殲-31より殲-20の方が艦載機に適している その2

 しばらく前「殲-31より殲-20の方が艦載機に適している」という記事を紹介しましたが、同じ筆者の、同じテーマの文章です。重複部分はごく一部です。まあもうタイトルからして牽強付会気味の論なのが丸見えですが、内容的には結構興味深いですよ。

http://tuku.military.china.com/military/html/2012-12-14/211087_2283883.htm#pic


中国が殲-20艦載機型を開発するのは歴史的発展の必然

今年、AMF「ファルコンイーグル」中型第4世代機が我が軍の次世代艦載機になるかもしれないとの議論がネット仲間の熱い討議を引き起こした。戦闘機のハイ・ローミックスも再度皆に言及された。我々は本当に、性能が使用に充分なら即OKといういわゆる中型第4世代艦載機の製造を必要としているのか? 戦後60年来の戦闘機発展の歴史的過程を見れば、これはおそらく空中楼閣で、絶対に真実ではなく、いかなる実行可能性も備えていない。

現代戦闘機の性能向上は、もはや千機の大会戦を出現させない

まず我々にはちょっと知っておく必要のあるポイントがある。第二次大戦以後、制空戦闘機の戦場における密度は常に不断に低下する状態にある。第二次大戦中はしばしば双方が1つの戦場に千機近い制空戦闘機を投入して命がけの空戦を行う壮大な光景が出現した。朝鮮戦争では、双方いずれも第二次大戦の戦術をそのまま用いて空戦への投入を行ったが、短期間の実戦の後、双方は制空戦闘機の投入を減らすことで期せずして一致した。

何故ならジェット機の上昇率、加速性はいずれもレシプロ戦闘機をはるかに超えており、機の空戦範囲の不断の拡大をもたらし、多くの急上昇、急降下動作が出現し、機により大きな空間での作戦を必要とさせ、同時に機の機動性の不断の向上も、指揮コントロールを極めて困難にさせた。

(頑住吉注:2ページ目。画像のキャプションは前回の記事の最後に紹介したものです)大多数の状況において、空母艦隊は相手方の偵察機のレーダー捜索の抑制によって隠蔽を実現し、航続距離の長い作戦機は空母艦隊に比較的安全な防御距離をもたらす。もし艦載機の作戦半径が敵サイドの陸上基地航空機の偵察範囲を超えていたら、空母艦隊は完全に隠蔽された状況下で敵サイドに対し攻撃が発動でき、敵サイドに事前に反応できなくさせ、防御を組織する充分な時間をなくさせる。もし艦載機の作戦半径が敵サイドの陸上基地航空機の打撃半径を超えていれば、空母艦隊は敵サイドの防御区域外を航行、作戦を行うことができ、作戦のリスクは大幅に下降する。

このため、アメリカの固定翼艦載機の発展の趨勢はずっと重量がどんどん大きくなり、航続距離がどんどん長くなる、というものだ。アメリカ軍が相前後してAー12およびNATFステルス艦載機を開発したのは、まさにこの作戦思想の体現である。ソ連の解体により、これらの高性能作戦機は力を振るう場所を失ったが、それらの緻密な作戦思想、完備された設計理念は、後発者たる中国海軍航空隊に対し、依然啓発の作用を持つ。我々は必ずや明確に指摘しなければならない。中国が航続距離の長い大型双発艦載ステルス戦闘機を開発することは、世界の艦載機発展の基本的規律に符合する賢い選択であり、この時代に付与された中国海軍航空隊の光栄な使命である。

(頑住吉注:3ページ目)戦闘機のコストの半分は航空電子システムのコストであり、中型機だからといって価格は下げられない

このことは実は1つの現実を反映している。それは航空機自体である機体部分の価格が、航空機の価格において占める割合がどんどん低くなると、航空電子設備がすでに機の価格の主体となる、ということである(FC-1戦闘機の機体とエンジンの全体価格は700万アメリカドル前後で、一方航空電子設備は800万アメリカドルにも達する)。空虚重量12トンの戦闘機の機体は、空虚重量17トンの戦闘機に比べ決していくらも安くない。同等の航空電子配置の下で、双発戦闘機が単発戦闘機に比べ高価なのも、おそらく1台多いエンジンの価格である。だが1台のエンジンの増加がもたらす飛行性能の飛躍的向上に比べれば、この少しの代価は完全に受け入れ可能であり、あるいは純粋に取るに足りないものとも言える。

