中国国産空母をめぐるさまざまな推測

 いろいろ相互に矛盾する情報も出ていますが‥‥。

http://military.china.com/important/11132797/20130808/17987225.html


中国、最初の2隻の空母を建造と伝えられる 完成まで3年しか必要とせず!

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国の造船工場にはすでに大型空母を建造する能力が完全にある」)

「グローバルネット」はカナダの「漢和安全保障業務評論」8月号の報道を引用し、中国船舶工業界の情報ソースは、上海の江南長興島造船工場には中国国産空母を建造する能力があり、この造船工場はすでに室内の船台上に空母の分段模型の一段を建造済みだとした。江南工場は国産空母の契約を獲得することを希望しているが、中国海軍は現在まだいかなる造船工場とも正式に契約してはおらず、このため大連造船工場も虎視眈々と狙っている、という。ならば、中国国産空母の進度は一体どうなのか? どこの造船工場が最終的に初の国産空母の建造任務を引き受けるのだろうか?

本報特約執筆原稿 陳光文

国産空母には052D、054Bを配備する必要がある

空母の建造技術を掌握するため、中国はかつて国外から多数隻の退役空母を購入した。これにはオーストラリアの「メルボルン」号、旧ソ連の「ミンスク」号、「キエフ」号と「ワリヤーグ」号が含まれる。今、自ら「ワリヤーグ」号を改造して「遼寧」号にすることを通じて、中国は徐々に空母製造の技術と工程を掌握し、国産空母建造のために良好な基礎を打ち立てた。

ロシアの「独立軍事視察」ウェブサイトの報道は、多方面の情報は中国が長期的かつ多段階に分かれた空母発展計画を実施中であることをはっきり示している、とする。中国が最終的にどのくらいの空母を建造することになるのか確定することはできないが、確定できるのは中国の船舶製造企業に初の国産空母建造の準備が整っており、上海に位置する江南造船工場がこの艦の建造業務を引き受けることになる、ということである。アメリカのペンタゴンの評価によれば、中国初の国産空母はすでに建造中である。

推測によれば、中国海軍の第1段階の空母建造計画は2015年から2016年前後に2隻の「遼寧」号のような通常動力空母を建造し、かつ2020年までに2つの空母艦隊を建設する、というものである。第2段階では、中国は2020年前後に3隻の排水量いずれも10万トン前後の原子力空母を建造し、かつそのために電磁カタパルトを配備する、というもので、それらはそれぞれ中国東海および南海地域に配備されることになる。空母艦隊のために準備された052D型駆逐艦と054B護衛艦にもアメリカ艦艇に似た新型作戦情報指揮システムが配備され、したがってグローバルな作戦の需要に適応することになる。

現在アメリカはまさにアジア太平洋地域再バランス化戦略を実施中で、かつ「空海一体戦」戦法を検証している。その目的は中国を第1列島線内に完全に封じ込めることである。中国は遠洋海軍を発展させて積極的に対応することが必須である。遠洋海軍の最も主要な特徴は空母打撃群を持つことに他ならず、さもなければもし遠洋に向かっても、他国の空母戦力の生きたターゲットとして蹂躙され沈むだけである。中国の国力が多くの空母の建造、保有を支えるのに足りるようになった時、自らの国産空母を積極的に開発、建造し、かつできる限り早く作戦能力を形成することは、待ったなしの最も困難を極める任務となる。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「中国の国産空母建造はまず遼寧艦のコピー製造から開始してもよい」です。)

2つの大型造船工場はかつて驚くべき標語を打ち出した

誰に中国初の国産空母建造を引き受ける資格があるのだろうか? オーストラリアの「シドニー先駆朝刊」の報道は、中国の全部で7つの造船工場が空母の組立に足りる能力を持つが、最終的に空母建造任務を引き受ける可能性があるのは、それぞれ上海に位置する長興島造船工場と、遼東半島に位置する大連造船工場だ、とする。

長興島造船工場には大型艦船建造の能力があり、これには空母が含まれる。この工場の最大のドックは長さ580m、幅120mで、「ワリヤーグ」クラスの空母の建造に足りる。この造船工場はかつて、「中国初の大型水上戦闘艦建造を引き受ける能力あり」との標語を打ち出したが、これはこの工場が建造しようとしている中国初のヘリ母艦である081型強襲揚陸艦を指しており、国産空母を指しているのではないかもしれない。報道から見て、この工場はすでに室内の船台に空母の分段模型の1段の建造を完成させており、中国海軍の指導者がこの模型を視察し、模型はフルスケールの方式で空母の1つの分段を模している。明らかに、これはこの造船工場が軍サイドに、現代の造船技術を運用して国産空母を建造する能力があるとデモンストレーションしたのである。

大連造船工場の実力は相当に大したものである。報道によれば、この造船工場はかつて驚くべき宣伝標語を打ち出した。「中国空母製造基地」である! この工場は新中国成立以来海軍のために全部で44の機種、820隻の艦船を建造した。これには中国初の砲艇、初のミサイル潜水艦、初のミサイル駆逐艦、初の油水補給船などが含まれ、「中国海軍艦艇のゆりかご」と呼ばれる。

また、中国は「ワリヤーグ」号改装のために大連にセットで多くの工場を建設しており、これらはもっぱら空母生産設備であり、大連での直接組立は上海まで輸送するのに比べやや適しているだろう。またほとんど全ての大型設備セットの生産企業は大連ないし遼寧省に位置している。「ワリヤーグ」号の全改装過程は、一連の未来の国産空母の工程技術人員を養成訓練、鍛錬することができ、国産空母のために非常に多くの特殊鋼材、超大型軍用ボイラー、タービンエンジン、蒸気機関および設備などの空母工程技術を累積することもできる。このため、もし中国初の国産空母の建造が開始されたら、各方面において優勢を占める大連造船工場が最も良い選択候補の工場になる可能性が高い!

