殲‐20の進度は?
久々に「アドルフ2世」氏のページを紹介します。
http://adaofu2.blog.china.com/201301/10914824.html
殲ー20の繰り上げ就役は釣魚島をめぐる争いに対応する
ネットの情報によれば、中国初の第4世代戦闘機殲ー20は1月21日に再度試験飛行作業を行った。今回の試験飛行に参加したのはコードナンバー2002の殲ー20戦闘機で、この戦闘機は1月11日(殲ー20戦闘機初試験飛行成功の2周年記念日)に同一の試験飛行場に出現し、機体の表面には初めて多くの神秘の「斑点」が出現した。1月21日の試験飛行過程の中で、この殲ー20戦闘機は連続して3回発着して試験飛行を行い、この現象は比較的珍しいものである。同時に試験飛行に参与したものにはさらに1機の殲ー7戦闘機と1機の梟竜戦闘機があり、第2世代、第3世代、第4世代に属する3種の戦闘機が同じ場でテストされ、このような情景はネット仲間によって「3世代同居」に例えられた。
あるネット仲間はアメリカのF-35戦闘機が武器投射試験を行った時の「斑点写真」を根拠に、殲ー20は武器投射試験を行ったと推測する。もしこの説が正しければ、殲ー20の研究開発の進度は実に驚くべきものだ。
殲ー20の早期の完成に向けた努力を促す要素の1つは、釣魚島をめぐる争いが中国空軍にもたらす危機感と緊張感に他ならない。釣魚島をめぐる争いがひとたび軍事衝突あるいは戦争に発展変化すれば、空軍こそ絶対の主力であり、制空権が勝利に必要な条件である。中国が制空権を掌握すれば、米日の水上艦艇は受動的に叩かれ、米日の潜水艦、原潜は中国の対潜機、水上艦艇、潜水艦連合に狩り殺されるしかなくなる。もし制空権がなければ、局面は完全に逆の様子になり、中国が唯一行えるのは巡航ミサイル、弾道ミサイルをもって行う大ばくちとなる。
釣魚島上空の制空権を奪取したければ、核心となる問題はFー22Aを叩くことである。F-22Aを撃墜する方法さえあれば、米日のその他の機種は全て問題ではなくなる。そして殲ー20こそF-22Aを叩く有効な手段である。
ステルス機の空中戦における作用はスナイパーと比べることができる。スナイパーが巧妙に自己を隠蔽し、正確に敵を狙撃して殺すことは、実際に敵を殲滅する効果が大きいだけでなく、相手にもたらす心理的威嚇も大きい。1人のスナイパーが数十、百以上の敵を狙撃して殺し、敵軍の中隊、大隊全体を牽制した戦例はしばしばある。
ステルス機はまさに空中戦の中のスナイパーである。第4世代戦闘機は格闘性能が非常に突出しているが、その特徴はやはり中、遠距離から敵機を狙撃して殺すことである。この種の中、遠距離からの狙撃、殺しは実際に敵を殲滅する効果があるだけでなく、さらに非常に強大な威嚇作用がある。もし日本のFー15J、アメリカのF-22Aが殲ー10、殲ー11と空戦していたら、必要な時々でかの暗い所に身を隠し不意打ちを食らわせる殲ー20を放つ。そうすれば空戦全体の態勢が中国にとって非常に有利なものに変わる。類似の戦例として次のようなものがある。イラン・イラク戦争の期間、イランのF-14「トムキャット」戦闘機の性能は非常にずば抜けていた。これによりイランの飛行員は、イラクの戦闘機がF-14のレーダースキャン信号をキャッチしただけですぐに一目散に逃げることに気づいた。
現在の状況から見て殲ー20はすでに初歩的な作戦能力を具備している。殲ー20の2001号機は2012年5月に場所を移動し、2002号機は同年12月に場所を移動した。このことは殲ー20がすでに研究開発段階の試験飛行を完了し、定型に向けた試験飛行を開始したことを意味している。また「斑点写真」の出現は、殲ー20が通常を超える試験飛行を行っていることを意味する。
この種の通常を超える試験飛行は、フライトエンベロープのたぐいのデータを出すことに重点を置いてはおらず、主に作戦能力の具備を強調する。つまり、しばらくは殲ー20の最大上昇限度、最大速度、最大過積載を求めず、並みの上昇限度、速度、過積載で、空対空ミサイルが発射できるということでいいならば、作戦上の必要性を満足させられるのである。
殲ー20の現在の状況はどうか、およそ以下のように確定できる。
第1に、通常の飛行能力は基本的に難関を突破しており、大きな問題は存在しない。さもなければ場所を移動することはない。
第2に、ステルス能力は基本的に難関を突破している。殲‐20のステルス能力に関し、少なくとも機体前半部にけちが付けられないことは全く疑う必要がない。もし殲ー20のステルス能力が殲ー10、殲ー11に比べ本質的に一新されていなければ、殲ー20の研究開発にまだ意義があるだろうか?
