中国の深海探査艇「蛟竜」

 直接軍事とは関係ありませんが。

http://military.china.com/news/568/20130627/17915581.html


各国の有人潜水装置大勝負:蛟竜号の技術指標は国際的に先んじている

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国の『蛟竜』号」 水中に住む竜です)

世界各国の有人潜水装置「大試合」

中国の「蛟竜」号

今年6月、世界は再度東方に注目した。すなわち中国の「蛟竜」号が再度出動し、南海と太平洋に馳せ参じて初の試験的応用就航任務を執行したのである。「蛟竜」号以外に、現在世界ではすでに応用に投入されている大深度有人潜水装置がさらに5隻あり、それぞれアメリカの「アルビン」号、フランスの「ノーチラス」号、ロシアの「平和I」号と「平和II」号、および日本の「しんかい6500」号である。現在までに世界各国の主要な有人潜水装置は1万回近い潜水作業を成功させており、いくつかの重大な科学的発見の中で有人潜水装置の姿が見られた。有人潜水装置の応用は海洋科学研究の中でどんどん重要な作用を発揮している。

アメリカの「アルビン」号 (頑住吉注:キャプションも同じで、以下同様です)

アメリカは比較的早くから有人深度潜航を展開した国である。1964年に建造された「アルビン」号有人潜水装置は4,500m潜水でき、5,000回近い潜水を行っている。現在世界で潜水回数最多の有人潜水装置である。

1966年、「アルビン」号はスペイン海域で成功裏にアメリカ空軍が遺失した水素爆弾を捜索して引き揚げ、世界にセンセーションを引き起こした。1970年代、「アルビン」号は科学応用を開始し、一連の重大な科学的発見に成功した。1971〜1975年、「アルビン」号は大西洋の海嶺海域で初めて科学者を乗せて直接大海嶺に対し観測を行った。1977年、「アルビン」号は東太平洋の海底が隆起した海域においてアメリカ、フランス、メキシコが合同で展開する科学考察プロジェクトを成功させ、この区域の地質状況に対し初歩的な探索と研究を行った。1980年代、「アルビン」号は相次いで東太平洋の海底の隆起、メキシコ湾、大西洋海嶺、西太平洋などの海域で一連の地質学、生物学調査任務を完成させた。

また、「アルビン」号は1985年および1986年にそれぞれ「タイタニック」号と「ビスマルク」号の残骸を発見した。1991〜1992年、「アルビン」号は東太平洋の海底の隆起で一連の生物学、地質学調査をを展開した。2006年、「アルビン」号は海底熱水系の生命と熱水流動に対し定点観測を行った。2008年、「アルビン」号は東太平洋の海底の隆起で微生物、生物地球化学、熱水区の化学成分試験などの科学考察を完成させた。

日本の「しんかい6500」号

日本の「しんかい6500」号潜水装置はかつて深度6,527mの海底に潜水し、今までにすでに1,000回余り潜水している。この潜水装置は1989年に使用に投入され、西太平洋、北大西洋、南インド洋などの海域で潜水作業を行っており、海洋地質、海底火山、生物方面で多くの調査研究を行った。1999年、「しんかい6500」号はハワイ群島の海底火山の成長および衰退の研究に関し、詳細で深く突っ込んだ海底火山の調査を行った。2011年、「しんかい6500」号は東日本大震災の地震の中で海底の調査を行い、幅と深さいずれも1m前後、長さ80mの海底の裂け目を撮影した(頑住吉注:調査は8月に行われたので別に地震の最中に行ったわけではないです)。

(頑住吉注:これより2ページ目)

ロシアの「平和」号

ロシアは現在世界で有人潜水装置を最も多く持っている国である。比較的有名なのは1987年に研究開発された「平和I」号と「平和II」号という2隻の6,000m級潜水装置である。この2隻の潜水装置は太平洋、インド洋、大西洋、北極などの海域で多くの科学考察を行い、その最大の特徴はエネルギー供給が比較的充足し、水中に17時間〜20時間留まれることだ。2008年、この2隻の潜水装置は深さ4,300mの北氷洋海底に潜水し、地質学および生物学の調査を行った。

フランスの「ノーチラス」号

フランスが1985年に研究開発を成功させた「ノーチラス」号有人潜水装置の最大潜水深度は6,000mに達し得、すでに累計1,500回余り潜水している。1997〜1999年、「ノーチラス」号は大西洋海嶺のレインボー熱水口に対し生物学科学考察作業を展開した。2011年、「ノーチラス」号は地中海沿岸の海底生態環境に対する調査研究を完成させた。

