中国戦車のレーザー兵器は国際法違反?

 こういう指摘は初めて見ました。

http://df.blog.china.com/201301/10920722.html


中国の99式戦車のこの優勢は変則的過ぎ 国連が使用するなと要求!

東方ネットの報道による:中国人民解放軍最新の99式戦車およびその改良型は、中国の技術者が他人の成果を利用して自分の製品を開発することに長けていることの1つの有力な例証である。この研究開発は、十年余り前の戦車が過去すでに行った、設備、武器、その他構造方面に関わる一連の改良である。

報道は、99式戦車の主要な無線電子設備は火力コントロールシステムであるとする。このシステムは、距離測定器を内蔵するダブルルート(テレビおよびサーモグラフィー)射手照準具、車長全景照準具、双方向安定装置、デジタル弾道計算機、外部条件センサーを包括するフルセットの装置である。99式戦車の電子設備の興味深い特徴の1つは、その照準具の映像が車長と射手のスクリーン上に表示され、目標捜索と武器の目標照準に一定程度有利だということである。戦車に制御誘導武器があることに関する報道を根拠に、戦車には関連の設備があるとの結論が出せる。

注意を促しておくべきなのは、中国が独創した「反射」ミサイルシステムがレーザー誘導ミサイルを使用することである。中国新型戦車上のある興味深い技術設備はレーザー技術と関連している。対戦車弾薬を防御する装甲と爆発反応装甲の他、99式戦車にはさらにJD-3(ZM87とも呼ばれる)アクティブレーザー対抗システムが装備されている。その作動原理は以下の通りである。戦車表面に分布するセンサーがレーザー距離測定装置あるいは敵の類似のシステムが戦車を照射したことを記録し、その後相応の信号を発する。JD-3システムの輻射器と砲塔を輻射源の方向に回転して向け、その後自動装置が小出力レーザーの助けを借りて敵の輻射器の位置を確定する。火砲あるいは制御誘導武器を用いて発見した目標を攻撃することができるが、さらにもう1つ興味深い可能性がある。相応の指令があるとJD-3は敵の光学設備を照準し、その後輻射出力を瞬間的に数倍に上げる。強大なレーザーは敵の光電子システムを損壊させ、あるいは敵車両の乗員を失明させることができる。10kmの距離内では少なくとも人をしばらく見えない状態に至らしめることができる。敵装甲車両の乗員あるいは対戦車戦闘チームにこの種の殺傷をもたらすため、JD-3システムは論争の対象となっている。1990年代中期、国連はレーザーで失明に至らしめるシステムの研究開発と生産を禁止した。

中国工業界は2000年から99式戦車の数種の改造型の生産を掌握し始めた。現在部隊はすでに以下のタイプを装備している。

99式:1990年代末に独創した戦車

99G式:2000年代初めの改良型。照準システムの変化が比較的大きく、一連の新たな計器が追加装備された。この他、レーザー対抗システムも改良された。

99A式:G型のさらなる一歩の発展型

99A1式:このタイプの以前のタイプとの違いは爆発反応装甲を更新したことにある。いくつかの情報ソースによれば、99A1式戦車は中国初の多層爆発反応装甲を応用した戦車で、この種の装甲は戦車の戦場での生存能力を非常に大きく向上させることができる。砲塔後部の爆発反応装甲も最終的にこの改良型で形成された。砲塔後部の表面には専用の箱型フレームが固定され、このフレーム上に爆発反応「ボックス」が装備される。爆発反応装甲と砲塔表面の間の空隙に益を受け、この種の装備方法は対戦車弾薬の能力を弱めた。

99A2式:このタイプと以前のタイプとの違いは、大部分無線電子設備の差異にある。通信・指揮設備は根本的に更新され、照準システムの組成に変化が発生し、爆発反応装甲とアクティブ防御に手直しが行われた。以前ある報道は、99式戦車のこの種の改良型は出力1,500馬力のエンジンと口径140〜155mmの新型火砲を装備することになる、とした。後に火砲交換に関する情報は噂に過ぎないことがはっきりした。一方新たなエンジンに関する情報に関してはしばらくのところ当局の事実確認を得ていない。

全体的に言って、99式戦車は長所も短所もある優秀な第3世代メインバトルタンクである。99式戦車の長所には次のものが含まれる。武器が優秀、単位あたりの出力が最良の値に近い、アクティブレーザー対抗システムを採用している。その欠点には次のものが含まれる。機動性があまり高くない、JDー3レーザーシステムの法的地位に疑問がある、構造、武器、いくつかのシステムがソ連/ロシア戦車のコピー製造品である。実際上99式戦車は1960年代末に早くも出現した現代技術と成果の特殊な混合物である。当然、戦車の設備あるいは武器のいくつかの部分にはまだ改良の見通しがあるが、根本的な改善がしたければ全く新しい独創的な方案が必要となる。中国戦車製造部門はしばらくのところどんな提案も提出していないようである。このため彼らはレーザー対抗システムが唯一無二だと聞こえのいいことを言っている。当然、これではまだ敵に対する真の優勢を確保するには不足である。まとめると、99式戦車はそれでも一定の状況下では前途の見通しを持つなかなかのメインバトルタンクである。


http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/arms/ccw/ccw.html

 外務省のページです。「永久に失明をもたらすように特に設計されたレーザー兵器の使用及び移譲の禁止等を規定」とあります。

 しかしこれに関しては微妙なところではないでしょうか。「敵戦車の光電子システムを破壊、機能を妨害するのが目的であって敵兵の失明は副次的な結果に過ぎない」という主張がなされたら、少なくとも「アンチマテリアルライフルで敵兵を撃ってはいけないが、身に着けた装備品を撃つのはいいんだ。」よりは説得力があるでしょう。体内で破砕して殺傷力を強化する小銃弾も当たり前に使用されるようになっている中で、この兵器を強く非難できるでしょうか。そもそも殺傷して敵を無力化するよりも失明させて無力化する方がより非人道的なんでしょうか。この兵器は違反だがもっと出力を上げて敵兵を殺せるようになればOKだというのはどうなんでしょうか。まあ形式的な論議はさておき、この兵器が実戦で使用される可能性が高いと想定し、対抗策を考えておく必要があるでしょう。











戻るボタン