話題の画像は本当に中国国産空母か

 割と冷静な分析です。

http://military.china.com/important/11132797/20150429/19604365.html


画像を分析:中国空母の船体は普通の商船とどんな差異があるか

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「討論を引き起こしている画像。船台の上の艦体がネット上の推測を引き起こした」)

年々重なる「空母の疑念」

「空母が8月に船台に上がる」は中国軍事マニア界のある段階の反映と評価できる。中国海軍には空母がなかったが、それにもかかわらず空母に対し異常に指向した1990年代および21世紀初め、この話題は毎年かならずネット上で熱いブームを湧き起こし、その後毎年一つも得るところなく終わりを告げた。中国海軍が遼寧艦を装備した後、国産空母はもはやはるかに遠い非現実的な夢ではなくなったが、建造への着工はそれでもなお皆を感動させて止まない情報である。ほら、今週1枚の大連造船工場内の「三無」画像がまた「国産空母、船台に上がる」の高揚を引き起こしているではないか(頑住吉注:「三無製品」というのは工場名、生産場所、生産ライセンス表示のない製品を指すようですが、ここでは正体不明くらいの意味でしょうか)。

この画像がいつ撮影されたのかはすでに考証することはできない。画像の中に出現した「遠月湖」号という30万トンオイルタンカーがすでに進水していることから見て、画像の撮影期日は決してあまりに遠くはない。当然画像の重要なカギはこのオイルタンカーにあるのではなく、その背後のドック内で建造されつつある1隻の大型船舶である。一部の軍事マニアの言い方によれば、「全作業地はすでに囲われ、特に人の注目を引くのは作業地の前方に、5つのはっきりした艦艇の船室を隔てる壁たる物体があることだ。周知のように、大型貨物船の船体下部には一般にこのように多くの船室は設けられない」ということである。現在のところこのいくつかの船室部分が艦首なのか艦尾なのかにさえまだ定まった論がないが、すでにある大胆な軍事マニアはこうした分段周囲に空母の輪郭を描き、かつこれこそ中国が建造する国産空母であると認定している。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「あるネット仲間は傾斜角のある甲板の輪郭を描いた」です。)

近年来ネット上にいわゆる「中国空母建造の画像」が出現するのはすでに初めてのことではない。今回この画像を始めて発表したネットフォーラム内には各種「手書きした空母の画像」もすでに何度もあり、結果としてどたばた劇として収束しないものは1つもなかった。だが筆者はある造船業界の友人に教えを乞うたが、彼は慎重に、この比較的密集した船室は確かに普通の商船の船体にはあまり似ていない、とし、このことは筆者の考えをレベルアップさせた。あえて軽率に「前科」を根拠に画像上の内容を否定しない、ということである。だが国外の空母の船体設計の一般的な規律を根拠にすれば、我々はやはり中国空母の船体が普通の商船とどんな違うところがあるのかをおおよそ理解することができる。

空母は海上で実戦機を発着させようとする大型水上艦艇であり、上層の飛行甲板の面積ができるだけ広く、もって艦載機を甲板上で整備および駐機するのに便利とすることが要求される。機格納庫に充分多い艦載機を置くため、外形が規則的で、寸法が巨大な機格納庫も必要である。実戦機の発着の負担を軽減してやり、かつ戦術機動性を強化するため、空母は同時に非常に強い高速性能も持ち、もって艦載機の使用時30ノット前後の高速で長時間風に逆らって航行するのに便とする必要がある。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「施工中のアメリカの『フォード』号空母の艦体。船板が建てられているだけだが、それでも非常にスマートで長い艦体の特性が見て取れる」です。)

こうした要求を総合すると、空母は必然的に航行速度が非常に速い大型船となる必要がある。この点を実現するには、誰でも知っている空母に充分強い動力装置を配備してやる以外に、空母艦体の線形の設計も非常に重要である。このことは高速船の設計の中の2つの重要な原則に関わる。すなわち1つは長さ:幅の比が大きい線形を選択する必要があること、もう1つはできるだけ最大幅を持つ船体部分の長さを減少することである。前者は非常に分かりやすく、細長い船体である。一方後者は見たところちょっと難しいが、説明するのはやはり何ら骨の折れることではない。船体の線形をできるだけスムーズに移行させ、船体中段の直線となる船体をできるだけ短くすることである。もしこの2つに大きな機格納庫と飛行甲板の要求を加えるならば、空母の線形は細長くスムーズな外側に膨らんだ船体となるべきである。

この種の船体は大型民間船にはごく少ししか見られず、何故なら複雑な線形は建造コストを顕著に増加させ、一方得られる益は低速の民間船にとって言うほどはっきりしたものではないからである。だが国の力を挙げて建造する空母に関して言えば、このコストパフォーマンスは逆になり、ほとんど選択することが必須の項目となるのである。この種の船体はソ連やフランスの空母で特別顕著である。両国の空母は性能に対する要求が非常に高く、一方それらの動力システムはアメリカのそれに比べるとそんなにパワフルでもなく、このため船体の設計の上でもできるだけ航行速度最適化の設計を追求するのである。

その他の国の空母にも類似の特徴があるが、種々の原因ゆえにあまり顕著なものではない。アメリカの初期の空母はパナマ運河を通過できるために全幅の制限を強いられ、細長い船体中間に長い最大全幅部分がある船体となり、もって機格納庫のサイズを保証した。後期の空母の線形には顕著な改善があったが、アメリカの強大な原子力動力システムのおかげでこの種の線形の最適化はソ連、フランスのように徹底したものではない。イギリスの空母はいささか太っていることが目立つが、これは彼らが線形を重視していないからではなく、本国のドックの長さが彼らの空母の寸法を制限しているのである。

中国の空母が直面する状況はソ連、フランスに近く、一方においては空母の性能に対し比較的高い要求があり、ああいった二流の海軍のような体裁だけのものを作って事足れりとするわけにはいかない。別の方面では本国の船舶の動力性能は、空母を推進して高速に到達させることに関して言えば決して余裕あるものではない。現在の状態に照らせば、中国初の国産空母が最も使用する可能性があるのは蒸気タービンであり、国産蒸気タービンのレベルはソ連の「クズネツォフ」号よりも決して顕著に高くはないだろう。このような状況下で、中国空母の線形の選択はソ連空母の最適化と似るのが明らかに必ず経る道である。

(頑住吉注:これより4ページ目。画像のキャプションは「この種の程度に至れば、これが真の国産空母であるのか否かが判定できる」です。)

もう1つの方面として、空母の建造という角度から見ると、空母は技術的難度が高く、リスクが大きいため、その建造が最も使用する可能性があるのは伝統的なタワー式建造法、すなわち商船のように1つ1つの分段を完成させた後全体をドッキングさせるというものではなく、比較的小さいあらかじめ製造した部品をドック内に吊り下げて下ろし、連結して成形し、その後一層一層上に向け積み重ねるというものである。このことは、我々は空母の船体の半分を見て、さらにあとの半分を見るのではなく、空母の低層を目の当たりにした後、徐々に空母の全貌を見ることになるだろうことを意味している。

要するに、筆者は画像の中の分段が国産空母だとはあまり信じていないが、しばらくのところ決定的な証拠もないことであり反駁は加えない。全体の船体が初めて雛形を見せた時、我々は難なくああした我々の熟知する空母の基本知識を用いて、建造されているのが一体何なのか弁別できる。


 いや形がはっきりしてきたら誰だって分かるのは当然で、それ以前に判断を下せるところに専門知識ある人の価値があるわけでしょうが。
















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