中国の未来兵器技術関連3題

 まず新素材関連です。

http://military.china.com/news/568/20151127/20833825.html


中国の新型戦略材料が突破を獲得 極超音速飛行機の研究開発を助ける

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「グラフェンの突破獲得は極超音速飛行機研究開発を助けることができる」)

11月27日、中航工業グラフェン科技発展・産業計画発表・契約締結式が北京で行われた。

中航工業最高責任者の林左鳴は、新たなる科学技術革命と産業の変革は間近で、その突破口はきっと材料領域にある、とした。グラフェンに代表される材料技術は我々を世界と同一のスタートライン上に立たせ、グラフェンは未来の発展を覆し得る戦略性新興材料として、発展の時を迎えている。

グラフェンは単一層の炭素原子によって構成されるリーフ状構造の新材料で、それはすでに知られているうち世界最も薄く、最も堅固で、熱伝導性および通電性が最も良いナノ材料で、未来を覆す戦略性新興材料と賞賛される。かつてある人は、もし20世紀が単一結晶珪素の世紀だとしたら、21世紀はグラフェンの世紀だ、と断言した。

グラフェン新材料の応用は非常に広範で、特にグラフェン増強金属構造材料は次世代機の研究開発、航空エンジンの高温部品製造、未来の高速飛行機研究開発などの方面で極めて高い応用価値を持つ。


 グラフェンに関しては2014年6月2日のコラムでも関連記事を紹介したことがあります。1年半ほどたっても一般人にはまだピンとこない新材料ですけど本当にそんな大変革を引き起こす力があるんでしょうか。新分野だから中国も先進国と同じスタートラインに立てる、というのはその通りかもしれませんが、これまで蓄積されている周辺分野の技術などの差から、やはり有利不利の差はつくと思います。次はステルス機の技術関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20151127/20834362.html


航空報:中航、B-2爆撃機に似た空気取り入れルートの研究開発に成功

昨日出版された「中国航空報」第四版掲載の文章は、中航飛行機研究開発センターの業務を表彰し、文章の中では、この機関が「背負い式鋸歯型並列双発大S字湾曲空気取り入れルート」技術の難関を攻略したことに言及している。この種の空気取り入れルートはアメリカの著名なB-2ステルス戦略爆撃機に使用される空気取り入れルートでもあり、比較的高いステルス性能を持つが、この空気取り入れルートは一連の複雑な技術に関わる。報道の中では、この機構は「若干の重大事前研究課題の全体、空力研究」任務を担っている、とされている。このことは、B-2爆撃機に似た構造型が未来の中国の戦略爆撃機研究開発方案の1つであることを意味しているのかもしれない。

26日に出版された「中国航空報」は「中航飛行機研究開発センター:前線を奪い占め、卓越を追求する『協同設計』が飛行機の全体方案の変革を引き起こす」との報道を掲載し、文中では、中航飛行機研究開発センター総体空力設計研究所は主に軍用、民間用、汎用、特殊飛行機の空力レイアウト設計、人間工学的総合設計、重量とバランス設計、ステルス技術設計、ナセルおよび吸排気システム設計、空力計算分析、風洞試験技術、static aero- elastic characteristics分析、搭載荷設計計算、Vehicle stabilityと性能設計分析、全体レイアウトと外形設計、技術状態管理などの業務を担っている、と言及している。何十年の機種研究開発の歴史的過程の中で、彼らは相次いで殲轟ー7系列、空警ー2000、運ー7系列、運ー8系列、轟ー6系列、「小鷹」500など重大機種の全体方案設計および若干の重大事前研究課題の全体、空力研究を完成させ、基本的に大、中型飛行機の全体空力方案設計、計算、試験、分析全過程のカギとなる重要技術を掌握し、現在総体空力所は14の主幹専業、74のサブ専業を含み、先進的、完備された設計体系を形成済みである。

長年来、総体空力関係者はたゆまず努力し、勤勉に、相次いで大型飛行機全体レイアウト設計、大型機超臨界翼設計、全3Dデジタル化設計および電子協調サンプル機、多乗員多任務システムコックピット総合設計、背負い式鋸歯型並列双発大S字湾曲空気取り入れルートなどの一連の国内の先んじたカギとなる重要技術の難関を攻略し、不断に全体空力設計能力を高めた。同時に、彼らはさらにロシアのTsAGI、ヨーロッパのETW、DNW、CIRAなど国外の研究機構と広範な技術協力、交流を展開し、不断に技術的視野を広げ、全体空力設計技術が国際水準に近づくのを促進し、研究開発センターの全体的空力設計能力を終始業界の前列にいさせている。

