韓国、アメリカと中国の間で板挟み?
苦しい立場もよく分かるんですがね。
http://military.china.com/important/11132797/20160605/22811375.html
韓国、南海問題でアメリカを支持するのを拒絶 THAADまもなく配備を否認
この2日、中米の間に挟まれた韓国は努力して自らの立脚点を探し求めつつある。シャングリラサミットがシンガポールで召集開会されるのと共に、中米両国は南海問題の上でまた一度激烈に矛を交わしたが、韓国当局は今回それにもかかわらずアメリカのために加勢するのを拒絶し、南海仲裁の問題に関わるのを回避した。これと同時に、アメリカサイドは3日噂を流し、「THAAD」ミサイル防衛システムは「もうすぐ」韓国に配備されるとしたが、また韓国の緊急の「火消し」に遭った。
(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:6月4日午後、中央軍事委員会連合参謀部副参謀長の孫建国はシンガポールで韓国国防長官の韓民求と会見し、韓国サイドに向け中国のTHAAD問題の上での態度を伝えた。)
韓国、南海問題への介入を拒絶」
日本の「朝日新聞」6月3日の報道によれば、フィリピンは国際仲裁法廷に訴訟を提起し、中国の南海における主権主張は国際法に違反している、としている。国際仲裁法廷には決して強制執行の権限はない。米韓などの国の消息筋の人物は、アメリカはすでに非公式に韓国に、「関係国が裁決に照らして妥当に措置を採ることを希望する」との立場を表明するよう要求している、と明らかにした。アメリカは、法廷はフィリピンの主張を支持する裁決を出すと予測しており、このため裁決が下る前に韓国に統一した歩調をとるよう要求している、と考えられる。
報道は、韓国の朴槿恵政権はこれまでずっと朝鮮半島問題で強大な影響力を持つ中国に配慮し、南海問題の上で名指しで中国を批判せず、「国際法の原則を遵守した行動」などを呼びかけている、とする。
報道は、韓国方面は「裁決が出る前には態度を明確にし難い」と称して事実上アメリカの要求を拒絶した、と考える。対北朝鮮政策の他、中国は韓国最大の貿易パートナーで、韓国方面は中国との経済関係に影響することも心配している。
中韓の関係者は、中国は韓国に向け「フィリピンとアメリカの主張は国際的な陰謀で、全く受け入れられない」というこの態度を表明済みである、とする。
またグローバルネットの報道によれば、第15回シャングリラ対話は3日からシンガポールで正式に開幕した。韓国国防長官の韓民求は4日記者の質問を受けた時、韓国海軍は南海の監督管理活動に参加しないだろう、とした。
韓民求は次のように言った。南海情勢の安定は韓国に対し非常に重要で、韓国の非常に多くの海上輸送ルートはこの地域を経る必要がある。韓国は地域の救援あるいは人道主義活動に参加を希望するが、韓国や韓国軍が南海の監督管理活動に参加することはないだろう。
米韓の「THAAD」に関する態度表明に再度食い違いが現れる
シャングリラ対話の期間、米韓の国防トップはシンガポールで会談を行ったが、韓国に「THAAD」を配備する問題に対しては、それにもかかわらず双方に異なる言い方が出現した。韓国の「中央日報」は、まさにゲームがずっと進行中であるかのように、アメリカサイドは先行して発言し、韓国サイドはその後すぐに前面に出て否認し、局面を収拾している、とする。
「中央日報」の報道によれば、アメリカ国防長官のカーターは6月2日シンガポールに飛ぶ個人専用機内で、記者会見し、その後THAADにつき、「THAADは韓米同盟によって決定されることになるが、現在協議が行われており、(4日に行われる)アジア安全保障会議で韓国国防長官がTHAAD配備問題に対し協議を行うのが見られる」とした。
カーターは韓国国防大臣の韓民求と会見して協議を行うことができるとさえ言っており、このためカーター長官の発言が失言であるとは非常に考え難い。さらに加えてカーター長官に随行するアメリカ国防省上層の関係者は「もうすぐ(soon)正式に韓半島に(THAAD)を配備する件を発表することになるだろう」とさえ言った。
しかし6月3日、韓国国防省は丸一日事態を静めていた。韓国国防省は否認し、「現在協議はまだ立場を発表できる程度まで行われていない。韓米国防トップの間にはまだ決してシャングリラ対話の上でTHAAD問題を協議する計画はない。」とした。
韓民求長官も自ら前面に出さえした。韓長官は6月3日シンガポールで記者会見し、「駐韓米軍がTHAADを配備するには韓米政府が両国合同作業チームの制定した提案を批准する必要があり、その後やっと実現できる。現在両国合同作業チームは慎重に協議を行っているところだ。この過程とプロセスに対し、韓米両国の認識は一致している。」とした。韓長官はさらに極めてきっぱりと、「THAAD問題は今回の会議の議題ではない。」とした。
中国、THAAD問題に関する立場を伝える
6月4日午後、中央軍事委員会連合参謀部副参謀長の孫建国はシンガポールで韓国国防長官の韓民求と会見し、韓国サイドに向け中国のTHAAD問題の上での態度を伝えた。
新華社の報道によれば、孫建国は次のように語った。現在、半島の平和と安定を維持保護し、できる限り早く情勢の軟着陸を実現することは重要中の重要事である。貴方が冷静と忍耐を保持し、対話と協議の方式で問題を解決することを堅持するよう希望する。中国サイドは「THAAD」ミサイル防衛システムはアメリカ(韓国も含めてだが)の正常な安全の需要を超えており、本来すでに緊張している半島情勢の火に油を注ぎ、中韓の戦略的相互信頼構築に不利になるだろうと考える。韓国サイドが戦略的安全安定と中韓関係の維持保護という大局から出発し、このミサイル防衛システムを導入せず、半島により大きな不安定と不確定要素が出現するのを防止するよう希望する。
また韓民求は、安保理が3月に北朝鮮に関わる決議を通過させた後、中国サイドが北朝鮮に対し制裁措置を実施していることに対し謝意を表した。韓民求は中国サイドが韓半島非核化実現のために建設的性質の作用を果たすよう呼びかけた。
双方はさらに韓国・中国両国の軍の戦略対話強化の必要性につき共通認識を達成し、かつ韓国・中国海軍捜索救援演習(SAREX)など交流拡大の方案を討論した。
しかし「裁決が出る前には態度を明確にし難い」、「現在協議はまだ立場を発表できる程度まで行われていない」はいずれも問題の先送りであっていずれは立場を鮮明にせざるを得ず、これまでの流れからして双方に配慮した結果双方から不満を持たれる、という可能性が高そうな気がしますけど。