そんなに良い航空電子設備を不要にして価格を下げることができるのではないか、という疑問を提示する人がいるかも知れない。これはおそらくもっと不可能だ。前にすでに提示したが、制空作戦の中で最も重要な要素は空の状況の掌握である。もしあなたが低コストの航空電子設備に換装したら、どうやって空の状況の掌握を確保するのか? しかも現代の先進空対空ミサイルの射程は不断に向上し、先進的なAESAレーダーを採用してこの射程を利用する必要もあり、シューティングスターに代表される新世代中距離空対空ミサイルの射程はすでに100kmを超え、レーダーは強い電磁妨害の環境下で100kmの距離にある典型的な目標に対する安定した追跡を確立する必要がある。この要求は先進的なAESAレーダーがあって初めて実現でき、AESAレーダーを採用したら最後、航空電子システム全体のコストをあまり低くすることはできない。電子戦設備ともなればさらに削減は不可能で、ベトナム戦争中アメリカの飛行員は2発の空対空ミサイルを減らしてでもむしろ2基の自衛電子戦吊り下げポッドを搭載したがった。

このように語ってくると、あなたの中型第4世代機の電子設備には大型第4世代機に相当する航空電子設備を採用することが必須だというのに等しい。機首の直径がレーダーアレイ面の面積を比較的小さくするのでそんなに多くの発射/受信モジュールを装備できないということを除き、その他のどんなコストも省くことはできない。中型第4世代戦闘機の開発を強行することは、10機の殲-20のコストを12機の中型第4世代機に換算できる、ということに他ならず、このいわゆる数の優勢は、質の優勢の前には全く提案に値しない。

(頑住吉注:4ページ目)指摘が必要なのは、戦闘機の設計には使用に充分なら即OKなどという説があったことは全くない、ということだ。制空戦闘機に関して言えば、現在の技術で達成可能な最高性能を追求してこそ許されるのである。何故ならあなたが直面する相手は、あなたがひとりよがりに圧倒することを期待する旧式戦闘機あるいは攻撃機ではあり得ないのであって、あなたは必然的に相手方の制空戦闘機と遭遇するからである。マーフィーの法則は我々に教えている。「事情がもし悪い方に変わる可能性があれば、その可能性がどの程度であろうと、常に発生する。」

しかも、「低ランク」戦闘機が「高ランク」戦闘機に遭遇する可能性はごく小さくはなく、基本的に随時発生し得る。制空戦闘機は数を必要とするが、質を保証することが必須なのである。

(頑住吉注:5ページ目)J-20の甲板上の発進距離はJ-15に比べ90m短くできる

当然こう問う人もいるだろう。中国の未来の空母は艦載ステルス戦闘機を必要ともするが、殲-20戦闘機のサイズは巨大に過ぎ、重量が大きすぎ、空母上でカタパルト発進できず、それなら中型第4世代戦闘機でこの戦力の隙間を代わって埋める必要があるのではないか?

中国海軍航空隊の全体的訓練体系はすでにスキージャンプ発進に基づいて建立されており、その中にすでに巨大なコストが投入され、あらゆる飛行人員はスキージャンプ発進に基づいて訓練され、また蒸気カタパルトシステムのポテンシャルは比較的小さく、大型艦載機には使用し難い。予見できる将来において、巨大な代価を費やして本来のシステムを放棄し、蒸気カタパルトシステムをもって取って代わらせる、というのはあまりありそうにない。未来の電磁カタパルトに関して言えば、使用がずっと簡単で、発射能力も大幅に向上し、基本的にカタパルト発進できないという問題は存在しない。スキージャンプ発進に関して言えば、殲-20の推力:重量比はスホーイ-33戦闘機に比べはるかに高い。

しかも静不安定レイアウトと先進的前翼は巨大な揚力を生むことができ、発進に必要な距離を大幅に短縮できる。スホーイ-33は195m先のポイントで32.2トンの重量をもって発進できる。一方殲ー20はその巨大な空力的優勢をもって105m先のポイントで、相当大きな重量をもってもう発進でき、スキージャンプ発進ができないという問題は存在しない。サイズが巨大に過ぎるという問題に関しては、現在の国内外の分析では殲-20戦闘機の全長は20m前後であり、スホーイ-33戦闘機の22mより短い。空母の操作上スホーイ-33に類似した殲-15に比べ、より便利である。

