最新バージョンの殲ー20が初飛行

 「あれ、まだ飛んでないんだっけ」と思っちゃいましたが。

http://military.china.com/important/11132797/20140403/18430062.html


ニューバージョンの殲ー20には依然1つカギとなる重要技術が欠けている F-22との対抗、あるいは「全敗」か

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「2014年3月2日昼12時前後、中国最新版2011号殲ー20戦闘機が初飛行に成功した」)

2014年3月2日、機首に2011のコードナンバーが書かれた殲ー20第4世代機は多くの人の注目の下で初飛行に成功した。主翼の動作筒は縮小し、空気取り入れ口の形状は改変され、機首下方にはEOTSセンサーが装備され、垂直尾翼は尖った形にカットされ、エンジンの尾部噴射ノズルは短縮され、キャノピーには強化フレームが追加装備されている‥‥以前に試験飛行した殲ー20と比較し、新たな殲ー20のそれぞれの変更点はいずれも軍事マニアたちを興奮させて止まない。種々の改変はこの殲ー20がすでに「換骨奪胎」していることを事前に示しているようであるが、より多くの試験飛行のディテール画像が披露されると、またいくらかの失望を感じる。何故ならネット仲間が撮影した画像は、新たな殲ー20に用いられているのが依然ロシア製エンジンであることをはっきり示しているからである。だが改めて殲ー20の研究開発過程と国産戦闘機エンジンの研究開発の進展を整理し、我々は国産戦闘機と中国空軍の力量に対し、より自信を持つべきである。

ロシア軍事工業総合体ウェブサイトはかつて3月14日に、試験に用いられる初の量産型殲ー20はAL-31F-M1(推力13.5トン)あるいはAL-31F-M2(推力14.3トン)を装備することになる、と報道した。AL-31F-M1エンジンはロシアの礼砲連合体がAL-31Fエンジンに小幅な最適化改良を行った製品で、アフターバーナー使用時の推力はAL-31Fの12,500kgから13,500kgにまで増加しており、燃料消費量もさらに一歩低下し、使用寿命は4,000時間以上にまで延長され、3,500mの高原での始動性能を持っている。

2014年1月期の「漢和安全保障業務評論」はかつて、ロシアが初めて中国向けに提供するAL-31F戦闘機エンジンの改良型はAL-31F-S42と呼ばれ、すなわちAL-31F-M1である、と報道し、かつ中国が後期に生産する殲ー20試験飛行機もAL-31F-M1を採用し、1,000kgの推力が増加し、顕著に試験飛行の効果を改善することになる、と考えた。だがこれは依然軍事マニアを満足させることはできない。エンジンは戦闘機の戦闘力の核心であって、その性能は直接戦闘機のパフォーマンスに影響する。殲ー20の外形上の小さな変化に比べ、軍事マニアたちは殲ー20が国産の第5世代大推力エンジンに換装できることをより期待しているのである。

さらに重要なカギは、最新版の殲ー20には国際的に先んじたベクトルエンジン技術も採用されていないことだ。ロシアのT-50、アメリカのF-22およびF-35と比べ、ある人はこの項目の上だけで直ちに殲ー20の「全敗」がもたらされる可能性があり、しかも最新版の殲ー20にはエンジンに対するステルス処理も行われておらず、アメリカのF-22、B-2、F-117のようにエンジンにエッジのある噴射口を設計し、もってレーダー波を乱反射させてはいない、と考える。

だが、我々がロシアのT-50、アメリカのF-22第5世代機と中国の殲ー20の研究開発の過程を整理してみれば、殲ー20のエンジンにおける問題は決して一部の人が想像するようにまずいものではないことに気付くことができる。中国の状況はややロシアに似ており、第4/第5世代戦闘機の研究開発の上で、先進的エンジン技術に制限されている。だがロシアのT-50の研究開発は人に順風満帆の印象を与え、人に突然出現した感覚を与える。今に至り、すでに5機の原型機が作り出され、しかもそれらは外観上いくらも変化はなく、その設計がすでに充分成熟し、迅速に戦闘力を形成できることを意味しているかのようである。だがこれは第5世代戦闘機の研究開発に関して言えば、やや常軌を逸している。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「現場の軍事マニアの説明によれば、2011号殲ー20のために随伴飛行したのは1機の殲ー10S戦闘機だった。」です。)

