ロシアの新兵器関連2題
まずロシアがこれまでかなり出遅れていた無人機関連です。
http://military.china.com/news2/569/20160622/22919785.html
ロシア初の遠距離攻撃無人機まもなくお目見え 性能はMQ-9に劣らず
【グローバル軍事6月22日の報道】 ロシアの「朝刊」ウェブサイト6月22日の報道によれば、ロシア初の遠距離無人攻撃機がモスクワ近郊で行われる「軍隊-2016」国際軍事技術フォーラムで初お目見えする。1月には早くもアメリカメディアはもう暴露し、ロシア初の遠距離無人機はすでに登場間近だとした。この結論は偵察衛星が送ってきた画像に対し分析を行った結果である。リャザンに位置するゲーブノフ飛行機生産連合社の滑走路上に、衛星が神秘の飛行機の輪郭を「捕捉」したらしい。数日後、ロシア国防省副大臣のユーリ ボリゾフはこの情報を確認した。
ロシア国防省スポークスマンは決してこの新たな飛行機の性能を公開していないが、専門家たちは現有の資料を根拠に、新型無人機の各項目のパラメータは、情報偵察および打撃任務が執行できるアメリカのMQ-9「リーパー」無人機に劣らないだろうと推断する。「リーパー」の最大離陸重量は5トン近く、1.5トン以上の武器を搭載することができる。分析者は、ロシアの無人機の航続距離は1万km近くになり、持続飛行可能時間は約48時間だとする。
神秘の遠距離の殺し屋に対し、人々はさらに何を知っているのか? その外観は古典的なV字型尾翼の空力レイアウト設計を踏襲し、真正面および側面の状況を観測できるレーダーを配備する。地上の状況を偵察し、情報収集任務を執行するため、この機の行頭(頑住吉注:衣装と小道具)配置は完備されている。すなわち、ビデオおよび赤外線成像装置、可変焦点高解像度カメラ、目標指示および自動追跡システムである。
新たな無人機の突然の登場は、2大軍事任務の執行に便利である。すなわち空中偵察と重要な地上目標に対する殲滅である。提示しておくのに値するのは、ロシアには同時に無人機プロジェクトに従事する若干の設計局があるということである。メディアの報道によれば、今年もう新型遠距離無人機のロシア軍への装備があるだろう。例えば、東部軍区の無人機航空兵部隊は新たな大型無人機の加入を迎え、すなわち「Ambler」および「Altius-M」で、その重量はそれぞれ1トンおよび5トン未満である。また、スホーイ設計局はミグ社が2005年に始動させた「エイ」プロジェクトを基礎に、20トン以下の無人攻撃機を開発しつつあり、新たなプロジェクトは「ハンター」と命名された。事実確認を経ていない情報によれば、それは第6世代戦闘機に属し、2018年に初飛行し、2020年にロシア軍に装備される。
有人機に比べ、無人機は若干の比類のない優勢を持つ。まず、そのコストは(頑住吉注:有人)ジェット機の1/10に相当するのみで、維持修理メンテナンス費用も1/6でしかない。次に、飛行員がいないため、その執行する任務の難度いかんにかかわらず、全て人員の安全を考慮する必要がなく、甚だしきに至っては高い輻射および化学汚染地域に進入して作業でき、機クルー人員のために複雑かつ高価な救命システムを配備する必要がない。第3に、それが飛行過程の中で送ってくる情報の価値は、全無人機研究開発プロジェクトのあらゆる出費を埋め合わせるに足りる。
これを読むとロシアの無人機に関する遅れは近々取り戻せるようにも思えますがどうなんでしょうか。中国もステルス無人機「利剣」に関しては進展を示す情報が全く見当たりませんし、少なくとも第6世代無人戦闘機が2020年までに実戦配備されるとは考えにくいのではないかと思います。次は中国も時々自慢している「対ステルスレーダー」関連です。
http://war.163.com/16/0620/10/BQ0EJ4UK00014OVF.html
ロシア軍、最も先進的なメートル波レーダーを装備 F-22を「現身」にさせることができる (頑住吉注:中国語でステルスは「隠身」といい、この場合の「現身」はステルスでなくさせるといった意味ですね。)