(頑住吉注:6ページ目)殲-20は空母護衛の防空作戦の中で、中型機に比べ圧倒的優勢がある

同時に、空母艦載機自体の迎撃性能に対する要求も相当高い。F-4とF-14はいずれも空母専用の迎撃機として設計され、そのエンジンのアフターバーナー燃焼室には使用時間の制限がない。これはまさしく発進から始まってすぐアフターバーナー全開でできるだけ早く迎撃ポイントに到達して敵機を迎撃するためである。アメリカの現役空母が迎撃能力を削減したのは、ソ連解体により二度と重大な海空の脅威がなくなったからである。だが我が国が直面する軍事環境はより複雑で、迎撃能力はやはり非常に重要である。殲ー20の迎撃性能は中型第4世代機に比べ圧倒的優勢を持ち、空母艦隊の防空能力向上に対し巨大な増強効果がある。

F-35は攻撃機であり、空戦能力は自衛のみをもって基準とする

このため予見できる未来において空戦の技術戦術がどのように発展しようとも、空軍の対地支援任務は常に継続的発展が必要であり、一方現在空・地一体化作戦の不断の推進につれ、対地攻撃作戦では数がより多い作戦機で不断に増加する支援の必要性に対応する必要がある。F-35戦闘機はプロジェクトの機種選択時にはもう名目が明らかにされ、すなわち連合攻撃戦闘機である。攻撃が第1の使命で、空戦能力は自衛をもって基準とする。制空作戦に投入するつもりもなく、この任務はF-22戦闘機に与えられる。

(頑住吉注:7ページ目)中型機と大型機の間の飛行性能の隔たりはミサイルによって補うことはできない。

速度は迎撃の中でだけ体現されるのではない。その他の作戦の中でもかけがえのない優勢である。「アルミと火の教訓」という一文の説明によれば、ベトナム戦争中ミグ-21の恐怖の優勢は、地上からの誘導と高速性能の完備された結合だった。ある戦例を挙げる。「1968年2月、2機のF-102が給油機の航路護衛飛行をしていた。隊長機が突然1発の未爆発の空対空ミサイルが僚機の尾部に突き刺さるのを見た! 混乱してはっきりしない場面展開の下、彼らが襲撃に遭ったことははっきりしていた。この2機があわただしくタイ国の基地に戻る時でさえ、途中彼らを襲撃した殺し屋ミグ-21が出現した。ミグは再度攻撃し、僚機は撃墜された。この例は特に奇怪なことのように見えるが、ベトナム戦争中しょっちゅう見かけて珍しくもなかった。多くの米軍機がこのようにミグ-21に襲撃され、ミグ-21のマッハ2にも達する速度はアメリカ軍機に復讐の機会さえなくさせた。」 これこそ戦闘機の超音速性能の充分な体現である。

新世代の制空戦闘機は、人類史上超音速性能が最も良いものであって、Fー22はなおさら空前の超音速の怪物である。この機は高速下で相当な機動能力が発揮でき、さらにマッハ1.4の速度で巡航飛行できる。中国の殲-20戦闘機も高空高速思想に基づいて発展した新世代制空戦闘機である。

同様な道理により、上昇率も制空戦闘機にとって非常に重要である。充分な上昇率があってこそ有利な空戦における位置を占めることができる。上昇率は推力:重量比に最も敏感に影響を受ける飛行性能である。F-35とF-22が同一高度から上昇、占位を開始すると、F-22は1秒ごとに少なくともFー35に比べ100m多く高度が取れ、終始占位の優勢を保持し、余裕をもって攻撃の時期が選択できる。

Fー22とF-35の対抗ではこうであるが、殲-20と中型第4世代機の対抗でもこのようになる。この対抗の中で、中型サイドがより多数の戦闘機を投入しても、大型戦闘機の絶対的な飛行性能の優勢の中では完全に相殺される。軸角から大きく離れて発射されるミサイルが多い今日では、推力:重量比の空戦に対する影響はすでに低下しているが、そうだとしても巨大な差異はすでにミサイルで飛行性能の不足を補うには不足である。

