中国、「ズムウォルト」を評する

 関連の記事を2つ紹介します。

http://military.china.com/important/11132797/20131031/18120482.html


香港メディア、中国のレールガンの研究開発状況を明るみに

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

【グローバルネット総合報道】 香港の「南華朝刊」ウェブサイト10月29日の報道によれば、北京はアメリカの2隻の極めて先進的な新たな海軍軍艦の建造作業を密接に監視しているところである。この2隻の軍艦は今後何年かでアジア太平洋海域で勤務を執行する可能性がある。

報道は、アメリカは11月に正式にその「フォード」級空母の第1号艦を公表すると見られる、とする。「フォード」級空母は「ニミッツ」級空母に取って代わることになる。別の2隻の「フォード」級空母は2025年までに就役する予定である。見積もりによれば、総建造コストは430億アメリカドルに達する。

また、10月28日、間もなく最後の建造段階に入るアメリカの「ズムウォルト」級ミサイル駆逐艦が進水した。AP通信の報道は、この駆逐艦は現有のクラスの駆逐艦より30m長い、とする。

報道は、中国人民解放軍海軍の分析者李傑は、この2隻の軍艦の配備は、中国海軍が技術能力向上の努力を強化し、中国がこの種の先進的軍艦を防御できることを確保するよう刺激する、と語る。

李傑は次のように語る。「『フォード』級空母と『ズムウォルト』級ミサイル駆逐艦はいずれも最も先進的なアメリカ海軍の艦船で、しかもそれらは世界で最も強大な武器を装備する。こうした艦艇は中国の造船技術がアメリカにはるかに立ち後れていることをはっきり示す。」

彼は、「当然、中国が何年か以内にアメリカの造船技術に追いつくことはあり得ないが、北京は少なくとも全力を尽くして防御性の武器を開発することになる。」と語る。

報道は、「ズムウォルト」級ミサイル駆逐艦の発電能力は78兆ワットに達し、これはこの艦をレールガンなどの武器の潜在的プラットフォームとする、と指摘する。レールガンは磁場と電流を利用し、音速の7倍をもって砲弾を発射する。

李傑は、アメリカはほとんど間違いなく「ズムウォルト」級ミサイル駆逐艦をグアム島の海軍基地、日本の横須賀、あるいはアジアの前線の港に派遣する、と語る。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションははやはり本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

彼は、「新たな駆逐艦として、DDG-1000(「ズムウォルト」級)駆逐艦は中国に近い前線陣地においてその戦闘力および新型先進武器システムをテストする必要がある」と語る。

マカオの軍事ウォッチャーである黄東は、アメリカはアジア太平洋地域に少なくとも2隻の「ズムウォルト」級ミサイル駆逐艦を派遣すると予測する。黄東は、「DDG-1000駆逐艦は中国に、15年以内に自らのレールガンシステムを研究開発するよう迫ることになる。中国はレールガンシステムを研究開発してすでに数十年になる。」と語る。

李傑も、「ズムウォルト」級ミサイル駆逐艦のレールガンシステムは少なくとも中国が適した防御性の措置を発展させることを刺激することになる、と考える。

だが上海の海軍問題専門家である倪楽雄は、新たな「フォード」級空母の大部分の武器システムは新式なので、このためペンタゴンが直ちにこの空母をアジア太平洋地域に派遣することはあまりありそうにない、と語る。

倪楽雄は、「直ちに自分の相手に新兵器をひけらかすのは賢い決定ではない。何故ならこの武器に対し、これにきっと故障が起こらないと確信できるまで、何度ものテストを行う必要があるからだ。」と語る。

李傑は、上述の電磁発射システムは北京が国産空母のためのカタパルト装置の開発加速を刺激することになる、とする。彼は、「中国の未来の空母は遼寧艦が現在使用しているスキージャンプ式甲板を放棄することになり、アメリカの電磁発射システム研究開発成功は中国に新しいものを作り出すことを迫ることになる。」と語る。

(頑住吉注:3ページ目は本文の一部を切り取ったものなので省略します。4ページ目)アメリカ映画の中の海軍が使用するレールガン

(頑住吉注:5ページ目)レールガンは電磁発射技術を利用して作られる先進的な運動エネルギー殺傷武器である

(頑住吉注:6、7ページ目は繰り返しなので省略。8ページ目)伝統的な大砲が火薬ガスの圧力を弾丸に作用させるのとは異なり、レールガンは電磁システムの中の電磁場の作用力を利用し、その作用時間はずっと長く、弾丸の速度と射程を非常に大きく向上させることができる


http://military.china.com/critical3/27/20131031/18120019.html


DDG-1000は決して無敵ではない 中国にとっては張り子の虎と言える

米帝がDDG-1000を進水させかつ2015年に就役させるのと共に、アメリカの「海上三剣客」が全て真の姿を現す。DDG-1000の外形は非常にSF的で、戦闘力も非常に強い。80の垂直発射架を持つだけでなく、さらに電磁砲1門を持つ。この電磁砲の射程は370kmに達し得るとされる。

