055式ミサイル駆逐艦の意義とは その2

 続きです。

http://military.china.com/important/11132797/20171026/31603984_all.html#page_2


052C/D型ミサイル駆逐艦や054A型ミサイル護衛艦を空母戦闘群の航路護衛艦艇とするには、防空対ミサイル能力の上で向上の要求がある。054A型ミサイル護衛艦が搭載する対空ミサイルの戦術技術性能はそれが艦隊の中近距離防空任務しか担えないことを決定しており、しかも排水量に限りがあり、より先進的なレーダーなど無線電子設備を搭載することはできず、探知計測距離は限られ、追跡および誘導する目標の数は少ない。

052C/D型ミサイル駆逐艦は戦区防空対ミサイル任務が担え、しかも先進的なフェイズドアレイレーダーを装備する。だがその搭載する中遠距離対空ミサイルはすでに就役して長年になり、技術の進歩は非常に速いため、レーダーや対空ミサイルにはいずれもグレードアップの需要がある。

また052C/D型ミサイル駆逐艦の建造数はまだ充分に多くなく、空母戦闘群に航路護衛艦艇を完備させると、その他の任務執行に用いるこの2機種の艦の数はすでにやや不足し、このことは我々には052C/D型ミサイル駆逐艦の建造時もうすでに新世代ミサイル駆逐艦開発の考慮があったことをも説明している。

上述の角度から見て、排水量万トンを超えるという象徴的意義に比べ、055型ミサイル駆逐艦は防空対ミサイル作戦能力の上で新たな段階に上がっており、より人を安心させまた鼓舞する。055型ミサイル駆逐艦は近代化された情報、ネットワーク無線電子技術を応用し、より先進的な対空および対艦レーダーを装備し、より遠距離で海空の来襲する目標を捜索および探知計測でき、反応時間がより速く、かつ対空ミサイルを追跡、誘導してより多くの目標が打撃でき、より多い数の垂直発射ユニットを持ち、その搭載するミサイルの数はすでにアメリカのアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦を超え、タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦に相当する。

また、055型ミサイル駆逐艦はさらに対空防御に参与できる130mm主砲をグレードアップしており、その火力コントロールシステム、精度、発射速度、信頼性などの戦術技術性能指標にはいずれも非常に大きな向上があり、副砲たるファランクス近接防御システムはさらに11本バレルにまで増加している。

055型ミサイル駆逐艦の誕生はタイムリーで、肩に重任を担い、それは中国海軍が「近海防御、遠海護衛」戦略を実施することに対し重要な意義を持つ。遠海の大洋での作戦で直面する必要があるのは全次元空間作戦能力を持つ強大な相手で、防空、対ミサイル、対潜、対艦などハイエンド、高強度作戦を主要な内容とする。防空対ミサイル能力が突出した055型ミサイル駆逐艦の大量就役後、中国海軍空母戦闘群と水上艦艇戦闘群のためにより信頼できる「空中の保護傘」を開くことができ、それが遠海の大洋で任務を遂行するためによりよい保証を提供する。

055型ミサイル駆逐艦は世界の水上艦艇発展の趨勢を率いることになる

「ミサイル駆逐艦」この艦種は誕生以来もう防空、対ミサイル、対潜、対地打撃など最も多様化された任務が執行できるため、「海上の万能選手」と賞賛されている。055型ミサイル駆逐艦は武器システムが完備し、総合作戦能力が強く、ステルス性が強く、航行適性が良く、航続力が大きく、自動化水準が高く、世界のミサイル駆逐艦ファミリーの中の傑物と言うべきである。

水上作戦艦艇は武器システム搭載プラットフォームとして、その戦闘力は主にその搭載する武器と無線電子設備によって体現される。055型ミサイル駆逐艦が装備する垂直発射ユニットは数が多くかつ多用途で、防空対ミサイルミサイルを搭載するほか、さらに対地攻撃ミサイル、対艦ミサイル、対潜ミサイルなど多種のミサイルを搭載することができる。

055型ミサイル駆逐艦はさらに先進的な水中音響施設と曳航ソナー、威力が強大なロケット爆雷装置を装備し、潜水艦を捜索および攻撃する能力がさらに一歩向上している。万トンを超える排水量は055型ミサイル駆逐艦により大きな航続力と自力持久力を実現させられるだけでなく、さらに対潜型、対艦攻撃型、多用途型、甚だしきに至っては早期警戒型艦載ヘリを搭載する条件を満足させ、したがってさらに一歩その任務執行範囲と使用空間を開拓展開することができる。

世界を範囲とする同一クラスの駆逐艦の中で、055型ミサイル駆逐艦の戦術技術特性と性能パラメータはアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦と最も近い。アーレイ・バーク級は1980年代末に建造が開始され、I/IA/II/IIA/IIIなど多種のタイプを発展させ、すでに70隻近く就役し、「アメリカ海軍30年造艦計画」によれば、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦はさらに継続して2045年まで建造され、相応に、その排水量は8,000トンから万トンを超えるまでに増大し、作戦性能にも大幅な向上がある。

水上戦闘艦艇はより先進的な武器システムと無線電子設備の搭載する必要があり、より大きな排水量、艦内空間とより大きなパワーの動力装置を持つことを必要する。現在、世界各国の就役している主力ミサイル駆逐艦の中で、アーレイ・バーク級III型、イギリスの45型、韓国のKDX-III型、日本のこんごう級とあたご級などは、排水量がいずれも1万トンに近づきあるいは超え、甚だしきに至っては各国の新型ミサイル護衛艦、例えばイギリスの26型、オランダのデ・ゼーヴェン・プロヴィンシェン級、ドイツのF124級やF125級も、排水量がいずれもすでに8,000トンに近づいている。

中国海軍で現役のいくつかのミサイル駆逐艦に比べ、055型ミサイル駆逐艦はより大きな排水量、艦内空間と動力装置のパワーを持ち、より大きな改良とグレードアップのポテンシャルを持つことも意味しており、一定程度上、このことは055型ミサイル駆逐艦の最終的な建造数を決定する主要な要素でもある。

遠からぬ将来、055型ミサイル駆逐艦に代表される中国海軍新世代水上艦艇は続々と進水、就役する。外形が優美で、威力が強大な055型ミサイル駆逐艦は、現在の海軍科学技術の最高水準を代表するだけでなく、しかも新概念武器が装備でき、さらに世界の水上艦艇の発展の趨勢を率い、強大な人民海軍の象徴となり、我々の海洋を経略し、海権を維持保護し、海軍を建設するために有力な支えを提供することになる。


 日本は今後同種の艦の数では全く対抗できず、質でも少なくとも大きく勝ることは難しく、安全保障上大きな問題となることは避けられないでしょうね。

















戻るボタン