未来の無人化戦争を予測する

 SFの世界のように考えていたら流れに乗り遅れるのかも。

http://military.china.com/news/568/20161110/30035540.html


未来の戦場で第一波として戦闘に突入するのは無人機群

11月4日、第11回珠海航空展で、中国電科集団は初めて世界最大規模の固定翼無人機集群編隊飛行試験の動画を明るみに出した。動画の中では、67機の固定翼無人機が、集群飛行、動態無中心自組網(頑住吉注:意味不明です)、感知と回避、分布式広域監視、飽和打撃の集群行為原型試験を行った。この実験はこれまでアメリカ海軍が保持していた50機の固定翼無人機集群という世界記録を打破し、広範な関心を集めた。実際、無人機システムをメインとする集群作戦はすでに世界軍事大国、強国が関心を注ぐ重点となっており、それは未来の戦争の全体的姿に対しても重大な影響を生じさせることになる。

戦闘ロボットはすでに戦場に登場しかつ最初からもう腕前を見せている

いわゆる無人システム集群作戦とは、無人作戦システムを主体とし、数の優勢に頼り、一定の方式をもって組織しより強大な能力を生み出して戦闘を行う作戦思想と理念である。2003年7月には早くも、アメリカはすでに無人機集群作戦に対する研究を展開した。当時アメリカ国防省長官補佐の任にあったスティーン ビットは投資して「集群戦術空間研究」という名の新理論プロジェクトを展開することに同意し、その意図は「集群」と命名された、機能が相対的に簡単な無人機あるいは地上ロボットによって組成される、蜂の群状に分布するネットワーク式作戦体系の用途、編成および指揮コントロール方法の研究にあった。

研究の模擬試験の中で、センサーと武器を装備した100機の無人機集群と現有のある配備可能な部隊が作戦機能の比較を行い、結果として無人機集群は63の目標を破壊しかつ91%の敵軍部隊を探知計測し、一方現有の配備可能な部隊は11の目標を殲滅し、33%の敵軍部隊を探知計測しただけだった。試験は充分に無人システム集群作戦の極めて見るべきもののある作戦機能を見せつけた。このため、近年来少なからぬ国が陸海空の戦場領域いずれでも無人システム集群作戦の研究を展開している。

陸上の戦場では、地上無人システムを主体とする集群作戦はすでに戦場に登場しかつ最初からもう腕前を見せている。今年1月19日、ロシア軍はシリアで初めて戦闘ロボットを使用して作戦行動に参加させた。ロシア軍はシリア軍を支持しラタキア郊外に位置する754.5という名の高地を攻撃占領する中で2機種、全部で10台の戦闘ロボットを使用し、それぞれ6台の「プラットフォーム-M」という名の多用途戦闘ロボットと4台の「アルゴ」という名の火力支援戦闘ロボットだったとされる。戦闘中、10台の戦闘ロボットと3機の無人機、「アンドロメダ-D」自動化指揮システムは一体に連携し、シリア政府軍が高地に攻め入るのを援護した。戦闘全体は20分間持続し、敵サイドの70名の武装分子を射殺し、シリア政府軍はたった4名の負傷という「戦績」をもって成功裏に高地を占領し、無人システム集群作戦の威力を充分に見せた。これは初めての公然と報道された地上無人システム集群作戦の戦例である。

海上の戦場では、主に展開されるのは無人艇および無人潜航機を主体とする集群作戦の研究である。2016年10月5日、アメリカ海軍研究室は、海軍は無人システム集群作戦方面ですでに突破性の進展を取得し、研究開発する無人システム集群作戦技術は多数の無人艇の協同協力を利用し、味方サイドの艦艇を保護し、港をパトロールし、かつ敵サイドの脅威に対抗する、と言明した。アメリカ海軍はこれまですでに13隻の無人艇によって展開される集群作戦試験を展開しており、次の一歩ではさらに20隻あるいは30隻の規模で試験配備を行うまでに開拓展開することになる。このプロジェクトは主に高価値水上艦艇の保護、航路護衛に用いられ、全海軍艦隊に配備できる。また、アメリカ海軍は無人潜航機によって構成される水中無人艦隊を建立し掃海や水中攻撃作戦を実施することを探求している。

空中の戦場では、米ロの空軍はいずれも無人機システム集群作戦関連の研究を展開している。10月28日、アメリカの「国家利益」ウェブサイトの「アメリカ空軍、『蜂群』キラーを作り出すことを希望」という文章は、F-35およびF-22などの実戦機が無人機隊をコントロールし、「僚機への忠誠」を実現する作戦概念を提出した。一方その前の7月13日、ロシアのタス通信社も、ロシア次世代戦闘機方案は2025年に発表され、戦闘機の飛行速度はマッハ4〜5に達し得、かつ5〜10機の高周波数電磁砲を装備した無人機の集群作戦を指揮コントロールできる、と報道した。

(頑住吉注:これより2ページ目)

無人機群には作戦の中でどういった優勢があるのか

無人システム集群作戦が歓迎を受けるのは、一方においてはそれが無人作戦システムの人員死傷ゼロの優勢を持つからで、もう一方ではそれが建設や運用コストの上で非常に高いコストパフォーマンスを持つからである。