(頑住吉注:8ページ目)湾岸戦争でアメリカ軍は20機の制空戦闘機を投入しただけで数百機の攻撃機を援護した

朝鮮戦争後のジェット機の作戦は、基本的に1つの戦場に双方が2、3個中隊クラスの制空戦闘機を投入するだけである。だがベトナム戦争での経験、教訓は、飛行員に瞬間のうちにさまざまに変化する空の状況を把握させることは、戦区に制空戦闘機の数をつぎ込むことより有効だということを証明した。指揮所が大型レーダーによって有効に戦闘機を誘導し、有利な攻撃位置を占めることが最も重要なカギである。

機動性が大幅に向上すると同時に先進的レーダーとミサイルを配備したF-15戦闘機の就役と共に、戦場の制空戦闘機の密度はさらに一歩下降した。ベカー谷の戦闘において、イスラエルは基本的に戦場の上空に12機の戦闘機のパトロールを保持しただけだった。湾岸戦争になるとさらに一歩進み、多国籍部隊の制空戦力は基本的に20機のF-15からなるイーグルウォールだけで、数百機の攻撃機の攻撃の援護を担当し、数万平方mの空域をコントロールした。

(頑住吉注:9ページ目)空の状況を掌握する制空戦闘機が空戦の中で絶対の優勢を占める

ベトナム戦争中のミグ-21とベカー谷のF-15は我々に、空の状況を掌握することの巨大な価値を説明した。地上レーダー網の誘導下で、ミグ-21とF-15は敵サイドの戦闘機の火力コントロールレーダーの狭いスキャン区域を迂回して、敵戦闘機の後方から襲撃を発起し、人を驚かせる殺傷効果を持った。ベトナム戦争中のミグ-21はある一定の時期12:1の驚くべきキルレシオさえ創造し、一方F-15はベカー谷において82:0の奇跡を創造したのである。これはいずれも自身の非対称の情報上の優勢にその根源がある。

戦闘機の世界に使用に充分なら即OKなどということはなく、最優秀の性能追求あるのみである

第4世代機の対抗の中で、空の状況の掌握能力の影響はより巨大になり、ステルス機に直面しては機載火力コントロールレーダーの戦術的作用は極度に弱化し、同時に電子戦能力の急速な向上があり、第4世代機は平時レーダーをオフにして無線電信の沈黙状態を保持することが必ず必要で、早期警戒機や大型地上レーダー基地に頼って空の状況を掌握し、有利な空戦位置を占めることが必須となる。朝鮮戦争以来の経験から見て、制空戦闘機の使用を貫徹する原則は、レーニンの言葉である。すなわち、「いくらか少なくてもむしろいくらかでもいいものを」である。我が国が300〜400機の殲-20戦闘機を生産することは、それ自体制空作戦の需要を満足させるが、いわゆる中型制空戦闘機の投入は、戦場の空の状況に反対に影響し、指揮を複雑化させ、制空作戦の効率を逆に下げる。

(頑住吉注:10ページ目)同じ空域をコントロールするのに中型機は大型機に比べ4倍もの数を必要とする

別の方向から見ると、推力:重量比が限られているため、中型第4世代戦闘機には充分な速度、上昇率、加速性が欠け、このことはこの機が制空作戦に非常に適応しにくいという結果をもたらす。制空作戦の機の性能に対する要求は最も全面的なもので、飛行性能の差異は制空作戦効果の巨大な差異をもたらすことになる。速度を例にすると、F-22はマッハ1.45の速度をもって出撃でき、580km離れた空中目標を攻撃するには、車止めを外してから作戦位置に到達するまで25分しか費やさない。一方中型第4世代戦闘機はアフターバーナーを使わないと高亜音速飛行を採用するしかなく、25分間の時間で到達する迎撃位置は300km前後でしかなく、これはこの機が防空任務時にカバーできる区域がF-22の1/4前後でしかないことに等しい。

つまり、同様の空域をコントロールするのにF-22の4倍の機を必要とする。このことは直ちに数の優勢を水の泡とする。後の文で対比を行い詳細に分析する。4倍の機数は、4倍の飛行場を設けてカバーを確保する必要もあるし、4倍の飛行員、4倍の地上勤務人員、4倍の後方勤務支援を必要とし、戦時の逼迫した輸送条件の下では、これによって生まれる圧力は幾何級数的に拡大する反応を示す。

