北海艦隊某駆逐艦支隊の演習の内幕

 しゃれた言い回しをしたがる筆者で意味不明な部分が多いですが、まあそんなのは大体重要性の低い部分です。

http://military.china.com/important/11132797/20141026/18896440.html


新型艦艇のダメージコントロールに大問題が出、艦長を痛切に悔やませる 敵が3波攻撃するのに充分

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「この艦隊支隊の行進。張群撮影」)

「銅をもって鏡とすれば身なりを正しくすることができ、歴史をもって鏡とすれば栄枯盛衰を知ることができる‥‥」 海上を行き交い戦いに赴くこと60回の北海艦隊某駆逐艦支隊は、終始眼光を深い青の大洋に照準し、波の峰と谷の間に欠点を探し、弱点を調べ、不足を補い、部隊の戦闘力建設の推進を持続し、努力して随時戦いができ、戦えば必勝の海上の精鋭部隊を鍛造している。

90分は優秀でも、敗北はそれ以外の10分の中に隠されているかもしれない

某新型ミサイル護衛艦「烟台」艦は就役たった1年でもうスムーズに全訓練を完成させ、かつ北海艦隊初の主戦艦艇群としてアデン湾に行って航路護衛任務を執行した(頑住吉注:何故か「某」って言ってますが「烟台」は054Aです)。

しかし、アデン湾でのあるダメージコントロール演習で、それにもかかわらず将兵たちの深刻な反省が引き起こされた。

「艦体左舷xx、着弾し発火、ダメージコントロール隊消火!」 警報が全通路に鳴り響いた。ダメージコントロール隊は直ちに事故地点に向け急行した。

「パン!」 全艦の照明が突然消え、完全密封式の艦艇の通路内は手を伸ばしても五本の指が見えなかった。ダメージコントロール隊隊員はにわかに混乱し、ダメージコントロール器財は持っていてもどこから手を下したらよいのか分からなくなった‥‥

演習が終わり、艦長の李華はストップウォッチを持って通路に立ち痛惜の極みで語った。「平常と比べまるまる2分間遅い! 2分間だ! 相手方が再度やってきて3波攻撃するに足りる!」

組織の協調は混乱し、全体のマッチングには以心伝心ぶりがなかった‥‥1つの演習が戦闘力生成を制約する多くの問題を暴露した。問題点を探し求め、将兵が報告した。当初艦艇の戦闘力を「追い越し車線」に入れるため、いくつかの単調で重複し時間を消耗するように見える基礎訓練が「モーター時間」に縮減された、と(頑住吉注:元々は戦車の用語らしいんですけど、ここでは「早送り」みたいな意味でしょうか)。

「基礎がしっかりしていないと地は動き山は揺れる。」 李華は、艦艇のダメージコントロール作業を例にすると、艦員全員が専業評定のダメージコントロール合格証書を手にしているが、審査は白昼に行われ、一定程度上審査基準を下げていた、と語る。

インタビューの中で、北海艦隊某駆逐艦支隊指導者は率直に言った。「ある艦艇は早期に海上の実戦能力を形成するために積極的に組織訓練模式を創新し、効果もごく顕著である。しかし、90分が優秀の基準に達していても、それ以外の10分が戦場の勝敗を決定する重要なカギかもしれないのだ。」

このため、この支隊の党委員は全艦艇が堅実に「一学年」を終えることを要求した。彼らは日常の訓練から着手し、さらに一歩訓練科目、訓練時間、訓練強度などを規範化し、基準に達しない個人と組織に対し整理と改革のタイムスケジュールを与えた。各艦艇は業務長を中核とする教学チームを成立させ、皆の専業知識に対する再学習、再深化を組織し、支隊において職業訓練ブームをわき起こらせた。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「解放軍の054Aミサイル駆逐艦」です。 通常護衛艦とされますが。なお以後の画像のキャプションは全てこれと同じです。)

2012年、「烟台」艦は艦隊が組織した専業腕比べに参加し、艦艇の操作で埠頭を離れ停泊する課目の審査の中で誤差ゼロだった。審査チームは信じ難かった。100m余りの戦闘艦が起点から出発して、航行して埠頭に戻って何と全く誤差がないと?