だが回想してみると、ロシアのかつて死産したミグ1.42とS-47「Беркут」は、とっくにこの国のために貴重な技術の遺産を残し、T-50の研究開発を猪突猛進にさせ得ている。しかもロシア人は決してF-22同様のSF的な第5世代戦闘機の設計を急いでおらず、現有の先端技術を新たな入れ物の中に直接セットで用い、エンジンの問題の上では直接既存の117Sを用いており、決して第5世代機専用エンジンを専門に研究開発してはいない。実は、ロシアの思想に照らせば、知恵を絞ってSF的に見える第5世代機を研究開発するより、先端技術を集成し、いわゆる第5世代機を作り出し、しかる後にインド、インドネシア、ブラジルなどの国に持ち込んで合同研究開発の資金をまとめて手に入れる、あるいは未来の市場を開拓する方が逆にいいのであって、このようなやり方はより現実的で、より経済的に実益がある。

これに比べ、中国の殲ー20の行く道はアメリカのF-22とやや似ており、行くのはいずれも検証機、原型機、量産型という道である。F-22の研究開発段階はおおよそ2つの段階に分けることができる。それぞれYF-22のデモンストレーション検証段階と工程製造発展段階である。工程製造発展段階において、F-22は全部で9機の試験機を作り、コードナンバーは4001から4009だった。生産速度の上でも「速ければ速いほど良い」で、1997〜1998年には1機のテスト機しかなかったが、1999年には2機作られ、2000年は3機生産された。この点から見て、3機の原型機しか製造されていない殲ー20にはあるいはまだ非常に長い行かねばならぬ道があるのかもしれない。

中国の現在の戦闘機製造レベルに照らせば、短時間内にアメリカ同様世界最先端の第5世代戦闘機を作り出したくてもまだ一定の難度がある。特にエンジンの問題である。だがもしロシアのような「近道」を行ことを望むなら、これも現実的ではない。そこで我々は殲ー20が研究開発の上で行くのはネット仲間が言うところの「小股で駆け足」の策であるのを見ることができる。この「小股で駆け足」の策は、殲ー10系列戦闘機の研究開発の上でも我々はすでに見ることができた。

最近、新たな1機の量産型殲ー10B戦闘機の試験飛行の画像が明るみに出た。軍事マニアは、2013年12月中旬に初の量産型殲ー10Bが明るみに出て以来、すでに6機の殲ー10B戦闘機が姿を現し、かつ「太行」エンジンを装備した殲ー10Bも絶えず試験中で、ほどなくこのエンジンが量産型の殲ー10Bにも装備されると信じられる、ということに気付いた。殲ー10の原型機に比べ、殲ー10Bの進歩は顕著で、例えばDSI空気取り入れルート、AESEアクティブフェイズドアレイレーダー等々である。殲ー10戦闘機の誕生は我が国に第3世代制空戦闘機が欠乏する緊急の局面の下で緊張して研究開発されたものであり、大量就役後この機種の改良作業は全く停止されたことがなく、このため殲ー10Bが誕生した。この種の、新たな技術の掌握後、現有の機種に対し一定の改造とグレードアップを行う、これこそ「小股で駆け足の策の精髄なのである。

これを殲ー20上に運用すれば、まず先進的な国外のエンジンを殲ー20の第1ロットの「定型」に用い、したがって比較的迅速に戦闘力が形成されるのかもしれない。ひとたび国産第5世代機専用大推力エンジンが突破を獲得したら、直ちに新たなロットの殲ー20戦闘機上に応用する。現在ネット上に流れ伝わる、未来に殲ー20が装備することになる渦扇-15エンジンは、1台の最大推力が伝説の中の161.86キロニュートン(アメリカのF-119エンジンは155.68キロニュートン)に到達可能で、ならば殲ー20の性能はさらに顕著に向上するだろう。あるいはその時になれば、我々は殲ー20Aあるいは殲ー20Bと称するべきかもしれない。このため、現在我々が殲ー20の上にしばらくのところロシアのエンジンが装備されているのを見ても、がっかりする必要はないのである。中国の軍事工業は、我々に遠くない将来国産新世代戦闘機の上で強軍の夢が実現することを見せることができると信じる。

(頑住吉注:3ページ目)12時30分前後、2011号殲ー20戦闘機は降着に成功した

(頑住吉注:4ページ目)最近、多くの2011号殲ー20の初飛行の現場の画像が続けざまに明るみに出ている

(頑住吉注:後のページのキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)


 何かぐだぐだ言い訳じみたことを書き連ねてますが、要するにエンジンは少なくとも今はまだ使い物にならず、改善の兆しはあるものの本当に合格点の出せるエンジンを近い将来量産できるかは今のところ分かりません。
















戻るボタン