最近、NATOは不断に東欧地域での軍事配備を強化し、特に米軍は何度もF-22ステルス戦闘機を派遣し、ロシアの国家の安全に対し重大な脅威を構成している。米軍のF-22戦闘機を有効に追跡するため、ロシアは西部軍区に現在最も先進的な「天空-Y」メートル波レーダーを装備し始めている。
我々は、第5世代戦闘機の最も主要な特徴はステルス性能であることを知っている。独特の外形に設計する、電波吸収材料を塗装するなどの措置により現代の防空レーダー、火力コントロールレーダーの探知計測可能性を下げ、もって実戦機の作戦性能を高める。ずっとF-22戦闘機は防御者の「悪夢」と呼ばれており、この機には比類のないステルス性能があるだけでなく、さらに超音速巡航能力を持ち、軽々と相手方の防空システムを突破し、防空網の中の主流たるレーダーに完全に腕の振るい場所をなくさせることができる。
第5世代戦闘機のステルス設計は主に某いくつかの特定の周波数帯のレーダーに照準を合わせており、例えばF-22戦闘機はcm波レーダーに対するステルス効果が比較的良く、一方メートル波レーダーに直面する時には効果が大いに減り、このことはメートル波レーダーにステルス戦闘機を「現身」させる天然の優勢を持たせ、対ステルス実戦機の重任を担うことができる。また、メートル波レーダーは大気の減衰が小さく、探知計測距離が比較的長く、樹林の中に隠蔽された目標が探知計測できる。このため、メートル波レーダーは対ステルス戦闘機の重任を担うことができ、ロシア軍が今回装備する新世代対ステルスレーダー「天空-Y」はこの考え方の筋道を根拠に研究開発されたものに他ならない。
伝統的な2座標メートル波レーダー、例えばロシアのP-14「高王」レーダーは、空中目標の距離や方位の情報を提供できるだけで、高度のデータは提供できず、実戦の中では高度測定レーダーなどの補助手段に頼ることが必須である。この欠点を克服するため、「天空-Y」は機動式メートル波三座標方案を採用し、距離測定と高度測定の機能を兼ね備え、独立して高度の情報が提供できるだけでなく、さらに方位、角度測量の精度を獲得することができ、低仰角高度測定の問題を解決した。
ハードウェア設計の上では、「天空-Y」レーダーは逆「T」字型アンテナアレイ構造を採用し、もって伝統的なメートル波レーダーの低仰角高度測定精度が不足する問題を克服したが、レーダーの体積と重量もこれにつれ増大する。ソフトウェア設計の上では、「天空-Y」はデジタル化処理信号を採用し、かつ高度測定装置の中に「時-空」処理技術というこの全く新しい方法を使用し、したがって比較的良く伝統的なメートル波レーダーの弱点を解決し、レーダーに良好な低仰角空域カバーおよび正確な高度測定性能を持たせ、レーダーの監視範囲や探知計測精度を有効に向上させた。
伝統的なメートル波レーダーは容易に周囲の環境の影響を受け、例えば強い電磁妨害である。「天空-Y」レーダーは抗妨害方面で突破を取得し、それは高強度の電子対抗状況下で正確にステルス機を識別、測定および追跡し、かつ防空システムあるいは自動化された指揮システムに向け目標情報を送り、もって目標を正確に撃墜するのに便とすることができる。「天空-Y」レーダーの装備は、ロシアサイドがすでに抗妨害というこの技術の難関を克服したことを説明している。
「天空-Y」レーダーのもう1つの突出した特徴は探知計測威力が大きく、遅れず高度75km、600km離れた各種飛行目標を追跡できることで、これにはステルス機、巡航ミサイル、小型飛行機や極超音速弾道ミサイルなどが含まれ、かつ先進的な敵味方識別システムを利用して目標の国籍を判定し、かつ自動的に各部隊の指揮システムにドッキングすることができる。また「天空-Y」が配備する自動化適応システムは、比較的高い戦術性能を持ち、全天候、高い効果で何百kmのところの空の状況を監視下に置き、「ステルスの殺し屋」に姿を隠すところをなくさせることができる。
現役のステルス機は「メートル波レーダーに直面する時には効果が大いに減り」というんですが具体的にどの程度なのかがよく分かりません。また非常に大きなアンテナを必要とするようなので実戦では簡単に破壊されてしまうかもしれません。