おや、今度は韓国メディアが中国の艦載機をボロクソ言ってるそうですが

 「ワリヤーグ」に搭載されると推測され、場合によっては後の中国国産空母にも搭載されるかもしれない中国の艦載機殲-15に関するページの内容の紹介です。

http://mil.eastday.com/m/20120705/u1a6681956.html

 なお、このページはナンバー555の殲-15原型機を対象に議論していますが画像がありません。画像に関してはこちらのページを見てください。

http://www.jundao360.com/topic_5771687.html


韓国メディア:殲-15の欠陥は明らか 中国空母の戦力の限界を事前に示す

韓国の軍事ウェブサイト「新羅空軍フォーラム」2012年7月5日に発表された文章は、中国の最も新しくデビューしたナンバー555の殲-15検証機に対し分析を行っている。文章は、中国が発表した画像から見てこの検証機は離着陸装置、エンジン、全体レイアウト上、ロシア製スホーイ-33艦載機と比較してのはっきりした改変がないと考える。これにかんがみれば、中国の初期の国産空母は依然蒸気カタパルトを採用することが難しく、このことはエンジン性能の限られた中国艦載機がアメリカ製の同類戦闘機に対抗することが難しいという結果をもたらす。これと同時に艦載機の全体設計上の限界は、中国が艦載機のボトルネックをまだ完全に突破していないことをもはっきり示している。

まず、殲-15の細い前部離着陸装置は中国の初期の空母がカタパルトを装備できないことを事前に示す

最近、中国はナンバー555の殲-15検証機を公開した。既知の材料を根拠にすれば、これは最も新しく出現した殲-15原型機であり、殲-15の現段階における基本技術の状態を示している。だがこの検証機の細い前部離着陸装置は多くの遅れた技術的ディテールをはっきり示している。その中で最も代表的なのは、その遅れた構造がこの型の戦闘機を装備する中国の初期の空母が依然蒸気カタパルトを装備することが難しいことを決定することに他ならない。

フランス製の、空軍の「ラファール」-B/Cと海軍の「ラファール」-Mを対比すれば気付くのは難しくないが、「ラファール」-Mは空軍型に比べてずっと太くてたくましい前部離着陸装置を備えている。原因は簡単である。一方において「ラファール」-Mは最大外部吊り下げ搭載量9,000sに達する中型艦載機であり、その離着陸装置は高速で着艦する艦載機の空母上での安全な離着艦を保証する必要がある。だがより重要なのは「ラファール」-Mの前部離着陸装置は空母の蒸気カタパルトの連結バー接合ポイントも含んでいることだ。それだけでなく、前部離着陸装置はさらにカタパルトの牽引段の極めて大きな引く力を受け入れる必要がある。これで何故蒸気カタパルトを採用して離艦する西側の艦載機の前部離着陸装置がいずれも非常に太くたくましいのかも理解される。だがこれに比べて、ナンバー555の殲-15検証機の、ロシア製スホーイ-33に類似した細い前部離着陸装置は、少なくとも現在の発展段階では蒸気カタパルトで発射を行う条件を具備していないことを事前に示している。またもしこの型の検証機が殲-15艦載機の最終状態を示すとしたら、この型の艦載機を装備する中国の初期の国産空母は依然として必ず「ワリヤーグ」号類似の、効率が低くなるスキージャンプ甲板で大型艦載機を離艦させることになり、したがって空母の総合作戦性能が非常に大きく制限される結果をもたらす。

次に、殲-15の旧式なエンジンはその性能の向上が大きくなく、アメリカ製艦載機に対抗するのが難しいことを事前に示す

ナンバー555の殲-15検証機の画像から見て、この型の戦闘機は依然旧式なロシア製AL-31系列エンジンを装備している。これはロシア製スホーイ-33艦載機の動力装置でもある。もしこの検証機がなお中期検証段階にあるからこそこのエンジンを装備しているのなら話は別だが、もし正式定型後の殲-15艦載機が依然この種のエンジンを装備するということならば、この機はスホーイ-27戦闘機同様の機動性の上での優勢を持つものの、その全体性能はエンジンに足を引っ張られ、アメリカ製の同類艦載機に対抗するのを難しくさせる、ということを事前に示す。

アメリカ空軍が装備するF-16戦闘機が採用しているF-100系列大推力エンジンに比べ、アメリカ海軍のF/A-18系列戦闘機が装備するのは中推力のF-404/414系列エンジンである。これには戦闘機の元々の設計方面の考慮があるが、艦載機のエンジンの空軍型戦闘機に比べなされている改変に原因がある。周知のように、艦載機の最もカギとなる重要性能は安全性であり、このために艦載機は部分的にその他の性能をあきらめてよい。これで何故「ホーネット」系列戦闘機がアメリカ空軍戦闘機に比べ少なからぬ性能上劣勢にあるのに、それでも画期的戦闘機と呼ばれるのかも理解される。戦闘機の基本性能を保証する前提のもとに、やや小さく、機体の大きさに合わせて作ったエンジンは疑いなく艦載機のためにより高い安全性をもたらす。これで何故アメリカがすでにF-100およびF-110という2大性能優秀なエンジン系列を持った後において、依然「ホーネット」ファミリーへの装備専用に供するF-404/414系列エンジンの開発を堅持したのかも理解される。

