中国海軍の近接防御砲

 その口径が日本の20mmより大きい30mmであることは中国では日中の海軍戦力を比較する際中国に有利な要素の1つとされることがありますが。

http://military.china.com/important/11132797/20141209/19076269.html


中国の1130近接防御砲が明るみに:発射速度が1万発に達し、命中率は96%に達する

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

ロシアの「射撃武器ネット」12月4日の報道によれば、現代の大型軍艦は防空の何層かに分かれて配置されたシステムを持ち、遠距離および大範囲の目標を迎撃できるべきである。遠距離、中距離の目標を迎撃するのは通常制御誘導ミサイルの任務である。一般にミサイルシステムおよび火砲システムは近距離の目標迎撃に使用される。例えば、中国海軍は積極的にロケット砲を使用して近距離の目標を迎撃している。

中国の現代高射砲、例えば730型や1130型は、いずれもソ連のAK-630システムにルーツがある。中国は一定数のAK-630を購入し、その後関連のライセンスを欠く状況下でコピー生産された火砲システムの生産を開始した。630型高射砲システムを基礎にすぐまた730型を研究開発し、しかる後にまた1130型を派生させた。またこうした機種の防空システムの大量生産は同時に、また連続的に進行中であり、現在いずれもすでに中国の軍艦上に装備されている。

730型30mm近接防御砲システム

730型の名称はソ連/ロシアの艦載高射砲システムの命名ロジックに符合している。数字の730は火砲装置が7本の直径(頑住吉注:内径ですわな)30mmの砲身を持つことを指している。いくつかの原因により中国軍と設計師は砲身部品を直接輸入せず、自主研究開発を行った。特に砲身の数を増やし、射撃速度を顕著に増加させている。

730型高射砲システムは搭載艦の甲板上の砲塔に装備され、旋回可能なプラットフォームを採用し、2つの垂直設備を装備し、また武器の振動装置を伴っている。回転プラットフォームは火砲が最大の角度での垂直照準を行えることを保証し、この角度は軍艦によって決まる。側面の部品の頂部には、目標を発見し追跡する設備がある。

730型高射砲システムの主要な部品は7本の直径30mmの自動砲H/PJ-12である。火砲は1つの振動装置の上に取り付けられ、垂直照準ができる。ソ連の「原型」と比べると、砲身の数が増加しており、H/PJ-12の射撃速度を毎分5,800発まで増加させている。弾薬には殺傷性爆破弾薬と徹甲弾薬を使用する。砲身が1本増加しているので、砲身に支持装置を追加している。

発射速度増加は火砲システムが使用する30x165mm弾薬の性能に対しいかなる影響もない。730型火砲システムの有効射程は3,000mを超えない。この火砲システムは一般に軍艦が対艦ミサイルやその他の空中打撃手段の攻撃を受けないよう保護するのに用いられる。

730型システムの寸法と重量は比較的大きいので、搭載する艦に対し特殊な要求がある。その重量と後座力を受け入れることができる大型軍艦にのみ装備できるのである。730型の主要な搭載艦は051C、052、052B、052C、052D型駆逐艦であり、同様に一部の中国がここ何十年か以来生産した軍艦もある。大多数の状況下では、それぞれの軍艦は2台の火砲装置を搭載する。指摘しておくべきなのは、2隻の1990年代初めに生産された052型駆逐艦は、2011年の近代化の過程でやっとこの火砲システムを装備したことである。

(頑住吉注:これより3ページ目。キャプションはやはり本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

1130型30mm近接防御砲システム

大体2005年前後、中国は艦載武器としての新型高射砲武器システムの研究開発を開始した。新たなプロジェクトの技術的任務は発射速度を毎分8,000〜10,000発にまで増加することだった。713研究所の設計師は730型をグレードアップすることを決定し、砲身構造の改変によってその発射速度を増加させた。

計算結果は、要求の性能を達成するためには11本の砲身の使用が必須であることを示した。このため中国の技術者たちは止むを得ずほとんど最初から新型火砲の研究開発を開始した。比較の便のため、我々はちょっとロシアのAK-630M-2装置は2つの30mm6本砲身の自動砲の使用によって要求された発射速度に到達させたことを回顧してみよう。中国も砲身の数の増加によって速度の増加を実現することを決定したのである。

その前のその他の機種のシステム同様、1130型火砲システムは回転するプラットフォーム上に取り付けられる。火砲の両側にはそれぞれ1つ垂直部品がある。発射速度が非常に速いため、新たな火砲システムは2つのそれぞれ640発の砲弾を持つ弾薬コンパートメントの使用が必須で、2つの円筒形の弾薬コンパートメントは両側に位置する。このため随時発射準備状態にある弾薬基数は1280発である。

側面の部品の配置が変わったので、レーダーアンテナと光学電子システムは尾部に移っている。いくつかの材料は、1130型システムは過去の730システムが使用した設備をそのまま使用していることを示している。

1130型は直径30mmのH/PJ-14火砲を使用し、その主要な特徴は11本の砲身を持つ回転モジュールである。砲身モジュールは火砲本体上に固定され、特殊なフレームによって支持されている。この自主研究開発された火砲の構造は発射速度が毎分1万発に達し得ることを保証している。報道によれば、このような性能があるため、1130型火砲システムは飛行速度マッハ4に達するミサイルを撃墜でき、命中率は96%に達する。

寸法と重量が比較的大きく、また電力供給に対する要求が搭載艦の選択がより厳しくなる結果をもたらしている。某いくつかのデータは、1130型火砲システムは排水量が12,000トンを超える軍艦上にしか装備できないことを示している。このため、052型駆逐艦は730型を継続して使用するしかない。将来1130型システムは055型新型駆逐艦上に装備されることになる。現在は遼寧艦だけがこの機種の火砲システムを装備している。

730型と1130型火砲システムはそれぞれ中国の第2世代および第3世代艦載近距離防空火砲システムに属する。同時に、第3世代システムは前の世代のシステムに完全に取って代わることはできないようだ。2種の異なるクラスのシステムは適する軍艦上に同時に装備され、かつ一定程度上相互補完することになる。(知遠/北風)

(頑住吉注:3ページ目)1130型火砲システムの砲身を特写したシーン

(頑住吉注:4ページ目)猛烈に発砲する1130型火砲システム

(頑住吉注:5ページ目)中国海軍が装備する730型火砲システム

(頑住吉注:6ページ目)地上で試験を行う中国の近接防御砲システム

(頑住吉注:7ページ目)中国海軍が装備する630型火砲システム

(頑住吉注:8ページ目)ロシア海軍が装備するAK-630システム


 「AK-630M-2」というのが途中登場しましたが、これは30mm6本バレルのガトリング砲を縦につ並べたもので、「デュエット」というニックネームを持ちます。一方中国は30mm11本バレルを使用したわけで、どうも前者の方が甲板上で占めるスペースや部品の共通性などで有利でありスマートな印象を受けますが、11本バレルに妙な迫力があるのも確かです。















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