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「遼寧艦のトン数の大小は比較的中国海軍に適している」です。)

「空母生産協力連合体」の建設が開始される

中国空母建造の工程と方法は今最も人を注目させている。報道によれば、江南造船工場は室内の船台の上に空母の分段模型の1段の建造を完成させ、このことは明らかに中国初の国産空母が現在各国いずれもが採用していると言える分段式モジュール化建造方法を採用し、最終的にドック内部で組み立てるという建造方式であることを示している。

空母が分段式モジュール化建造を採用するというのは、艦体全体をいくつかの部分に分け、それぞれの部分を1つの分段とし、同時に異なるドック内で異なる分段が建造でき、最後にそれぞれの分段に対し連結を行う、といものである。分段式モジュール化建造の採用は、各分段を平行して建造することを可能にし、したがって造船の期間を短縮することができる。このことは、どの造船工場が最終的に中国初の国産空母建造の栄誉を勝ち取ろうとも、この造船工場は最終的に空母の総組立の任務を引き受けるだけだ、ということを説明している。さらにある非常に多くの建造任務は、この造船工場および姉妹造船工場に分散して行われる。これらの分段には動力、通信、レーダー、火力、火力コントロール、制動ケーブル、カタパルト等々が含まれ、カギとなる重要部品はすでに大体生産が完成され、最後に統一してこの造船工場に輸送されて全体組立が行われ、真の意味での国産空母が組み上げられるのである。

「ジェーン安全保障業務」の報道は、中国はすでに空母生産協力連合体を形成しており、この功績は「遼寧」号の改装性の生産に帰せられるべきである、と指摘する。中国はすでに完備された空母建造産業のチェーン状のつながりと建造企業を形成済みであり、造船企業も2万トン級の071大型ドック上陸艦を建造済みである。この種の艦艇は4隻のホバークラフト上陸艇を同時に収容、停泊させられるドックを持ち、上層にはさらに大型車両庫、ヘリ格納庫、飛行甲板が設置され、その構造の複雑さは決して軽空母に遜色ない。中国初の国産空母建造は決してゼロからの開始ではなく、経験、技術、管理など各方面において、いずれもすでに準備が整っていると言える。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「中国には10万トン級のスーパー空母を建造する必要はない」です。)

3年で即初の国産空母が完成できる

「遼寧」号の就役から、外界には中国が今後どのくらいの空母を建造しようとしているのか、まず通常空母を建造するのかそれとも直接原子力空母を建造するのかに関する少なからぬ推測がある。「ロシアの声」ウェブサイトの報道によれば、中国はまず一定数の通常動力空母の建造を計画している。中国は数隻の通常動力空母を持ち、建造と使用の経験を積み、さらに自らの原子力空母を開発する、という。

海外メディアの分析によれば、もし通常動力システムの採用が確定したら、基本的な航行速度に対する要求(30ノット)に基づき、国産初の空母の主な寸法と排水量は「ワリヤーグ」号に近いはずで、6から7万トンの間で、カタパルトは配備しないかもしれない。国内では固定翼艦載早期警戒機が研究開発されているが、カタパルトがないので国産通常動力空母には配備されず、初期は6〜8機のKa-31あるいは直ー8早期警戒ヘリで代替とし、また空母の主力艦載機はまだ殲ー15であるはずだ。技術の継続性と建造期間の保証などの方面の考慮から、国産空母は通常蒸気動力をそのまま使う可能性が極めて高く、やはり「ワリヤーグ」号の動力配置に似て、4台の蒸気タービン、8台の増圧ボイラー、4軸推進、総出力20万馬力のはずである。消息筋の人物は、中国は2015年に初の通常動力空母の建造作業を完成させ、初の原子力空母は2020年に進水すると見られ、それは初の電磁カタパルト装備の国産空母ともなる、と明らかにする。

推測によれば、「遼寧」号就役前後から、中国の国産空母建造の作業はすでに全面的に展開されている可能性がある。中国初の国産空母の全体建造期間は36ヶ月である可能性があり、試験航海が12ヶ月で、大体2016年までには第1隻目が引き渡され、その後第2隻目も12ヶ月以内に引き渡される、と見られる。

分析は、2022年前後に中国は6つ以上の空母艦隊を建設する、と指摘する。もし中国が2017年前後に3つの通常動力空母艦隊を持てば、基本的に第2列島線内外から南太平洋付近、およびインド洋北部までの支配能力を基本的に具備する。2022年以後、中国海軍が2つの原子力空母艦隊を加えたら、東太平洋から南太平洋全体、さらにはインド洋全体から大西洋までの作戦能力を持つことになり、中国海軍は真の遠洋海軍の仲間入りをすることになる。

(頑住吉注:以後のページのキャプションは既出のキャプションと同じなので省略します。)


 上海が注目されていますが、私も「遼寧艦」が大連で大規模改装された以上まず経験ある大連で国産空母が建造される可能性が高いと思います。上海に出現した構造物は大連有利の流れを逆転するための工場の軍に向けた必死のアピールかもしれませんし、もちろん両方で同時に1隻ずつ国産空母が建造されることもあり得るでしょう。ちなみに「もし中国が2017年前後に3つの通常動力空母艦隊を持てば、基本的に第2列島線内外から南太平洋付近、およびインド洋北部までの支配能力を基本的に具備する」ってのはどうでしょう。原子力空母に関し使われている「作戦能力を持つ」なら充分納得できるんですが、日本やインドはともかくアメリカの空母艦隊がいる以上それでも劣勢なのは間違いないでしょう。













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