ひるがえって見ると殲-15が将来装備するかもしれないロシア製AL-31型エンジン、および中国国産の「太行」系列エンジンというこの2種の動力装置はいずれも空軍型エンジンを基礎にグレードアップしてできたもので、体積、寿命、燃料消耗方面いずれにしても専用の艦載機エンジンと比較するのは難しい。さらに重要なのは、ロシア製AL-31と中国の「太行」エンジンをアメリカ製の専用艦載機エンジンを比べると、やや勝る推力を持つように見えるが、実際上これは艦載機の全体性能の破壊と引き換えに得られたものだ。より大きなエンジンはより大きい機体とより多い燃料を必要とし、これらはいずれも艦載機の体積増大を直接もたらす。だが戦闘機の体積の過大は、空母の体積が限られているため比較的小さな体積を必要とする中国の艦載機に関して言えば疑いもなく致命傷である。これにかんがみれば、全体性能がエンジンに制約を受けて低下した中国艦載機は疑いなく短期的にはまだ技術的に成熟したアメリカ製艦載機に対抗するのは難しい。

第3に、殲-15全体の設計の限界が、中国がまだ完全に艦載機発展のボトルネックを突破していないことを事前に示す。

スホーイ-27ファミリー全体の中で、エンテ翼を装備しているタイプは多くなく、スホーイ-33艦載機はまさにその中の1つである。この機がこのレイアウトを採用する目的は、艦に搭載するためやや低くなった離着陸性能を改善することの他に、やはりスホーイ-27戦闘機ファミリーが重視する性能集中というやり方の延長ということが大きい。周知のようにスホーイ-27系列戦闘機は冷戦後、アメリカのF-15戦闘機との何度にもわたる模擬対抗の中でほとんど全勝を収めている(頑住吉注:まじですか)。だがロシア人は、ソ連製戦闘機が全体的技術レベル上同時代のアメリカ戦闘機と比べ終始10年前後の技術的隔たりがあり、もし戦闘機の機動性の大幅な向上に頼らなければ、後日におけるアメリカ製戦闘機との実戦の中でロシア製戦闘機が全面的劣勢に置かれる公算が高いことをはっきり知っている。この種のやり方には明らかに投機的立ち回りのきらいがある(頑住吉注:本来戦闘機の性能はバランスよく伸ばすべきだが、基礎的技術が遅れているのは明らかなためまともにやったら負けるに決まっているので、一か八か機動性を突出させるやり方で邪道、ということでしょう)。中国が殲-15研究開発過程でこのやり方を延長したことは、中国の艦載機研究開発方面に依然ボトルネックがあることを疑いなく明示している。

ロシア製スホーイ-35戦闘機の研究開発過程は、スホーイ-27系列戦闘機の個別タイプが採用する面積の小さいエンテ翼の、戦闘機の全体性能に対する向上がごく限られていることをすでに証明している。これで何故最終的に定型に至ったスホーイ-35戦闘機が初期タイプで採用していたエンテ翼を放棄したかも理解される。艦載機たる殲-15に関して言えば、作用の大きくないエンテ翼が1000s前後の無用の重量をもたらす、これは重量軽減が命と見なされる艦載機に関して言えば疑いなく致命傷である。これにかんがみれば、、中国が殲-15に依然この旧式な失敗したレイアウト(この「失敗」は艦載機に関してだけ言っている)を採用していることは、中国が現在なおウクライナから獲得したT-10K(スホーイ-33艦載機の原型機)の元々の設計を改変することが難しい、ということをはっきり示している。殲-15は中国がすでに多くの時間と精力を費やして研究開発を行っている重点機種であり、これに現在依然この種の限界が存在することは、中国が依然艦載機研究開発のあらゆるボトルネックをまだ突破しておらず、中国が独立して高性能艦載機を研究開発、製造し、かつこれを成功裏に空母上に組み合わせる目標を成功させるまでにはなお比較的大きい隔たりがあることをはっきり示している。


 知識不足で当否についてははっきりしたことが言えませんが、どうもそこまででもないことを「致命傷」と断言しているような、ややオーバーな印象は受けます。しかし韓国メディアの意見を紹介するという形でではありますが、ここまで中国国産の新兵器をけなす内容は珍しいですね。














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