米中戦争の可能性は?

 しばらく全く見られなかったんですが、最近また見られたり見られなくなったりしている簡体字版「軍情視界」の記事です。

http://military.china.com/jqsj/072/


中米戦争勃発の悪夢は現実となるか否か

両国の核心的利益、あるいは開戦論を攻めずして自ら破綻させるか

イントロダクション:ずっと中米開戦論は世界各国メディアが興味津々に話す話題である。しかし中国の実力の勃興とアメリカの実力の没落と共に、この冗談のように見える話題は徐々に現実の方向に向けて発展している。ステルス無人戦闘機、空海一体戦‥‥アメリカが研究開発する一連の武器や戦術はいずれも中国に照準を合わせており、一部の外国メディアは中米戦争の枠組みさえ出してきており、このことは人に心配を禁じ得なくさせる。中米大戦は我々にどんどん近づいているのか否か。

利益はアメリカが戦争を選択するか否かのカギとなる重要なポイントである

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「アメリカ、中米が将来あるいは開戦することを事前に示す十大原因を列挙」)

中米戦争は勝者なき戦争と運命付けられている

現在の世界で、中米両国は共に数少ない世界の強国である。アメリカは伝統的なスーパー大国で、世界一の地位を1世紀余りの長きにわたって占めている。一方中国は復興する大国であり、非常に重大な苦難を経て総合国力がアメリカをぴったり追う世界第2の経済体となった。これだけでなく、中米両国はいずれも膨大な製造業、豊富な資源および多くの人口を持ち、もし中米両国に衝突が勃発したら、戦争は無駄に長引くシーソーゲームに発展変化し、双方いずれも軽易に勝利を獲得できない可能性が極めて高いと言える。もし中米両国のうち片方が全力を尽くして最終的勝利を得ても、支払う代償はやはり想像もできないものとなる。さらに中米いずれも世界を壊滅させられる核戦力を持ち、極端な状況下では節を曲げて生きながらえるより玉のように美しく砕け散るといったような現象の発生もあり得なくないからなおさらである。中米間にもし戦争が勃発したら、それは勝者なき戦争となり、また中米両国に戦争を原因とする国力の急激な下降がもたらされ、甚だしきに至っては世界の大国グループから転落することが運命付けられていることが見て取れる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「アメリカメディア、戦争に負けても勝っても解放軍にはいずれにせよより致命的である、とする」)

覇権を喪失する戦争はアメリカにとって全く意味がない

まさにいわゆる「大砲が1回鳴れば黄金二万両」というやつである。アメリカの「発展史」を縦覧すると、第一次大戦と第二次大戦はいずれもアメリカに戦争によるあくどいぼろ儲けをさせ、アメリカにスーパー大国となる資本を持たせた。第二次大戦後、アメリカは決してこれでおとなしくはしておらず、湾岸戦争、コソボ戦争、リビア戦争‥‥アメリカは1回また1回の戦争を経て不断に自身の覇権的地位を強固にしており、同時にアメリカは徐々にこの種のジャングルの法則に適応し、甚だしきに至っては「愛」するようになってもいる。だがこうした戦争には全て同じ前提がある。それはアメリカの覇権の維持保護であり、ひとたびこの前提が存在しなくなれば、アメリカにもそのために労力と財力を無駄にする必要がなくなる。まさにこのような原因ででもあるが、アメリカは中国に対し戦争を発動することにずっと不確定な心的態度を抱いている。何故なら朝鮮戦争とベトナム戦争を通じて、アメリカは中国がどのような相手かを知っているからである。中国を相手の作戦はその覇権を強固にすることができないだけでなく、甚だしきに至っては「神殿」から転げ落ちる可能性がある。このため、アメリカは万止むを得ない状況に至らない状況下では、あるいは軽易に中国に対し開戦しないかもしれない。

多くの国が密かに中米間に大戦が勃発することを待望している

もし中米両国がリングで全力で格闘する選手だとしたならば、ロシア、日本、インドやEUなどは疑いなくリング下に座って、しかも差し迫ってリングに上がりたがっている選手である。中米双方の一方がダウンしさえすれば、リング下の選手は迅速にリングに上がってその地位に取って代わり、甚だしきに至っては他方の選手と一緒に敗者を痛撃するだろう。だが中米が同時に両方破れて共に傷つく局面は、こうした国あるいは地域が最も見たい結果なのである。実はロシア、日本などの国は、世界のトップの強国に返り咲きたいという決意を全く欠いたことはなく、欠けているのはチャンスだけで、アメリカと中国はこうした国の眼中では最大の障害である。もしアメリカと中国が大戦を勃発させたら、両国の没落はほとんど決定的で、この時ロシア、日本なのどの国は機に乗じて自らの勢力範囲を拡張し、したがって米中の地位に取って代わる目的が達成できるのである。しかも中米両国の没落により、現在の世界構造は完全に打破され、中米にとって変わる新興強国はいわゆる「ゲームのルール」を定め直し、したがってより有効に世界を支配し、かつ中米両国の再度の勃興を防止することができる。

