中国の弾道ミサイル関連2題

 まず「ロシアがこう言っている」という体裁の記事です。

http://military.china.com/news/568/20150119/19223201.html


ロシア、中国は5年で東風-41を作り11億アメリカドルを費やしたがアメリカは160億を費やした、とする

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

ロシア軍事工業総合体ウェブサイト1月15日の報道によれば、ロシアの軍事専門家セルゲイ チーホノフは1月13日週刊「専門家」に文章を執筆して、過去5年の中国の軍事費支出の増加幅は世界第2位に位置し、ロシアのすぐ次である、と指摘した。だが遠からぬ将来、絶対値方面においてモスクワは必ずしも北京に追いつけない。もし購入の実力という要素を考慮すれば、中国の軍事費の規模はアメリカのレベルに接近するが、3年前アメリカが軍事の需要の上に費やした資金は世界のその他の国の合計と比べてもまだ多かったのである。

中国の近年来の重大軍事工業プロジェクトの実行状況の回顧を通じて、中国の軍事費のコストパフォーマンスが一体どれだけ高いのかを見ることができる。当然、1つの枠組み内で全軍事工業システムの全部の業界を分析する必要はなく、このためその中の最もデリケートな部分を例として挙げて分析しても良い。特に国家の長期的な将来軍事戦略に対し特別重要な意義を持つミサイル技術である。

東風-41:アメリカのグローバルなミサイル防衛システムを突破し得るミサイル

2009年、中国人民解放軍はコードネーム41Hのプロジェクトを始動させ、全部で156の科研院所と工業企業が参加した。日本の独立した分析者の評価によれば、中国は5年の長きにわたるプロジェクトの期間内に全部で11億アメリカドルを費やし、結果として2014年にはもう世界に向けある情報を伝えた。すなわち、北京はすでにアメリカのミサイル防衛システムを突破できる新型超高速ミサイルを成功裏に試射した、である。こうなれば、中国はロシアとアメリカに続く第3のこの種の武器を持つ国となる。それは「東風-41」分離誘導式多弾頭大陸間弾道ミサイルに他ならず、飛行速度はマッハ6に達し得る。外国の軍事専門家は、アメリカの専門家さえ含むが、それは確実にアメリカのミサイル防衛システムを突破でき、これには末端段階高空区域防御システムや「パトリオット」対空ミサイルシステムが含まれる、と揃って認めている。

「東風-41」は15,000km内の目標が破壊でき、12発の核弾頭を搭載することができる。日本の共同通信社の情報によれば、アメリカ軍が記録した「東風-41」ミサイルの試験は12月2日に中国西部で行われた。北京は2020年までにこの新型ミサイルの装備を準備しており、比較すると中国のこのミサイルの戦術性能に似たアメリカの「トライデントIII」ミサイルは12年前に製造され、研究開発と試験の費用は160億アメリカドルにも達した。

東風-21D:世界初の対艦弾道ミサイル

2010年、中央は軍事工業企業に向け将来対艦ミサイルシステム研究開発任務を下達し、このミサイルは最大4.5Gの過負荷機動ができ、海上基地中距離および近距離ミサイル防衛システムが突破できることを要求した。2014年にしかならず中国はもうすでに成功裏に世界初で、現在唯一でもある対艦弾道ミサイル「東風-21D」を成功裏に試験した。このミサイルはさらに対衛星および対ミサイル武器キャリアとしても使え、射程は900海里である。当然「東風-21D」ミサイル(アメリカはCSS-5 MOD-4と称する)が解放軍部隊に装備される前に中国ミサイル装備研究開発商はまだ多くの難題を解決する必要がある。だがアメリカの将軍は現在すでにそれがアメリカ海軍に対し潜在的脅威を構成すると認めている。アメリカの元国防長官ゲイツは、「東風-21D」ミサイルはアメリカの航海の自由を破壊し、アメリカの戦略能力を低下させ得るとしている。アメリカ海軍元作戦部長ラフヘイド上将は、「東風-21D」ミサイルは特別に関心を注ぐに値する武器である、と指摘する。人を慰めるのは、米軍空母は機動でき、米軍にはこの種の武器に対抗できるシステムがあるということである。

「東風-21D」のコストパフォーマンスに関しては、現在まだ関連のコストのデータが探し出されていない。だがどうであろうと、任務下達からスムーズにテストされるまで4年の時間しか用いておらず、この事実自体がもう人に深い印象を与える。

