殲ー20関連2題

 全く傾向の違う記事を2つ紹介します。

http://www.hinews.cn/news/system/2015/12/02/017973562.shtml


2017号殲ー20にまた調整あり:キャノピーの金属メッキ皮膜がステルス性を大いに増す

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像の説明:2017号国産第4世代ステルス戦闘機殲ー20が初飛行に成功。」)

11月24日、2016号殲ー20初飛行から時2ヶ月あまりしか隔てず、最新のコードナンバー2017号の国産第4世代ステルス戦闘機殲ー20が成功裏に初飛行した。これは国産の第8機目の殲ー20戦闘機で、第6機目の試験飛行に用いる原型機でもある。軍事専門家の傅前哨は北京テレビ「軍情解読」のインタビューを受けた時、2017号殲ー20のキャノピーには金属皮膜が増加しており、さらに一歩飛行機のステルス性能が向上できる、とした。こんなに短い時間内に2機の殲ー20原型機が出現することは、この機がすでにカギとなる重要な終了段階に入ることを説明し、遠からず部隊装備されるかもしれない。

現場の目撃者の言によれば、2017号殲ー20は離陸して2回低空での通過を行い、空中で20分間飛行した。注意に値するのは、2016号殲ー20が今年9月18日に初飛行に成功したばかりであるのに、たった2ヶ月あまり後にもう2017号殲ー20が初飛行を行ったことである。

傅前哨は、こんなに短時間内に2機の殲ー20原型機が出現することは、この機種の前期の試験飛行作業の進展が比較的スムーズで、試験飛行の評価結果も比較的人を満足させるもので、その空力性能、ステルス性、機載設備の関連の試験などはすでに指標の要求に到達あるいは接近し、このため改造は決して大きくなく、2機の飛行機が相次いで工場を出たということを説明し、このことは殲ー20の試験飛行がすでにカギとなる重要な終了段階に入ることを示す、と考える。

傅前哨の説明によれば、現在の8機の殲ー20原型機は3つの段階に分けることができ、2001および2002号という黒色に塗装された殲ー20は技術検証機に相当し、アメリカのYF-22原型機に似ている。続く2機の2011および2012号殲ー20の塗装と外形にはいずれにもある程度の改変があり、さらにピトー管を装備し、明らかに2機の工程サンプル機である。さらに後の2013号、2015号、2016号、2017号殲ー20は原型機に属し、まさに一歩一歩定型に近づきつつある。「ほどなく我々はもう国産殲ー20の部隊装備を見ることができるかもしれない。」

明るみに出た画像から見て、2017号殲ー20のキャノピーは以前の原型機に比べてやや調整があり、飛行員真正面部分のエッジの曲線がある程度収縮し、さらに一歩この部分の空力設計を最適化したのかもしれない。

傅前哨は次のように言う。キャノピーの改修は1つ目には強度を考慮し、2つ目には抵抗軽減を考慮し、3つ目にはステルス性能を考慮したものである。殲ー20のキャノピーにはすでに2回の変動が行われ、この種の調整は抵抗を軽減するのと同時に、より多くはステルス性能向上のためである。キャノピーの外形の変化の他、2017号殲ー20原型機のキャノピーにはもう1つハイライトがあり、それは金属メッキ皮膜に他ならない。飛行機のコックピットは強い反射体に属するため、飛行機全体のステルス性に影響するだろう。だが金属メッキ皮膜があれば、レーダー波はコックピットを照射できず、もしコックピットを照射しても、極めて少ない部分のレーダー波しか反射されず、このことはさらに一歩飛行機のステルス性能を向上させることになる。


http://www.hinews.cn/news/system/2015/12/01/017969598.shtml


ロシアメディア、再び殲ー20はロシア機の盗作だと騒ぎ立てる 中国には依然第4世代機は研究開発できないとする

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目の画像のキャプションです。「画像の説明:最新の殲ー20原型機が最近明るみに」 続いて2枚目 「ミグ1.44の設計理念はとっくに立ち後れ、殲ー20とでは同日の談ではない」)

東方ネット2月1日の情報:ロシアの第5世代機というと、非常に多くの人が最も先に思い至るのはT-50かもしれないが、T-50の前、ロシアにはもう1つの現在すでにほとんど忘れ去られている第4世代機プロジェクトがあった。すなわち21世紀初めに放棄されたミグ1.44ステルス戦闘機である。ロシアの「衛星ニュースネット」11月29日の報道によれば、ミグ1.44はロシアではすでに寿命を終えて眠りについているが、中国ではこの戦闘機はそれにもかかわらず新たな生を獲得しているようである。

