殲-31登場に関する論評

 正体を現した「ちまき機」、殲-31に関する意見、論評が出てきているので、順に紹介していきますが、今回紹介するのは中国の多くの軍事雑誌、一般紙に記事を執筆している軍事評論家、陳光文という人の書いた文章です。

http://blog.huanqiu.com/4618/2012-09-17/2603230/


アメリカ国防長官訪中 中国の先端ちまき機殲-31真の姿を現す

アメリカ国防長官パネッタは16日日本を訪問し、釣魚島問題とアメリカのオスプレイ輸送機の日本配備などの問題について日本サイドと意見交換する。その後、パネッタは中国を正式に訪問することになる。しかし、歴史は何とこうも人を驚かせる相似を見せるのか。1年半前、アメリカの前国防長官ゲイツの訪中時、中国最新のステルス戦闘機殲-20が鮮烈に登場したように、パネッタが中国を訪れるのと同時に、これまで「ちまき機」の身分でしか光を浴びていなかった枕陽飛行機の第4世代機殲-31(以前は殲-60、殲-21と呼ばれた)が、今突然ネットに再度公開され、しかも真の姿で堂々と登場したのである。

今回の殲-31の公開には、実際のところまだ別の目的があり、それは次のようなことである。現在中日が釣魚島の争いゆえに関係が緊張している時、アメリカはあいまいな、甚だしきに至っては日本を支持する発言をし、しかも日本の当局者を通じ日米安保条約を釣魚島に適用するとの論調を発しただけでなく、その後12日にはアメリカ空軍の2機のF-22ステルス戦闘機が日本の山口県のアメリカ海兵隊岩国基地に着陸し、したがって日本に配備されるF-22ステルス戦闘機の総数は8機に達した。これはアメリカ軍が中日の釣魚島をめぐる争いに対応した措置である可能性が高い。アメリカのこの挙は日本を元気付け心強くさせる意味もあれば、中国に向け警告を発する意味も含んでいる。これは釣魚島に新たな不安定要素を添えるものでもある。

中国はこの前5週間以内に、4種の大陸間打撃能力のある多弾頭弾道ミサイルを連続して試射したが、米日の釣魚島問題での冒険行動への警告には不足のようである。このため中国が突然に第2種目の第4世代機殲-31を発表した意味は深く味わうに値する。すなわち、アメリカが日本にF-22ステルス戦闘機を派遣したのは、当然この機を借りて中国に圧力をかけようと思っているのであるが、中国が殲-31を公開したのにはこれに真っ向から対決する意味がある。これは、4種の大陸間戦略ミサイル試射以外にも中国にはまだ多種の対応措置があり、しかも中国はアメリカとほぼ互角に、同時に少なくとも2種の第4世代ステルス戦闘機を開発できる唯一の国家だということを意味しているのだ!

殲-31は人々によってこれまで親しく「ちまき機」と呼ばれ、しかも殲-21と「命名」された。さらに一部の人は殲-31戦闘機はF-35に似た小型第4世代機であり、その目的は大型の殲-20とハイ・ローミックスを実現すること、また艦載第4世代機に改良できること、しかもアメリカのF-35戦闘機と国際的新型戦闘機輸出市場を争うことだ、と考えた。中国空軍は殲-20戦闘機に浸透任務を執行する攻撃機の役割を演じさせ、一方殲-31戦闘機は制空戦闘機となるのだ、ともされた。

以前殲-31は「ちまき機」として陸路で西安閻良飛行試験研究院に輸送された。これは地上での静力試験に使われた可能性がある。当時ある報道は、今年9月にも殲-21戦闘機は初の試験飛行を行い、しかも年末の珠海航空展でデビューする、とした。現在、この戦闘機は繰り上げて真実の身分を明らかにし、以上の推測が事実と証明したようでもある。

殲-31の最新の画像から見て、この機は双発レイアウト、両側のDSI空気取り入れ口、傾斜式ダブル垂直尾翼、波束コントロール理論設計機の外形、菱型の機体を採用し、機体の上、下部分はそれぞれ上向き、下向きに傾斜し、したがって側面からの照射電波が屈折し、側面のレーダーの機に対する脅威を軽減できる。この機の最も取り上げるに値する新技術はDSI空気取り入れ口、波束コントロール理論設計機の外形、全方向ベクトルエンジン尾部噴射口である。だがこの機には優れた中にも不足の点がある。まずキャノピーが依然殲-11などを踏襲した2段結合式で、これでは殲-20の一体式、先進的でステルスに有利なキャノピーに及ばない。だが信じられているところによれば、この機は新型エンジンを装備済みかも知れず、特にその斬新な全方向ベクトルノズルは、この機に高機動能力と空母の甲板での使用に適した短距離離着陸能力を具備させ、この機のエンジンのパワーさえ充分なら、この機はF-35の挑戦に対応するに足りる。

この機の31001というナンバーから見て、その序列ナンバーが殲-31であるのは疑いがないはずである。枕陽飛行機に残されているのがナンバー31001の1号機である以上、以前に西安に輸送されたのは31002の2号機だと推測により判断できる(頑住吉注:いや飛行を前提とせず強度試験で破壊してしまうだけの機にはナンバーを付けなかったのでは)。つまり、この機は殲-20同様、第1ロットで少なくとも2機が製造された。ほどなく第3機目が登場し、試験飛行に用いられるかもしれない。だが珍しいのは、殲-31の第1機目の原型機に目に鮮やかなマークが吹き付け塗装されていることだ。翼を広げて飛ぶ雄鷹が地球を掴んでいるところで、明らかにこれはこの機がグローバルに飛び回る(あるいはセールスされる)ことの寓意である。ある情報は、この機は「鶻鷹」と命名されるかもしれず、全黒色の機体は複合材料を大量に応用していることを説明しているし、大量のステルス塗装で覆われている可能性もある、とする。

どの方面から見てもこの殲-31新型ステルス戦闘機はアメリカのF-35艦載機型に比べ、全体レイアウト、作戦能力、ステルス技術などの方面において明らかに優勢を占める。機載電子設備、機載フェイズドアレイレーダー、エンジンの推力の上で要求に到達できていれば、この機はアメリカが20年前の技術を使用して研究開発したF-22に対しても戦いに勝てる。

中日の釣魚島危機に際して、前任のアメリカ国防長官訪中前同様に中国が正式に殲-31型第4世代ステルス戦闘機を公開した。この中に含まれる意味はこれ以上言わなくとも誰にでも明らかであると信じる。殲-20の連続した試験飛行の成功、東風-41多弾頭大陸間ミサイルの試射成功、052D進水、初の空母が正式にナンバー16となり就役準備中、さらにこれに加えて最新の殲-31登場と、中国は世界に向け何かを証明しているようである!


 中国は完全オリジナルの高性能戦闘機を開発してそれが高性能であると確認されたことはなく、もちろん第4世代機を成功させた実績もありません。殲-20の性能も全く不明のままですし、充分な性能と信頼性を持ったエンジンを作ることもできません。この殲-31に関してはまだ飛ぶことができるのかどうかも不明です。それで対外的な威嚇になると固く信じて有頂天になり、「どの方面から見てもこの殲-31新型ステルス戦闘機はアメリカのF-35艦載機型に比べ、全体レイアウト、作戦能力、ステルス技術などの方面において明らかに優勢を占める」と言い切れてしまうあたりが外国人からすればどうにも理解し難いところです。











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