また中国は三位一体の核戦力の水中の組成部分方面でも同様に顕著な成績を取得している。しかも試験開始までずっと成功裏に秘密保持している。中国は現在すでにロシアの「ブラヴァー」に似た国産版潜水艦発射大陸間弾道ミサイルを製造しており、比較すると機動能力がやや弱く、航行方向修正方面でもロシア製「ブラヴァー」のように大きな能力は持たないというだけである。中国はしばらくはまだ米ロのような、真に要求に符合する衛星目標指示システムを持たない。中国の「巨浪ー2」ミサイルはアメリカ国防省によってCSS-N-4と呼ばれ、2段固体燃料弾道ミサイルに属し、主に094型「晋」級戦略原潜に配備され使用される。ついでに一言いうと、中国の094型は非常に大きな程度上ロシアの955A型「北風の神」級原潜をコピー生産したものである。

「巨浪ー2」は「東風-31」大陸間弾道ミサイルを基礎に研究開発されてできたもので、潜水艦への配備と使用に適するよう改良が行われた。単一弾頭の他、「巨浪ー2」ミサイルはさらに3〜4個の分離誘導式弾頭を搭載した戦闘部が使用でき、射程は8,000〜12,000kmである。日本の情報によれば、北京は、2009年8月に関連の任務を下達し、2012年3月に成功裏に試射を完成させるまで2年半の時間しか使わず、もうこのプロジェクトを実現させた。(編集翻訳:林海)


 次は「韓国がこう言っている」という体裁の記事です。

http://military.china.com/news/568/20150119/19223293.html


韓国、東風-21の山東配備は日本の奇襲に遭いやすい、とする このため長白山に配備

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中央テレビニュース番組の報道によれば、最近解放軍第二砲兵隊某ミサイル旅団の対抗演習過程で、1両の普通のトラックを青く塗装したミサイル輸送車が出現し、車上に搭載されているのは東風-21型弾道ミサイルらしい」)

韓国の「朝鮮日報」ウェブサイト1月19日の報道によれば、中国メディアは18日報道し、中国人民解放軍は最近日本に照準を合わせ、長白山一帯に東風-21型弾道ミサイルを配備した可能性がある。このメディアは中国の中央テレビニュース番組が公開した人民解放軍第二砲兵隊某旅団の冬季駐留訓練の実際の装備での演習場面に対し分析を行った後、この報道をした。

東風-21型弾道ミサイルは1991年以後実戦配備に投入され、本来は射程が1,700〜2,100kmの地対地弾道ミサイルである。だが最新型の東風-21D型ミサイルは射程3,000kmに達する対艦弾道ミサイルに改造されている。このミサイルはアメリカの空母艦隊に対し脅威を構成し、「空母キラー」とさえ呼ばれており、最もアメリカの頭を痛ませる中国の新型武器の1つである。

東風-21型地対地ミサイルの射程は沖縄を含む日本全土をカバーする。このミサイルの通常の弾頭は200〜500キロトン(威力がTNT炸薬20万〜50万トンに相当)の核弾頭で、全長10.7m、最高速度マッハ10である。旧型弾頭の正確度は300〜400Mだが、新型弾頭の正確度は旧型の1/10レベルにまで向上している。

もし東風-21D対艦弾道ミサイルが長白山に配備されると、アメリカのアジア太平洋戦略の拠点であるグアム島付近のアメリカ空母艦隊が打撃できる。今まで韓国東海(頑住吉注:日本海。韓国の記事の翻訳なんでこうなっているわけですね)はアメリカ海軍の支配範囲に属しているが、中国サイドはより近い場所にアメリカを牽制し得るミサイルを配備している。東風-21D型ミサイルはその他の対空母ミサイルに比べ速度がさらに速く、しかも飛行の最終段階で軌道を変更し、正確に目標が打撃でき、このため迎撃を行うのが非常に難しい。

中国人民解放軍は山東に東風-21を配備し、もって中日両国の釣魚島問題をめぐる衝突に対応する、とされる。だがある人は、山東一帯は中国東海(頑住吉注:これは東シナ海のことですね)と非常に近いが、日本の自衛隊の奇襲に対応し難い、と指摘する。中国のある軍事専門家は、「東風-21ミサイルを長白山に配備すれば、有事の時自衛隊の韓国東海における出入り口を封鎖でき、しかも北部方向から宗谷海峡を支配し、南部方向から朝鮮海峡を支配できる」とする。韓国国立外交院教授趙洋鉉(音訳)は、中国が長白山に東風-21を配備するのは、韓米日軍事協力に対し発する警告かもしれない、と指摘する。


 何しろ実戦で使用されたことが全くない兵器なわけで、言うほど凄いのか怪しい部分もありますが、やはり最悪を想定して対抗措置を考えざるを得ないんでしょう。





















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