052D第1号艦建造監督インタビュー

 まだ戦闘力を形成しているとは言えない最新型駆逐艦ですが。

http://big5.china.com/gate/big5/military.china.com/important/11132797/20140728/18664146.html


昆明艦の建造監督官:052Dの対艦対空武器はすでに全面的にグレードアップ・世代交代している

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「052D昆明艦の艦対艦、艦対空および艦砲などの武器システムはいずれも全面的なグレードアップ・世代交代を実現しており、総合打撃能力がより強い。この一歩を達成するのには、各種先進ミサイル武器システムの他、さらに重要なカギとなるレーダー、警戒探知計測、作戦指揮などのシステムの全面的グレードアップがあった。」)

昆明艦は最終版ではない

昆明艦主管建造監督者 付森宗高級工程師特別インタビュー

今年我が国が自主研究開発、建造した新型ミサイル駆逐艦の第1号艦である昆明艦が引き渡され就役した。その登場は我が海上作戦体系プラットフォームに有益な補充と開拓展開を得させ、海上作戦能力と水準にいずれも質的向上があった。本報特約記者は特別にこの艦の主管建造監督者である付森宗高級工程師を招き、新型ミサイル駆逐艦を解読した。

記者:昆明艦には全体的にどういった特徴があるのですか?

主に4つ特徴があります。1つは大型化です。我が国の現役の052系列駆逐艦の中で主な寸法と排水量が最大で、より多くの武器装備が装備できるだけでなく、さらに遠海任務の需要を満足させることができます。2つ目はステルス性です。この艦は良好なステルス外形を持ち、上層建築を内側に傾ける、全艦を密封式構造にするなどによって非常に大きく電磁波の反射を低下させています。いくつかの振動が大きい区域のベース部分、艦体上に減震材料を敷設し、減震、騒音低下の効果を達成しています。3つ目は国産化です。この艦の5大システムは100%の国産化率を実現し、国内での自主研究開発、自主保障を完全に実現し、正真正銘の「中国製」です。4つ目は情報化です。この艦は総合集成電子情報システムを採用し、情報の一体化されたコントロールと伝達を実現しています。同時に、装備される艦載情報処理システムなどは完備され、リアルタイムの、高い効果のプラットフォーム情報感知、伝達、処理能力および自動化操縦コントロール能力を形成でき、したがってその「旗艦」の地位と艦隊の指揮能力の発揮を確かなものにしたのです。

記者:昆明艦には建造模式上どんな特徴があったのですか?

第1の特徴は区域造船模式を採用したことです。区域造船模式は現在主流の艦船建造模式です。昆明艦は建造の前、若干の区域に分けられ、それぞれの区域が同じ歩調で独立した施工を行い、これには艦の殻体と内部のパイプラインおよび艤装部品の同歩調での完成が含まれ、後期において各分段をクレーンで吊って組み立て、溶接を経ればすぐ昆明艦に組み上がりました。区域造船は精度に対する要求が非常に高く、もし設備、パイプライン、経路のドッキングが合わなかったら建造の品質に影響します。第2の特徴は屋内船台での建造です。屋内船台のメリットは天候環境の影響を受けないことで、外部が台風でも雨が降っていても、屋内は依然施工ができ、したがって建造の進度が保証されます。まさに精度造船、区域造船、密封造船を採用したがゆえに、昆明艦は最初の1枚の鋼板の切断から完成・引き渡しまで、当時「中華第1号艦」と讃えられたハルビン艦(頑住吉注:052型の第1号艦)の建造期間10年近くの半分の時間にもならなくさせたのです。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「ネット仲間が作成した未来の中国海軍空母戦闘群の想像図。052D艦はその中の重要な役割であるが、我々の国産空母の真の就役の時になれば、あるいはより新世代の大型戦闘艦を迎えることになるかもしれない。」です。)

記者:武器配備の上ではどんな新たな特徴がありますか?

