052D関連2題

 どちらも052Dそのものがテーマじゃない感じですが。

http://military.china.com/important/11132797/20140328/18419785.html


大佐:052Dは起点に過ぎない 次世代艦、あるいはレールガン、レーザー兵器を配備か

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国海軍が最も新しく装備した052D大型ミサイル駆逐艦は世界の最先端レベルと比較すると、あるいはまだ不足があるかもしれない。だがこれから中国海軍主戦装備は世界一流グループに身を置き始める。」)

新華ネットの情報:中国の052D駆逐艦は非常に長い発展の過程を経、最初の052Aから052B、052Cから今日の052Dまで一歩一歩進み、世界の現役先進戦闘艦と同一水準という程度に到達し得た。

中国の中型水上艦艇が052Dまで発展したこと、これはマイルストーン的成果である。ならば中国水上戦闘艦は将来どこに向かうことになるのだろうか? この問題は単純に052Dを討論することに比べて意義がより大きく、関わる範囲もより広い。

052Dはすでに充分優秀だが、依然いくつかの不足と弱点が存在している。最大の弱点は052D戦闘艦の垂直発射管の数がやや少なく、2つの32連装の垂直発射システムは052Dに64の発射筒を持たせてはいるが、実際には汎用発射管の中には艦載対空ミサイルを装備する必要があるだけでなく、さらに対艦ミサイル、対地攻撃用巡航ミサイル、甚だしきに至っては対潜ミサイルを装備する必要もある。052Cに比べ、052Dでは8発の対艦ミサイル発射架がなくなっており、明らかにこうした先進的対艦ミサイルは垂直発射装置内に整合されている。このため052D上で真に対空ミサイルに与えられる位置は相当に限られている。

動力システムの制約を受けて、052Dの排水量はより大きくできず、その垂直発射システムの数も制約した。052Dの後、さらに排水量がより大きい「大駆逐艦」が出現すべきである。「大駆逐艦」を成功させたければ、動力システムの問題を解決することが必須である。052系列の現有の艦の機種は、まだいずれもディーゼル・ガスタービン動力システムに基づいており、出力はすでに極限に到達し、動力システムの能力は排水量を制約する重要な要素となっている。もし「大駆逐艦」を現実に変えたければ、全ガスタービン動力、全電力推進といった国際先進技術が、我々が次の一歩で難関を攻略する重点たる方向である。

もし「大駆逐艦」の建造が完成したら、未来の052Dの後の戦闘艦はどこに向かうのか? 世界の先進戦闘艦の研究開発にはすでにいくつかの革命的な変化が出現している。こうした革命的技術を応用した後、未来の戦闘艦にはその前の「イージス」戦闘艦と比べてのコペルニクス的転換が生じる。これはちょうど前世紀初めにイギリスの「ドレッドノート艦」が出現した状況のようで、当時の西方の海軍強国の評価は、「ドレッドノート艦」の出現は、当時のあらゆる戦闘艦を一夜にして時代遅れにした」というものだった。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「画像の052D艦が装備する24連近接防御ミサイルシステム。現在世界で最も先進的な近距離ミサイル迎撃システムでもある。」です。)

将来中国海軍の新型戦闘艦が技術革命ブームについていきたければ、解決を必要とするのはどういった問題なのだろうか?

まずは新たな艦型である。新たな艦型はより良く戦闘艦のステルス性能、航行の安定、安全性を体現することになる。

次に考慮する必要があるのは動力システムである。全ガスタービン動力、全電力推進は考慮することが必須であり、しかも我々はこの方面においてまだ非常に多くのなす必要がある作業がある。