もう2人の剣客はそれぞれフォード級(フォード号)ステルス型スーパー原子力空母と、すでにシンガポールのチャンギ海軍基地に配備されている沿海域戦闘艦である。

この三剣客には1つ共通の特徴がある。それは対地攻撃能力が大いに増強されていることだ。沿海域戦闘艦は味方サイドの近海海域に配備されれば、敵サイドの艦隊の「海から陸へ」を阻止するのに用いることができ、敵サイドの近海に配備されれば、敵サイドの艦隊が海に出るのを阻止し、味方の艦隊が「海から陸へ」と、敵サイドの陸地に対する攻撃を発動するのを助ける。DDG-1000も中央の思想を延長しており、対地攻撃が突出している。これは米帝の以下のような判断に基づいている。米帝は天下無敵の強大な海軍を持っているので、予見できる将来、いかなる国もアメリカと海上決戦を行うことはないし、よりあり得るのは米帝が某国への侵入を決定した時、近海や陸地から来る断固たる反撃に遭遇することである。特に中国、ロシア、イランといった、一定の軍事的実力を持つ国には、より区域拒止/対介入戦略を採ってアメリカ海軍の襲撃に対応する条件がある。このため筆者は、米帝の「海上三剣客」の主要な目標は、相手方の国の近海と陸地まで行っての作戦、つまり侵略性の作戦である、と断定する。

まさに米帝の「海上三剣客」が侵略戦争に用いられようとしているがゆえに、その表面的に見た戦闘力が強大でも、実際にはそれでも小国を脅す張り子の虎でしかない、ということをも決定付けるのである。ひとたび三剣客が中国に対する侵略戦争に用いられたら、それらに残されるのが死への道1本だということは必定である。あらゆる艦隊の兵士も、鮫の餌になるしかない。

(一)ステルスは形がないのとは異なる。ステルスはできる限り電波反射面を小さくし、レーダーによって発見、識別される距離を短縮し、発見されるまでの時間を延長するものでしかない。空母、DDG-1000のような図体のでかいものが、ステルス戦闘機のような断面積に到達しようというのは不可能である。中国のような軍事大国のレーダーシステムは一次元や線の性質を持つものではなく、多次元であり立体的であるからなおさらである。陸地、空中、宇宙、水中いずれにも鋭敏な目が海面で発生する一切の微細な変化をも厳密に監視している。DDG-1000のような攻撃艦が、発見される前にもうすでにその適した打撃距離に進入しているということはあり得ない。

(二)近海は中国の火力網の完全なカバーの下にある。中国の近代軍事理論は「超限戦」思想に基づく(頑住吉注:「『限界(および限度)』を超越する戦闘あるいは戦争」で、いわゆる総力戦さえ超え、貿易、金融、テロまであらゆる手段を含む新たな戦争の形式、とされています)。つまり技術と装備の限界を超え、優勢を集成して戦争の主導権を勝ち取る、つまり「切り札」戦法である。このことは、中国がミサイルを作戦の核心としてその作戦ネットワーク、打撃体系に配備することを決定付ける。あらゆる軍隊、あらゆる軍種(これには戦車、軍艦、飛行機、第二砲兵隊などが含まれる)は例外なく不断の改良を経、日増しに精良となるミサイルの打撃プラットフォームである。中国のミサイルの機種、品種は非常に多く、近距離、中距離、遠距離を全てカバーし、空中基地、陸上基地、海上基地全方位であり、戦術、戦略全形態であり、対ミサイル、対艦、対空、対衛星、対輻射、対潜とあるべきものは全てあり、軌道変更、多弾頭アクティブスマート制御誘導ができ、衛星、レーダー、レーザー、テレビ、慣性など多くの形式の制御誘導が異彩をさまざまに放っている等々である。このような火力のカバー下で、何隻かの冒険的に進出した艦船が、いかにして15分間を獲得し得るだろうか?

(三)中国がアメリカ海軍艦艇を撃沈する方法は非常に多い。陸上基地対艦ミサイルはその1つであり、空中基地対艦ミサイルはその1つであり、潜水艦から発射される魚雷もその1つである。特に最近明るみに出たスマート対艦魚雷は、自主的に情報の真偽を識別し、目標を見失った後、改めて目標を発見しロックオンできる能力がある。中国の対艦ミサイルも非常に興味深く、カーブし、トップアタックを採り、いかなる対ミサイル網も突破できる。アメリカのフォード号の建造コストは270億アメリカドルで、DDG-1000の建造コストは70億アメリカドルである。いずれも非常に高価な虎の子である。一方中国の対艦ミサイルは150万人民元に過ぎない。10発の対艦ミサイルを用いて1隻のフォード号を殲滅する、そのコストパフォーマンスの高さは人をして瞠目させる。理論的計算からは、1隻の空母の殲滅に3発のミサイルしか必要としないからなおさらである!

このため、張召忠将軍はフォード号に言及した時に笑って、馬鹿でなければフォード号をアジア太平洋地域には配備しない、と言ったのである。杜文竜大佐はDDG-1000に言及した時、このものが結局のところどれだけすごいかは、誰に向けられるかによる、と言った。言外の意味は、小国に対応するには無比に凄いが、大国に対応するなら張り子の虎だ、である。筆者は彼らの米帝三剣客に対する蔑視に賛同する!


 前の記事はかなり冷静に分析し、一方後の記事はかなり無理して虚勢を張っているように見受けられますが、いずれも非常に意識していますね。


















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