(頑住吉注:11ページ目)我が国は殲-15大型艦載機の研究開発成功後、すでに基本的に大型艦載機のカギとなる重要技術を掌握済みである。だが我々は冷静に見ることが必須である。殲-15はアメリカ軍のF-35C艦載機に比べすでに1世代遅れている。我が国の第2世代艦載機は第4世代戦闘機のレベルに到達することが必須であり、作戦能力上F-22やF-35戦闘機と有効な対抗が行え、国外の典型的な第3世代改良型戦闘機、例えばF/A-18E/F、F-15K、F-15SG、タイフーン戦闘機などに対する全面的優勢を保持する必要がある。汎用化とコスト減少の考慮に照らし、殲-20戦闘機を基礎に大型艦載戦闘機を発展させるのは、我が国の実際の状況に符合する正しい選択である。同時に、この機を基礎にしてさらに一歩殲轟-20複座多用途戦闘爆撃機、および殲電-20高性能ステルス電子戦機を発展させ、系列化発展の道を行くこともできる。

指摘しておくことが必須なのは、大型ステルス艦載戦闘機の開発は、中国の世界艦載機技術における優勢な地位を確立することになる、ということである。F-35Cには先天的な技術上の欠陥があり、殲-20艦載型戦闘機の面前では、F-35Cは空戦能力上明らかに劣勢に立たされることになる。これは1944年以来アメリカに初めて出現する、相手の艦載戦闘機がアメリカサイドより優れているという状況である。これはアメリカ軍を受け入れ難くさせ、アメリカ軍は新世代(アメリカは第6世代と称する)艦載戦闘機の研究開発速度を加速する可能性が高い。アメリカ軍のNATF計画の中止後、中国の大型艦載戦闘機は人類の歴史上初の大型艦載ステルス戦闘機となり、人類の艦載機発展の1つの先例を切り開き、世界の艦載機発展の偉大なマイルストーンとなる。

つまり、中国が殲-20艦載戦闘機を発展させるのは歴史発展の必然であり、遠からぬ将来、我々はこの種の殲-20戦闘機を基礎とした時代を越えた艦載機が鋭く長い音を立てて空に舞い上がるのを見るかもしれない。

(頑住吉注:12ページ目。どうも順番が元々の文章と変わってしまっているようなl気がしますが。)F-35戦闘機は推力最大のエンジンを採用しても依然機動性は低めである

制空作戦の中で、単発大出力エンジンあるいは双発中等出力エンジンの中型第4世代機は、双発大出力エンジンの大型第4世代機に比べ、いずれも先天的劣性を持つ。もし中型第4世代機の価格が相当の規模の数量を形成するに足りるまでに低廉だったら、その飛行性能は加速性と上昇率においていずれもF-15やスホーイ-27のような大型制空第3世代機に及ばないものになる。

F-35が採用するF135型エンジンはすでに人類史上推力最大の戦闘機用エンジンであり、推力は178,000ニュートン(18.2トンに相当)に達するが、F-35Aの空虚重量は13,170kg、内部搭載燃料は8,382kgに達し、空戦状態での重量(空虚重量+半分の燃料の重量+武器の重量+人員の重量)は17,900kgに達すると見られ、推力:重量比は無理を押して1.01に達し得るのみで、第3世代機の中で評価してすら中等低めのレベルである。

これに対し、F-22戦闘機の戦闘状態での推力:重量比は1.4近く、F-15の推力:重量比も1.3以上である。推力:重量比の影響を受け、この機の上昇率と加速性能はいずれもF/A-18に似たもので、F-16よりずっと劣る。最大速度はマッハ1.6でしかない。同時に、この機の主翼面積は42.70平方mしかなく、空戦状態の翼面荷重は419kg/平方mにも達し、これに対しF-15の翼面荷重は318kg/平方mしかない。F-35の翼面荷重は第3世代機の中で、可変後退翼を使用するF-14よりやや優れているに過ぎない。

(頑住吉注:13ページ目)中国のエンジンはアメリカに遅れており、中型第4世代機の機動性は相当に憂慮される。

第3世代機との対抗の中で、この機(頑住吉注:F-35)は先進的航空電子およびステルス能力に頼って優勢を取得できるが、制空作戦においてF-22あるいは殲ー20のような真の第4世代制空戦闘機に直面した時、この機になおどんな優勢があるだろうか? 中国の設計する第4世代機も必然的にこの問題に直面する。もし前述の2種のエンジンの設計に基づくならば、中国の複合材料技術がアメリカに遅れ、F-35のように大量に複合材料を採用して重量軽減できず、価格の制限も受けてF-22や殲ー20のように大量にチタン合金を採用して重量軽減できない状況下において。

