中国の海をめぐる動き関連3題

 相互に直接関係ない記事を3つ紹介します。まず水陸両用機関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20150719/20037591.html


中国最大の水陸両用飛行機が総組み立てを行う 三亜から曾母暗沙まで飛べる (頑住吉注:「曾母暗沙」はいわゆるジェームズ礁の中国名です。)

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国は大型機時代を迎えつつある」 なおこの記事のキャプションは全てこれと同じです。)

中央テレビの情報(新聞聯播)(頑住吉注:番組名です):大型機を研究開発できることは国家の総合的実力の体現である。今日、我が国が研究開発中の世界最大の水陸両用飛行機であるAG600が珠海で総組み立てを開始し、我が国の空中応急救援装備の空白を埋めただけでなく、我が国の大型機プロジェクトが収穫期に入り、我が国の製造業の全面的グレードアップを推し動かす新たな動力となることを象徴的に示している。

我が国が研究開発中の大型機にはC919大型旅客機、「鯤鵬」大型輸送機、今日総組み立てが開始されたAG600機が含まれる。AG600の離陸重量は50トンを超え、陸上の飛行場と水面で発着する能力を持つ。海上捜索救援任務の執行時、AG600は1回で50名の遭難者を救護することができる。

AG600は超越的に長い航続距離も持ち、装備状態での航続距離は5,000kmを超え、有効救援半径は3,000km近く、中国の三亜から最南端の曾母暗沙まで飛ぶことができる。

現在世界でロシア、日本だけが大型水陸両用飛行機を持ち、我が国が研究開発中のAG600は現在世界で航続距離でも搭載重量の上でも最高水準であり、この機は我が国の森林消火や海上救援の切迫した需要を満足させるために専門に研究開発されたものでもある。プロジェクトが2009年に立ち上げられてから今日まで、ごく短い6年の時間しか用いていない。

工業能力の向上は、中国人に大型機の夢を追い求めるファイトを持たせた。我が国の新世代大型輸送機「鯤鵬」は初飛行後の2年の時間内に、すでに高原、高温、高湿など極端な環境下で成功裏に試験飛行し、我が国に大型輸送機プラットフォームがなかった空白を埋めただけでなく、中国が世界第4の大型輸送機研究開発の能力を持つ国になったことを象徴的に示した。

一方上海では第1機目の国産C919大型旅客機も一段と力を入れて総組み立て中である。この搭載する客の数150人を超える旅客機は、現在すでに507機の発注を獲得し、この背後には千億クラスという規模の産業が形成されつつあり、高速鉄道の後、中国ハイエンド製造業のまた1つの支柱となる。しかもその中国製造産業のチェーン状の連なりに対する牽引も、すでに千億の規模に到達している。大型機は工業の王冠の上の宝石と呼ばれ、計画によれば3機種の国産大型機の中で、AG600大型水陸両用飛行機とC919大型旅客機は来年初飛行を完成させることになり、「鯤鵬」大型輸送機も短期間内に引き渡しを実現させることが有望であり、中国は全面的に大型機研究開発の収穫期を迎えることになる。

習近平総書記は、「中国の大型機事業という万里の長征はまた一歩を踏み出した。我々はきっと自らの大型機を持つ必要がある!」と語ったことがある。中国の大型機「三剣客」が全面的に収穫期に入ることは、間違いなく人を興奮させる。過去、作るは買うに及ばず、買うは借りるに及ばず、という視点が流行した。だが実際上、航空工業は技術密集型と労働密集型が相互に結合した産物であり、そして我が国はこの2大優勢を兼ね備えている。大型機の研究開発は、中国製造業の新たなるエンジンとなり、全産業のチェーン状の連なりの同じ歩調での発展を連動させることができるだけでなく、就業の拡大、産業構造の調整の促進に対しても有利な情報である。


 とにかくまだ飛んでもいないので何とも言えませんが、まあ今時事前に計算して作った飛行機が飛ぶことができないということはないでしょうけど特に高い波の中での発着など日本が長年経験を積んで得意とする水上機特有の能力にどれだけ迫れるのかには大いに興味があります。

 次は新型ミサイル駆逐艦関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20150719/20037935.html


分析、052Dの建造規模はすで12隻に達する、とする 4隻はあるいは将来の空母艦隊に配備か

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「アメリカは今中国との戦略のゲームの中ですでに必勝の自信はない」 なおこの記事のキャプションは全てこれと同じです。)