ロシアメディアは、ミグ1.44は旧ソ連の「ミグ」設計局が研究開発を開始したもので、アメリカのF-22と同一時代のステルス戦闘機で、本来は当然前世紀90年代末に就役すべきだったが、旧ソ連の崩壊およびロシア経済が困難に直面するのと共に、このプロジェクトの進行を支えることができず、そこでこのプロジェクトは止むを得ず放棄された。これと同時にロシア軍は「スホーイ」設計局の飛行機により惚れ込み始めもした。

ロシアメディアは、ミグ1.44プロジェクトはすでにロシアでは寿命を終えて眠りについているところだが、まさに同時に2種の第4世代機を研究開発している中国では、それにもかかわらず極めて大きな興味を引き起こした、とする。中国サイドの言い方によれば殲ー20は中国初の成熟した第5世代機だが専門家は、興味深いのは殲ー20とミグ1.44に多くの目に見えて明らかな似たところがあることだとする。

文章は、この2機種の戦闘機はいずれもエンテ翼+V字型尾翼を持ち、このことは中国人がこの戦闘機を研究開発する時にずっとロシアの原型機をしっかり覚えていたことを意味する、とする。だが殲ー20とミグ1.44との間には1つ重要な差異があり、それは殲ー20が「ステルス」技術をを持つことである。一方ミグ1.44は空中格闘のために設計製造されたのであって、その寸法に対してということで言えば、ミグ1.44の機動性は非常に強大である。

ロシアメディアは「武器輸出」誌編集長のAndrei Frolovの話を引用し、中国は今に至るもまだ第4世代機を研究開発する技術水準を具備しておらず、特に強大で信頼性の高いベクトルエンジンおよび電子戦領域でである、とする。このことは中国が殲ー20研究開発の過程でロシアとの協力を探求せざるを得なくもさせる。

文章は、この種の背景の下でFrolovは、ロシアは中国に24機の最新型「AL-41Fエンジン(すなわち117S型エンジン)」を配備したスホーイー35戦闘機を販売するが、実は中国はスホーイー35戦闘機自体は決して必要とせず、そのエンジンこそが中国第4世代戦闘機プロジェクトに必要不可欠なのだ、とする。

いわゆる殲ー20がミグ1.44の設計を盗作したことに関する噂の由来はすでに久しく、これに対し中国サイドとロシアサイドのミグ設計局はいずれもかつて否認したが、デマは何度も発生して止まず、一定の時間を隔てるごとに必ずよみがえり再燃する。この種の視点を持つメディアあるいは個人は、両者がいずれもエンテ翼設計を使用していることを見て、殲ー20とミグ1.44を乱暴にもごっちゃにして論じるが、これは正真正銘誤謬の論であり、殲ー20のエンテ翼設計はミグ1.44に比べ質的差異がある。同様に全体が動くエンテ式レイアウトだが、殲ー20の空力設計はミグ1.44にはるかに先んじており、ミグ1.44の飛行コントロールや空力設計は現在とっくに立ち後れ、第3世代機の角度から見ればまだ機動性が強大な戦闘機たることを失わないが、第4世代機の基準から見ればやはり比較的大きな隔たりがある。もしこの種の簡単なエンテ翼設計概念をそのまま用いて殲ー20の「父親捜し」理論とするなら、ヨーロッパのタイフーンやラファール戦闘機もエンテ翼を配備しており、まさかこの2種の戦闘機もミグ1.44を盗作したと言えるのだろうか?

周知のように、中国航空工業の起点は高くなく、かつ長期にわたり発展が緩慢で、かつて相当に長い一定の時間ソ連/ロシアの飛行機をコピー生産、改良する段階にあったが、中国経済、科学技術水準の不断の発展と共に、もし過去我々の第4世代機が国外と比べて「その背中を見る」だったとするならば、現在ではすでに「同じ場で競技」していると言える。心理的慣性の制限ゆえに、非常に多くの国内の人がまだ中国の先進装備の「父親捜し」をする。中国航空工業の発展は迅速だが、依然としてエンジンなどの領域に小さくない弱点が存在し、まだ国外の先進的な経験を吸収し参考にする必要があるかもしれないことは否定できない。だが殲ー20の設計の上では、すでに中国航空工業の自主創新の明るい前途の見通しを反映しており、国の人は自らを卑下する必要は全くないのである。


 殲ー20がとりあえずもう形が定まる状態に来ているらしいという見方が強まっていますが、まだミサイル発射や空戦の試験をしたという形跡はなく、それを行った後でまたある程度の修正を加える必要はあるかもしれません。ミグ1.44に関しては個人的にはそもそもそこまで似てないと思いますが。










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