WS-15を1台使用する戦闘機は、充分な内部燃料を保証する状況下では、その空虚重量を12トン以内にまで圧縮することは非常に難しい。一方WS-15エンジンの推力は16トンしかない。F135と比べバイパス比がより小さく、高速性能上優勢があるが、その推力:重量比の劣勢は全く変わらず継承される。基本的航続距離の必要性を確保する状況下では、この機は少なくとも6トンの内部燃料を必要とする。このため空戦重量は少なくとも15トンに達する(12トンの空虚重量+3トンの内部燃料+0.5トンの武器と人員)。推力:重量比は1.03にしかならず、基本的に言って超音速巡航能力および比較的良好な上昇、加速性能を持つことを望むことはできない。このような飛行機の、真の4S特性を持つ戦闘機の対抗における生存力は相当に憂慮される。

(頑住吉注:14ページ目)中型第4世代機が双発を使用すれば、重量が深刻に基準を超過する

もし2台の推力9,500kgのエンジンの機種を使うとどうなるか? もしこのエンジンがF414エンジンの基準に照らして設計されたら、その1台あたりの重量は1,100kgを超え、2台のエンジンの総重量は2,200kgに達する。一方WS-15エンジン1台がもし推力ベクトルノズルを装備せず1,600kg前後だったら、単発構造型に比べ600kgの重量が増加していることに等しい。つまり単発機のエンジンの600kgの重量増加は少なくとも2,000kgの空虚重量増加と評価されることになり、また双発戦闘機は単発戦闘機に比べ、より幅広い機体、より大きなチタン合金隔壁、フレームを必要とし、空虚重量増加の幅は甚だしきに至っては3,000kg以上に達する。燃料もこれにつれ少なくとも1.5トン増加させ、もって充分な燃料搭載計数を保持する必要があることを考慮すれば、この機の空戦重量は20.5トンに達し、甚だしきに至ってはさらに大きくなる。

2台の推力9,500kgのエンジンは甚だしきに至ってはこの機の空戦推力:重量比を1を超えるものにさえできない。同時に、同等のトン数という条件下で、単発は双発に比べ設計上はっきりした優勢があり、重量が低く、構造効率が高く、空力抵抗が小さい。中推力エンジン双発構造は、同等の推力:重量比の下でも性能が単発大推力型に後れを取る。推力:重量比もはるかに及ばないのではなおさら言うまでもない。その上昇、加速性能はF-4のような第2世代戦闘機に近いものになる。この2種の中型第4世代機は、第4世代機間の空戦に関して言えばほとんど無用に近い。ちょうどリース車両を使ってフェラーリとレース場で競争するようなものである。

(頑住吉注:15ページ目)制空戦闘機は永遠に低ランクの目標を考慮すべきではない

制空戦闘機は永遠に低ランクの目標を考慮すべきではない。何故なら制空権奪取は空軍の存在の基礎だからである。制空戦闘機が必要とするのは永遠に現有の技術と予期される技術発展の最高の到達であり、それでやっと余裕をもって技術の発展変化に対応できるのである。いわゆる使用に充分ならもうOKというのは、最後には必然的に使用に充分ではなくなる。設計時に使用に充分なら、就役の時にも、また使用中期にも、非常に大きな困難に直面することになる。

設計指標が低すぎるため、この種の飛行機の就役時間は非常に大きく制限を受けることになり、甚だしきに至っては就役10年でもう完全に制空作戦には使えなくなる。以前の戦闘機はそれでもさらに大量の武器を外部に吊り下げて攻撃機に充当できた。この種の中型第4世代制空戦闘機は空戦性能のために、Fー35のように攻撃戦闘機同様大型対地武器を内部搭載することもできない。弾薬を外部に吊り下げ搭載してステルス性が全く失われたら、存在価値はおそらく訓練飛行員用である。

(頑住吉注:16ページ目)画像はアメリカ海軍の2種の主力艦載戦闘機、F-35CとF/A-18E/F。多くの人は知らないが、この2種の戦闘機のうち真に防空を担当するのはF/A-18E/FであってF-35Cではない。

アメリカ軍のF-22戦闘機の単価はF-35に比べエンジン1台半分高いだけである。我々は再び振り返って数の優勢の問題を討論してみよう。価格の優勢だけに照らして中型第4世代機を投入するなら、まず解決の必要のある問題は、中型第4世代機は大型第4世代機に対し本当に価格の優勢があるのか、である。