アメリカ、多種の先進武器を研究開発して中米戦争に対応

アメリカのX-47B無人戦闘機の空母への搭載、重大な突破を獲得

米軍最新の原子力空母「フォード」号正式に進水

アメリカのDDG-1000ステルス駆逐艦の戦力は強大

中国の考えていることを教えればアメリカはあるいは誤判を避けるか

中国の核心的利益はアメリカにとって度を超えたものではないと言える

中国の勃興の歩みが加速するにつれ、中国の核心的利益もこれにつれ増加し、この過程でアメリカは中国がかつて自らに属した「うまみ」を盗み取られたと思い、中国の平和的勃興に対し終始警戒と敵意を抱いている。実は、中国の核心的利益はアメリカにとって決して受け入れ不能なものではないと言え、中国の核心的利益はアメリカに有利とさえ言える。太平洋を例にすると、アメリカはずっと冷戦思想をもって中国海軍の太平洋進入を扱い、中国海軍の太平洋進軍はアメリカに対する一種の脅威であると考えている。だが実は中国の太平洋進入は決してアメリカと雌雄を決する必要はなく、沿海の経済帯が他国と充分な緩衝できる空間を持つことを確保するためである。そしてこの緩衝空間は中国にとって有利なだけでなく、アメリカにとっても同様に有利であり、緩衝空間の存在は米中両国の太平洋問題での誤判を有効に避けることができ、もし問題に遭遇しても米中両国に意志疎通を行う充分な時間を持たせることができる。まさにいわゆる中国の夢とアメリカンドリームは相通ずるのであり、この相通ずる前提はまさに米中両国の率直な誠意と交流である。

中国に戦争の準備があってこそ戦争が避けられる

中国とアメリカの意志疎通、交流は両国の発展を促進できるが、アメリカの覇権主義はある時にはこの種の対話を行っていき難くさせる。アメリカ人の眼中では、実力がアメリカと対等な国のみやっと話をする権利があるのであり、絶対多数の国はその心の目の中ではなすがままの存在に過ぎない。このような現実に直面して、中国がなす必要があるのは自身の総合的国力建設の強化(特に軍事力建設)のみである。アメリカに根本から、中国と仲違いすることはいい結果にはならない、中国と開戦すれば巨大な損失に遭うと認識させるのだ。同時に、中国軍も必要な時にはアメリカに中国の憤怒を感じさせるべきであり、このようにすることは民衆に中国の決意と勇気を見せるのに有利なだけでなく、さらにアメリカに中国の譲れない最低ラインを分からせることができる。某いくつかのカギとなる重要問題の上では、中国に戦争の準備があってこそ戦争を避けることができるのである。中国はアメリカに、もしアメリカにその必要があるのなら、中国はいつでもその忘れ難い相手となるだろう、ということを分からせることが必須である。

各視点からの声

ジョセフ ナイファー:中米の戦いは完全に避けることができる 両国とも戦いを好まない

1世紀前のイギリスに比べ、アメリカには自らと勃興する大国との関係を処理するより充足した時間がある。過度に心配すれば嘘から出たまことになるかもしれない。

さらに多くの声

アメリカメディア:アメリカは中国に対し開戦の地雷区域を明確にすることが必須

日本メディア:アメリカには日本を守護して中国に対抗する力はないかもしれない

アメリカ代表:アメリカは中国との戦争発生を望まない

ハーバート キャリヤ:誤判の確率は依然非常に高い アメリカは摩擦をうまく管理コントロールすることが必須

キャリヤは、この地域で誤判が発生する機会は依然非常に大きく、米中は摩擦をうまく管理コントロールすることが必須であると指摘する。アメリカは極力地域の情報共用を推進しているところであり、これにより理解と相互信頼を増進し、各方の誤判を避けている。

より多くの声

オーストラリアの教授:中米衝突は戦争の中でのみ終わり得る

アメリカメディア:中米にもし核戦争が勃発したら、あるいは人類最大の悲劇をもたらすか

学者:アメリカの中国に対する許容度、すでに限界に近づく

ネット仲間の調査

あなたは中米両国に戦争が勃発する可能性があるとの言論をどう見ますか?

中米両国には将来必ずや戦争が勃発する 31.05% 403票

中米両国に将来戦争が勃発することはないだろう 16.88% 219票

中米は交流、意志疎通によって衝突の可能性を減らすことができる 17.11% 222票

アメリカが中国脅威論を騒ぎ立てる一種の手法 19.88% 258票

アメリカの冷戦思想を体現している 10.79% 140票

はっきり言えない 4.32% 56票

総票数 1,298票

アメリカのシンクタンク、中国は積極的にアメリカとの衝突の準備をしている、とする

中米両国は共に戦略的誤判を避ける努力をしている。ワシントンは軍事バランスを強調し、北京は新型の大国関係を提出している。ワシントンの眼中では、中国はある長期的目標の実現を望んでいる。すなわち、アメリカにアジア太平洋地域を主導する役割からの退出を迫ることである。北京はまだ機が熟していないとそろばん勘定しているようで、時間を勝ち取り、同時に必然的な衝突のために積極的に準備しているところである。

結びの言葉

実は中米両国のここ何年かの上層部の行き来の中から、中米いずれも積極的に両国が誤解ゆえに発生する不必要な衝突を避けているところだ、ということが見て取れる。しかも中国が今回リムパック軍事演習に参加するにつれ我々は、中米の軍の意志疎通もどんどん頻繁、透明になっている、ということにも気付くことができる。中米は現在世界で最も重要な2つの国であり、相互の平和と安定は両国の民生に関わるだけでなく、同時に世界全体の情勢にも関係する。中米戦争の種々の可能性が永遠にシナリオの中に留まることを希望する。


 全面戦争は当然双方とも望まないでしょうが、小規模な衝突でアメリカとしては圧倒的な力の差を見せつけて中国に戦争は無理だと分からせる、中国としてはかつての中国軍とは全く違う程度にまで近代化しているのだと分からせる、といったことが今後にとって有利だと判断することはないとは言えず、やはり相当な危険が長期的に継続していくことになるんでしょう。ちなみにロシアはともかく、日本が米中が共倒れになるほどの大戦争の後で漁夫の利を占めるなんてことは到底考えられませんよね。















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