私はこの問題は広大な将兵や軍事マニアのお友達が熱烈に関心を抱いているものだと思います。2006年、我が国初のフェイズドアレイレーダーを装備したミサイル駆逐艦である蘭州艦(頑住吉注:052C型の第1号艦)が引き渡され就役した後、広大な軍事愛好家から親しみを込めて「中華イージス」と呼ばれました。実際、蘭州艦は昆明艦の母体であり、別の言い方をすれば昆明艦は「中華イージス」2.0バージョンです。昆明艦の武器配備について言えば、配置が豊富で作戦能力が大幅に増強されているというべきです。例えば汎用垂直発射システム、新型艦対空ミサイル武器システムが増え、警戒探知計測、艦隊作戦指揮などのシステムが改良、向上し、艦対艦、艦対空、艦砲などの武器システムがいずれも全面的なグレードアップ、世代交代を実現し、したがって総合打撃能力をより強くしています。

記者:国外の同類駆逐艦と比較して、昆明艦はどんな水準にあるのですか?

昆明艦は疑いなく国内で最も先進的な駆逐艦ですが、軍艦は異なる次元からの比較が行え、簡単に優劣を区分することはできません。もしどうしても国外の同類艦艇と全体性能上比較する必要があるなら、私はその「対象」はアメリカのアーレイ・バークII、イギリスの45型艦、フランス・イタリアの「ホライズン」艦、日本の「こんごう」型艦などであるべきだと思います。航行性能、作戦装備の配置から分析すると、我々には我々なりの優勢があり、不足もあり、総合作戦能力について言えば、現在の世界先進レベルの駆逐艦と同等です。

記者:昆明艦は我が国の駆逐艦技術水準の「最終版」なのですか?

正確に言うと昆明艦は現在の我が国の現役駆逐艦の最高水準を代表していますが、絶対に最終版ではありません。原因は2つあります。まず科学技術はいつも不断に創新、発展しており、また率先して軍事領域に広範に運用され、高度新技術武器装備発展の根源的な駆動力となります。ちょうど10年前に我々がハルビン艦を見て非常に素晴らしいと思ったけれども、10年後に再度やって来て見ればすでに立ち後れているのに気づくようなものです。次に、海軍のモデルチェンジ、発展は、必然的に新装備の比率のアップ、装備構造の最適化、情報化レベルの向上、情報システムによる体系作戦能力形成を必要とします。駆逐艦は海上の主戦艦艇であり、さらには不可欠な主戦力量であり、特に我が国はすでに空母を持ち、空母艦隊の建設過程では大きな力を入れて水上艦船を発展させ、昆明艦よりも性能がより良く、作戦能力がより強い新型駆逐艦を建造することが必須なのです。

(頑住吉注:3ページ目)艦用ガスタービンエンジンのボトルネックを真に解決した後、中国海軍の大型戦闘艦の建造はやっと追い越し車線に入った。報道によれば、国産軍用ガスタービンエンジンの原型はウクライナのUGT-25000型ガスタービンエンジンである(画像)。

(頑住吉注:4ページ目)アメリカのLM2500ガスタービンエンジン(画像)は技術性能が先進的で、体積が小さく、出力が高い。アメリカの正式な封鎖は中国海軍の装備発展計画を深刻に遅延させることにもなった。

(頑住吉注:5ページ目)アメリカのLM2500ガスタービンエンジンを採用した中国海軍の112ハルビン号ミサイル駆逐艦。建造期間は10年近かった! 画像はハルビン艦のグレードアップ改装前のもの。

(頑住吉注:6ページ目)052C型駆逐艦は中国がここ10年近く前から初めて正式に大量生産に投入した新世代駆逐艦である。

(頑住吉注:7ページ目)ネット仲間が作成した中国海軍次世代「イージス艦」の想像図。

(頑住吉注:8ページ目)画像はインド海軍が少し前に進水させたばかりのイージス艦。だが技術水準、能力レベルは中国サイドと同列に論じるには程遠い。


 次世代駆逐艦の実物大模型が作られるなどの動きがありますが、052Dは現在少なくとも8隻建造されており、また次世代駆逐艦は非常にコストが高くなる可能性もあり、少なくとも当面は中国海軍の主力となるはずです。
















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