参考情報報7月19日の報道 香港メディアは、南中国海情勢が緊張し、中米両軍の軍艦の配備は「大闘法」であるとする(頑住吉注:意味分かりませんけどどうでもいいでしょう)。アメリカの2隻の軍艦は最近南海の争いある海域に実弾進入して巡航し(頑住吉注:「実弾進入」なんていう言い回し見たことないですが臨戦態勢で、くらいの意味ですかね)、この期間アメリカの艦は頻繁に解放軍艦船の質問に遭い、米軍はこれはすでに「日常茶飯事」だと形容し、国際海域上の航行の自由を強調している。解放軍も新型駆逐艦を派遣し駐留させ南中国海に配備している。またフィリピン軍は2016年初めにスービックの元米軍基地に実戦機と軍艦を派遣し駐留させることを決定し、分析はフィリピン軍のこの挙は南中国海情勢に対応しようとするものだ、と考える。

香港の「東方日報」ウェブサイト7月17日の報道によれば、フィリピンメディアはアメリカ海軍太平洋艦隊の話を引用して、米軍の2隻の巡航に参加する「フォートワース号」沿海域戦闘艦と「ラーセン号」ミサイル駆逐艦は7月9日に南海の争いある海域に実弾進入して初の合同での巡航を完成させた、とした。巡航の期間、この2隻の軍艦は同時に合同演習を行い、搭載するMH60R「シーホーク」ヘリの派遣を含め合同飛行任務を展開した。

報道は、「ラーセン号」ミサイル駆逐艦は南海で任務を執行する期間、何度も解放軍の艦・機と相互に影響しあい、この期間「シーホーク」ヘリの南中国海での飛行を援助もしたが、途中不断に中国サイドの艦船の質問に遭った、とする。

香港の「東方日報」ウェブサイトは内地の専門メディアの情報を引用し、「新中華イージス」と讃えられる解放軍の052D型ミサイル駆逐艦は、2015年4月に実弾射撃全部の優秀な成績をもって審査をパスし、ほどなく1隻の新型駆逐艦が軍隊の使用のため引き渡され、南海の軍事力配備を強化することになる、とする。ある分析は、この新型駆逐艦とはすなわち052D型ミサイル駆逐艦の第2号艦である「長沙号」で、南海艦隊の駆逐艦支隊に配備される、と指摘する。統計によれば、052D級の建造規模は現在すでに12隻に達し、このうち4隻は未来の空母戦闘群に配属される。

報道は、フィリピン軍は2016年初め、スービックの元米軍基地に実戦機および2隻の護衛艦を派遣し駐留させ、この基地を閉鎖して23年来初めてここに駐留し守備する軍隊があることになる、とする。フィリピン軍がスービック湾に派遣し駐留させる実戦機はFA50小型実戦機で、フィリピンが2014年に韓国から購入したものである。ある分析は、この挙はフィリピン軍が中国の南中国海の争いある島嶼での挙動に有効に対応する助けになり、便利にアメリカ海軍に現地の軍事施設を使用させることにもなる、と指摘する。


 現時点での最新型052Dが姿を現した頃、南シナ海に優先して配備されるという記述を読んで「今尖閣周辺の方が緊張しているのに」と思いましたが、今になってみると中国にとってはやはりそれで正解なのかなという感じがします。

 次はやや地味な兵器関連ですが。

http://military.china.com/important/11132797/20150719/20038356.html


メディア、中国の独特の水中モニタリング網を明るみに 作用はあるいは高新対潜機を超越か

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「水中モニタリング網は対潜体系の重要な組成部分でもある」 なおこの記事のキャプションは全てこれと同じです。)

最近の一定の時間以来、中国の対潜力量の発展として国産の高新6号対潜哨戒機の就役以上のものはない。しかし、外界は攻撃性対潜プラットフォーム、例えば哨戒機、駆逐艦に重点的に関心を注ぐのと同時に、往々にして対潜作戦の「第一の要務」を軽視する。それは事前に潜水艦の行方を捕捉することに他ならない。

最近国内メディアは1枚の中国水中観測網の画像を公開し、このことは中国がすでに一定の規模の水中モニタリングシステムを完成させていることを示している。今回公開された画像から見て、その核心はその数が千をもって数えられる水中モニタリング器である。もし海底の音響の伝播が最も良い位置に取り付け、しかる後に電気ケーブルを用いてそれらを数珠繋ぎにすれば、いかなる水中の音波もこのアレイの範囲に入りさえすれば、全て水中モニタリングシステムによって察知されるだろう。異なるモニタリング器の警報の後先の順序と取り付け位置を根拠に、即音源の方位、および音源のモニタリングシステムからのおおよその距離が判断できる。


 これを見て「中国がすでに一定の規模の水中モニタリングシステムを完成させていることを示している」というのがどうもよく分かりません。単なる構想図ではという気もしますが。いずれにせよ少なくともこうしたシステムを設ける構想はあると思った方がいいでしょう。それがどれだけの有効性を持つのか、非常に広大な中国周辺の海に隙間なく配置することが現実に可能なのかは不明ですが。











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