中国、海上自衛隊艦艇のカムラン湾停泊を評する

 ベトナムは日本の他フィリピンとも協力を進め中国を牽制しようとしていますが。

http://military.china.com/important/11132797/20151109/20716632.html


日本の戦闘艦がカムラン湾に停泊して何がしたいのか:米軍とコンビネーションして中国を牽制

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ベトナム海軍、2隻の新型国産閃電級ミサイル艇を就役させる」 なおこの記事のキャプションは全てこれと同じです。)

日本の共同通信社7日の報道は、日本とベトナムは先日、日本海上自衛隊艦船がベトナムのカムラン湾に停泊することにつき共通認識を達成した、とした。日本メディアは日本の海上自衛隊がどんな艦艇を派遣してカムラン湾に停泊するのか決して明らかにしていないが、中国の専門家は、これまでの情報を根拠にして見ると、今回双方が達成した共通認識は、日本の艦艇のカムラン湾長期停泊を決して含まないかもしれない、と考える。現在多くの国がこぞってカムラン湾に対し強烈な興味を示しているが、ベトナムは多方面の考慮に基づき、まだ決して外国サイドの艦艇のカムラン湾常駐を許していない。

日本の艦艇、カムラン湾初停泊へ

共同通信社の報道は、日本の防衛大臣中谷元は6日ハノイでベトナム国防大臣フン クアン タインと会談し、双方は日本海上自衛隊艦船がカムラン湾海軍基地に停泊するのを許すことにつき共通認識を達成した、とする。日本サイドは来年の年初前後に相次いで艦船を派遣しこの基地に建設される港の施設の開港式に参加すると見られる。また日本の自衛隊とベトナム海軍はさらに初めて海上合同訓練を行うことになる。

共同通信社は7日、日本の防衛関係者の話を引用し、「もしカムラン湾を支配すれば南海全域を一網打尽にできる」とした。日本の防衛部門はカムラン湾停泊によって南海の軍事基地化プロセスを推進する中国を牽制し、同時に日本のこの地域における存在感を高めることを希望している。先月末、日本の「産経新聞」の報道は、日本・ベトナム両国がひとたび協力を実行すれば、日本の将来の南海における活動範囲はこれにつれ拡大し、本土から長途2,000kmはるばるやってくる必要がなく、また中国の南海における活動を牽制することができる、とした。

日本の艦船が来年カムラン湾に停泊しても、これは決して日本の海上自衛隊力量初のベトナムの港への到達ではなく、今年5月13日、日本の海上自衛隊の2機のP-3C哨戒機がカムラン湾北部にあるダナンに降着した。だがまだ艦船がカムラン湾に停泊したことはない。日本メディアは決してまだ将来カムラン湾に停泊する日本サイドの艦艇の機種や数を明らかにしていない。中国の軍事専門家は、能力から見て日本の海上自衛隊が装備する駆逐艦や護衛艦がカムラン湾に停泊するのにはいずれも何ら問題はないが、南海でひけらかしたがっている可能性にかんがみれば、あるいはアメリカサイドと演習を行うかもしれず、このため比較的新しい「あたご」級、「こんごう」級イージス駆逐艦、「あきづき」級護衛艦、あるいは「日向」級や「おおすみ」級といったような上陸戦闘艦を派遣し、その他補給艦が加わってカムラン湾に停泊するかもしれない、と考える。

(頑住吉注:これより2ページ目)

短期間の訪問か、それとも長期的存在か

共同通信社の報道は、過度に中国を刺激するのを避けるため、日本サイドは艦隊を派遣して開港式に参加した後、遠洋巡航などだけを行って、正式なパトロール活動は展開しないかもしれない、とする。日本政府関係者は、艦船の停泊によって日本の存在をはっきり示し、したがって中国軍を威嚇する、とする。だが過度に中国サイドを刺激するのを避けるため、日本サイドは暫時カムラン湾停泊の助けを借りて、南海に対し全面的な警戒および監視を展開する計画はない。日本メディアのこの前の報道は、日本の防衛省は米軍と協力し、南海でパトロールを展開することの研究を開始している、とする。もしカムラン湾を基地として使用できれば、海上から全南海が監視できる。

