキージャンプ板があり、2つの発進方向に対応する。またさらに空母の尾部と前部に固定された少なくとも5種の異なる類型の飛行機やヘリがあり、その数は明らかにロシア軍の「クズネツォフ海軍上将」号あるいはインドの「ヴィックラマディヤ」号空母の艦載機の数より多い。

設計チームの責任者ベロニェンコは、クルイロフ国家科学センターが制定した多機能空母概念はおよそ100機の飛行機の搭載を規定している、と指摘する。艦体自体は最適化され、水中の抵抗を20%低下させることができる。この1項目だけでもう大幅に動力を節約し、速度と航続時間を増加させることができる。この空母は甚だしきに至っては暴風雨の条件下でも新世代機とヘリを発進させられる。艦載機はジャンプ板を使用することができるだけでなく、しかもさらにカタパルトが使用できる。飛行甲板の下と最適化された上層建築の中には最新型の複合動力装置、効果の高いミサイル武器や電子設備が使用されている。

だが、この一切はしばらくのところ概念および模型に過ぎない。現在のあらゆる概念設計がユーザーによって受け入れられ、かつ国家の資金的支持と建造計画実行の政治的意志を得た後にのみ、やっとこの段階から実際の設計に入り、結果的に第1隻目の品物が確かで価格も安い空母が建造される可能性がある。

元ロシア海軍学院船舶製造学部主任で、現在クルイロフ科学センター社長顧問のボロウェンチン博士は、同センターは全世界の造船業発展の趨勢に密接に関心を注いでいる、と指摘する。彼は、概念設計は非常に高価な武器システムを製造する時、誤った選択、および組織や技術の錯誤ゆえに資金の浪費がもたらされるのを避けるための手段であるというだけでなく、それはさらに既定の目標に通じる最も信頼できる道、およびある時において袋小路に入り込む、あるいはわき道に誤って入ることを避ける保証である、と信じている。結局のところロシアにとって空母の建造は膨大な費用を意味するのである。もし概念設計段階で事前にカギとなる重要な技術方案を完備したものにできれば、これでもう研究開発経費が大量に節約できる。

(頑住吉注:これより2ページ目)

これに比べ、アメリカは10隻の「フォード」級新型空母の建造を計画している。それらは単なる「ニミッツ」級空母の改良版ではなく、多くの方面の性能もその前身を超越し、これには新たな動力と高度な自動化レベルが含まれる。専門家は、「フォード」級空母は排水量を「ニミッツ」級と同じに保持するという条件下で、船員の数が500〜900人減少することになり、システム技術維持保護の労働量の減少、自動化レベルの向上によってこの目標を実現する計画で、特に搭載機、搭載弾薬方面においてである、と指摘する。こうした措置を採ることによって、艦載機ののべ発進機数を毎日140機から160機にまで増やし、危機的状況下では220機あるいはそれ以上に到達させることができる。

「フォード」級空母は最多で90機の各種用途の飛行機やヘリを搭載でき、これには第5世代艦載機F-35、戦闘攻撃機、早期警戒機、電子対抗機、多用途ヘリ、無人攻撃機が含まれる。その中で最も顕著な技術創新はリニアモーターを基礎にした新型電磁カタパルトを用いて蒸気カタパルトに取って代わらせることである。さらに新型タービン電力着艦制動装置を使用することになる。合成ケーブルの長さは電気モーターによって調節され、より平穏な滑走を保証し、ケーブル、着艦フック、機体の極端な負荷を避ける。設計し直されたA1B核反応炉は燃料棒を交換しない状況下で50年の作動ができ、これは初の空母の全就役期間内に改めて燃料棒を追加装備する必要がない核反応炉でもあり、その出力は前身に比べ25%増加し、維持修理の労働量は半減している。

中国も国産方案に照らして新たな空母を建造しているとされる。香港の放送局が掌握した情報によれば、中国は1隻の新たな空母を建造中らしい。ロシアのタス通信社は総括して、もし情報が事実ならば、これは中国海軍序列の中の第2隻目の浮動飛行場である、とした。中国はすでに1隻の空母「遼寧艦」を持っていることを忘れてはならず、これはウクライナが過去において屑鉄のような価格で中国に売った「ワリヤーグ」号空母の改装および名称変更版である。

香港の放送局の情報によれば、江蘇省常州市政府は関連の情報を漏らした。その中からは、現地の会社である江蘇上上電気ケーブルグループが中国第2隻目の空母の電気供給ケーブル設備の契約を得たことを知ることができる。また、現地の新聞「常州夕刊」も社のウェブサイトおよび自らの社交ネットブログ上で空母建造の情報を発表したが、すぐに関連の内容は削除された。(編集翻訳:林海)


 対艦弾道ミサイルや艦載無人機などが空母にどういう影響を与えるかという不確定要素が強いので空母計画に莫大な資金を投入するのには登場と同時に時代遅れになってしまうリスクもあると思われますが、仮想敵が進めている以上は待っているわけにもいかんのでしょうね。ロシアはどこに空母を輸出する気なんでしょうか。空母の輸入を必要とし、金が払えるのはやはりインドくらいしか考えられないと思いますが。

















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