審査チームの疑いの目の中李華は進んで提案した。「再試験!」

号令はクリアで力強く、艦員のマッチングは以心伝心で、40分後「烟台」艦は再度静かに終点に停止した‥‥

(頑住吉注:日本語にない漢字が使われた慣用句が使われ、「堅実な基礎を打ち立てよ」みたいな意味らしいです。)この支隊は海軍艦員級維持修理腕比べの中で団体第1位と6つの単一項目第1位を得た。艦隊の専業腕比べの中で、14の単一項目第1位と総合評価第1位の好成績を取得した。

初弾命中は決して戦場で勝利を取得し得ることを意味しない

今年5月、中ロ「海上連合-2014」実兵演習が期日通り行われた。海上で実際に武器を使用する課目は演習のクライマックスで、演習に参加する各艦の実力に試練を与えていた。

「方位xx、距離xx、目標発見。」 戦闘警報が瞬時に鳴り響き、「ハルビン」艦(頑住吉注:052型)のそれぞれの片隅で、将兵は命令を聞いて動き、全艦が戦闘状態に入った。

「目標安定して追跡、射撃指示を請う!」

「射撃!」命令が伝わり、「ハルビン」艦の主砲(頑住吉注:連装100mm砲)は轟音を上げて赤い火炎を噴出させ、砲弾が鋭く長い音をたてて出て行った。着弾(頑住吉注:の水柱?)の反射した電波は初弾命中をはっきり示した。

しかし、指揮室から各戦闘持ち場まで、将兵の顔にはあまり喜びは見られず、緊張したムードが依然継続していた。「第二組4発準備、発射!」

演習が終わり成績が伝わってきた。「ハルビン」艦の主砲の対艦射撃命中率は演習参加各艦の上位にいた。これを聞いて、艦長の石磊は平静な顔で言った。「現代艦艇の海上生存能力をもってすれば1発の砲弾あるいはミサイルで撃破される可能性はごく小さい。初弾命中は決して戦場で直ちに勝利を取得できることを意味しない。」

かつての初弾命中の追求から戦場で勝利を制する持続打撃能力の形成への着眼に発展変化した背後にあるのは、この支隊の未来の海戦に打ち勝つことに対するあくなき探求である。近年来彼らは訓練、監察を突破口に、真の打撃、実際の対抗を用いて一部の将兵の訓練がいい加減にお茶を濁している状態、演習を「お芝居」と見なすなどの間違った思想を転換させ、戦争の尺度をもって実戦能力の目盛りを計測している。

(頑住吉注:これより3ページ目)

あの時、この支隊は遠海訓練任務を執行し、彼らは作戦編組単元合成訓練規範、遠海航行後方勤務保障など20余りの実戦課題を持って海に出た。訓練の中で、艦隊指揮グループは問題をもって牽引とし、艦隊の戦闘力に対し全方位の「体験」を行った。各戦闘持ち場では、データ収集員はカメラ、録音機、ノートパソコンを持って、一体化指揮訓練プラットフォームに頼り、訓練データをリアルタイムで貯蔵した。毎回の訓練終了後、研究判断データ資料はリプレイしての講評の第一ステップとなり、戦闘力建設方向の校正のためにも重要な依拠を提供した。

思想の発展変化は訓練の効果と利益のアップをもたらす。ここ5年近く以来、この支隊は重大な演習任務に参加すること20回余り、ミサイルを発射すること10発、いずれも成功裏に目標に命中した。

波高ければ出征できず、大洋を駆け回るまでの道はまだ非常に長いとは誰が言ったのか

大洋の深いところでは風も波も静かで海面は真っ青な鏡のようで、戦闘艦と白い雲がその間に映っていた。静かな海面とちょうど反対に、「青島」艦(頑住吉注:052型)、「臨沂」艦(頑住吉注:054A型)の作戦指揮室内のムードは重く、互いを相手とする実兵対抗がもうすぐ幕を開けようとしていた。