第3は武器システムである。レールガン、艦載レーザー兵器、極超音速艦載対艦ミサイルなどである。


第4は艦載電子設備である。052Dはすでにアクティブフェイズドアレイレーダーを装備しており、これは世界でも先んじた地位にある。だが大アレイ面のフェイズドアレイレーダーの他に、もう1種類あるフェイズドアレイレーダーは、ドイツが装備するようなより波長が短い、より高精度のレーダーである。ドイツのザクセン級護衛艦は頂点に置かれたフェイズドアレイレーダーを除き、多くのその他のレーダーがなくなっている。ドイツの一部の船舶専門家は、ザクセン級護衛艦のフェイズドアレイレーダーは船舶用ナビゲーションレーダーに取って代わることができ、精度はすでに成像の程度に近づいている、とさえ考えている。このような高精度短波レーダーは未来の水上戦闘艦の中で標準装備になるはずである。

アメリカの未来の水上戦闘艦のもう1種類の配置方式はダブルのフェイズドアレイレーダーで、つまり1隻の戦闘艦の上に大アレイ面の遠距離アクティブフェイズドアレイレーダーもあり、同時に小アレイ面の短波高精度フェイズドアレイレーダーもあり、これも未来の発展の趨勢を代表している。

中国海軍は比較的短時間内で自主研究開発、自主生産の道を通過した。次に直面する必要があるのは自主創新という全く新しい段階である。この角度から言うと、052D戦闘艦は海軍水上艦艇発展の1つの段階の終点であり、同時にまた未来の水上戦闘艦発展の起点でもある。真に海軍強国になりたければ、単に自主研究開発、自主生産だけではまだ不充分であり、さらに我が国の先進戦闘艦の自主創新を真に実現し、中国の水上戦闘艦に世界水上戦闘艦発展の潮流を率いさせる必要がある。(陳虎)

(頑住吉注:3ページ目)画像はイギリスのBAEシステムズ社がアメリカ海軍のDDG-1000ステルス駆逐艦のために研究開発するレールガンのサンプル砲。最終的な工程化、艦への搭載を実現するには、まだ非常に長い行かねばならない道がある。

(頑住吉注:4ページ目)アメリカ海軍は最終的にはやはりDDG-1000駆逐艦のために伝統的火砲を選択使用した。だが口径は大きく、出色の超長射程と遠距離正確打撃能力を持つ。画像はこの主砲のサンプル砲の実弾試験。

(頑住吉注:5ページ目)アメリカ海軍CVN-78フォード号空母が艤装とテスト作業を開始する。画像の中からその艦橋上に配備されるダブルのフェイズドアレイレーダーが見て取れ、このレーダーは新世代「イージス」型戦闘艦の核心装備となる。

(頑住吉注:6ページ目)2011年、アメリカ海軍は初めて艦載レーザー砲をテストし、電力さえ供給されれば即正常に作戦が可能である。

(頑住吉注:7ページ目)これは2012年、アメリカ海軍が成功裏に試験した艦載レーザー兵器システムだが、体積が非常に大きく、駆逐艦のヘリ用甲板のほとんど全体を占めている。今年、アメリカは大型上陸艦上でさらに一歩の実戦テストを行う。

(頑住吉注:8ページ目)アメリカは陸海空用の多種の類型のレーザー兵器システムを研究開発中である。画像はアメリカがレーザー兵器試験の中で1.6km離れたロケット弾を「ポイントキル」したところ。


 課題とされている分野の中国の技術はまだアメリカに大きく遅れていると考えられますが、最も気になるのはやはり動力で、これはウクライナ情勢とも関連します。

http://news.hnr.cn/js/201403/t20140328_899958.html


ロシアメディア:中国が強大な遠洋海軍を建立するには少なくとも20年が必要

外国メディアは、中国初の052D型ミサイル駆逐艦が先日海軍に正式加入した、とする。今後10〜15年、それは中国海軍海上集群の主力戦闘艦となり、かつ新たな空母艦隊の護衛艦となる。この駆逐艦の性能は、この艦にイージスシステムを装備するアメリカおよび日本の軍艦との勝負を可能にさせる。