ロシア衛星ネット7日の報道は、日本の艦艇はカムラン湾で燃料を補充し、かつ港で補給を行うかもしれないと見積もられる、とした。だが衛星ネットは、日本はずっと気が小さくびくびくとしており、中国を挑発するのを避けていて、カムラン湾基地は演習に参加する、および海賊打撃行動をとる艦艇のみに使用され、偵察任務を執行する艦艇はカムラン湾に進入しないだろう、としている。

中国の軍事専門家は、来年の年初に日本の艦船がカムラン湾に停泊するのは、依然単に単発の訪問に類似した停泊であって、象徴的意味がよりやや大きい、と考える。少なくとも短時間内には、日本がカムラン湾を支えとして南海で長時間巡航を行うことはまだあまりありそうにない。技術から言えば、もしカムラン湾を支えにできれば、日本の海上自衛隊は長時間南海での存在を保持できる。その補給船はカムラン湾で水、燃料、食品の補給が行え、その駆逐艦も定期的にカムラン湾に行って停泊し、兵士にリラックスや休養整備を行わせることができる。だが政治的に見れば、このことは直ちにベトナムが日本の南海における軍事行動を支持することを意味し、ベトナムにとって受け入れ難いかもしれない。

この専門家は次のように指摘する。現在日本の海上自衛隊の編成、実力に照らせば、多くの艦艇を派遣して南海に到達させ長期巡航することはあり得ず、南海方向において中国に対し非常に大きな脅威をもたらすこともないだろう。もし南海における投入が過大になれば、かえって自らの兵力を2つの方向に分散させ、その東海方向や中国に対峙する兵力を削減することになるだろう。南海巡航はせいぜい日本の態度をちょっと見せることであって、日本に対する実際の意義は非常に限られる。

(頑住吉注:これより3ページ目)

多くの国がカムラン湾を伺い見る

日本の共同通信社の報道によれば、カムラン湾はベトナム中部のカンホワ州に位置し、10万トン級大型艦船の停泊を受け入れられる天然の良港である。ベトナム戦争の期間現地はかつて米軍によって使用され、冷戦の時期はさらにかつてソ連の南海における最大の海外基地だった。

冷戦終結後、カムラン湾の戦略的価値は一度低下した。2002年のロシア軍撤収後、ベトナム海軍はここに基地を設置し、かつロシアから購入した「キロ」級潜水艦などの装備を配備した。文章は、カムラン湾は西沙諸島からの距離が約570km、南沙諸島からの距離が約460kmで、この2つの地に緊急事態が発生した時にはいずれも対応措置を採ることができる、とする。ロシア軍が撤退した後、ベトナム政府は外国の艦船がカムラン湾に停泊することに対し厳格な制限を行ったが、ベトナム首相グエン タン ズンは2010年に港の施設を完備させ、外国艦船にも使用できるようにさせる、と宣言した。現在米ロにはいずれもこの基地に軍用艦船を停泊させ飛行機を駐機させる意志がある。

だがベトナム国家主席のチュオン タン サンはかつて、「いかなる国ともカムラン湾で軍事協力を展開することはないだろう」とした。今までアメリカはまだカムラン湾に南海の基地として頼っておらず、アメリカは南海に多くの使用に供することのできる基地を持つ。一方ベトナムも明らかにアメリカが近くに来すぎるのを望まない。ベトナムとロシアの軍事的関係はずっと非常に緊密なため、カムラン湾はロシアに対する開放の程度がややより大きい。このことはカムラン湾の問題の上で、米ロの争奪が非常に激烈であることをもたらす。ロイター社の報道によれば、アメリカ政府は3月にかつてベトナムに「ロシアにカムラン湾基地を使用させるな」と要求した。ロシアはさらにかつてカムラン湾基地を利用してその爆撃機のアメリカ巡航を支援し、このことはアメリカの不満をももたらした。


 という戦略的重要地点に海上自衛隊の艦船を停泊させることを許したわけです。確かに多くの艦艇を差し向けることはできず、日本の艦艇だけでは大きな力になり得ませんが、ベトナムと日本との結び付き、この地域におけるアメリカとの連携は中国にとって嫌なことのはずです。













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