1時間、2時間‥‥16時間が過ぎたが、何故まだ発砲しないのか? 座って指揮を執る支隊指導者は答えた 「風が止むのを待っている。」

風がついに止んだ! 航海長が報告した。「風力x級、波の高さx級、艦艇の横揺れxx度‥‥」

「撃て!」 この支隊の指導者は果断に命令を下した。

しかし、戦闘持ち場ですでに16時間「煮詰まった」将兵の体力は深刻に低下し、しかもますます猛烈さを加える強烈な波と風は艦隊の一部の号令手に船酔いの症状を生じさせていた。

「敵」を殲滅する良いチャンスを探し求めるため、「青島」艦は風や波に逆らって航行することを選択し、波を高く越えるたびに艦体は海面から放り出され、また激しく水中に没し、激烈な震動が主砲照準手に極めて大きな困難をもたらした。

「青島」艦の対艦チーフは温化氷急(頑住吉注:意味不明)で顔中大汗だった。「目標安定して追跡できず。砲弾を撃っても命中は不能。さらに自身の位置を暴露する。この戦いでは撃ちようがない!」

対抗は終わり、双方とも勝利を獲得しなかった。この支隊の指導者は総括評語の中に書いた。「波高ければ出征できず、大洋を駆け回るまでの道はまだ非常に長いとは誰が言ったのか」

この道はどのくらい長いのか? どのように行くべきなのか? クエスチョンマークを携えてこの支隊の将兵は青い海に挺身し、波の峰、谷の間から答案を探し求めた。

(頑住吉注:これより4ページ目)

過去は海に出ての訓練の多くは演習がひとたび終わるやすぐまた航行状態を回復した。現在、作業模式と戦闘模式はもはや区分がはっきりしていない。よく、「両眼をひとたび開けるや消灯まで忙しい」と言うが、今はたとえ消灯しても片目を開けていなければならない。この支隊が推進する「満負荷課題訓練法」は「敵」情を1つ1つつなげ、戦闘を1つ1つつなげ、出航から帰航まで課題訓練は一時も停止することがない。

艦上の対潜部門の魚雷戦闘持ち場はこれまでは比較的「暇」で、対潜攻撃を除けば任務が決して多くなかった。だが現在では正常な夜間当番巡視、モジュール化された訓練参加の他、さらに随時艦隊、全艦の戦闘配備への参加を準備しなければならず、飽和式訓練が彼らを戦闘持ち場にしっかり縛り付けている。

全システム、全時間段階の訓練は、それぞれの人を戦闘員とする。演習中、炊事班は正常な飲食の保障の他、どの戦闘持ち場の艦員が「負傷」しても、炊事班の「シェフ」たちはすぐ担架をかつぎ、救急バッグを持って、事故が発生した戦闘持ち場に駆けつけて「負傷者」を救助しなければならない。

この支隊の海に出ての訓練記録を閲覧して、筆者は気付いた。毎回の航海が長くても短くても、訓練日程は全てびっしりと手配され、戦闘持ち場の人員は24時間目を見開いている。この支隊の指導者は説明し、遠海の大洋上は随所が戦場であり、随時戦争があり得るのだ、と語った。将兵は戦備の弦を引き絞り、全過程の警戒準備、全員の警戒準備が必須で、それでやっと随時戦え、戦えば必勝の立派な腕前が鍛え、磨きが上げられるのである。

この支隊の軍港に行くと、将兵たちの一言が人に共鳴を生じさせる。真っ青な大洋に直面することは、はるか遠くまで来たということにあるだけでなく、さらに訓練に実が多いことにある。飽和、持続、絶え間ない訓練強化は、未来の海の戦場に向かう「通行証」なのである。


 まあ美化している部分も多いかもしれませんが、ある程度中国海軍の訓練スタイルの改善や士気や練度の高さを反映していると見ていいのでは。
















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