2010財務年度、Fー22戦闘機の飛離価格(先行投資を控除し、後期の維持メンテナンスコストを考慮しない純コスト)は1.6億アメリカドルだった。一方同年、アメリカ国防省が言明したF-35Aの予期される目標単価は1.116億アメリカドルだった。見てみると実に素晴らしいではないか? 2機のF-22のコストで3機のFー35が買えるのだ。だが先を急がないでほしい。この価格は使用されるF135エンジンを含んでいない。F-35Aが採用するエンジンの平均価格は1,900万ドルである。つまりこの機の価格は1.306億ドルなのだ。F-22に比べたった3,000万ドル安いだけである。簡単に言えばつまりこの単発中型攻撃戦闘機は、双発の大型制空戦闘機に比べエンジン1台半分安いだけなのである。機体と設備類の価格差はエンジン1/2台分に値するに過ぎない。しかもこれはF-22の数が183機でしかなく、F-35の数が3,000機を超えるという基礎の上でのことで、つまり相当多い生産投資をF-22は183機に均等に割り振っており、F-35は3,000機に均等に割り振っている。ここまで考慮して、まだ中型戦闘機は安いと思うだろうか?

(頑住吉注:17ページ目よりどういうわけかこれまでの内容との重複が多くなります。17ページ目は完全に重複した内容です。18ページ目)殲ー20戦闘機と第2砲兵隊のマッチングこそ未来の任務の完成に足りる

もし我々が仔細に熟慮してみるなら、我々はまだこのような問題を見る必要がある。F-35がステルスの第4世代攻撃機として、もしすでに制空権を掌握した前提の下に近距離支援任務を執行する時、実はステルスの意義は決して大きくない。空の状況がまだはっきりしない前提の下で対地支援任務を執行する時のみ、Fー35のステルスの優勢が突出し得る。中国が自身で構築した空中進攻打撃体系は明らかにアメリカの思想をそっくり真似たものではない。中国空軍にはグローバルな作戦の圧力はなく、このため中国空軍により多く本土のセンサーシステムとコンビネーションされた作戦に頼ることを可能にする。

このことは空の状況がまだはっきりしないという状況を大きく減少させる。このような大前提の下で、中国空軍は殲ー20が相手方のカギとなる重要な防御のピースを、深く突入して破壊することに頼り、しかも第2砲兵ミサイル部隊の支援下で、有効にアメリカとは異なる打撃体系を構築することができる。このため、我々にはアメリカ軍の第4世代機におけるハイ・ローミックスを学ぶ必要はない。

(頑住吉注:19ページ目も完全に重複です。20ページ目。)Fー35の航空電子システムは商業部品を採用しておりF-22と比較することはできない

しかもF-35は、F-22の先進的航空電子設備に対し、大量の成熟した商業部品を採用しており、プログラム言語にも採用するプログラマーが最も多く、しかもオブジェクト指向モデルを採用し、開発コストが最低のc++言語を採用し、F-22のような使用が極めて狭く、かつオブジェクト指向モデルを採用せず、開発コストがc++言語をはるかに超える結果をもたらしているADA言語ではない。

最も高価な機載火力コントロールレーダーにおいて、最も高価な部品は発射/受信モジュールである。だがFー35が採用するAN/APG-81レーダーには1,200個の発射/受信モジュールしかなく、Fー22が採用するAN/APG-77レーダーには2,300を超える発射/受信モジュールがある。F-35の電子システムはより複雑ではあるが、電子技術の不断の進歩により、その価格は決してF-22のシステムに比べより高価ということはない。

同時に、できる限りコストを節約するため、F-35の機体には大量の複合材料が採用され、F-22のようにチタン合金を採用していない。この他、F135エンジンも、制空作戦に照準を合わせ高性能が要求されるF119エンジンに比べエンジンの工作パラメータが下げてあり、貴重な金属材料の使用が減少し、有効にコストが統制されている。だがこれらのコストが累積しても、たったエンジン1/2台の価格に過ぎないのである。

(頑住吉注:最終21ページ目は全て重複した内容です)


 部分的にはなるほどという論も多いんですが、全体的にはかなり無理があるんだろうなーという雰囲気が伝わってきます。












戻るボタン