視察者ネット軍事評論員は、国内の関連の論文によれば、現代の飛行機はその生存力と戦闘力を向上させるため、空力レイアウト設計を行う時、さらにステルス設計を併せ配慮することが必須である、とする。空気取り入れルート部分は強い乱反射源であり、一般に通常レイアウトの飛行機の機首真正面(±30度)のRCS(レーダー反射断面積)は主に空気取り入れルート(入り口、圧縮機含む)から来ており、40%を占める。このことから、空気取り入れルートのステルス設計が機全体のステルス設計の中で非常に重要な作用を持つことが見て取れる。背負い式大S字湾曲空気取り入れルート方案は良好なステルス性能を持ち、ここ何年か以来どんどん多くの飛行機設計者の歓迎を受けている。例えばアメリカのB-2戦略爆撃機、グローバルホーク無人機、X-47無人機などはいずれも背負い式空気取り入れルート方案を採用している。しかし、背負い式空気取り入れルートはそれ自体に一定の欠陥もあり、比較的大仰角の時、非常に良く高エネルギーの来流の圧力を利用できず、設計する時には機体と主翼などの外流条件が空気取り入れルートの性能を妨害し影響することを充分考慮することが(頑住吉注:変換間違いか何かで意味不明)。

これはまさに背負い式空気取り入れルートの欠点なので、この種の空気取り入れルート設計は一般にステルスに対し比較的高い要求があり、大幅な機動が要求されない飛行機に運用される。

「航空報」が公開したこの情報は、中国がすでにB-2に似た大型ステルス戦略爆撃機の事前研究作業を行いつつあることを示しているのかもしれない。


 基礎研究段階ですから実際の登場、増してや戦力化はずっと先でしょう。しかも戦略爆撃機ではなくグローバルホークのような戦略無人偵察機の研究をしているのかもしれませんしね。次はもっと現実味が薄れますが。

http://military.china.com/important/11132797/20151126/20823377.html


香港メディア、中国がスーパー宇宙ロボットを作り出す、とする 敵の衛星を破壊できる

香港の「南華朝刊」ウェブサイト11月24日の報道によれば、中国は2020年までにその初の宇宙ロボットを宇宙に送り込み一連の任務を執行させることになり、例えば衛星に燃料を添加する、宇宙ステーションを修築するなどで、さらには軍事任務を展開する可能性さえある。研究開発チームは具体的な費用を明らかにすることを拒絶しているが、初めての発射のコストだけでもう数億人民元に達する。このロボットの初歩バージョンはすでに北京で行われた世界ロボット大会で公衆と対面し、その体積は普通のオフィスサイズに相当する。

匿名を要求する研究人員は、このロボットプロジェクトの地上テストはすでに完成し、初めての発射の時間は今後何年か以内と定められている、とする。こうした研究人員は、中国航空宇宙科学技術集団社のコードナンバー502所の機関に在職する。

報道は、こうしたロボットは設計が独特な機械アームを持ち、それぞれの機械アームには数個の「関節」があり、その燃料添加の操作を完成させるのを助ける、とする。研究人員は、1本の機械アームが伸び、かつ物品を握る時、もう1本の機械アームが燃料を注入できる、と語る。

米ロなどの国もすでに宇宙ロボットを研究開発して長年になるが、正式に生産に投入されたプロジェクトは非常に少なく、原因の一部は資金の消耗が非常に大きいことである。だが中国の科研人員は、このプロジェクトの収益はコストをはるかに超える、と考える。この種のロボットは宇宙に数年留まり、搭載する燃料タンクは多くの衛星や宇宙船に燃料を添加するのに充分である。

科研人員は、このロボットは相対的に容易に多機能ロボットに転化でき、その機械アームが携帯するノズルは簡単にハンディライト、レンチ、切断器具などの工具に交換でき、甚だしきに至っては武器に交換されることもできる、と語る。

「将来我々には宇宙の給油工がいるだけでなく、さらに宇宙の機械工、宇宙のタイル職人、宇宙の清掃夫、宇宙の配達員がいる」とある研究人員は語る。このロボットはさらに古い衛星のためにサービスを提供することができる。

報道は、中国は往々にして類似のプロジェクトに対し秘密保持し、特にこのプロジェクトに軍事的用途がある可能性にかんがみればそうだ、とする。このロボットは他国の衛星の破壊、部品の持ち去りあるいは技術情報収集に用いられ得る。

中国の研究人員は、全世界の宇宙に関する競争がどんどん激烈になるにつれ、彼らは密接に海外に関心を注ぎつつあり、特にアメリカ航空宇宙局の類似のプロジェクトの進展にである、とする。メディアの少し前の報道は、現在宇宙には約1,300の人工衛星があり、このうちアメリカの衛星は500を超える、とした。技術の発展につれ、どんどん多くの企業や産業が衛星に依存し、それらの影響力は見くびることができない。

「現在の発展の速度に照らせば、我々は今後何年か以内にもう類似のロボットの宇宙での運行を見ることができるかもしれない」とある中国の研究人員は語る。


 これに関してもアメリカの方がずっと進んでいそうですが。
















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