「蛟竜」号VS国外の同類潜水装置

我が国の「蛟竜」号有人潜水装置は相前後して1,000m、3,000m、5,000m、7,000m級の海洋試験を完成させ、その設計性能と技術指標がすでに国際的に先んじたレベルにあることを示した。だが国外の同類有人潜水装置に比べると、「蛟竜」号の隔たりは主に3つの方面に表れている。1つは現在「蛟竜」号の維持メンテナンスと応用の任務を負担している国家深海基地、および「蛟竜」号の業務化された運用を支える母船の建造が始まったばかりだということ。2つ目は「蛟竜」号には潜水経験がまだ比較的乏しいこと。アメリカの「アルビン」号は現在すでに5,000回を超える潜水経験を持ち、毎年平均100回を超えている。一方「蛟竜」号は海洋試験からたった50回余りの試験的潜水を行っただけである。3つ目は現在我が国の職業潜航員がまだ比較的少なく、専業の潜水装置操作人員と技術保障人員の隊伍がまだ完備されていないことである。

このため、試験的応用の展開、海洋試験から常態化された業務としての運用への移行の完成、「蛟竜」号の業務化された運用の加速が避けて通れない道となる。


 なるほどなー、この分野でも追い上げてきているんだなー、ということで紹介して終わりにしようかと思っていたんですが、新たにこんな記事が出てきました。

http://military.china.com/important/11132797/20130628/17917315.html


位置決定システムに故障発生 「蛟竜」、昨日潜水計画を取り消す

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「人類の上は宇宙、下は海の探索はいつも各種各様の困難に遭遇する」)

新華社「向陽紅09」船6月27日電 南海で初の試験性応用就航を展開中の「蛟竜」号有人潜水装置は27日に南海の「蛟竜海山」区域で初めて潜水したが、潜水装置の超短基線(頑住吉注:USBL)位置決定システムの応答機に故障が起き、技術人員はさらに一歩の調査と解決を必要とし、このため当日の潜水計画は取り消された。

26日午後、「向陽紅09」船が搭載する「蛟竜」号が南海海山作業区に到着した後、技術人員は即潜水装置本体と水上支持システム双方に対し全面的検査を行い、問題は発見されなかった。その夜、作業人員はさらに4つの潜水装置長基線位置決定システムビーコンを敷設した。

27日8時30分前後、技術人員が潜水装置に対し出発前最後の検査を行った時、超短基線位置決定システムの応答機の通電が応答なしであるのを発見した。その後、技術人員は緊迫した故障調査と処理を行ったが、12時になっても依然この故障が解決できなかった。

就航現場指揮部は当日の潜水計画の取り消しを決定し、南海海山区の初の潜水の時期は設備の検査状況と海の状況を根拠に別途確定されることになる。

計画によれば、「蛟竜」号は「蛟竜海山」区域で4回の潜水、1回の機動潜水を行い、続いて何度か状況を見て科学者を乗せての潜水を続け、海底の実際の観測、サンプル取得、海底地形調査などを行うことになる。

6月17日から20日、「蛟竜」号は南海の冷泉区域で連続4回の潜水作業を行い、それぞれ3名の科学者を乗せて潜水し、大量のサンプルを取得した。

「蛟竜」号初の試験性応用就航は6月10日に始まり、全部で3段階に分かれ、110日余りを必要とする見込みである。第1段階では南海で位置決定システムの試験を展開し、同時に「南海深部科学計画」にも合わせ配慮し、海底生態系、生物・地形などに対する調査を行う。 (ソース:北京日報)

(頑住吉注:2ページ目)蛟竜号は現在世界で最も先進的ないくつかの潜水装置の1つである

(頑住吉注:3ページ目)蛟竜号の研究成果は間接的に潜水艦の研究開発に運用できる

(頑住吉注:4ページ目)蛟竜号の技術レベルに対する要求は比較的高い

(頑住吉注:5ページ目)海底探索の技術的難度は宇宙に劣らない

(頑住吉注:6ページ目)蛟竜号の潜水成功は中国にとって意義が重大である

(頑住吉注:7ページ目)中国の海洋に対する探索はやっと始まったばかりである

(頑住吉注:8ページ目)蛟竜号の性能は先進的である


 何というかやっぱりこの分野でも発展を急ぎすぎているような気がしてならないんですが。
















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