建設コストの上では、技術水準の不断の発展と共に、非常に多くの技術装備が技術は先進的で、性能は良いが、コストが非常に高く、非常に多くの国の軍隊を高くて「作れない」「使えない」「戦争できない」まずい状況に直面させている。例えば、F-22、F-35やB-2などの高性能ステルス空中作戦プラットフォームの価格はすでに数億ないし数十億アメリカドルにも達している。一方集群作戦に用いる小型無人機システムの平均コストは1,000〜1万アメリカドルの間で、価格はそれを迎撃する地対空ミサイルの1/100でしかなく、死傷のリスクを心配する必要のない状況下で、コストの優勢は極めて突出している。

作戦使用コストの上で、無人システムは集群方式をもって戦場に投入され、使用コストが非常に高い有人システム非常に大きく節約できる。例えばアメリカのボーイング社が2012年に研究開発した波浪滑空機「センサー搭載自動化遠距離艇」は、典型的な運用の優勢を発揮することのできる無人システムである。アメリカ海軍はこの種の海上早期警戒が提供できる無人システムを用いてP-8対潜哨戒機に取って代わらせ得ることを構想している。すなわち一組のこの無人艇を前線配備しさえすれば、もう大量のP-8対潜哨戒機を毎日24時間、毎週7日の頻繁で重いパトロール任務の中から解放し、最も重要なカギとなる時のみ出動させることができる。

今年5月17日、アメリカ空軍は初の小型無人機に対する飛行計画を発表し、すなわち「2016〜2036年小型無人機システム飛行計画」であり、アメリカ空軍小型無人機システムの短期、中期、長期の主要な発展目標を明確にした。特に「蜂群」「編組」「僚機への忠誠」「デコイ」という4種の作戦概念、およびそれを敵の防空の制圧/破壊、打撃への協調と偵察、対無人機、超視距離運用、センサー空中投下、気象探査など10項目の任務に用いることを提出した。

同時に、異なる軍種では無人システム集群作戦に対する需要や運用方式も異なる。無人機集群は敵の火力を有効に遅滞させ、味方サイドの死傷を減らすことができ、アメリカ海兵隊はずっと未来の水陸両用作戦の中で無人機集群前線配備能力を持ち、もって先頭部隊に用いて前線で作戦任務を執行させることに期待している。このため、アメリカ海兵隊副司令ロバート ウォルシュは無人システム防御会議で、「将来、海兵隊員は第一波で戦闘に突入するのではなく、取って代わるのはこうした無人機群で、それらはそれらの面前の敵を感知、位置決定、甚だしきに至っては殺すことができる。」とした。

無人システム集群作戦は多くの方面で未来の戦争の姿を変えることになる

無人システム集群作戦の予期される広範な応用は、未来の戦争の全体像を改変する可能性がある。その中で、最も主要には作戦体系と作戦形態という2つの方面に体現される。

作戦体系の上では、無人システム集群作戦の基礎は各種類型の無人機、無人艇、無人潜航機、無人車両などの無人作戦システムである。このことは、未来の作戦力量体系の中で、無人作戦システムと装備の占める比重がどんどん大きくなる、ないし有人作戦システムと肩を並べる地位に到達することを意味している。アメリカ議会は2000年には早くもある法案を通過させ、10年内に米軍の1/3の地上車両と1/3の縦深攻撃機で無人化を実現しようとしている。

これと同時に、軍隊の中ではさらにより多くの無人作戦システム関連の作戦ユニットや人員のポストが出現することになる。アメリカ陸軍を例にすると、軍級部隊編成には改良型「モスキート」式無人機分隊およびRQ-5/MQ-5「ハンター」無人機高空偵察中隊があり、旅団級部隊編成にはRQ-7「シャドー」無人機高空偵察小隊があり、中隊級部隊編成にはRQ-11「レイブン」無人機小グループがあり、したがってシステマチックな無人機力量体系を形成する。

作戦形態の上では、無人システム集群作戦が体現するのは無人システムの自主性とスマート化である。現在、有人システムと無人システムの協同作戦は、無人システム自主作戦の第1段階である。2004年、アメリカのボーイング社は最も早くX-45無人機とT-33有人機との編隊飛行の検証を開始した。2007年、イギリスロイヤルエアフォースは初めて1機の「トーネード」戦闘爆撃機が3機の無人機「模擬機」を指揮して協同作戦する試験を完成させた。2014年、ダッソー社は「ラファール」戦闘機と「ニューロン」無人機が随伴飛行する宣伝動画を見せ、両者が協同作戦するかもしれない前途を暗示した。米軍の研究開発中のステルス爆撃機の性能指標も、それがX-47Bステルス戦闘機の作戦を指揮できるという要求を提出している。

全無人システム自主作戦は次の一歩の無人システム作戦発展の目標である。アメリカ陸軍第29歩兵連隊はかつて「ロボット戦争」という名の演習を行ったことがあり、18種の異なる任務を執行する無人作戦システムによってあらゆる戦術行動を完成させ、これには地上無人作戦システムが実施する戦闘火力支援から、空中の無人機システムが実施する情報偵察支援や火力打撃が含まれた。未来の戦争の中で、空中、地上から水中まで、集群化された作戦無人システムが未来の戦場の重要な力量となることが想像でき、これは新たな技術体系が戦争の形態に対し生じさせるまた一度の重大な影響である。

(作者の機関:空軍工程大学)


 現在アメリカの技術が一番進んでいるようなのはいいんですが、将来的には「機能が相対的に簡単な」「無人作戦システムを主体とし、数の優勢に頼り、一定の方式をもって組織しより強大な能力を生み出して戦闘を行う」スタイルでは中国がアメリカより有利になる可能性がありそうですよね。少なくともこのまま行けば日本が全くついていけないのは明らかですし。














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