「ロシアの声」放送局ウェブサイト3月26日の報道によれば、052D型ミサイル駆逐艦の特徴は防空能力が非常に大きく増強されていることで、このことはアメリカの海戦における切り札である艦載機が確保する制空権に疑問を生じさせる。戦闘艦自体の打撃能力、中国に出現した自らの艦載機、陸上基地遠距離航空隊の太平洋西部における衝突の中での戦力といった要素は、協同の効果を生じさせ、極めて大きく体系全体およびそれぞれの要素の効率を向上させる可能性がある。

報道は、新たな戦闘艦の能力は出色だが、提示しておくに値するのは現在中国海軍の主力が依然相当に古い軍艦だということである、とする。32隻の駆逐艦のうち16隻、45隻の護衛艦のうち33隻は20年あまり前に建造されたものだ。中国の軍事技術は当時まだ相当に立ち後れていたので、それらの性能はロシア、欧米の同類艦船と比較できない。

水中戦力の状況もこうである。中国海軍が名目上持つおよそ70隻の潜水艦のうち、19隻だけが近代化された潜水艦に属する。また、それらはしばしば維持修繕と更新の問題に遭遇する。中国海軍の解放軍軍事学説の中での特殊な地位も1つの重要な問題で、これは現在の中国軍の歴史および伝統と関係がある。

報道は、中国人民解放軍には第二次大戦時期のソ連とドイツの戦場や西欧の戦場の大規模な正規軍の作戦経験がない、とする。中国内戦終結と新中国成立の後、解放軍が実際に参加した戦争は2つしかない。1950年〜1953年の朝鮮戦争と1979年の中越戦争である(頑住吉注:インドやソ連との国境をめぐる戦争もありましたが)。しかし、これらの衝突の中で獲得された作戦経験は、これをもってアメリカ、ロシアという第一級の相手に対抗し得る近代化された軍隊を建立するには不足である。

また、報道は中国軍の構成と指揮系統の中には中国の伝統文化の影が残されており、これはしばしば現代の戦争の要求と矛盾する、とする。中国軍の主要な問題の1つは、前線の指揮官に主動性が欠乏し、しばしば既存の規則を墨守し、また上級の指示に盲目的に服従することである。この欠点は中国が参加した衝突と合同演習の中から見て取ることができる。すなわち、ああしたロシアの連隊指揮官がすぐになせる決定を、中国の同業者は2〜3級以上の指揮部から獲得するのである。

報道は、柔軟で迅速に戦略技術の変化に対応できる近代化された軍隊(海軍含む)を建立する途上では、この種の中国式思想はあるいは最も主要にして最も克服困難な障害であるかもしれない、とする。

報道は、どうであろうと、海軍の強化は長期的で、複雑で、結果に保証がないプロジェクトである、とする。何故なら相手も対応を行い、かつ彼らの実力も増強されつつあるからである。進歩は取得されているが、中国の技術水準は、ロシアを含むその他の軍事大国とでは依然隔たりがある。中国の近代化された戦闘艦の建造スタイルと性能はは非常に大きな程度上、ロシアの輸出と「参考にする」技術によって決まる。

この点は中国空母遼寧艦上に最も顕著に体現される。中国が真に自らの空母と飛行編隊を持つまでにはまだ非常に長い行かねばならぬ道がある。

報道は、指摘しておくことが必須なのは、中国の強大な遠洋海軍建立は国家経済の進歩と直接の関係があることで、およそ20年から30年を必要とする、とする。

このように見ると、中国の新たな艦隊は非常に早く戦力を形成することはないだろう。その運命は直接的に中国が経済およびその他の方面の成長能力を維持することによって決まる。


 ロシアは中国と頻繁に合同軍事演習を行っており、中国軍の問題点についてはアメリカその他西側の国よりよく知っているはずで、指摘は参考になると思います。技術に関しても、無人機、ホバークラフト、イージス類似システムなど中国が先行しているように見える分野でも中国製品を導入しようとしないのは、あるいはその問題点を熟知しているからなのかもしれませんね。


















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