第3に、超音速巡航は基本的にできない。だが、短時間マッハ1.5前後の速度を維持することさえできればもうOKであり、基本的に空戦の需要を満足させることができる。
第4に、超機動能力は初歩的設計指標を達成できるだけである。厳格な試験飛行を経ていないため、現段階ではきっと飛行員の行う動作に制限があるだろう。このことは、殲ー20の現在の作戦は中、遠距離空戦をメインとすることを要求する。
第5に、レーダー、航空電子システムも設計指標を達成することが難しいと見られる。初歩的な作戦需要を満足させるため、現有のレーダーを利用し、あるいはいくつかの先進レーダーを緊急輸入し、もって作戦の基本的需要を満足させる可能性もある。もしこの機に強大なデータリンクがあれば、この問題は空警ー2000との情報共有に頼って解決することもできる。
初めて実戦投入する殲ー20は、4機あればもうOKである。もし日本のF-15Jの大編隊に対し、前から殲ー10、殲ー11が攻撃し、後ろから殲ー20が隠れて攻撃すれば、1回の空戦で7、8機のF-15Jを撃墜し、日本の気勢はたちどころに失われる。もしF-22Aに対してなら、本来ステルス機の間の空戦はちょうどスナイパーの対決のようなもので、大編隊による作戦はかえって不利である。アメリカは沖縄に12機未満のF-22Aを配備済みで、4機の殲ー20はこれに比べ劣勢に置かれはするが、チャンスを狙って敵を殲滅するより大きな可能性を持ち、アメリカのF-22Aに対し有力な制約効果を発揮することになる。
指摘が必要なのは、多くの、クリアな殲ー20の画像がネット上に出現していることが、本来まさに意味深長な信号だということである。もし画像は単に「壁登り党」の神のごとき抜きん出た業績に過ぎないとの考えを堅持する人がいたら、安全保障システムの人の無能を大声で罵っているのに等しい。現在中国が島嶼の主権問題をめぐる争議を処理している時、敵の無謀な前進を誘い、さらに敵の手をねじり上げる策略を採っているようである。例えば、黄岩島の争いがちょうどこうだったように。だが釣魚島をめぐる争いの中で、日本はフィリピンに比べずっと図体の大きな相手であり、米日安保条約もより強固な軍事同盟である。このため、中国がトリックを再演したいなら、少し金をかけなくてはダメである。
最後の段落は論旨がよく分かりません。たぶん太平洋戦争でアメリカがそうしたとされる、「敵に先に手を出させれば敵が悪者になる」という手法をフィリピンに対して使って成功し、日本に対しても使おうとしているようだ、ということかと思いますが、それとステルス機がどう関係するのかが分かりません。高性能のステルス機がもうすぐ完成しそうなのでその前に叩いた方が有利だと思わせる、ということでしょうか。